町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で太田愛さんの小説『天上の葦』を紹介していました。
(町山智浩)今日はプレゼントがあります。角川文庫で出るんですけれども、太田愛さんの小説『天上の葦』という小説、上下巻のプレゼントがあります。
(赤江珠緒)こちらには5名様分、上下巻セットをいただいております。
(町山智浩)この太田愛さんという方はドラマ『相棒』の脚本家として知られていますが、小説も書いています。『相棒』で太田さんが書いている話って結構すごいのが多くて。攻めているんですよ。たとえばね、ある少女誘拐事件があって。それを右京さんとかが捜査していると、その背景にですね、男尊女卑の伝統的な日本の家族の復活を目指す保守系政治団体が浮かび上がってくるっていう。
(赤江珠緒)ああ、その回、見た!
(町山智浩)あれ、「そこに行くの?」みたいな感じでしたよね。あれは明らかに自民党議員が関係してる日本会議のことを言っているんですよね。
(赤江珠緒)はー!
(町山智浩)「はー!」じゃなくて、そうでしょう?(笑)。だから結構ドラマとかではっきりとは言えないようなこととかを……。
(赤江珠緒)時事問題を絡めて展開していくっていうね。あれが太田さんですか。へー!
『相棒』の攻めた脚本を手掛ける
(町山智浩)あれが太田さんです。あと、オリンピックを背景にして。オリンピックのようなゲームが東京で行われるんだけど、そこでテロリストが出てくる話があったんですよ。斎藤工くんかな? テロリストの役が。あれもね、実は東京オリンピックのことを言っているんですけども。そういう結構ギリギリのところにね、危ないボールを投げてくる人が太田さんなんですよ。
(赤江珠緒)何人かね、脚本家の方がいらっしゃるとは聞いてますもんね。
(町山智浩)で、この『天上の葦』という小説もですね、1人の老人が渋谷のスクランブル交差点で亡くなって。そこからですね、その日本のテレビ局がどんな風に現在の政権に忖度をしているかという話につながっていくというですね。「えっ、どういう風につながっていくの?」みたいなすごいサスペンス小説なんで。ぜひいまこそ読んでいただきたいもので。僕が巻末に解説を書いています。
(赤江珠緒)解説が町山さんなんですね。
(町山智浩)はい。これ、11月21日に発売されたんですけども、これを5名の方に。太田愛さん著の小説『天上の葦』を文庫版、5冊ずつですね、プレゼントします。
(赤江珠緒)ありがとうございます、町山さん。これ、久米宏さんも帯に書かれていますよ。そうですか。わかりました。
<書き起こしおわり>