DJ YANATAKE KOHHのフランク・オーシャン アルバムへの参加を語る

DJ YANATAKE KOHHのフランク・オーシャン アルバムへの参加を語る INSIDE OUT

DJ YANATAKEさんがblock.fm『INSIDE OUT』の中でアメリカの人気R&Bシンガー、フランク・オーシャンのニューアルバム『blonde』にKOHHが参加したニュースを紹介。参加曲『Nikes』をかけていました。

(DJ YANATAKE)昨日の朝、突然飛び込んできたニュースでTwitterを賑わせておりましたけども、なんとあのフランク・オーシャン(Frank Ocean)のニューアルバムに我らがKOHHが参加しているぞ! ヤベー!っていう感じで。スタッフの人もみんな驚いたんじゃないですかね。ああ、大きくみんなうなずいてますけどもね。『INSIDE OUT』リスナーの方ももうチェックしている人も多いと思うんですけども。ひょっとしたら詳しいことはあまりよくわからないという方もいらっしゃるかもしれないので、整理しながら今回の経緯を話してみたいと思います。

リリースまでの経緯

まず、フランク・オーシャンって誰なんだ?ってことなんですけども。アメリカ、ルイジアナ州出身のR&Bシンガーで、もともとはタイラー・ザ・クリエイター(Tyler, the Creator)率いるオッド・フューチャー・ウルフ・ギャング・キル・ゼム・オール(Odd Future Wolf Gang Kill Them All)のね、メンバーでもあってね。そこにいるR&Bシンガーとして注目を集めておりました。で、ですね、2011年にリリースしたミックステープアルバムで注目を集めて、2012年に公式デビューアルバム『Channel Orange』というので鮮烈デビューしました。

で、新人のね、アルバムなんですけどもビルボード初登場二位を記録してとても話題になったアルバムなんですけども。その勢いのまま、2013年のグラミー賞で2部門受賞したり、あと自分自身がゲイであることをカミングアウトしたりとか、話題は尽きない人物だったんですけども。そこからしばらく、たぶんニューアルバムの制作で潜伏期間に入ります。なんで、ここ2年ぐらいはあんまりニュースはなかったんですけども……そして去年、2015年7月に『Boys Don’t Cry』っていうアルバム、もしくは本みたいなものをリリースするっていう……

本みたいなものを持っている画像を自身のTumblrの方にアップします。で、みんなでね、「おおっ、ヤベー! フランク・オーシャン、新しいのが出るんだ!」みたいな感じになって、去年の7月より前ぐらいですかね? 盛り上がっていたんですけども。去年の7月末日になっても一向になにも発表されないということで、結構みんな「どうなってるんだ?」なんて文句もTwitterで言いながら、みんなその様子を見守っていたんですけども。そこから、またいろいろ始まっていくのをいまから説明したいんですけども……

それから、リリースやアナウンスの噂が広まること16回。16回もリリース日の予定を出しては延期して、リリース日の予定を出しては延期して……みたいなことを繰り返しています。16回です。で、最終的に自分たちでも延期をネタにした画像をアップしたりするんですけども。

まあ、そういう予告とか噂だけを流して。でも、16回も何もリリースしなかったんです。これはもうね、そのことに対してファンたちも怒るし、呆れるし。ミームっていうんですかね? からかった画像とかをネットにいっぱいアップして、そういう状況をずっと作るんですけども、それでも予告してリリースなしっていう状況は続きます。で、なんでこんなことをするんだ?っていう理由もわかんないし、いろんな憶測が飛び交ったりもするんですけども、ここであることに気がつきます。とにかくね、この嘘のリリース日には毎回、めちゃくちゃTwitterやInstagramなんかが盛り上がるんですね。

で、一説には完璧主義だからリリース日を決めても、「やっぱりまたやり直す」みたいなのが続いているのもあると思うんですけど、僕的には結構計算されたプロモーションだったんじゃないかな?っていう風にも思っています。偶然なこともあったと思うんですけども、結果的に毎回この「出る出る詐欺」っていうか、リリース予定日にはTwitterがトレンド入りするぐらい……「フランク・オーシャンのアルバム、明日出るらしいよ!」とかみたいなのをみんながどんどん噂するんで、それが毎回トレンド入りするんですね。だからまあ、良くも悪くもめちゃくちゃ盛り上がる。

でもこれは、言わば究極の0円プロモーションっていうか。全くお金を使わないで毎回Twitterでトレンド入りするんですね。これは人気がないとできない技だし、ファンとかも怒らせちゃうんでかなりリスキーな戦術ではあるけど、もうね、これぐらいやんないといま、プロモーションになんないっていうか。みんな刺激を求めすぎちゃって。で、ファンを裏切るじゃないけど、そういうのさえも利用してやってしまった今回のプロモーションなんですけども。

で、なんでこのプロモーションか?っていうと、フランク・オーシャンは実は前例があります。後にビヨンセ(Beyonce)とかも真似をするんですけど、なんの予告もなく突然発売するサプライズリリース。これを最初にやったのは実はフランク・オーシャンのデビューアルバム『Channel Orange』なんですね。でもこれも偶然か必然かわかんないけど、リリースの仕方ひとつ取っても常識にとらわれないやり方とか、アイデアをいっぱい盛り込んでいるのが彼らのすごいところかなと。で、全くお金をかけていないんで、これ本当にすごいんですけど……

まあちょっと前置きが長くなったんですけども、いま話題のフランク・オーシャンのアルバムなんですが、先週末の8月19日(金)にビジュアルアルバムと題して『Endless』というビデオアルバムをストリーミングで発表します。最初は「これがニューアルバムか?」なんていう話も出たんですけども、これもプレ・アルバムっていう感じで全く別物。

で、そのアルバムが出たと思ったら翌日の8月20日(土)に待望の2枚目のスタジオアルバム。こっちが本チャンですね。『blonde』というのがアップルミュージックのストリーミングでリリースされたんですけども……。同じ日に、サプライズでポップアップショップっていうのをロスアンゼルスとニューヨーク、シカゴ、ロンドンの四都市でオープンします。

で、ポップアップって言っても、ニューススタンドとかコンビニ、デリみたいなところを貸しきって1日だけ『Boys Don’t Cry』という雑誌を作って、それを無料で配布しますよっていうお店を1日だけ、四都市でオープンしました。

これには、ニューアルバム『blonde』のフィジカル版。CDがついていたようなんですね。で、アップルミュージックでストリーミングで視聴できる『blonde』とは違う内容になっていて、それも話題を呼びます。

これ、eBayとかオークションみたいなところにもすぐ出されていま10万円ぐらいの値段がついているそうなんですけども。それを世界の四都市で配りました。で、最初『blonde』がリリースされる直前にビルボードやComplexマガジンでライターをやっている人物が『Boys Don’t Cry』の本の表紙と、中にアルバム・コントリビューター(アルバムへの貢献者)と書かれたリストをTwitterで写真をアップするんですね。で、そこには単純にアルバムに客演参加した人だけじゃなくて、アルバムに貢献した人っていうんですかね。で、ビヨンセとかアンドレ・3000(Andre 3000)とかカニエ・ウェスト(Kanye West)、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)のビッグネームと並んで、なんと日本のラッパーKOHHとLootaがクレジットされたというわけで、まあ長くなりましたけどすごいストーリーがあって。

で、これはもう日本のTwitterでもかなり盛り上がりました。しかしですね、アップルミュージックで発表された『blonde』の方に彼らの客演の曲は見られなかったんですね。で、「あれ? おかしいな」と思ったところ、その無料配布された雑誌『Boys Don’t Cry』についているフィジカル版にはKOHHが参加しているバージョンが入っていたと、そういわけでございます。

で、アメリカのナンバーワンシンガーのアルバムにKOHHが参加っていうのはもう本当にすごいことじゃないかなというわけで、今日はそれをオンエアーしたいんですけども。まあ、いったんちょっと聞いてみましょうか。『Nikes』っていう曲なんですけども、「Nike」ってなにかな?って思ったら、これはスポーツブランドのナイキのことなんですけども。これはナイキをお金のメタファーとしたそうです。変わったビデオになっているんで、ビデオの方も面白いんで、そちらもチェックしてください。まずはフランク・オーシャンのニューアルバムにKOHHが参加している『Nikes』を聞いてください。

Frank Ocean『Nikes Feat. Kohh』

はい、聞いていただいておりますのはフランク・オーシャンのニューアルバム『blonde』のマガジンバージョンですね。雑誌についているバージョンの方に入っている『Nikes』っていう曲のKOHHが参加しているものでした。で、ですね、この曲のレコーディングは実は1年以上前に行われたものだそうです。とはいえ、この『Nikes』のオリジナルバージョンの方はミュージックビデオも制作されている、いわばアルバムの推し曲ということですね。この曲にKOHHくんがオフィシャルで参加しているっていうのはもう本当に快挙。すごいことじゃないかなと思います。

おそらくこれね、ビルボード一位とかにもなりますからね。そういうアルバムにKOHHくんが参加しているっていうのは本当にすごいなと思います。で、ですね、噂では他にも複数曲レコーディングしたなんていう話も聞いております。そこにはLootaくんも参加しているとか、KOHHも他の曲にも参加しているのか? とかね。噂がありますけども。とりあえず、Lootaくんもなにか参加している曲もあるらしいので。そこのクレジットがあったということでございます。で、この雑誌『Boys Don’t Cry』の表紙には『Issue 1/Album3』って書いてあるんですね。

で、この「Issue」っていうのはおそらく本のことで本が1冊。で、アルバムが3パターンあるっていうことだと思うんですけども。まあね、アルバム3つ、最初にビジュアルアルバムでリリースされた『Endless』。そしてアップルミュージックでリリースされている『blonde』。で、雑誌についているフィジカル版でバージョンが違うものが入っている『blonde』の3種類かと思うんですけども。はたまた、『Endless』はカウントしなくて、実は『blonde』はもう1種類出るのではないか? で、そこにまたいろいろ、噂には出ていたけど参加していない人のがこれからまた発表されるんじゃないか? そこにはLootaバージョンも出るんじゃないか? なんていう噂もいま飛び交っているさなかでございます。

とにかくですね、KOHHくんの快進撃は止まらないですね。先日のヨーロッパツアーも大成功だったみたいだし、日本語のまま世界にリーチしているなんていうのも驚きしかないです。まだまだこれから先もね、いろいろと驚かせてくれるような活躍を期待しております。現在も専用アプリでニューアルバムや自伝本、年末に行う地元でのライブのチケット販売も行っていますのでKOHHファン、あとKOHHくんのことを気になるという人はアプリの方もぜひチェックしてください!

<書き起こしおわり>

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