宇多丸さんが2023年5月25日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にはまっており、寝不足であることを告白。宇内梨沙さんとゼルダのやめ時がわからない問題について話していました。
（宇多丸）でもある意味、毎日の放送でこうやって生の声が届けられるっていうのは、ありがたいことじゃないですか？ もちろん、SNSという場でいろんな発信はできますけど。こうやってご自身の声でさ、堅苦しい台本ではなく、本当に今、宇内さんが自分の言葉で話すというので。自分で話せるっていうのは……逆に言うと、そういう場があるのにしゃべらないというのは絶対、これはないわけで。毎日、放送をやってる人間としてはそれは、うん。なんていうか、話すことは話さないと、とかね。ありますよね。
（宇内梨沙）いや、本当に……宇多丸さん、いつもありがとうございます。
（宇多丸）なにをおっしゃる。私は何もしてませんよ。私は単にゼルダで寝不足で、ずっとボーッとしているだけですから。
（宇内梨沙）いやー、癒やされますね、ゼルダ。
（宇多丸）あなた、「ゼルダが癒やし」って言いますけどね、やっぱりゲーマーとしての腕の差がありすぎて。俺、ゼルダ基本的にはすごい難しいんだけど。
（宇内梨沙）ただ、その進行度にも……ありますよ。私、まだそんなに、始めて10時間とかなんで。
（宇多丸）私、ずっとやっていてですね。すいません、ちょっとこのゲームの件でお詫びというかね。あれをした流れでこんな話をするのもあれなんだけど。私たちが伝えたいのは「ゲームは楽しいよ」ということなんです。ゼルダね。ずっと進めててさ。途中、結構最初の方のミッション的に「こっちの方に行け」って言われた村があって。リト村っつってさ。鳥人間みたいなのがいて。で、上に上がっていくわけ。鳥だけに。
（宇内梨沙）北西の方にある村ですね。
（宇多丸）そう。北西の方ですよ。皆さん、頭にマップが入っていると思います。どんどんどんどん上にあがっていって。僕、ちなみに高所恐怖症なんです。だからもう本当に「迷惑だな、嫌だな」って。
（宇内梨沙）「どうやって行くんだよ、ここ？」みたいな。
（宇多丸）「えっ、ここ、飛ぶみたいだな。飛ぶんでしょうね……ええーい！」みたいにやっているんです。で、どんどんどんどん進めたら、いわゆる中ボスといいましょうか、そのところの大ボスが出てきちゃって。私、ラスボス戦とか、大ボス戦が大嫌いで。特に、途中までやっつけたやつがパワーアップして帰ってくるみたいなのが本当に嫌いなんですけど！ もう、ものの見事にその感じでね。
どうやって倒せばいいかは把握しましたが、なんか大変なんですよ。高いところを飛び上がりながら、やらなきゃならなくて。「ああ、不愉快、不愉快」と思って。でも、さすがゼルダはよくできてて、敵前逃亡が許される。戦っている最中ですよ？ 戦ってる最中なのに「私、ワープします」ってやったら仲間がいるんだけども。「じゃあ、僕はここにいるから、準備が整ったら帰ってきてね」とかなんとか言われて。で、とっとと敵前逃亡して。「こんな寒いところ、いられるか、この野郎！ ああ、暑い、暑い」っつって（笑）。で、防寒具を脱いで。
「マップを広げるのが好き」（宇多丸）
（宇多丸）で、私はやっぱり基本的にオープンワールドゲーム、好きなんですけど。何が好きって、マップ広げが好きなんで。「まず、マップを広げよう」と思って。ところがもう、広大な上に、よくできたもんでさ。あそこに行けばマップが広がるのに、そこに行くのに、ものの見事によくできていて。ちゃんと、そう簡単には行けないようになってるし。行ったら行ったで、なんかしら、解かなきゃいけなかったり。途中に祠っていうのがあって。それぞれに本当に1個1個、異なるアイディアの祠。パズル的なので本当に頭を使わなきゃいけないのが凝らされていて。やっぱりね、一筋縄じゃいかない。
で、マップを広げる。そうすると地図がバーッと広がりますね？ 地図が広がると、どうしたくなるか？ その地図の端っこまで行きたくなりますね？ で、まだまだクリアしてないところをクリアしたくなりますね？ 私、本日は9時に起きなきゃいけない。6時間、寝ようと思ったら3時には絶対に練るべき。でも、そうはいかないよね。そうは問屋がおろさないよね。
昨日、だって帰ったのが遅かったもんね。昨日、仕事が忙しくてね。で、帰ってご飯を食べます。お風呂に入ります。いろいろ整って、さあ寝ますっていうわけにはいかないよ、これは！ だからって、映画を見る元気もない。これは映画を見たって寝るだけだ。これはもう、ゲームでしょうってやっていたらもう、大変。朝5時になり、6時になり……。
（宇内梨沙）なんかゼルダって、なんですかね？ 大きな節目となるムービーシーンがダーン！ってあるわけじゃないから、本当にやめ時がわかんなくて。
（宇多丸）で、どこでもセーブできるから。
（宇内梨沙）「あと10分、あと10分……」みたいな。「もう1個だけ祠をやったら、やめるか」とか。「あそこまで行けたら、やめるか」とかやってると、「ちょっともう1個だけ、やっておくか」みたいな（笑）。
（宇多丸）しかもさ、祠をクリアして表に出ると……。
（宇内梨沙）見えるの！
（宇多丸）向こうに見えるの！ 緑の祠が見えるのよ！
（宇内梨沙）そうなんですよ（笑）。
（宇多丸）だから、やっぱり『バイオハザード』シリーズみたいに次のタイプライターのところで……もう、そこに行くまでにちょっとほぼ、いい加減うんざりしてるっていうか。「もう嫌だ。この館、嫌だ」みたいになっていて。
（宇内梨沙）精神的に疲れるタイミング、ありますもんね。
（宇多丸）でもゼルダはちゃんとさ、自然はきれいだしさ。居心地がいいんだよ。
（宇内梨沙）いいんですよ。あのさりげないピアノの音楽。気持ちいい！
（宇多丸）そうだね。音楽もさ、場所によってちょっとトーンが変わったりして。
（宇内梨沙）あと、天気だったりで変わったりとか。
（宇多丸）それもあったりして。全くよ、気持ち上に、またその祠のそれぞれのパズルがムズいんだけども。「こうか？ こうか？ こうか？ あ、行けた！（ピロリロリロリーン♪）」っつってさ。できると、なってさ。
（宇内梨沙）あと、絶対にこうではなかったんだろうけど、なんかゴリ押しで行けちゃった、みたいなのとか（笑）。
宇多丸；まあ、でもひとつだけの正解っていうわけではたぶんなくてさ。この間、宇内さんに見せてもらった動画で、皆さんのいろいろなプレイ動画を拝見して。あるところで、トロッコに乗って移動するようなところで。トロッコの片側のレールが欠けちゃっていて。しかも、すごい高いところで欠けちゃっていて。あんなもん、私、悪夢ですけども。普通に行ったら落っこちちゃう。じゃあ、どうする？っていうことで、普通はフックをかけて、その下側でモノレールにしていくっていう。でも、それが一番目立つところにあるから、それが一番多いと思うんだけど。
（宇内梨沙）そうなのかな？ 私はそのレールがなくなる瞬間だけ、トロッコの左側に板をつけて。左側に重心を……。
（宇多丸）俺、その動画を見て爆笑したんだよね。「なんちゅうやり方をしてるんだ！」って（笑）。
（宇内梨沙）私、でも最初にそっちが思い浮かんだんですよ。左側に重心を傾けて、その瞬間だけ片輪、片方の車輪で進むっていう。
（宇多丸）俺はまず、その不安定な瞬間とか、耐えられないの。怖いから。だからもう基本的にはもう全抱っこで行きたいぐらいだから。
（宇内梨沙）だから「宇多丸さん、フックなんだ」って思って。
（宇多丸）あとさ、見せてもらった動画だと、そのトロッコを横に何個か並べて。横にレールの幅を作ってやるとか。「ああ、なるほど。頭いい！」って。
解き方はひとつだけではない
（宇内梨沙）あと、四つぐらいトロッコを繋げて、欠けているレール以上の長さにして。
（宇多丸）そうそう。先に行かせちゃうっていう手のあったし。あと当然、レールの上を恐る恐る歩くっていう（笑）。
（宇内梨沙）あれは相当難しいですよね（笑）。
（宇多丸）あれが一番避けたいよ！ 俺の悪夢だよ（笑）。いや、だからやっぱりその、そんなひとつの短いステージを見ても、何個も解き方があるというか、やりようがあるっていうのはゼルダのすごさだし。これ、ちょっとあんまり……ネタバレになるって怒られちゃうのかな？ この間、祠の中に入ったらね、結構他の祠と全く違う様相の、結構広めのステージで。で、持っているアイテムを全部奪われちゃってっていうところが出てきて。「なんだ、これ？ これ、どうすんの？」ってなって。
で、これもね、いろんなやり方がありうるだけど。何度か死んで、ようやくそこをクリアしたんだけど。クリアしきってから、よくステージの様子を見てみたら、「ああ、よく見たらこの手もあるな。こういう手もあるな」っていうのが見えてきて。だからもう1回、その祠をやりたくなりました。
（宇内梨沙）それ、どのあたりの祠か、覚えてますか？ 地図的に。
（宇多丸）ええとね、北東です。北東のちょい斜め下ぐらいかな？（笑）。結構、そこは面白かった。クリアしてみたら「ああ、なるほど。しかもこの手でクリアしたら、超気持ち良さそう！」みたいな。
（宇内梨沙）へー！
（宇多丸）あれさ、祠を一旦クリアすると、もうその中身ってないんですか？
（宇内梨沙）もう1回、入ったことない。どうなんだろう？
（宇多丸）あれ、もう1回やりたい。あいつら、ボコボコにしてやりてえ！ 俺の発見した手で。みたいな。だからまだまだね、いろいろありますんでね。皆さん、ゼルダ寝不足の人もいると思いますが。これを聞いてる母が心配しますんでね。お母さん、私、健康です。
（宇内梨沙）アハハハハハハハハッ！
＜書き起こしおわり＞