ex.高野政所 プロハンバーガーになった理由を語る

ex.高野政所 プロハンバーガーになった理由を語る みやーんZZノート

高野政所さんが自身のYouTube配信の中で突如、「プロハンバーガーになる」と宣言。SNSのアカウント名も「プロハンバーガー」に変更していたその理由や意図について、ハンバーガーを食べながら直接聞いてみました!

(みやーん)そもそも、なんでハンバーガーになったのか、教えてもらっていいですか?

(プロハンバーガー)そもそもハンバーガーになった理由っていうのは……元々、僕は1、2年ぐらいずっとYouTubeで定例配信っていうのをやっていたんですけども。顔を出さずにラジオ形式というか、声だけでずっとやっていたんですよ。で、それだけだと寂しいなって思って。だけど、おじさんが顔を出してもあんまりみんな喜ばないから、アバターみたいなのをつけた方が画面を見ている人でもそれなりに楽しいかなって思って。で、友達のイラストレーターにちょうど僕、新しいTwitterのアイコンを作ってもらっていて。1つ目のファニーなキャラだったんですけども。

それを『Live2D』っていうソフトでVtuber用のアバターに変換をしたんですよ。で、それを試してみたんですけど、動きがすごい地味で。あんまり反響もなかったんですよね。「あ、今日はちょっと動いているね」みたいな感じで。で、せっかくオリジナルで作ったのにこの反響のなさは寂しいなって思って。でも、せっかくVtuber用のソフト、システムを手に入れたから。これは使いたいよねっていう話になって。で、元々ソフトに入っているプリセットのやつでなんか面白いのがないかな?って配信中に切り替えてあそんでいたんですよね。

で、そのプリセットって下手な素人がオリジナルで作ったりするよりもすごいよくできているんですよ。音楽とかでも、サンプリングとかをして、そのサンプリング元がよければ曲がよくなるっていうのはあるじゃないですか。で、「すでにあるものを使おう」っていうのは今までの僕の音楽制作の中でも重要なキーポイントだったりして。だからこのアバターもプリセットのやつでよくないか?ってなって。それで使ってみたら……ハンバーガーのやつがすごく気持ち悪くてかわいいっていうか。すごい心にこびりつく姿をしていたんですよ。で、いろいろと切り替えていったんですけど……たとえばドラゴンとか犬とか。それから謎のモヒカンのピエロとか、いろいろとあるんですけど。どれもしっくりこなくて、結局ハンバーガーが一番いいねってなって。

それで「ハンバーガー、おもしろい!」ってその生配信のチャットで視聴者の皆さんが書いてくれて。「ハンバーガー、いい! いい!」って半ば乗せられるような感じになって。僕もテンションが上ってきちゃって。「このハンバーガーのアバターにしただけで投げ銭とかもらえるんだったら、俺もこのハンバーガーで食っていきたいな」って思って。それで「プロハンバーガーっていう職業とか、どうかな? プロハンバーガー・高野政所ってどうかな?」って思ったんだけど……「でも、むしろ『高野政所』すらいらないんじゃないか?」って思って。

「プロハンバーガー」って……あと、自分自身の職業としても、最近はこのご時世でDJも活動する現場を失い、音楽家としても特に売れているわけではない。トークもするし、文章も書いたりするけど、でも職業としてはよくわからないっていう状態だったので。これは新しい職業として「プロハンバーガー」って名乗ってしまうのもいいかなって。今、職業に「プロ」ってつく人は結構いると思うんですけども。プロレスラーとかプロゴルファーとか。まあ、スポーツ系が多かったりするじゃないですか。

(みやーん)「プロインタビュアー」の吉田豪さんとかもいますね。

(プロハンバーガー)そう! 「プロインタビュアー」。あの人も日本で初のプロインタビュアーじゃないですか。インタビュアーというだけで成立する人って今までいなかったと思うんですけども、でもその「プロ」って名乗れる人……あとはプロ奢ラレヤーさんとか。そうやって名乗っていると、既成事実化していくんじゃないか?っていうので。だから「ハンバーガー」は職業ではないかもしれないけども、「プロ」っていう言葉をつけることでそれが職業的なものになっていくんじゃないかな?って。今まで、自分自身がカテゴリーが不明だったところを、さらに不明にしていくっていう意味で。なのでこのプロハンバーガーっていうのはいいんじゃないかな?って思ってやってみたんですよ。

(みやーん)うんうん。

(プロハンバーガー)それで、その日のYouTubeの配信が終わった後、速攻でTwitterのアカウント名を「プロハンバーガー」って変えて。で、いきなり変えちゃうと皆さん、混乱しちゃうんで。「ex.高野政所」っていうので「かつて高野政所だった」っていう風にして。これまでにイベントのオファーとかも「高野政所」で入っているものが8月ぐらいまで、結構あるんで。完全に「プロハンバーガー」ってしちゃうと告知とかにいろいろ問題が出ちゃう。「なんなんだ?」ってなっちゃうので、一応「ex.高野政所」ってしていて。まあ、そのうちに外すと思うんですけども。

で、プロハンバーガーになってから、割と真面目なツイートとかをしても、「高野政所」名義でやっていた時よりも「プロハンバーガー」になってからの方がそのツイートが拡散されたり、いいねの数がだいぶ増えたりするようになったんですよ。

(みやーん)響きやすくなってきた?

(プロハンバーガー)響きやすくなって。なんでかわからないですけども。でも、ハンバーガーを嫌いな人ってあんまりいないし、警戒心もなくなるのかなって。さらに「プロってなんなんだろう?」っていう、このわからなさも込みで目を留めてくれやすくなった。これは高野政所という名前でやっていくよりも、プロハンバーガーとして生きていった方がいいんじゃないかなって思って。

(みやーん)手応えがあった?

プロハンバーガーに手応えあり

(プロハンバーガー)手応え、あったんですよね。で、プリセットというものを使っているから、そんなに苦労がないですし。今、iOSでも『FaceRig』っていうソフトがあるんですけど。それのプリセットにも同じハンバーガーが入っているんですよ。パソコン以外にもスマホでもハンバーガーのアバターが使えるので。これでショート動画も作れて。それですげえ普通なこと……たとえば昨日、サウナに入っていた時にテレビを見ていて。朝のどうでもいい情報番組の中で女性のアナウンサーの方が「納豆にバターを乗っけて食べるとすごくおいしい!」って超興奮して言っていて。それをそのまま、ハンバーガーのアバターで「そんなことを言っていたよ」って言う。それだけでなんか面白いんですよ。ハンバーガーがしゃべっているっていうだけで。

(みやーん)うんうん。

(プロハンバーガー)「これはなにかの価値が生まれている」という手応えを今、掴んできている状態なんですよ。

(みやーん)なるほど!

(プロハンバーガー)だから、完全に勢いで……配信を見ていた皆さんのチャットに煽られた形でプロハンバーガーになったんですけども。でも、ハンバーガーも意外と悪くねえなって思っていて(笑)。

(みやーん)「ハンバーガーも悪くはない」(笑)。

(プロハンバーガー)それで今日、実際にみやーんさんにインタビューしていただいてますけども。そもそもが「ハンバーガー、食いに行きましょう」ってみやーんさんに誘ってもらっているんで。プロハンバーガーっていう名前に変えただけでこの高級なハンバーガー……めちゃくちゃおいしいハンバーガーをおごってもらえるっていう風に、すでに利益が生まれているんで。これ、皆さんもアーティスト活動とかしている人。芸名とかこだわらないで、思い切って「プロ+食べ物」とかやってみるのも……。

たとえばみんなが好きなやつ。「プロピザ」とか「プロ寿司」とか。そういう食べ物になってしまうっていうもこれからのデジタル社会、バーチャル社会においてありなんじゃないかな?って思って。それで今度、イベントで顔出しをして出演する時、どうしようかな?っていうのは今、考えているんですけども。でもWEB上ではプロハンバーガー。魂はプロハンバーガーで、イベントに出る時には高野政所という前科持ちの44歳の肉体に受肉して現世に現れているみたいな設定で……。

(みやーん)憑依するみたいな。

(プロハンバーガー)憑依する。プロハンバーガーが憑依しているおじさんっていう方向でいけば、今まで散々顔を出してますけども。まあ、そこも整合性はなんとなくつくんじゃないかな?って思って。まあ、あんまり深くは考えてないですけども。だから、「なんでハンバーガーになったか?」っていうことについては、「配信中にいろいろ試していたら、みんながすげえ面白がって俺を煽ったからそうなってしまった」っていう(笑)。それが真相ですかね?

(みやーん)なるほど。でも、ノリでプロハンバーガーになってみて、しばらく試してみているけど、なんとなく手応えもあるし、自分自身もやっていて割と楽しいから引き続きやってみるつもりだっていうことですね?

(プロハンバーガー)そうですね。1回、僕は「ストリートテクニック」っていう風に名前を変えていたことがあって。それは外で何人かで集まって街の中で面白いことを探すみたいなやつだったんですけども。今、コロナの影響で風当たりも厳しくなって。あんまり集まれなくなってやれなくなっていたものなんですけども。でも、コロナの直前までは割と行けるかな?っていう風になっていて。ラジオとかにも呼んでもらったりして。

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(プロハンバーガー)「これは俺、ストリートテクニックで行けるんじゃない?」っていう風になって自分のSNSのアカウント名を「ストリートテクニック」って変えたことがあるんで。だから割と名前を変えることには抵抗がなかったっていうのはあって。でも「ストリートテクニック」よりも「ハンバーガー」の方がみんな知っているし。あと、圧倒的にバカっぽく見えるから、発言にもあんまり責任を持たなくていいような気もするというか。「俺、ハンバーガーだからさ」なんて言うと、「おで、バカだから」みたいな効果が出るなって思って。

(みやーん)たしかに。ハンバーガーにマジレスをするのもちょっとバカっぽいですもんね(笑)。

(プロハンバーガー)ハンバーガーの言うことを真に受ける方がちょっと危ないかもしれないなっていう。で、結構シリアスな話かもしれないですけども。一度、逮捕されてから僕、人のことを「バカ」って言えなくなったんですよ。なんでか?っていうと、それまでは「バカなやつはバカって言っていいじゃん」って思っていたんですけども、でも社会的に法律を破った一番バカなやつが俺っていうことになってしまったので。そういう風に言えなくなっちゃっていたんですよ。でも、まあここでハンバーガーに転生することによって、俺はプロハンバーガーだから、バカなことはバカって言うし。自分の魂に正直になれるというアバター効果みたいなのを感じましたね。

(みやーん)なるほど(笑)。

(プロハンバーガー)あと、割と高校生ぐらいから「声がいい」っていう風には言われてきたんですよ。友達のお母さん全員に「高野くんの声はいい」って言われて。ラジオとかをやっても宇多丸さんに「信頼感を抱かせる声だ」なんて言われたりして。

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(プロハンバーガー)ならば、この声を生かして……声だけでいいじゃないですか。Vtuber的なものなら。だから結果として、ノリでやったものだったけども、一番いいんじゃないかって思って。可能性を感じるというか。プロハンバーガーになることで、本来の自分になれたというか。

(みやーん)なるほど。ハンバーガーになることで、本来の自分自身に戻れた、みたいな?

ハンバーガーになって、自分自身に戻れた

(プロハンバーガー)戻れたっていう感じ。人間をやめてハンバーガーになることで以前の高野政所のマインドに戻れて、より自由になったっていう。

(みやーん)なるほど、40数年生きてきてはじめて、自分がハンバーガーであることに気づいて、解放されたと(笑)。

(プロハンバーガー)気づいた。「俺、ハンバーガーだったんだ!」っていう。

(みやーん)最高ですね(笑)。

(プロハンバーガー)そうなんですよね。

(みやーん)ハンバーガー、面白いですからね。

(プロハンバーガー)単純にあの絵面がアメリカのバカがすげー好きそうな絵面なんですよね。僕、やっている配信の画面ってバックが宇宙なんですよ。だから宇宙空間にハンバーガーが浮かんでベラベラしゃべっているってすごいおかしいし。でも、自分自身もそういうアメリカのバカっぽさみたいなのがすごい好きだなって思うんで。だから結果的にやりたいことがやれているなって。

(みやーん)最高じゃないですか!

(プロハンバーガー)みんな今、コロナとかでイラついたりしているけども。いっそ、人間をやめてみるっていうのもひとつの手だぞっていうのは僕から提案したいですね(笑)。

(みやーん)なるほど! ありがとうございました。

(プロハンバーガー)ありがとうございました!

ACID PANDA BROADCAST 2021/07/6 プロハンバーガー誕生の巻

プロハンバーガーインタビュー写真

インタビューの際の写真もどうぞ。五反田のヒビキバーガーというお店がロケ地です。プロハンバーガーさんも認める美味しさ。めっちゃおすすめです!

プロハンバーガーインタビュー写真
プロハンバーガーインタビュー写真
プロハンバーガーインタビュー写真
プロハンバーガーインタビュー写真

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