いとうせいこう『アフター6ジャンクション』略称「アトロク」を提案する

いとうせいこう『アフター6ジャンクション』略称「アトロク」を提案する アフター6ジャンクション

いとうせいこうさんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』に出演。いったん「ターロク」で決定した番組略称に対して新たに「アトロク」を提案。宇多丸さんらを大いに悩ませていました。

(いとうせいこう)俺は「アトロク」っていう名前の方がいいと思っているんだよ。前から思っている。初日から思っているんだ。

(宇多丸・日比)ああーっ!

(宇多丸)送ってくださいよ!

(いとうせいこう)いや、そうだけど……「今度、行くし」って思って。「アトロク」はカタカナでもかわいいし、「@6」でもかわいいんだよね。

(宇多丸)ああーっ!

(日比麻音子)「@6」!

「アトロク」でも「@6」でもかわいい

(いとうせいこう)ここはやはり、編集者として俺は言うけども。ステッカーを作る時とか、かっこいいよね。

(日比麻音子)えっ? なんとかなりませんか?

(いとうせいこう)「アトロク」がいいと思うんだよねー。宿六みたいな感じでさ。

(宇多丸)あのー、ええとですね、ちょっとこれ……ちょっと、いとうさん! 良すぎるアイデアを!(笑)。

(いとうせいこう)いやいや。

(宇多丸)いや! わかりました。この番組は僕が独裁者なんで。ちょっとこれ、後で検討します。「ターロク」問題。で、「ターロク」の3万円は私、ちゃんと(提案者に)あげますんで。

(いとうせいこう)まあ、金さえ払えばどうにかなるでしょ?

(宇多丸)金さえ払えば。金で解決っていう手はありますよね。「アトロク」ね。ありがとうございます。

(いとうせいこう)「アトロク」がいいと思うけどね。

(中略)

揺れ動く宇多丸

(宇多丸)日比さん、ちょっと略称問題、「ターロク」で決まりかと思ったらすごいね、俺はこういうことがあるとものすごい揺れ動きやすい。俺、基本的に優柔不断なんだですよ! これ、メッセージこんなの来てますよ。「宇多丸さん、日比さん、こんばんは。批判を承知で申し上げます。前番組の『タマフル』の印象が強すぎるせいか、『ターロク』という略称が現時点でどうもしっくりきません。『ターゲット』と『ろくでなし』を連想するからでしょうか? まだまだ番組は始まったばかり。いずれは『ターロク』がじわじわと浸透していくことを祈ります」って。

(日比麻音子)うん。

(宇多丸)こんなメールがくるところに、さっきのいとうさんの見事な「アトロク」と来ちゃったよ。

(日比麻音子)ズバーンと射抜かれた感じですよね。

(宇多丸)「それだ!」っていう感じじゃないですか。ねえ。これ、せっかくなー、『水曜THE NIGHT』っていうあっちで決めて、「3万円あげます」って言っているんだけど……これでこっちの「アトロク」にするとまるで俺が3万円を逃げた風に見えるっていう。

(日比麻音子)いいじゃないですか。払うは払えばいいじゃないですか。

(宇多丸)フフフ(笑)。その3万は何の3万なんだ?っていうね。

(日比麻音子)いやいや、長い目で見たら「3万払ってよかった」っていうことに……。

(宇多丸)3万払って。ちなみに日比さんは「ターロク」と「アトロク」だと正直、どっちがいいですか?

(日比麻音子)正直に言います。「アトロク」で!

(宇多丸)フハハハハハッ! いとうさん、もっと早く送ってくれよー!

(日比麻音子)あと24時間早ければ……メッセージもいただいているんですよ。「いとうせいこうさん考案『アトロク』、最高です。『ターロク』、なかなか覚えられず困っていました。絶対に『アトロク』にすべきです!」。

(宇多丸)覚えてるじゃねえかよ!

(日比麻音子)さらにもう一通。「『アトロク』、せいこうさん、す、す、すげー!」。

(宇多丸)ねえ。しかもその、「カタカナでもいいし、「@6」でも。ステッカー作ればいいじゃん」って。小憎らしいわね! さすが元ホットドッグ・プレス。

(日比麻音子)本当。さすがとしか言いようがなかったですね。

(宇多丸)いや、でもこれはなんか先輩のそういう才能に屈したみたいでちょっと私、そこもありますけどね。

(日比麻音子)すっごい揺れ動いてますね、宇多丸さん。どうしましょうね?

(宇多丸)あの……もうちょっと考えさせてっていうね(笑)。

(日比麻音子)時間をかけて、じゃあ。

(宇多丸)時間をかけてっていうかみなさん、今日中にメッセージをいただいて、「ターロク」にすべきか。1回決めたんだから、武士に二言はないっていう「ターロク」なのか、それとも普通に「アトロク」っしょ? いいから3万円払えっていうことなのか。まだ時間中にもどしどし送っていただくということで、メールをお待ちしております。伊藤さんは先輩なので別に3万とかはあげません。

(日比麻音子)フフフ(笑)。でも、うーん……!

(宇多丸)この後、ちょっと素晴らしい音楽でも聞きながら考えようかな!

(日比麻音子)そうですね。この後はLIVE & DIRECTです!

コンサルタント・せのちんの意見

さらに略称問題について、番組のコンサルタント、せのちんこと妹尾匡夫さんがこのように話していました。

(妹尾匡夫)あとはなに? 「アトロク」問題?

(宇多丸)ああー、はいはい。略称ね。

(妹尾匡夫)「アトロク」で決まりでしょ!

(宇多丸・日比)フハハハハハッ!

(妹尾匡夫)もうひとつの……なんだっけ?

(宇多丸)え? ええと、「ターロク」。

(妹尾匡夫)ほら! もう忘れてる!

(宇多丸)いや、忘れてないですけども。

(妹尾匡夫)しかも「アトロク」ってつけちゃうと、今後ずーっと「いとうせいこうさんにつけてもらった」って言えるんだよ!

(宇多丸)たしかにね。名も知れぬコメ奴隷っていうのとはだいぶ違いますよ。

(妹尾匡夫)「ターロク」ってつけてくれた方には申し訳ないけども。

(宇多丸)これは「アトロク」にすべきなのかなー?

(日比麻音子)今日、激震ですよ、もう本当に。

(宇多丸)ただ今日、せのちんさんがいま強い口調でね、「アトロクに決まってるだろ!」って言ったじゃないですか。もう番組アドバイザー、コンサルタントですから。

(妹尾匡夫)「逆にムカつくな」とかって思ってない? 大丈夫?

(宇多丸)なにが?

(妹尾匡夫)「そんな強気で言われると、嫌だな」とか。

(宇多丸)いや、正直背中を押してほしかったものとしては「アトロク」……「アトロク」っしょ!

(妹尾匡夫)行くっしょ!

(宇多丸)「アトロク」っしょ! んなもん! 「ターロク」? なんだそれ……。あ、もう向こうでね、バロン秋山がね、首をひねってますね。

(妹尾匡夫)そもそも昨日、慌てて決めたのがダメだったんだよ。宇多丸くんが。

(宇多丸)いや、だって「今週には決めてください」ってすごい橋Pから……橋Pがものすごい圧をかけてくるんですもん。

(日比麻音子)プロデューサーの圧(笑)。

(宇多丸)って言われたから。あと、「どうせこれ以上は出ねえかな」って思ったんですよ。

(妹尾匡夫)こういう落とし穴もあるってことですよ。

(宇多丸)まあ、ねえ。1日待てばよかったのに……と。いわゆる『ミスト』。ちょっと待てばよかったのに、みたいな。

(妹尾匡夫)「ちょっと待てばね」っていう。

(宇多丸)「アトロク」ね。「アトロク」に決まってるでしょ、そんなの!

(妹尾匡夫)ほら、決まり。

(宇多丸)「アトロク」でーす!

(妹尾匡夫)はい。誰がつけたんですか?

(宇多丸)プロデューサー、スタジオ、「アトロク」でいいっすか?

(橋本吉史)いとうせいこうさんに決めていただいたので。

(妹尾匡夫)ありがたくもつけていただいた。

(宇多丸)ねえ。無名のコメント奴隷、コメ奴隷。やっぱりね、いとうさんにはかなわないということで。あ、3万円は払いますよ。この後、だから『水曜THE NIGHT』で。3万円は……俺、本当に番組始めてから金をドブに捨てすぎですよ。『リメンバー・ミー』を見るためだけに2万円とか……。

(妹尾匡夫)ドブに捨てた方がまだマシだよね。拾えるからね。

(宇多丸)フフフ(笑)。たしかにね。

<書き起こしおわり>

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