宮藤官九郎 NHKドラマ『JOKE』を語る

宮藤官九郎 NHKドラマ『JOKE』を語る ACTION

宮藤官九郎さんが2020年7月20日放送のTBSラジオ『ACTION』の中で自身が手がけた生田斗真さん主演のNHKドラマ『JOKE』について話していました。

(宮藤官九郎)そんなわけで、僕のやつで言うと情報が解禁になったのは8月10日にですね、NHKでですね、『JOKE』っていう単発のドラマをやることになりまして。これがですね、実は45分ほぼ一人芝居なんですよ。

(宮藤官九郎)どういう話かっていうと、芸人さんのコンビの片方が不祥事を起こして。で、謹慎みたいになっちゃって。それで謝罪会見とかしないでYouTubeをはじめて。「俺は悪くないんだ」ってYouTubeでずっと毒を吐いているっていう芸人さんがいて。そしたら、そこに脅迫電話がかかってきて、生配信中にいろんなことに巻き込まれていくっていうほぼ45分間、生田斗真くん1人のドラマなんですよ。

(幸坂理加)面白そう!

(宮藤官九郎)面白そうですか? じゃあ、逆に見なくていいです(笑)。

(幸坂理加)なんでですか?(笑)。

ほぼ45分間、生田斗真の一人芝居

(宮藤官九郎)「面白そうなのにな」のままでいいです(笑)。嘘です、嘘です。絶対に見てください。で、実は去年の今ぐらいかな? 去年秋ぐらいに「こんなのできたらいいな」って思って。それで企画を書いて出して。だから芸人さんが起こした不祥事もものすごい、いかにもありそうなやつだったんですよ。去年、いろいろあったじゃないですか。

で、それなんで「ちょっとさすがにあまりにもタイムリーなんで変えましょうか、変えましょうか」っていろいろ打ち合わせしてて、内容もだいぶ変えて。そんなことしてたら、コロナのあれになっちゃって。というか、僕がそんな話を考えていたら実際、芸人さんが次々と不祥事を起こして次々にYouTuberになったりしたじゃないですか。で、「まさにそうなってきてるね」って言って。「ちょっと置いときましょう」みたいな判断になって。

で、本当はこれ、ドラマじゃなくて映画で……って考えてたんだけどで。で、コロナになって、僕が1回入院して、出てきて。で、違う映画の台本を書きながら、「やっぱり今、もう三密とか言われると、こういうシーンって難しいよな」とかっていうのにどんどんどんどんブぶち当たるんですよね。ホンを書いていると。で、「やっぱやりづらいな」なんて思っていた時に「あれ? なんかそういえばあれ、あったな。あの生配信のやつ、今だったらできるんじゃない?」って思って。

で、僕が書いていたあらすじを見たら、本当に1人しか出てこない。自分の部屋から配信しているから1人しか出てこないから、「これならできる!」と思って。で、連絡して。「今、これをやりませんか?」って言ったのが6月後半ぐらいで。「わかりました。じゃあ、ちょっと動きます」って言って動いてもくれてる間にももう待ちきれなくて、台本書いちゃって。それで「なんとか企画、やれそうです」って返ってきた時に「こっちも台本、できたので!」って言って。それで動き出したので。「やる」って決まってからもう撮影まで1ヶ月ぐらいなんですよね。

(幸坂理加)ふーん!

置いておいた作品が今ならできる

(宮藤官九郎)で、たぶんあれなんだよな。きっと。リモートドラマを皆さんが割とステイホームの時期にやってたじゃないですか。たぶんあのノウハウがあって。「ああ、こういうやり方があるんだ」っていうのもたぶん1個、あったと思うんですけど。まあ、それで言うと今のドラマってさっきの『半沢直樹』もそうですけど。昨日、オンエアーのやつの中ですら、コロナ後のシーンがあったらしいですからね。だからそう考えると、あれだけ人を集めて大人数のモブシーンとか、もう見れなくなっちゃうのかな?って思いますよね。

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で、なるべく密にならないように……っていう風にたぶん現場でも。リハーサルまでフェイスシールドしてとかってやってるみたいですけど。これはそれをやらなくてよくなることってもしかしたらないのかな?ってちょっと思って。この先ね。だって、ワクチンが開発されるとか、なんかもう絶対に大丈夫というか。

だから今のインフルエンザとかああいうようなものぐらいにならないと無理ですよね。きっとね。だから、大変なんだなって。それで5時ぐらいにね、ちょっとお芝居の話が、お芝居の情報がありますので。5時ぐらいに……まだ今はダメなんですって。なので5時ぐらいにその話はしますので、5時まで聞いてください(笑)。あ、いや、5時半まで聞いてください。すいません(笑)。

<書き起こしおわり>

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