(安住紳一郎)そうですね。はい。本当にでもね、そういうことはあるんですよね。何かちょっと、ごめんなさい。うーん。本の宣伝みたいな話のエピソードになってしまいましてね。申し訳ございません。社会人になって一番それを強く感じたのは私、番組の企画で茨城県にある百里基地っていう航空自衛隊の基地に行った時にF15イーグル戦闘機のパイロットの方と1時間半くらい談笑というか、取材をさせていただいてお話をいろいろ聞いたんですけれども。
その時にですね、実際にやっぱりパイロットの人の名前、家族構成、お話、お顔歯並び。あとはその目の輝きとかを見ていると「ああ、戦争になるとこの人たちがまず一番最初に空港から飛んでいって、敵のミサイルがこの人たちに当たるかもしれないんだ」って思うと、とてもとてもやっぱり恐怖に感じましたね。それはやっぱり新聞とかテレビとかを見てるだけではわからない、やっぱり知り合いの強さですね。「この人たちが危険にさらされるなんて、そんなことは絶対あっちゃいけないな」っていう風に思いましたね。
(中澤有美子)うんうん。
(安住紳一郎)偶然私、先月ビジネス書を上梓いたしましてですね。この話も「具体的な想像力」という章に書かれておりますので。もしよろしければ書店で販売しています。……しつこいですよね?
(中澤有美子)フフフ、面白いです(笑)。
(安住紳一郎)ああ、そうですか?(笑)。嬉しいお知らせ、もう一通来ています。30代男性「のれそれ」さん。「先週、間もなく引っ越ししてしまう同僚への思いをメールしたものです。貴重な放送時間を割いて読んでいただき、恐縮しています」。覚えてますよ。先週ね。
(中澤有美子)はい! どうなりました?
もう一通、嬉しいお知らせ
(安住紳一郎)女性の同僚、同期の方ね。それでいろいろと「気持ちは合ってる」っていうのは分かっていたんだけれども。その女性が事情があって故郷に帰るということで。「思いが伝えられていないままですけども、どうしたらいいですか?」っていう、そういうメールでしたけども。
(中澤有美子)そうでした!
(安住紳一郎)「貴重な放送時間を割いていただき恐縮しています。申し訳なく思う一方で、皆様には背中を強く押していただき、大変感謝しております。結果から申し上げますと、まだ彼女へ思いを伝えることができていません。先週は『このまま彼女が田舎に帰って離れてしまえば私は今後の人生で後悔し続けるのではないか? だからといって大切な人を振り回していいことにならないのではないか?』と行ったり来たりしながら迎えた日曜日でした。毎週ニヤニヤしながらのんびり聞いている番組の内容が急に自分に向けられたことに甚だ動揺しつつも、番組終了直後、すぐさま脇に置いてあったスマートフォンを手に取りました。この思いは彼女に会って直接伝えたかったため、LINEのメッセージで予定を聞き、結果15日(日)の午後に会えることになった次第です」。今日だね。
(中澤有美子)そうですね!
(安住紳一郎)「本当は今回、皆様へのお詫びとお礼も兼ね、結果を報告するところだったのですが、彼女に会うのが番組終了後になってしまうため、それは叶うことはありません。今回も長くなってしまい、申し訳ありません。結果は改めてご報告します。思いを伝えに行ってまいります。追伸、このメッセージはヒマラヤ杉さんのように皆さんを穏やかな気持ちにできるものではありません。何卒よろしくお願い申し上げます」という。そうね。うん。穏やかっていうか、ちょっと私たちにもドキドキのお福分けですね。
(中澤有美子)うん、そう。ときめきをいただきました。
(安住紳一郎)うん! いいねえ。いいの、いいの。気にしないで。若い人のこういうみずみずし気持ちの交換というのは私たちにとっては若返りの薬だから。もっと聞かせてちょうだいよ!
(中澤有美子)フフフ、もっとちょうだい!
(安住紳一郎)うん、ちょうだい! やめんでエエのよ! わーしらの若返りの薬だからー、もっと聞かせてちょうだい!
(中澤有美子)フフフ、うん(笑)。
(安住紳一郎)いやー、たまらんねえ(笑)。いいねえ、30代。ねえ。どこで会うのかな? そうですね。
(中澤有美子)そうかー。
(安住紳一郎)場所、教えてくれるんだったら見に行っちゃうけどね(笑)。
(中澤有美子)フハハハハハハハハッ! ちゃんと書いてない(笑)。
(安住紳一郎)そんなの最悪ですよね(笑)。嬉しいお知らせ、もう一通。これがラストでーす。藤沢市の「ぶんちゃかママ」さん。63歳女性の方、ありがとうございますね。「先週、安住氏が『マスクをしたまま、口の中の唾液を出してしまった」との話を聞きまして『嘘? ありえない! 話を作ってるわ!』と笑いながら聞いていました。
が、その私が同じことを何とやってしまったのです。一瞬、ことの自体が分からず、次に大声を出してしまいました。この時勢、大切に大切に残り数枚のマスクを使用していたのに、マスクしていることを忘れている自分にもショック、ショック。貴重なマスクを無駄にしたことのショック、ショック。安住氏の行動をバカにしていた私が情けないのです。いずこも同じ体験でした」というね。
(中澤有美子)アハハハハハハハハッ!
(安住紳一郎)ほら、私、嘘を言っていないから!
(中澤有美子)い、いい話(笑)。
安住氏は嘘を言っていない
(安住紳一郎)いい話じゃない? 私の話をみんな、嘘だと思っているきらいがあるけどもね。
(中澤有美子)フフフ、そうですね。体験してすごくショックだったんでしょうね(笑)。
(安住紳一郎)そうでしょうね。「またまた! そんなことあるわけないじゃない?」って思っていたら自分でやっちゃったっていうことですからね。
(中澤有美子)ああ、おかしい(笑)。
(安住紳一郎)さて、今日のメッセージテーマはこちらです。「一度、やってみたいこと」。
(中略)
(安住紳一郎)川越市の「ゆず」さん。12歳、女性の方。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます!
(安住紳一郎)「小学校6年生の私の一度やってみたいことは、ちゃんとした小学校の卒業式です。今月24日に卒業式があるのですけど、保護者なし、在校生なし、代表者が卒業証書を受け取るだけの簡易的なものになります。とても残念です。3月になったら体育館での練習が始まる予定でした。合唱や呼びかけもすべてなし。集合写真も禁止です」。そうか、集合写真もダメなんだ……。「ちなみに私が言うはずの呼びかけは『先ほどいただいた卒業証書には』でした。言いたかったし、歌いたかったです。先生、そして2組のみんな、大好きだよ。コロナが収まったら同窓会を絶対やろうね」。そうですね。
(中澤有美子)ねえ……絶対にやろうね。絶対にやろうね……。
(安住紳一郎)残念。本当に、残念……。人生にはこういう不条理がありますね。何とか乗り越えてください。皆さんからのメッセージ、お待ちしています。それでは今日の1曲目は合唱曲をお聞きいただきます。2008年の録音です。郡山第二中学校の皆さんの合唱をお聞きいただきます。『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』。
郡山第二中学校『手紙 ~拝啓 十五の君へ~』
<書き起こしおわり>