プチ鹿島さんがYBS『キックス』の中でスーパーコンピューターの助成金不正受給疑惑についてトーク。タブロイド紙と朝刊紙の報道の仕方の違いについて話していました。
(プチ鹿島)なんか最近気になるのはリニアにしろい、スパコンにしろ、またザワザワするお金の大きい動きが言われるようになりましたね。
(塩澤未佳子)なんか出てきますね。そう言われると。
(プチ鹿島)だからさっきもスパコンに関してはチラッと話しましたけども。これも新聞の読み比べのキャラを使い分けて読むと面白いですよ。だからタブロイド紙とかはスパコン……ちょっと小難しいじゃないですか。助成金が詐欺とか言われても、頭に入ってこないんですけど。そこに「新しいアベ友か?」みたいなことを夕方発売される新聞とかは言っている。「えっ、どういうこと?」っていうと、結局安倍さんと懇意にしていたジャーナリストが……そこのスパコンの今回の容疑者である社長が、そのジャーナリストのスポンサーだったと。
(塩澤未佳子)ふーん。
(プチ鹿島)なんだったら100万円ぐらい家賃を負担していたっていう。ということは、なんか見返りがあったんじゃねえの?っていう、それはタブロイド紙情報です。だからこれを全部鵜呑みにして発信、リツイートしてしまうとあれですけども。じゃあ、このいろんな……日馬富士の暴行問題と同じですよ。「ビール瓶? アイスピックを持った?」ってすぐに発信すると、それは誰かの情報に惑わされれしまうことだから。じゃあこれ、一般紙がどう記事にするのかな?っていうのを待つわけですよ。
(塩澤未佳子)ふんふん。
(プチ鹿島)そうすると、やっぱりこの間の朝日新聞の日曜日のが淡々と、「ジャーナリストの家賃も負担か」みたいなことで。さあ、ここからですよ。それがじゃあ、いわゆるズブズブの関係だなというゴシップレベルで終わる、済むのか? それとも、これはひとつのキーポイントだという風に一般紙レベルでもそこに注目して広がっていくのか? だから僕、タブロイド紙とかゴシップ紙を軽視。小バカにする人もいますけど、ああいう新聞はああいう新聞で先行して書いちゃうっていう。そこは僕は見どころはあると思いますよ。
(塩澤未佳子)特徴、ありますよね。
(プチ鹿島)だって後から、「ああ、あそこがいちばん先に書いていた」っていうのがあるわけですから。全部が全部じゃなくても。だから受け手の問題なんです。そこを見ると、スパコンの事件とかも興味深いですね。「アベ友(とも)」ですよ。これ、なんで「アベ友」なんだろう?って。日刊ゲンダイね。
日刊ゲンダイ「アベ友疑惑」
助成金詐欺で社長が逮捕されたペジー社の関連会社では、3年で13回もの怪しい増資が繰り返されていました。これらの増資に助成金が充てられていた疑いもあり、特捜部が資金の流れを調べているといいます。記事は本日の3面に掲載。日刊ゲンダイは駅売店かコンビニでお求めください。 pic.twitter.com/LI5C2sqEvg
— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2017年12月8日
でもずーっとこの1週間、「アベ友疑惑、アベ友疑惑」って。なんでかっていったら、これはたぶん語感を「森友」と同じにしたいわけですよね。そういう意味で、結局は「森友と同じ構図だよ」というゲンダイの見立てというか、メッセージが伝わってくる。じゃあそれが当たっているのか、当たってないのかというのは、また一般紙の淡々とした報道に任せるという。その、キャラの使い分けなんですよ。そうすると、面白いですよ。
(塩澤未佳子)ふーん! そうですね。読んでおいて1回、こっちで寝かせておくみたいなね。
(プチ鹿島)そうそう。僕はそういうのを、「ゴシップを寝かせる」って言うんですけどね。ゴシップを聞いたら、すぐに言いたくなる。まあ、これはいま放送してるからあれだけど。これがもし、マイクがオフで、ここ2、3人。スタッフも合わせて4、5人。「いや、こういう話、知ってる?」っていうのはいくらでもいいわけですよ。でも、それって大人の嗜みじゃないですか。ちょっとした酒場で、お酒を飲みながら、「ここだけの話だけど、こういう話、聞いてる?」っていう。でも、それを公に晒すというのはハードルがいくつも違いますからね。
(塩澤未佳子)そうですね。
(プチ鹿島)だから、さっきのロシアの(スパイ養成学校の卒業生がSNSに自撮りをアップしてバレるというニュース)もあれですけども。それをSNSに発信するっていうのはそれは公のことだから。それはダメでしょう?っていう。バラされるからね。そういうことなんですよ。
(塩澤未佳子)うーん。
(プチ鹿島)だから逆にこういうなんでもオープンな時代になると、僕はそういう信頼できる人と話す大人の酒飲み話、もしくはそういう空間っていうのはますます重要になると思いますよ。
(塩澤未佳子)へー。
(プチ鹿島)だってそういう、人間って絶対に100%、120%、オープンで耐えられますか?っていう話ですからね。だから、それが使い分けの妙ですよ、だって。
(塩澤未佳子)そっちも、まあ公のも知りつつの……そうですね。でも、人は全部そうですよね。物事もね。
(プチ鹿島)もちろん、自分が公的な職業とか立場になったら……それは安倍首相の1人とか全部オープンにされるわけじゃないですか。それはしょうがない。公人だから。でも、少なくとも僕らぐらいだったらオンとオフで。で、オフは信頼できる仲間と、「ああ、でもあいつが言うんだったらそうかな?」とか、そういうちょっとここだけの話感を持ちつつ、公の態度、情報といかに付き合っていくのか?っていうのは、それは大人の嗜みでいいと思いますよ。でも、酒場ってそういうことでしょう?
(塩澤未佳子)はい。
(プチ鹿島)もしくは、酒場じゃなくても社交場って。
(塩澤未佳子)そうですね。みんなでなんとなく雑談するっていう。
(プチ鹿島)だから山梨だって無尽の集まりってそういうことでしょう? 「ここだけの信頼できる仲間だから言う」っていう。ということです。
<書き起こしおわり>