宇多丸 2016年映画ベスト5を映画評書き起こしで予想する

宇多丸 2016年映画ベスト5を映画評書き起こしで予想する 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』毎年年末の恒例企画、『ライムスター宇多丸のシネマランキング』。今年はトップ10+新設された”チャンピオン枠”が発表されます。

そして、そのチャンピオン枠+トップ5の映画を予想する『メールで現金争奪! シネマランキング<予想ウォーZ>!!』も同時開催。トップ5の作品と順位、チャンピオンをすべて当てた人に、これまでに貯まったM資金(宇多丸さんが課題作品のガチャガチャを引き直す際に支払ったお金)8万円をプレゼント! これは熱い! 予想を書いて、番組のメールアドレス utamaru@tbs.co.jp まで送れば最大8万円ゲットのチャンスですよ!

僕も今年の3月から、宇多丸さんの映画評の公式書き起こしのお手伝いをさせていただいている身なので、その書き起こしのみを材料にしてトップ5とチャンピオン枠をYOSOUしてみました! あくまでも、いままで書き起こしをした作品のみでの予想になりますので、以下の作品は含まれません。ご参考程度にどうぞ~!

<対象外作品>
01月16日 クリムゾン・ピーク
01月23日 ピンクとグレー
01月30日 ブリッジ・オブ・スパイ
02月06日 サウルの息子
02月13日 さらば あぶない刑事
02月20日 オデッセイ
02月27日 スティーブ・ジョブズ
03月05日 キャロル
12月24日 ドント・ブリーズ

チャンピオン枠 クリード チャンプを継ぐ男

宇多丸『クリード チャンプを継ぐ男』を絶賛する
宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』の中で映画『クリード チャンプを継ぐ男』を評論。絶賛していました。 (宇多丸)2016年、最初に扱う映画は先々週、ムービーガチャマシーンを回して決まったこの映画。『クリード チャンプを継ぐ男』。シルベスタ...

・素晴らしい新時代の一作
・チャンピオン=『チャンプを継ぐ男』

宇多丸さんの映画評の締めコメント

そこを『商売っ気』みたいなことで片付ける言説を聞くと、とっても頭にくる!っていうことですね。あと、音楽の抑制された使い方。『フォースの覚醒』、そういうところもね、重なりますね。ああー!あの完全老人モードのスタローンの素晴らしさとか、ちょっともうね、ぜんぜん全て、ディテールを語りたくてしょうがないんですけど。はい。ということで、本当に僕はこれ、ちょっとびっくりするぐらい素晴らしい作品になっていると思いました。

全ての、物を作ったりとか、新しい時代を歩んでいこうっていう人たち全てを鼓舞する素晴らしい新時代の一作になっているんじゃないかと思いました。本当に劇場でいま、ウォッチしてください。俺もまた行きます!

1位 この世界の片隅に

TBSラジオ ときめくときを。
ラジオ放送局「TBSラジオ」のサイト。TBSラジオの周波数は。PCやスマートフォンではradiko(ラジコ)でもお聴きになれます。全国のラジオ34局ネットワークJRN(JapanRadioNetwork)のキーステーション。記事や番組内容、...

・日本映画史に残る大傑作
・5千億点

宇多丸さんの映画評の締めコメント

ということで、普通に見ていて楽しい作品であると同時に、帰る時にはドスンと来るという。『火垂るの墓』と『となりのトトロ』が鬼の2本立てって言ってますけども、それを完全に融合したというかですね(笑)。恐ろしい1本じゃないでしょうか。間違いなく今年を代表する1本であり、おそらく日本映画史に残る大傑作ということになっていくんじゃないでしょうか。万人におすすめいたします。5千億点!

2位 葛城事件

TBSラジオ ときめくときを。
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・ベスト級でワースト級
・ヘビー級という意味でダントツ
・すさまじい作品

宇多丸さんの映画評の締めコメント

それよりなによりね、これまでいろいろゴチャゴチャ言ってきましたけど。この言い方、本当に語弊があるかもだけど、この映画、むちゃくちゃ「面白い」んです。やっぱり。全編、さっき言ったようにね、胃がちぎれるような思いをしつつ、思わず笑うしかないようなのがあって。で、見終わった後にドスーンといっぱいお持ち帰りするものがあるっていうこと。別に、怖いもの見たさ的なスタンスでもいいんですよ。映画なんだから!ということです! なので、ぜひ見て……今年僕ね、ベスト級っていう言い方をしたけど、同時にワースト級でもあるというか。「もう見たくない!」っていう気持ちもわかります。またまた来ちゃった、ヘビー級という意味では間違いなくダントツ。セリフとかもシーンとかもいろいろ語り合って真似とかしたくなるような、本当にすさまじい作品を見てしまいました。ぜひ、劇場でウォッチしてください!

3位 シング・ストリート 未来へのうた

・音楽を題材にした青春映画の新たな傑作
・僕は大好きです。大好きだっ!
・80’s DJの際にサントラ曲をかける

宇多丸さんの映画評の締めコメント

ということでね、音楽を題材にした青春映画、傑作はいっぱいあります。アイルランドが舞台というだけでもですね、『ザ・コミットメンツ』とかね。『ザ・コミットメンツ』に出ていた人が主人公のお母さん役だったりしてましたけども。あと、近年でもアイルランドを舞台にした傑作『FRANK -フランク-』。『FRANK -フランク-』はある意味、(テーマ的に)本作の真裏(に当たる作品)でしょうからね。まあ、『シング・ストリート』はこのジャンルの新たな傑作として歴史に残っていくのは間違いないと思います。ダンス有り上映とかしてくれないかな? ぜひぜひ、劇場で見た方がいいですよ。僕は大好きです。大好きだっ!

4位 何者

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・本当に大好きな、大切な一本
・放課後クラウドで延長戦

宇多丸さんの映画評の締めコメント

まあとにかくこういう感じで何時間でも語り合いたい作品でございます。まあ、『君の名は。』と対照的な、非常に苦い青春映画を同時期に劇場にかける東宝の凄みみたいなのを感じましたし。今後は僕、街中でリクルートスーツの一団を見るだけで涙ぐむ可能性がある。本当に大好きな、大切な一本になってしまいました。言いたいこともありますが、本当にこれはおすすめでございます!

<補足>

ええと、『何者』に関してはちょっと今日、時間も短めになっちゃっていましたし。結構スタッフとかも語りたい人……橋Pとかもものすごく熱くなっていたんで、ちょっと熱が冷めなかったら来週あたり、放課後クラウドとかやってもいいのかな? ぐらいには思っています。やっぱね、それは朝井リョウさんの原作が、そういうなにか力があるんですかね? こう、やらせるというのはね。

5位 ズートピア

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・文句のつけようがない
・人種偏見であるとか性差別とか、そういうことに対するディズニーの再解釈
(ドナルド・トランプ大統領誕生などの潮流との兼ね合い)

過去のディズニークラシック。動物を使ったステレオタイプ描写に対するポリティカリー・コレクトも含めた今日的再解釈、再回答という意味で、『プリンセスと魔法のキス』以降、ディズニープリンセス・ストーリーの再解釈というのを始め、『アナ雪』でひとつの完成を見たという、一連のディズニールネッサンス。その流れの中で、たとえば人種偏見であるとか性差別とか、そういうことに対するディズニーの再解釈。新たなディズニーをもう1回ここから始めるぞ! というですね、そういう流れ上にも置けるという。その意味でも、ひとつの頂点だと思いますね。

アニメでしか、この方法でしか描けないテーマの深みであり、鋭さであり、そしてこちら側に突きつけてくるものであり、というね。で、なおかつ、きっちり爆笑できて、話も面白く。え~……なんだよ! ということでございます。本当に素晴らしい作品でございます。「文句のつけようがない」とはこのことでございます。ぜひぜひ、劇場でウォッチしてください!

<予想終わり>

さてさて、どうなりますやら。ちなみに、2014年、2015年の映画ベスト10の際はこんな感じでチョイスをされていました。これも参考になるかもしれません。

https://miyearnzzlabo.com/archives/21679
https://miyearnzzlabo.com/archives/32374

書き起こし記事のリンク一覧を以下に置いておきますので、ご利用ください!
http://www.tbsradio.jp/tag/miyearn/

<追記>


https://miyearnzzlabo.com/archives/41381

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