星野源 神前暁の楽曲の魅力を語る

星野源 神前暁の楽曲の魅力を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で大好きな作詞・作曲家の神前暁さんの楽曲を特集。星野さんお気に入りの5曲を選曲し、紹介していました。

(星野源)あとAERA。今週AERA、また発売しまして。『音楽の話をしよう』という対談連載。対談なんだけど雑談みたいな感じですごい適当にしゃべる。その雑談の中に何かポッと、「おっ!」みたいなワード、本質みたいなものが浮かび上がるみたいな連載をしているんですけど。それの連載、月一でゲストが変わるんですけど。今回のゲストは作詞・作曲家であり音楽プロデューサーである神前暁さんなんですけど。せっかくね、もしかしたら神前さんってどんな方だろう?って思っている方もいるかもしれないんで。今日のここからの選曲……『イエローミュージック』と僕の弾き語り以外の選曲は神前さんが作った曲縛りで、今日はちょっと行ってみようかなと思っております。

まず、1曲目をお送りしましょう。これは『化物語』というアニメの主題歌にもなっていましたね。神前さんはもともとゲーム会社に勤めていらっしゃいまして。そこで作曲、音楽制作活動をしていたんですけど、そこから独立されましていまは作詞・作曲家、音楽プロデューサーとして、いろんなアニメとか、それこそアーティストの方の楽曲制作もやられておる方です。『化物語』の中から、これを聞いてみましょう。千石撫子で『恋愛サーキュレーション』。

千石撫子『恋愛サーキュレーション』

お送りしたのは『化物語』より千石撫子で『恋愛サーキュレーション』でした。静岡県の方。(投稿メールを読む)「『恋愛サーキュレーション』、いい曲かけるじゃねえか!」と。いい曲なんだよ、これは。なあ。2009年にアニメ放送開始だって。ってことはもう7年前か。すんごい経っているんだね。これ、もう出た瞬間にめちゃ、鬼のように聞きましたけども。明らかにね、この頃から……この曲がリリースされてから、女の子のラップっていうものがアニメの中でも、J-POPの中でもね、明らかに増えたんですよ。だからこういう風にアイドルの子のシングルCDとか、そういうものでもね、こういう柔らかいラップとかがガーン! と増えまして。

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こういう感じで、その(AERAの)連載でも言っているんですけども。神前さん、実は音楽界の歴史を知らず知らずのうちに塗り替えている人の1人なんじゃないか? と僕は思っております。そんな感じで、今日は神前さん縛りで行きたいと思います。

(中略)

今日は、神前暁さんの曲縛り。みなさん、知ってますか? 『もじぴったん』というゲームがあったのをご存知ですか? 僕、それ好きでした。その中の曲。しかも、その曲をCAPSULE中田ヤスタカさんがリミックスした曲でございます。古原奈々さんで『ふたりのもじぴったん (fine c’est la mix)』。

古原奈々『ふたりのもじぴったん (fine c’est la mix)』

今日は神前暁さんが作った曲縛りでお送りしております。古原奈々さんで『ふたりのもじぴったん (fine c’est la mix)』。リミックスは中田ヤスタカさんでございました。

(中略)

ええとね、今日は僕が大好きな作曲家、神前暁さんの……前もかけたアイドルマスターの『M@STERPIECE』とかも神前さんの曲ですね。

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次、かける曲は僕がものすごく大好きで。僕ね、アニメとか、いわゆるオタク文化と言いましょうか。僕、そういうのに触れたのが小学生の時で。いちばん最初が僕、『スレイヤーズ』という作品だったんです。まだ、その時はね、ライトノベルっていう言葉がなかったんだけど。富士見ファンタジア文庫から出ていて。で、いまで言うライトノベルなんだけど、その作品がすごく好きで。その作品のね、コミカライズが載っていたりする『ドラゴンマガジン』っていうやつを毎号読んでいて。そういう感じでどんどん髪の毛が伸びていき、僕、ロン毛になりまして。ロン毛にメガネ。ねえ。めちゃくちゃオタクの、もう見てくれ完全にオタクという。

中学校も6冊ぐらい漫画をカバンの中に詰め込んで、毎日読みながら。そして録音した深夜ラジオを聞きながら、学校に2時間かけて通っていましたけども。で、そこからですね、まあ何を思ったか僕は本当にいまでも公開しているんですけど。「モテたい!」と思いまして。で、本当に、いまでもそん時の俺に「お前はクソ野郎だ!」って言っちゃいたいんですけど。「俺はアニメが嫌いなんだ。二次元が嫌いなんだ」って思い込んで。それまで、すっごく優しく接してくれたそういうアニメ仲間の人と急に、ちょっとこう……もう本当に最低なんだよ、俺。本当に最低だと思う。急にね、「違うモードになるんだ! 俺はなるんだ!」ってなって。でも、その時からずっともう演劇っていうものとか、あと音楽っていうものはもうやっていたんで。そっちに集中しようとして、髪の毛もバッサリ切りまして。

でもさ……忘れられないんだよ。俺は、二次元が好きなのだと。それでもう、我慢できなくて、我慢できなくて。もう、そういうダメなね、学生だったわけです。本当に後悔している。マジで。本っ当に後悔しているんだけど、でも、まあそのおかげでギターの練習もがんばったし、演劇もがんばったし、それがいまにつながっているんだけど。あの時、俺がその友達にした行為は本当に最低だったと思うし。なので、めちゃくちゃ後悔していますけども。なので、それをもう、やっぱり無理だと。高校生の時には、もう無理だってなって復活しまして。そこから、またどっぷり浸かったアニメがありまして、それが『らき☆すた』という作品だったわけです。

で、『らき☆すた』をビデオに録画して、「見ないと寝れない」という謎の病気にかかりまして(笑)。もうね、安心するんです。見ると。本当に。僕は柊つかささんというキャラクターが本当に大好きだったんですけども。そのアニメの曲も神前さんが書かれていて、僕が本格的にまたアニメとか二次元とかにどっぷり浸かるきっかけになった曲でございます。聞いてください。オープニングテーマですね。『らき☆すた』より泉こなた、柊かがみ、柊つかさ、高良みゆきで『もってけ!セーラーふく』。

泉こなた、柊かがみ、柊つかさ、高良みゆき『もってけ!セーラーふく』

すごくない? これ、インストも最高なんですけど。めちゃくちゃファンクなんですよ。で、これがですね、当時オリコン2位になるという大ヒットをしまして。これ、素晴らしいことだと思いますね。『らき☆すた』より『もってけ!セーラーふく』でした。

(中略)

さあ、今日はですね、神前暁さんの曲縛り。この曲、『アイドルマスター』というゲームの中で、アイドルの方がたくさんいらっしゃるわけですけども。その中で、なんと唯一事務員の方がいらっしゃいまして。音無小鳥という方なんですけども。その方が歌っている曲がありまして。なので、アイドルじゃないですけど、ファンの人気投票でソロ曲で1位になったという素晴らしい名曲をお送りしましょう。音無小鳥で『空』。

音無小鳥『空』

この曲もですね、僕の好きな最後のサビだけコードがどんどん変わっていくという、そういう構成もすごい好きです。お送りしたのは音無小鳥で『空』でした。

(中略)

さあ、そんな中で神前暁さん特集みたいになっちゃっていますけども。ラストは『化物語』より……あ、『化物語』じゃないのか? 阿良々木月火で『白金ディスコ』です。どうぞ。

阿良々木月火『白金ディスコ』

はい。神前暁さん縛り。最後は『偽物語』より阿良々木月火で『白金ディスコ』でした。

<書き起こしおわり>

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