星野源とバナナマン『Same Thing』と日村47歳バースデーソングを語る

星野源とバナナマン『Same Thing』と日村47歳バースデーソングを語る バナナマンのバナナムーンGOLD

(中略)

(設楽統)(メールを読む)「設楽さん、星野さん、オークラさん、そして野呂佳代、こんばんは」。

(日村勇紀)野呂佳代じゃねえよ!

(星野源)こんばんは。

(設楽統)「……『Same Thing』の歌詞の中に『ファック』という言葉が入っていますが、あれも日村さんのことを思いながら書いたんですか?」。

(星野源)フハハハハハハハッ! いや、「思いながら」っていうわけではないんですけども。でも、どちらかと言うとファックって設楽さんのイメージなので。歌詞を書いた時はぼやっと設楽さんの横顔が浮かんではいました。

(設楽統)それは嬉しいよ。

(日村勇紀)「ファックのイメージ」ってすごいよね(笑)。

(設楽統)「ファックのイメージ」ってヤバいよね(笑)。

(星野源)フハハハハハハハッ! でも「ファック」って全然言っていいんだなっていうイメージ、設楽さんの横顔がすごく……。

ファックで設楽さんを連想

(設楽統)でも、これ歌詞の中に「ファック」って入っているといろんなところで流せないんじゃないの?

(星野源)ああ、全然。流せるところもありますし、クリーンバージョンっていうのもあるんですよ。そのファックっていう言葉は使っていなくて、違う言葉で。クリーンバージョンっていう、いわゆる海外の言っちゃダメなことを言っている曲って山ほどあるんですけど。だいたいそれってみんな同時にクリーンバージョンっていうのを作るんですよ。だからラジオ局によって流していいところとダメなところがあるので。

(設楽統)ワールドスタンダードなんだ。

(星野源)そうですね。日本のヒップホップの人とかもそうしていたりとか。そこだけ音がミュートされていたりとか。で、みんなやっぱりラジオでかけたいから。それでもかけられないところもあるから、みんな同時にクリーンバージョンっていうのも作るんですよ。

(設楽統)えっ、そこはクリーンバージョンだとなんて言っているの?

(星野源)「Screw You」ですね。

(設楽統)どういう意味? 「(日村)勇紀の『勇』?」。

(星野源)「勇紀の『勇』」ではないんですけど(笑)。

(日村勇紀)なんで俺が入り込めるんだよ!

(設楽統)「Screw 勇」みたいな。

(星野源)「You」ですね。ブンブン、グーッと潰すみたいな意味の……。

(設楽統)ああ、「ひねり潰す」的な意味なんだ。

(日村勇紀)「Screw You」っていうそういう言葉なんだ。へー!

(星野源)で、それは全然セーフな言葉なんですよ。だから不思議なんですけどね。本当に言葉だけで割と同じ意味なのに……っていう。

(設楽統)でも、それは大事だよね。文化とかいろいろあるからさ。ダメなところはダメだし。うちだって別にいいのか?っていうとね……。

(日村勇紀)言い過ぎですよね。このファック率ったらないから。

(設楽統)実はもうそんなに言っていないんだよ。みんながメールで最後に「日村ファック」って書いてあるから……。

(星野源)フフフ(笑)。

(日村勇紀)そうか。リスナーメールなんだ。

(設楽統)そう。昔……これはなんでこんなになっているのかというと、たぶん新規で聞いている人はみんなわからないと思うけど。仮想現実っていうか、日村さんがもし、イチローさんと電話でしゃべったら……とか。松井秀喜さんと電話でしゃべったら……とか。外国の人と友達になって電話でしゃべったりとかして、なんか知んないけども全部ケンカになっちゃって。それで「ファック!」ってなるっていうくだりがあったんだよ。ずいぶんと昔に。そこから……それですぐに俺が「ファック!」って言うみたいな感じになって。そこからなんだよ。

(星野源)そうですね。だから歌詞を書いていて、いまって本当に世の中が殺伐としているじゃないですか。だからファックって言いたいっていうか。

(日村勇紀)「言いたい」(笑)。

(設楽統)源くんの中にこういう感情があるっていうことだね。

(星野源)そうですね。

(設楽統)ヤバいね。源くん。もうちょっとねじ曲がっているでしょう? ファック!って言いたい感じでしょう。

楽しく言いたい

(星野源)いや、ねじ曲がっているっていうか、もうみんなそうじゃないですか。世の中、大変っていうか、そういう空気っていうか。でもファックだけど、なんか本当に罵声を浴びせたいとかじゃなくて。いい人たちも周りにいるじゃないですか。すごい面白い人たちもいるし、心がちゃんとある人たちもいるけども。まあ、心ないなっていう人たちもいて。だから楽しくファックって言える曲があればいいのにな……っていうのが最初で。

(日村勇紀)そういう曲だもんね。言っていることがね。

(星野源)そうなんですよ。だから楽しいファックを作りたいんだっていうね(笑)。

(設楽統)言葉だけで聞くとすごいけどね(笑)。

(日村勇紀)「楽しいファックを作ろう」っていうことなんだ。

(設楽統)まあ、俺らは基本、楽しいファックを言っているよね(笑)。

(星野源)だからその延長の曲というか……(笑)。

(日村勇紀)フハハハハハハハッ! このラジオの延長(笑)。

(設楽統)同じ志のもとだから。

(日村勇紀)ベクトル、同じ方向に向いているんだ。

(星野源)そうそう。だからそれも国はあんまり関係がない感情っていうか。「この曲、どういう気持でつくったの?」ってミュージックビデオを撮影している時、そのカメラマンも外国……ニュージーランド出身の人だったんですけども。その人も「実はね、ファックっていう気持ちで。それを言いたいんだ」って言ったら、最初は笑われるかなって思ったんですよ。「そんなことを言って……」って言われるかと思ったら、「わかるよっ! 本当に辛い世の中だよね。だからこういう風に歌で楽しく発散するの、すごくいいことだよね」っていうね。

(設楽統)なんか違うの? 海外の人のスタッフと、こっちの音楽とか映像のスタッフと、違うの?

(星野源)いや、あんまり変わらない印象で。僕も違うのかな?って思っていたんですけども。撮影のクルーの人たちも、どちらかというとこっちの技術のみなさんって真剣っていうか、職人肌なところがあるじゃないですか。でも、向こうの人も職人肌で。どれだけやっても「もう1回、やろうぜ。もう1回、やろうぜ」みたいな。

(設楽統)ああ、そう?

(星野源)で、監督も結構テイクを重ねたいタイプの人だったんで。

(設楽統)じゃあ、割と一緒な感じなんだ。

(星野源)そんな感じでしたね。だからコミュニケーションもすごく……通訳さんの人もいたんですけども。全然ロスもなくて。楽しかったですね。

(設楽統)へー。すごいね。でも本当に、前から知っているけどもどんどんといろんなことをやっていくからね。

(星野源)いやー、不思議な気持ちになりますよね。紅白の場に立てた時もそう思いましたし。オーストラリアでビデオを撮っている時も不思議な感じだなって思って。面白いですね。

不思議な気持ちになる

(設楽統)でもまた、そうなってきたらそうなってきたでまたね、どんどんと生み出すものが昔よりも……知らない、目に見えないその強迫観念じゃないけどもさ。より多くの人が聞いているとか、前に作ったもののハードルを超えなきゃとかさ。自分で自分を追い詰めるというかね。大変だよね。

(星野源)だからこそ、売るとかそういうのを考えないものを作りたかったんですよ。

(設楽統)違う何かをやろうとか。そういうので。

(星野源)だから趣味に1回立ち返るというか。中学生の頃の部活とか、友達と楽器を持ち寄って。「オリジナル、作ったんだ」「マジかよ?」って。やってみて「なんかいいじゃん!」とかって言われてすごい喜ぶみたいな。その、あの時の感じをやってみたいなと思ったらそれができたっていう。すごい楽しくて。いいもんですね、音楽って……っていう。本当に楽しいな!っていうね。

(設楽統)音楽っていいもんだよね。

(日村勇紀)いや、わかったようなことを(笑)。

(星野源)ねえ。いいっすよね(笑)。

(設楽統)音楽っていいよね(笑)。

(日村勇紀)いや、いいんですよ。音楽ってみんなのもんだからね。

(設楽統)……うん?

(日村勇紀)うん?

(星野源)フハハハハハハハッ!

(設楽統)なんつったの?

(日村勇紀)いや、みんなのもんだから。

(設楽統)……うん?

(日村勇紀)うん?

(星野源)フハハハハハハハッ!

(設楽統)そうだよ。音楽ってみんなのもんだから。

<書き起こしおわり>

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