菊地成孔 D.O『悪党の詩』と漢 a.k.a GAMI『ヒップホップ・ドリーム』を語る

菊地成孔 D.O『悪党の詩』と漢 a.k.a GAMI『ヒップホップ・ドリーム』を語る SHOWROOM

菊地成孔さんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんと漢 a.k.a GAMI『ヒップホップ・ドリーム』とD.O『悪党の詩』について話していました。

(吉田豪)(コメントを読む)「漢さんの本の話」。

(菊地成孔)ああ、面白いですよ。あの本ね。1冊目の『ヒップホップ・ドリーム』は。会ったこと、ありますか?

(吉田豪)もちろん、もちろん。

(菊地成孔)『ヒップホップ・ドリーム』は最高ですよね。

漢 a.k.a GAMI『ヒップホップ・ドリーム』

(吉田豪)よくテレビに出る人があそこまで書いたなって思いますけどね。

(菊地成孔)いや、本当。あれはだから嘘だと思っている人も多いじゃない? あそこがヒップホップの一種の限界のラインっていうか。ああやってリアルに言っちゃうと「いや、これは言ったらダメなことだから、嘘でしょう?」ってなっちゃって。「いやいや、本当なんだよ」「だったら捕まるでしょう?」ってなっちゃうことの繰り返しでね。だからあれは本当に高度な理解力がいりますよね。

(吉田豪)言い換え語が上手いですからね。「6枚葉の観葉植物の輸入業をやっていた」とか(笑)。

(菊地成孔)あれは本当に上手いよね。「大陸からの……」って(笑)。

(吉田豪)「こういう人がテレビに出ていいんだ」っていう(笑)。

(菊地成孔)まあ、長袖を着せられてましたけどね(笑)。

(吉田豪)あの時期、たしかに。「ああいう人たちが出ている割にはみんな問題を起こしてないんだよ」って言ってましたね。

(菊地成孔)そうそう。

(吉田豪)1人だけですもんね。

(菊地成孔)そうそう。いや、本当ですよ。

(中略)

(吉田豪)(コメントを読む)「D.Oの本、読んだ?」。

(菊地成孔)読みましたよ。

(吉田豪)面白かったですよね。

(菊地成孔)面白かった。うん。

D.O『悪党の詩』

悪党の詩
彩図社

(吉田豪)これもやっぱり漢さんと同じで。よくいまの段階でここまで書いているなって。

(菊地成孔)あのね、漢さんが上手くリードした形ですよね。あれはね。鎖グループが思ったんじゃないですか? 「本は売れる」っていう(笑)。

(吉田豪)漢さんは多少文学的にぼかしていた部分が、捕まっているからオープンじゃないですか。書いてあることが。

(菊地成孔)そうね。

(吉田豪)相当な踏み込み方をしていてよかったですね。

(菊地成孔)よかった。D.Oっていうラッパーのよさがよく出ていますよね。うん。「日本語ラップだけだとちょっと聞く気もしないし、どういう人かもわからないんだけど……」っていう人は本を読むと音楽も立体的にわかるのでいいと思いますね。

(吉田豪)いい本だと思います。

(菊地成孔)いい本ですね。

<書き起こしおわり>

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