松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中でSummerella『Do You Miss It』とSummer Walker『Girls Need Love』を紹介していました。
エラ・メイについて、先ほども話したようにエラ・メイ現象、『Boo’d Up』現象っていう言葉をこの番組で何度か口にして参りましたが、続いてご紹介する2人の女性シンガー。この人たちに関してはエラ・メイ世代という言葉を使ってもいいんじゃないかと思いますね。奇しくも「夏」という言葉が名前に入ってる2人の女性。サマレラ(Summerella)、そしてサマー・ウォーカー(Summer Walker)という2人の女性シンガーをご紹介したいと思います。
まずはサマレラなんですが、この人は以前に一度、この番組でご紹介しました。昨年ですね。今年、優れたアルバムを出したということで、この間番組をご紹介したジャッキーズという男性シンガーがいらっしゃいますね。アトランタを本拠地にする。「アルバムがいいんですよね」なんて話をしました。
そのジャッキーズをフィーチャーした『Pull Up』という曲を昨年の9月にこの番組で一度オンエアーいたしましたサマレラなんですが。
彼女がエラ・メイと同じようにね、まとまった形でデビューEPをリリースしてその魅力をアピールしております。デビューEPのタイトルが『First Day of Summer』。いいですねー。これ、7月に出たものですからね。「夏の1日目」っていう。
まあ、このサマレラの1枚目のアルバムっていうことを表現していること言うまでもないのですが。その中に収められている『Do You Miss It』という曲。これがね、まあ本当にエラ・メイの時代の1曲という感じでございまして。聞けばすぐにわかります。メアリー・J.ブライジの『I Can Love You』っていうもう20年以上前。97年のヒット曲がございましたが、それをうまく散りばめております。
そしてもう1曲、サマー・ウォーカー。ねえ。「夏の歩行者」っていう。サマー・ウォーカー。女性ソロなんですね。この人はちょっと佇まいとして、毅然としてその女性の女性性というのを強くアピールしているという意味でSZAとかの流れで捉えることもできるのかもしれませんが。2017年だったらそういう表現を使ったと思うんですけど、いまですとやっぱりいろんな業界内・外的に「第二のエラ・メイを探せ!」っていう風が強いですからね。その中の1人という追い風があることは間違いないと思います。サマー・ウォーカー。『Girls Need Love』という曲。これも今年の7月にリリースされたばかり。では2曲続けて、夏女2人を聞いていただきましょう。サマレラで『Do You Miss It』。サマー・ウォーカーで『Girls Need Love』。
Summerella『Do You Miss It』
Summer Walker『Girls Need Love』
エラ・メイ世代と言って差し支えないんじゃないでしょうか。夏女2人、ご紹介いたしました。サマレラで『Do You Miss It』。サマー・ウォーカーで『Girls Need Love』。ちょっと紛らわしいアーティストネームのお二人ですね。余計なお世話ですけども。で、もっと紛らわしくしてるのは、サウンドも似てますね。まあ、思い起こせばね、いまから30年前にニュージャック・スイングっていうのが出てきた時も似たようなサウンドで歌い方もガイのアーロン・ホールに酷似しているっていう人たちがたくさん出てきましたが。まあ、時間が経つと落ち着いて、あるところはもうブームが消費されてしまって真に実力のある人が残るというのはね、もう繰り返されてきたことですが。
特にこの短期間にグーッとそのサウンドを食い尽くすみたいな傾向はR&Bでは特に顕著ですね。まあ、そこに嫌悪感を抱かずに、それさえ楽しんでしまうというのがこの音楽を好きな人たちの一般的な傾向じゃないかと思いますし、まあ僕もその1人なんですが……それにしても似てましたね(笑)。サマレラとサマー・ウォーカー、続けてご紹介いたしました。
<書き起こしおわり>