プチ鹿島 芸人・チャンス大城伝説を語る

プチ鹿島 芸人・チャンス大城伝説を語る YBSキックス

プチ鹿島さんがYBS『キックス』の中で、芸人・チャンス大城さんについてトーク。その不思議なキャリアやついに『すべらない話』に出演した話などを紹介していました。

(プチ鹿島)今年1回目の放送ということで。お待たせしすぎたのかもしれません。しゃべりたいことがたくさんあってね。だから年末年始の過ごし方も普通のパーソナリティーだったらそれをオープニングで言うわけですけど……言うのを忘れちゃいました。社説のことをしゃべりたくて。

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(塩澤未佳子)アハハハハッ!

(プチ鹿島)さっきチラッと言いましたけど、大晦日は格闘技を見て。

(塩澤未佳子)チャンス大城さんと。

(プチ鹿島)そう。チャンス大城っていう本当にダメなやつがいるんですよ。ただ、彼はもともと……これは説明すると次の1月20日の『すべらない話』が面白くなると思うんですけども。今年、43才なんですよ。ただ、芸歴は僕より上なんですよ。

(塩澤未佳子)じゃあ結構早い?

(プチ鹿島)もう20年以上です。だって吉本で言うと8期生なんですね。1989年ぐらい。同期が千原兄弟さんなんです。で、FUJIWARAさんとか。なぜ入ったか? といいますと、大城はもともと尼崎出身なんです。尼崎って芸人でもピンからキリまでたくさんいてね。トップはダウンタウンさん。で、いちばん底辺がチャンス大城っていう(笑)。

(塩澤未佳子)フフフ(笑)。

(プチ鹿島)面白い場所で。で、いじめられっ子でね。あいつはもともと、生まれた時から心臓が逆にあるんですよ。内臓逆位っつったかな? で、(同様に内臓が逆にある)『北斗の拳』のサウザーっていうキャラクターからニックネームを……いじめられっ子なのに逆に「サウザー」っていう強そうな名前をもらっちゃって。

あだ名は「サウザー」

(塩澤未佳子)はいはい。

(プチ鹿島)で、みんなにいじられていた。ところが血の気の多い隣の中学の番長がね、「サウザーっていう、すげえあだ名のやつがいるらしい」って学校に殴り込みに来て。「サウザー、出てこいや!」って言ったら大城が「はい……サウザーです……」っつって。もう学校中がテラスで笑っているんだって。そういうキャラなんです。

(塩澤未佳子)はー!(笑)。

(プチ鹿島)で、当時はダウンタウンさんがまだ東京に来る前。80年代に向こうで『4時ですよーだ』っていう4時からの夕方のバラエティー番組を……僕も何回か、ビデオテープで大阪方面の友達からもらって見たことがあるんですけども。そこに素人参加のネタコーナーがあって、大城は中学の時にそこに参加するわけですよ。なぜかと言ったら、そこに出てもしも笑いを取ってウケたら、もういじめられなくなる。一気に尊敬されるから。ヒーローになるから。

(塩澤未佳子)へー!

(プチ鹿島)で、そこでF1の「ウゥーゥン!」っていうエンジン音のモノマネをして、見事に優勝をしたんです。で、次の日に学校に行ったら、あれだけ校舎のテラスから指をさして笑われていたのに、「大城が来た!」って。逆にあたたかく歓迎してくれて、一気にヒーローになったと。

(塩澤未佳子)へー!

(プチ鹿島)その快感が忘れられずに「芸人になろう!」っていうので。だから中3の時、吉本のNSCに応募して。そこで千原兄弟さんとかと出会って。だから、超エリートなんですよ。中学3年の時にもう吉本の学校に入ったっていう。だけど、あいつはそのまま1年、何もなく過ごして、何もないまま卒業して、地元の定時制の高校に行くわけです。で、定時制っていうのは、今日の番組のメッセージテーマも「夜の娯楽」ですけども、夜の学校じゃないですか。

(塩澤未佳子)はい。

(プチ鹿島)で、昼間は仕事をしている人たちが集まる。だから同級生って言ってもバラバラなんですよ。

(塩澤未佳子)年齢も違うわけですね。

(プチ鹿島)ただ、そんな定時制にも秋の文化祭っていうのがあるらしくて。「なにをやる?」っていう話になった時に、「ドッグレースをやろう」って。でも、「犬なんてどうやって仕入れるんだ?」って言ったら、トラックの運転手をしている年上の同級生が「大城、俺と一緒にトラックに乗れ」って。で、「はい。どこに行くんですか?」「犬を捕まえに行く」って。当時、尼崎には野犬がまだいたんですって(笑)。

(塩澤未佳子)アハハハハッ! やだー!(笑)。

(プチ鹿島)で、野犬に噛まれながらもトラックの荷台に乗せて、スプレーでゼッケンを書いて。で、ドッグレースの競技場は作ってありますから。やっとのことで「捕まえてきた!」って放して、「よーい、ドン!」っつったら、みんなてんでバラバラに走っていったって。

(塩澤未佳子)散っていった(笑)。

(プチ鹿島)そりゃそうですよ。だって野犬だもん。で、露店とかが食い散らかされたっていう。そういうエピソードが……『東京ポッド許可局』でもまだポッドキャスト時代にあまりにもあいつの話が面白いんで、派遣局員として何回かシリーズでやったんですよ。で、熱狂的な人気を集めたんですよ。7、8年前に。

(塩澤未佳子)へー!

(プチ鹿島)だから「いつかこいつ、『すべらない話』に出れば面白いな」って思ったけど、「まあでも出れないんだろうな」って。だって、ねえ。別にフリーだし、地下芸人だし、その術がわからないじゃないですか。だからやっぱり、楽屋では面白くて人気者なんですよね。そういう話をたくさん聞いていて、「お前、面白いな、面白いな」って言っていて。だけどお金もなく、酒浸りでね。「しょうがねえな……」って。だけど、やっぱり運が向いてきて。千原兄弟さんとまた巡り合って。そりゃそうですよ。千原さんからすれば、めちゃくちゃ面白いじゃないですか。「あいつ、売れないまま、まだおったんか!」って。

(塩澤未佳子)はー!

(プチ鹿島)「同期やで!」っていう。で、なんで僕が大城のことを「大城、大城」って呼び捨てにしているか?っていうと、定時制を卒業してもう1回、あいつは吉本NSCに入ったんですって。今度は第13期生。その13期生のオーディションの時に校長先生から「またお前か!」って言われたっていう。

(塩澤未佳子)アハハハハッ!

(プチ鹿島)あいつは8期生と13期生なんですけど。だから、最新バージョンで言うと13期生。13期生っていうと……次長課長とか野性爆弾とかブラックマヨネーズとか。それでも売れずに、東京に来るわけです。それが1998年、大川興業というところに入って。僕は1年先に入っていたんで、あいつは1期下なわけですね。だから僕は、大川興業の中では入った順番ですから「大城、大城」って言うんですけど。その枠を全部取っ払うと、大先輩なんですね。だから本当はあいつの後輩なんです。たまたまそういうところで一緒に数年間、寝泊まりをして。一緒に舞台もやったりしていたんで。だから、気にすることない後輩なんですよ。

(塩澤未佳子)へー!

(プチ鹿島)面白いでしょう? でも、そういうやつが実はキャリアを持っていて、NSCの第8期生で千原兄弟さんと同期だっていう。これだけでもネタになるじゃないですか。で、また今度は千原せいじさん。お兄さんの方が幡ヶ谷で居酒屋を開いて。そこで食えない芸人とかをバイトで雇ってくれて。で、大城も雇ってもらって。その時に言った言葉が「やっぱり同期はエエなー」っていう。同期に雇ってもらって。

(塩澤未佳子)アハハハハッ!

(プチ鹿島)でもそこでやっぱりまた巡り合って。千原兄弟さんのイベントとかに呼ばれたりして。で、たぶん今回につながったと思うんですよね。

(塩澤未佳子)うわー! でも、いいねえ。どうなるかわからないって本当にそうだけど。

(プチ鹿島)そうそうそう。面白いね。だからやることをやっていれば、なんかいつかこうなる。

(塩澤未佳子)風が向いてくる時がある。

(プチ鹿島)そういうのを感じましたよ。だから僕、大晦日に格闘技を一緒に見ていてね。「とんねるずさんのあれ(細かすぎて伝わらないモノマネ)、よかったじゃないか。この調子で行けば、千原さんにもかわいがってもらっているからいつか、すべらない話にも来年ぐらい、出れるかもな」って言ったら、「はっ、鹿島さん、もう収録してきたんです」「ええっ!?」って。さすがにそれはびっくりしました。

(塩澤未佳子)それ、すごい!

(プチ鹿島)「いつ?」って言ったら、「1月20日放送です」って。本人は「すべりました」って言ってましたけどね(笑)。

(塩澤未佳子)アハハハハッ!

『すべらない話』についに出演

(プチ鹿島)で、その後に松本人志さんも含めて打ち上げかなんかがあって。大先輩じゃないですか。憧れの人じゃないですか。もう緊張して、ベロベロに酔って、ある告白をしたんですって。「あの、松本さん。同じ尼崎出身なんです。僕、松本さんが好きすぎて……表札を盗んだの、僕です」っつって。松本家の表札を盗んだんだって。で、松本さんが「お前かーっ!」って言ったっていう(笑)。

(塩澤未佳子)なにやってんの!(笑)。

(プチ鹿島)30数年ぶりの告白っていう。

(塩澤未佳子)犯人、出てきちゃった(笑)。

(プチ鹿島)っていうお話をね。まあ、チャンス大城という未知の強豪ですよ。普通にテレビ出ている人からすれば、小汚い感じの。「なんだ、このおっさんは?」っていう。だけどそういうのがあるんだよっていう。

(塩澤未佳子)歴史がね。うわー!

<書き起こしおわり>

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