松尾潔と菊地成孔 アンダーグラウンドR&Bを語る

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松尾潔さんがTBSラジオ『菊地成孔の粋な夜電波』に出演。菊地さんが選曲したアンダーグラウンドなR&B楽曲を聞き、R&Bの変化について語り合っていました。


(菊地成孔)では、さっそく1曲。先週も2曲ずつ・・・

(松尾潔)こういうの、ピンポンスタイルっていうんですね。ピンポンDJ。僕、『名曲じゃんけん』って言ってるんですけど。こういうの。

(菊地成孔)はいはい。バック・トゥ・バックみたいなね。

(松尾潔)バック・トゥ・バックの。

(菊地成孔)私から、じゃあ1曲。まあ、私のテーマは、最近はR&Bなんかも、今日のトークのテーマでもあるんですけど。アンダーグラウンドの作者っていうのが、要するにオーバーグラウンドのものだったはずだったR&Bに、なんとアンダーグラウンドR&Bっていうのが、地下R&Bっていうものが存在し始めて。あまつさえ、クオリティーが高いというような状況下において、松尾さんはどのぐらい聞いてますか?この曲、知ってますか?的な感じですね。『この曲、知ってますか?』っていうと、かなり挑発的ですけど。

(松尾潔)うん!受けて立ちましょう。

(菊地成孔)どのぐらい、こう、聞いているかな?という感じで。ええとですね、Ta-kuという、オーストラリアを拠点にしていますビートメイカーなんですけども。

(松尾潔)知らないです。

(菊地成孔)ああ、そうですか。

(松尾潔)あっさり認めます。知らないですね。

(菊地成孔)まあ、R&Bじゃないんですけどね。『Static』という曲を聞いて頂きたいと思います。菊地成孔の粋な夜電波。今週は松尾潔さんをお迎えしての音楽夜話第二話ということでございます。

Ta-ku『Static』



(菊地成孔)これはまあ、R&Bというよりもビートですけどもね。こういった、宅録でスティッキーというか、粘りつく。それはまあ、ほとんどが機材のスペックの発達によるものなんですけど。まあ、粘りつくビートが作れて、それでもう作ったら近所のクラブで回してしまうし、DLオンリーで売ってしまうという人々がもう、世に満ちてますよね。そういう状況の中の、まあ、ちょっといいかな?と思った1人を選んできましたけど。

(松尾潔)いやー、本当に、不勉強ながら初めて聞きましたよ。うん。

(菊地成孔)まあ、いっぱいいるわけですね。こういう人々が。

(松尾潔)たくさんいますよね。Soundcloudとかをどんどんどんどんたどって行くと、まったく名前の知らない、もっと言えばどこの国の人かもわからない人が、この人、僕の友達じゃないか?っていうぐらいに馴染みのいいものを作っていたり。あれ、びっくりしますね。

(菊地成孔)びっくりしますね。すんごい時代になったと思うんですよ。あの、ヒップホップはね、先週の続きになっちゃいますけど。ヒップホップとR&Bっていうのは、一応兄弟みたいなたとえで先週話してきましたけど。ヒップホップはもう、純粋な無教養主義だと思うんですよ。

(松尾潔)(笑)。オーネット・コールマンですか?

(菊地成孔)うん。もう、純粋な無教養主義で。

(松尾潔)反アカデミズムっていうね。

(菊地成孔)そう。で、後に教養主義。どうしても、どんな無教養主義も、かならずレコード書誌学みたいな教養主義になるから。

(松尾潔)そうですね。体系化されちゃいますよね。

(菊地成孔)そうそう。『Nasのリリック、全部知っているぜ!』みたいな教養になってくるじゃないですか。なんだけど、音楽の構造的には絶対的な無教養主義だと思うんですよ。だけど、R&Bは、教養主義ですよね。やっぱり。コード弾けないといけないし。歌、うたえないといけないし。キーのこととかわからないといけないから。その教養っていうのを、なにかその、特定の人しか持てなかったのが、誰でもその教養が持てる感じに・・・

(松尾潔)まあ、そうですよね。

(菊地成孔)楽器の中にもう4小節ぐらいのいいループが入ってたりなんかして。

(松尾潔)そうなんですよ。

(菊地成孔)そんな時代に、どうやってこんなにリッチでリュクスな雰囲気を維持していけるのか?というのを中心に、今日は話をしていきたいと思いますけども。CMです。

(松尾潔)(笑)

<書き起こしおわり>
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