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都築響一が語る 相田みつを作品の魅力とヤンキーに好かれる理由

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都築響一さんがDOMMUNEで櫛野展正さんを迎え、鞆の津ミュージアムで開催される『ヤンキー人類学』展を特集。実はヤンキーに人気がある相田みつをさんの作品について、このように語っていました。


(都築響一)で、そういうヤンキーのスピリットを実は体現している作家の。日本でいちばん有名な詩人が、こちらですね。

(櫛野展正)相田みつを先生。

(都築響一)相田みつを先生、出るんですか?これ。

(櫛野展正)出るんですよ、これが。

(都築響一)よくOKしてくれましたね!

(櫛野展正)これがですね、いまや日本にですね、『ポエム化する日本』みたいに言われてまして。ヤンキー的ポエジーが巷にあふれてるんですよ。で、その頂点が相田みつを先生じゃないかと。ストリートで、路上で詩を書いたりとかですね、そういう人たちの頂点です。で、まあ相田みつを自身がヤンキー性っていうのもあるんですけど、ヤンキーが相田みつをの詩が異常に好きなんですよね。

(都築響一)そうだったんですか!?

(櫛野展正)はい。まあ非常に好かれている。それで、東京の有楽町に都築さんも取材されている相田みつを美術館。

(都築響一)そうですね。あそこは本当にすごいところですよね。照明計画とかも完璧で。ものすごくよく運営されてますけど。相田みつをさんの息子さんが、ご子息がやられてるわけですよね。

(櫛野展正)で、行ってきまして。まあ、こうこうこういう企画で。是非相田みつを先生の『にんげんだもの』とか有名な書をお借りしたいと言って交渉したら、すんなり。実は意外とOKになりまして。

(都築響一)すごいですね!

(宇川直宏)生の『にんげんだもの』、見れるの?

(櫛野展正)まあ、そうですね。で、いままでですね、聞くところによると、現代美術系のグループショーに1回も出たことがないらしいんですよ。

(都築響一)ああ、そうですね。結局、相田みつをっていうのは日本でいちばん売れている詩人であって、日本でいちばん売れている書家ですよね。なのに、本人はもういらっしゃらないんですけど、なのにその書道界からも、現代詩業界からも完無視ですね。

(櫛野展正)で、結局そういうものを借りれるということになりまして。で、こういうものです。まあ、レプリカなんですよ。結局貸していただくのは。

(都築響一)すごいですねー。

(櫛野展正)で、館長にですね、お話を聞いたところ、実際に過去に『ティーンズロード』の取材が入ったということもあり。

(都築響一)おー!なるほど。つながっていたと。

(櫛野展正)『ヤンキー的な人も結構来ますよ』という情報もあるんですよ。で、特攻服に勝手に刺繍されたりとか。『にんげんだもの』とか(笑)。あと、デコトラのですね、装飾に使われたり。

(都築響一)あ、それはぴったりだよね。

(櫛野展正)らしいんですよ。

(都築響一)特攻服に『にんげんだもの』はないと思いますけど(笑)。

(櫛野展正)で、今回。5月11日に相田みつをのご子息の相田一人館長に、『なぜお父さんはヤンキーに好かれるのか?』っていうテーマでトークをしていただくという。

(都築響一)それはもう必見ですね!それはustreamしてほしいですよね。でもさ、これもそうですね。でも、相田みつを美術館、本当みんな行ってほしいんだけど。あそこはものすごい一等地なんですよ。一等地にあるんだけど、完全にプライベートミュージアムっていうか。入場料収入とかで運営されている。国からの補助とかじゃないっていうところ。それから、照明計画とかすごいよく出来てるよね。それから、やたら椅子とかソファーとかあって。すぐ休めるようになっているのもすごくいいよね。

(櫛野展正)はい。

(都築響一)あれね、僕も取材したんでいろいろ伺ったんですけど。毎日来る人、いるっつってたからね。毎日来るってさ、ルーブルだっていないよ、そんな人。だけど毎日来て、見るし。あとみんなのさ、ノートを読むのが楽しいみたいな人がいるらしくて。でも、ちゃんと入場料を払って毎日来る人がいるミュージアムって、たぶん世界でもなかなかないと思うんだよね。

(櫛野展正)多い時には1日に5000人来るって言ってましたから。

(都築響一)すごいよねー、本当に。もうさ、『補助が足りない』とか言ってるね、公立美術館のやつは本当にもうね。出直して来い!と言いたいですよね。ちゃんとやることをやれば、人は来ると。これはもともとね、いま有楽町にありますけど。銀座のいま、ソニービルがある角で。いまちょうど解体工事をしている東芝ビルっていうのがありましたけど。そこの上にあったんだよね。で、そこの上にあって、そこも相田さんの息子さん、全く美術業界では素人だったのを、『やってみましょう』とやってしまったと。そしたら人が来て、手狭になっていまのところに移ったっていう経緯がありますから。やっぱすごいよね。

(櫛野展正)うんうん。

(都築響一)あとね、みんな相田みつをっていうのをたぶん便所のカレンダーみたいなのでしか見てないと思うけど。本当のオリジナル作品っていうのは、デカいんですよ。すごく。でさ、この人はさ、いちばん大きい紙を使ってたんだってね。そいで、その中の、別に真ん中じゃなくて好きなところに書くと。同じものを何十枚も書いて、ようやくいいのができたら、全部書いてから紙をトリミングしてたんだよね。だからさ、すごい大きいよね。作品はね。

(櫛野展正)本当、デカいです。

(都築響一)もう1メートルぐらいあったりとかするので。見るとまた違う迫力があるよね。たしかにね。だからこれを機会にね、有楽町国際フォーラム地下の相田みつをミュージアムもね、是非行ってもらいたい。地下鉄直結してますからね。いいと思うんですけど。これはさ、相田みつをって最もバカにされている存在だと思うけど。でもさ、みんなが日本でいちばん知っている現代詩人だよね。

(櫛野展正)そうですよね。

(都築響一)だけどさ、僕もそれ、書いたんですけど。『夜露死苦現代詩』ってやつで。別にバカにするのはいいけどさ、ちゃんと批評してほしいよね。だけど、語ることすらないじゃん。現代詩とか文学者とか文学評論家は、触りもしないもんね。ほいでね、いちばん驚いたのは、相田みつをが似合う場所っていうのをやって、ひとつはお手洗いなんだよね。もうひとつはね、よくあるのはホスピスの病室に飾ってあるんだって。だからもう、死ぬのを待つ人たちだよね。で、そういうところにさ、詩の本分があるっていうか。やっぱりそういうところにね、『相田みつをは、ダサい。吉増剛造を飾りなさい』とか、そういうのを死にかけている婆さんの前で言えるか?と。

(櫛野展正)うん。

(都築響一)そういうのを言えるようになってから、文学評論家とかは相田みつををバカにしろって思いますけど。その息子さんと話してると、やっぱり『バカにされるのは構わないけど、とりあえず見に来てほしい。そしてちゃんと批評してほしい』と。詩でも、ちゃんとした批評って1冊もまだ出てないと思いますよ。だからさ、すごい不思議だよね。アンタッチャブルな存在になってるっていうか。だけど、5000人、毎日来る。で、普通の人は好きで来てるっていうさ。

(櫛野展正)だからその、相田みつをのポエム自体が現実肯定的で。もう、裸とかありのままとか、そういうのもを表しているから。ヤンキーたちの自分の心に響くところが多いみたいですね。

(都築響一)なるほどね。虚飾を廃し、気合と。半知性的な感じですね。でもそれはさ、正しいよね。アートの姿としてさ。やっぱり創作行為としての崇高さ。教養がないとわからないとかさ、○○を読んでないと理解できないとか。そういうのっておかしいじゃない。やっぱりそういうのとは違うところでザワザワした心を持っている子どもたちのさ、心に響くっていうのはこういうものかもしれないよね。だからこれがさ、こうやって画面でチロって見せてもあれでしょうけど、これが1メートルの作品だと思うと、想像してもらうとまた違う感じで見えてくるかもしれないね。だから相田みつをも見れると。

(櫛野展正)そうなんですよ。

(都築響一)それで相田館長の講演会も聞けると。お父さんについて語ってくれると。

(櫛野展正)そうなんです。はじめてですね。

(都築響一)はじめてですか?

(櫛野展正)まあ、ヤンキーに好かれるのを話すのははじめてらしいですね。そういう依頼はないとおっしゃってました。

(都築響一)そりゃそうでしょうね。だけど、受けてくれたのがすごいね!

(櫛野展正)そうなんですよ。

<書き起こしおわり>

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