みうらじゅんさんが2023年12月29日放送のNHKラジオ第一『しごとをあそぼ〜高橋Pのラジオ』にゲスト出演。リスナーから届いた「職場の同じチームに嫌いな人がいて、相手も自分のことを嫌っているように思える」というお仕事の悩みについて回答していました。
(高橋弘樹)じゃあ、次のお悩みに行きますね。職場の人間関係、行きましょうか。47歳の方。「仕事のチームに嫌いな人がいる場合、どう対処したらいいですか? その人とはいつもコミュニケーションが取りにくく、相手もこちらを嫌っているようです」。どうですか、これ? 嫌ってるらしいっすよ?
(みうらじゅん)俺ね、チームが嫌いなんですよ。前から。だから、フリーなんですよね。きっと。1人でやる仕事に結局なってしまったのも、小学校の時からやっぱり団体競技が嫌いで。自分のよさなんて、1個も発揮できないんですよ。特に体育とかは、ダメでしたから。そんな人間、やっぱりだんだん気がつくはずじゃないですか。中学、高校と行った時に「俺、団体に向いてねえな」って。それで俺はそれに気がついていたんで、美術大学に行ったんですよ。
(高橋弘樹)はい。
チームが嫌いだから、美術大学に行った
(みうらじゅん)美術大学って、一番団体が向いてない奴ばっかりが来るところなんですよ、あれ。
(高橋弘樹)ああ、そうなんですか?
(みうらじゅん)「団体に向いてない奴、集まれー!」って言ったらワーッて走ってくる……特に日本画とか、洋画とか、そうですよね。彫刻とかの人とか。システムで作業しているのは鎌倉時代の運慶のチームぐらいですよ。
(高橋弘樹)大きいのですからね(笑)。
(みうらじゅん)はい。あそこは大きいのを作りますからね。工務店みたいな発想っていうのは……。
(高橋弘樹)運慶工務店的な。
(みうらじゅん)それは運慶からだと僕は思ってるんですけども。でもやっぱり基本、もの作りとかは1人なんですよ。やっぱり、それに向いてるっていうのは……みんな、「もの作り」っていいことのように言うじゃないですか。でも、それはね、こっちからしたらね、「それしかできない」っていう意味なんですよ。だから、すごい悩まれてるのは、それはチームが苦手だからですよ。大本は。
(高橋弘樹)なるほど。そもそも?
(みうらじゅん)そもそも。だから「そうじゃいけない」っていう風にこの人は思ってるから、チームの中でね、「相手もなんか、自分を嫌ってるんじゃないかな?」とか。そっちの方に原因を持っていこうとしてるけども。この人はそもそも、チームに向いてないんですよ。
(高橋弘樹)ああ、「チームに嫌いな人がいる」のじゃなくて、「チームが嫌い」なんですね。チームワークが。
(みうらじゅん)たぶん。だからそこに……原因を人に向けるのは、よくないような気がするんですよ。
(高橋弘樹)なるほど。
(みうらじゅん)自分がチームを嫌いなのに。
(高橋弘樹)ほう(笑)。そうすると、どうしたらいいですかね?
(みうらじゅん)だから「私はチームが嫌いなんだ!」って一発、かましといた方がいい。「こんなチームが嫌いな私でも、なにかできますか?」っていう、下手の態度がほしいっていうか。「できないけど、チームに入っちゃってます。すいません……」ぐらいな気持ちは、ほしいですよね。
(高橋弘樹)ああ、その謙虚さを持った方が、うまくいく?
(みうらじゅん)あの、ビギナーとしてね。チームビギナーとして。当然、周りの人は上から目線だろうけど、優しくしてくれるかもしれない。
(高橋弘樹)ああ、ビギナーのポジションを取ることがいいのか。チームビギナーとして。
(みうらじゅん)それがいいと思います。
チームビギナーのポジションを取る
(高橋弘樹)いいですね。じゃあ、チームビギナーというポジションを築いて。ケアされるようにしてもらうと?
(みうらじゅん)なにかちょっとうまくいかない時は「ほらほら、ビギナーだから……ごめんなさい!」とか、いちいち謝っとけば「こいつ、面倒くさいな。こうだよ」とかっていろいろと教えてくれるかもしれない。
(高橋弘樹)そうか。そういう感じがいいと思いますね。たしかに。じゃあ、下からポジションを取ってきましょう。ありがとうございます。
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— らじる (@nhk_radiru) December 29, 2023
<書き起こしおわり>