諫山創と宇多丸『進撃の巨人展FINAL』を語る

諫山創と宇多丸『進撃の巨人展FINAL』を語る アフター6ジャンクション

『進撃の巨人』の作者、諫山創さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』に電話出演。宇多丸さんに『進撃の巨人展FINAL』を紹介していました。

(宇多丸)今夜は人気漫画『進撃の巨人』の作者、諫山創さんと電話がつながっています。もしもし?

(諫山創)こんばんは。

(宇多丸)どうも、諫山さん、ご無沙汰しております。

(諫山創)はい。お久しぶりです。

(宇多丸)お忙しい中、すいません。

(諫山創)いえいえ、とんでもないです。

(宇多丸)諫山さんには2014年4月、僕が前に土曜日にやっていたウィークエンド・シャッフルにゲスト出演していただきまして。その際に諫山さんが僕らの番組をすごい聞いていただいている。そしてそれを漫画にもちょっと反映していただいたっていう話をうかがって。それで「タマフルなくして進撃なし」という言質を私、取らせていただいたわけなんですけども。

(諫山創)はい(笑)。

(宇多丸)その節はすいませんでした(笑)。

(諫山創)いやー、本当にその通りでございます(笑)。

(宇多丸)フフフ、意地汚いっていうね(笑)。ちなみにアフター6ジャンクションになってからはお聞きいただいたりしているんですか?

(諫山創)はい。もちろん。タマフル時代よりもいっぱい聞けて嬉しいです。

(宇多丸)そうですか。やっぱり作業中とか描いている時に聞いていただいたりしている感じ絵ですか?

(諫山創)はい、そうですね。

(宇多丸)ありがとうございます。光栄でございます。で、どうですか? やっぱりアトロクの内容なんてのはこれは……『進撃の巨人』にやはり反映されていったりなんていうのは?

(諫山創)……そうですね。ええ。……アトロクなくして、進撃なしっ!

「アトロクなくして、進撃なし」(諫山創)

(宇多丸)フハハハハハハッ! すいません(笑)。諫山さん、(声を)1トーン上げてやっていただいて。本当にすいません。ありがとうございます。諫山さん。

(諫山創)いえいえ、こちらこそ。

(宇多丸)無理やり言わせてしまいました。言質、いただきました。ということで諫山さん、本日はなんか私に言いたいことがあるそうですね?

(諫山創)はい。宇多丸さん! 『進撃の巨人』の最後の原画展、なんで来てくれないんですか!?

(宇多丸)最後の原画展? となると、これはちょっと重いですけども。これ、火曜パートナーの宇垣美里さんがPRイベントでミカサのコスプレを披露したという、それですよね?

(諫山創)そうですね。はい。

(宇多丸)ちなみに宇垣さん、お会いになられました?

(諫山創)はい。お会いさせていただいて。素晴らしいミカサを披露していただいて。

宇垣美里×ミカサ・アッカーマン

(宇多丸)宇垣さん、ミカサばりに切れ味が鋭い女性なんですけども。

(諫山創)はい。それはラジオから伝わってきておりましたが、そういうこともなく。ちょっとお話させていただいたんですけども。

(宇多丸)なんか諫山さんが前からウィークエンド・シャッフル時代からずっと僕の番組を聞いてくれているという話をしてくださったおかげで、宇垣さんが「本当に宇多丸さんの番組、お聞きになっているんですね」っていう風に、俺の株の方が上がったので。これは本当にありがたいくだりでしたね(笑)。

(諫山創)いやー、少しでも伝わればということで。

(宇多丸)すいません(笑)。いま、イベントはどちらでやっているんですか?

(諫山創)現在、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにて5年ぶり、最後の原画展『進撃の巨人展FINAL』の前期が開催中です。

(宇多丸)これ、「最後の原画展」っていうのはなかなか聞き捨てならない感じですけども。どんな展示なんですか?

(諫山創)『進撃の巨人』、連載10年の歴史の中で選りすぐりの原画を前期、後期あわせて180点以上を展示。また展示の最初が壁の中と壁の外、2つのルートに分かれていまして。これはすごく原作を理解していただいた展示の内容になっています。

(宇多丸)なるほど。2つのルートに分かれて見ていくということになるんですね。あとはすごい、これは番組ディレクターの箕和田くんが行ってきたみたいなんですけども。巨大な街のジオラマとか巨大スクリーンがあって、すごいド迫力だったという風に言っていましたけども。

(諫山創)そうですね。すごい迫力でした。幅が横20メートルっていう感じで。最初は静止画かなと思っていた自分のキャラクターというか、巨人たちがいきなりカメラがグワーンと動いて、鎧の巨人とエレンゲリオンっていうのが戦うという。それがすごい迫力なんですよ。ものすごく、この巨人たちがデカいっていうのが伝わるような演出になっていまして。

(宇多丸)ご自分で描かれていても、びっくりしちゃいました?

(諫山創)はい。ものすごくかっこよくて。音楽とか音の迫力とかも相まって。

(宇多丸)あと、会場の天井の上から巨人たちが吊られていて。これ、顔を向けて立っているっていうのがすごい怖いという風に聞いているんですけども。

(諫山創)そうですね。原作で巨人がいっぱい空から降ってくるっていうシーンがありまして。その巨人たちが吊るされているという感じですね。

天井から吊るされた巨人たち

(宇多丸)ねえ。そこらじゅうにギョッとする展示がいっぱいあるという。しかも、その最終展示ということで。まだ最終話にはたどり着いてないですけども、その最終話にまつわる展示があるということで。

(諫山創)はい。最終話というかクライマックスをずっとイメージしていて。それに向かって結構連載を進めていったという感じなんですけども。そのクライマックスのシーンを「こんな感じなんですけど」って僕が口頭で言ったのを音で再現していただいて。それがあります。

(宇多丸)へー! 諫山先生的に実際の音を聞いてイメージ通りに出来上がっていますか?

(諫山創)はい。画が浮かんできて。自分が思っていた以上に「こういう画なのかな?」っていうのが来て。その音を参考に原作の方も進めていければなと思ったぐらいです。

(宇多丸)諫山さん、でもこれはかなり聞き捨てならない話でして。『進撃の巨人』、つまり終わりが近づいているということでよろしいんでしょうか?

(諫山創)はい。「あと3年で終わる」という風に8年前ぐらいから言っていたんですけども(笑)。

(宇多丸)フフフ、8年前から。時空の歪みが(笑)。

(諫山創)はい。毎年、「あと3年で終わる」と言っていたんですけども、最近は「あと1年ちょっととかそのぐらいかな?」っていう風に言うようになりまして。

(宇多丸)おおーっ! ただ、まだそれも、ねえ。「3年」が8年超えているわけだから、「1年」っていうことはこれ、ちょっとまだわからないっていうことですかね?

(諫山創)そうですね。やっぱり延びてますね。

「あと1年ちょっとで終わる」(諫山創)

(宇多丸)ただ諫山さん、以前から終わりの方の締め方のイメージがはっきりとあって始めているっておっしゃってますもんね。

(諫山創)はい。ただ、宇多丸さんの影響もいろいろと受けたりして。町山智浩さんに影響を受けたりもして、「こっちの方がいいのかな?」っていう風に迷いつつ進めております。

(宇多丸)諫山さん、俺、もうそれ怖いんで。俺の言うことは聞かないでください(笑)。

(諫山創)フフフ(笑)。

(宇多丸)さあ、ということで非常に豪華な展示でもありますし。そのクライマックスをイメージした音が聞ける……こんな豪華な展示となると諫山さん、僕はさすがにそのチケットに何十万も払えませんよ。それは酷ですよ!

(諫山創)ご安心ください……一般前売り券1900円、当日券2000円、となっております。

(宇多丸)諫山さんが完全に死んだ目でこれを読み上げてくださっている(笑)。

(諫山創)フフフ(笑)。

(宇多丸)ありがたい限りでございます。もうタダ同然ということですね。ヒルズ、ちょいちょい映画を見に行ったりして寄っていますんで。ぜひそちらも寄らせていただきたいと思います。じゃあ、先に山本アナから開催概要を。

(山本匠晃)お伝えします。『進撃の巨人展FINAL』は六本木ヒルズ 森アーツセンターギャラリーで9月8日まで。ちなみに8月4日までが前期でそれ以降が後期の展示になっております。開館時間は毎日午前10時から夜8時まで。最終入場は夜7時となっております。そして東京での開催終了後は9月21日から大阪、ひらかたパークで開催されるということです。

(宇多丸)前期と後期でこれ、展示は変わるわけですか?

(諫山創)はい、変わります。

(宇多丸)後期っていうのはまだ言えない感じですか?

(諫山創)そうですね。原画の内容が変わると聞いております。

(宇多丸)これ、両方うかがいたいんですから早く行かなければいけない。そして今夜は特別に諫山先生のご厚意で『進撃の巨人展FINAL』のチケットを5名のリスナーの方にプレゼントさせていただきます。ありがとうございます!

(諫山創)いえいえ、とんでもないです。1人でも多くの方に見ていただきたいです。

(プレゼント情報略)

(宇多丸)ということで、諫山さん、お忙しいところありがとうございます。じゃあ諫山さん、最後に渡しからコール・アンド・レスポンス方式で無理やり、言質をもう1回取りたいと思いますんで。準備はよろしいでしょうか?

(諫山創)はい。

(宇多丸)アトロクなくして……

(諫山創)進撃なーしっ!

(宇多丸)フハハハハハハッ! すいません(笑)。諫山さん、完璧です。ありがとうございました! またスタジオでも待っています。ありがとうございました!

(諫山創)ありがとうございました!

(山本匠晃)『進撃の巨人展FINAL』についてお伝えしました。

(宇多丸)なんて贅沢なんだ、俺たち……(笑)。

<書き起こしおわり>

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