宇多丸 The Game『Don’t Trip』を語る

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宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』の中でザ・ゲームの『Don’t Trip feat. Ice Cube, Dr. Dre & will.i.am』を紹介。映画『クリード』のようにN.W.A.の魂を継ぐ曲だと話していました。

(宇多丸)さあ、ということで、ここらでちょっと1曲ね、音楽でもかけたいと思うんですが。今夜、特集N.W.A.。LAはコンプトンのギャングスタラップの始祖と言われますN.W.A.の映画ね。『ストレイト・アウタ・コンプトン』という映画を特集するわけですけども。それがひとつと、今日、この後ムービーウォッチメンで『クリード チャンプを継ぐ男』、やりますよね。で、要はクリードというのはロッキーであり、ロッキーのライバル、盟友アポロ・クリードの魂を受け継ぐ男が主人公なんだけども。

N.W.A.で言うと、そのN.W.A.の魂を継ぐ男と言えば、もうこの男ということで。ザ・ゲーム(The Game)というラッパーがおりましてですね。もう結構なキャリアになるんですけども。そのザ・ゲーム。カリフォルニア州コンプトン。N.W.A.の地元でございますコンプトン出身のラッパー、ザ・ゲームが昨年秋にリリースした2枚組ですよね。『The Documentary2』と『The Documentary2.5』というね、2枚を出しておりますが。最新アルバム『The Documentary2』の方から、なんと、新旧共演というかですね、これはまさにクリード。N.W.A.においてのクリード的な曲になっているんじゃないでしょうか。

フィーチャリングとしてアイスキューブ(Ice Cube)、Dr.ドレ(Dr.Dre)が参加している曲でございます。こちらをお聞きください。ザ・ゲーム『Don’t Trip feat. Ice Cube, Dr. Dre & will.i.am』。

The Game『Don’t Trip feat. Ice Cube, Dr. Dre & will.i.am』

そうか。いまこれ聞きながらね、向かいにいる構成作家、古川耕さん。ヒップホップのね、ライターもやってらっしゃいますから。『なんでwill.i.amなの?』って聞いたら、will.i.amはキューブの家に住み込みかなんかでっていう。

(古川耕)弟子だったんだよね。

(宇多丸)あ、そうなんだね。イージー・E(Eazy E)か。あ、そうなんだ。そういう感じなんだ。ああ、そうですか。はい。ザ・ゲーム『Don’t Trip』。ネタはね、Showbiz & A.G. 『Soul Clap』でお馴染み。90年代のヒップホップを代表する名曲のネタでございますし。

あと、連語系のサビって、いますっかりなくなったスタイルで。90年代までにはよくあったサビのスタイルだったりするんだけども。まあ、曲としてのミックス感とかね、抜け具合みたいなのは完全に今風であったりとかね。あと、ちょっとイレギュラーなところから入ってくるイズムっていうのはちょっとドレのプロデュースイズムだったりしますよね。ヴァースをパスする時のね。はい。なんてことでございます。

まあ後ほど、N.W.A.の曲はたっぷりね、お聞かせしたいと思いますが。N.W.A.にとってのクリードということで、ザ・ゲームの最新アルバム『The Documentary2』より『Don’t Trip feat. Ice Cube, Dr. Dre & will.i.am』、お聞きいただきました。

<書き起こしおわり>


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