プチ鹿島推薦図書 中溝康隆『プロ野球死亡遊戯』を語る

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プチ鹿島さんがYBS山梨放送『キックス』の中で中溝康隆さんの著書『プロ野球死亡遊戯』を紹介し、絶賛していました。

(塩澤美佳子)プチさんが気になったことを語っていただきます。

(プチ鹿島)本日はですね、面白かった本についてご紹介しようかなと思います。じゃあ、行きますよ。本日ご紹介する本は、こちら。『プロ野球死亡遊戯』という本なんですね。まあ、サブタイトルが『そのブログ、凶暴につき』ということで、中溝康隆さんという方が書かれているんですけども。この方、著者は1979年、埼玉県生まれの方なんですね。で、もともとデザイナーとして活動をされていたんですけども、2010年。ですから5年前ですね。ブログを解説したと。それが『プロ野球死亡遊戯』というタイトルなんですね。

(塩澤美佳子)ええ。

(プチ鹿島)で、まあ巨人のことを主に書いているんですよ。で、巨人を毎試合毎試合見て感じたこと、思ったこと。で、選手についてですね。それがもう、つい5年前なんですけど、ものすごく人気も集めて、評判を呼んで。なんだったらもう、巨人軍の選手も読んでいるというブログで。累計6千万アクセスだって。

(塩澤美佳子)えーっ!すごい数ですね!

(プチ鹿島)で、この度ですね、ブログ千本の記事からですね、何本か絞って、書き下ろしも加えて、インタビューも載せて、本になったんですよ。で、これを読んでみたんですけども。まあ、ブログももちろん僕、知ってましたけど、改めて千本の中から選りすぐりの十何本ですよね。これ。いやー、面白かったですねー。

(塩澤美佳子)どういったところが面白いんですか?

(プチ鹿島)もうなんて言うか、読んでいただければわかりますけど、これ、巨人だけの話じゃないんですよ。これ、プロ野球全体のこととか。言ってみれば、映画とかアイドルとか、プロレスとか。まあ、そこらへん、全て造詣が深いんだなってことが文章からわかってくるし。なにより、熱さがあるんです。熱いんです。で、やっぱり物の見方。全てね、これ巨人のこと、野球のことじゃなくて、物の見方について、徹底して披露している本なんですよ。

(塩澤美佳子)へー!

(プチ鹿島)たとえば、村田選手っていらっしゃいますよね。村田修一っていう、巨人の三塁を守っていて。で、今年やっぱり不調じゃないか?みたいなことを言われてるんですけども。やっぱり巨人ファンからすれば、横浜から移籍してきて、ちょっとスランプになると、もうすぐ野次の対象になるんですよ。だけど、この死亡遊戯ではですね、村田修一のことを『超芸術的ゲッツーを打つ男』。もうチャンスですぐにダブルプレーを打つから、東京ドームではもうため息と野次が飛ぶんですけど。『いや、あれは超芸術的ゲッツーだと思う』と。

(塩澤美佳子)はい。

(プチ鹿島)で、『村田さんのゲッツーは巨人軍の好不調のバロメーターでもある』と。で、こっからなんですよ。『自軍の打者がダブルプレーをカマして、ファンがネタとして笑っていられるうちは大丈夫。これがガチでキレ出したら怖い』と。だから結局、巨人ファンが村田修一のゲッツーを笑い続けることができる、そういう状態であれば僕らはいま幸せだし、巨人も順調だって。そのバロメーターっていう。なるほど!と思うでしょ?

(塩澤美佳子)ええ。そういう見方があるんだ。

(プチ鹿島)見方なんです。で、たとえば他にもね、セペダのこと、書いてあるんです。セペダってキューバから来て、イマイチの選手がいるんですよね。イマイチの選手がいるんですけど、『セペダとは、まゆゆである』っていうのがあって。

(塩澤美佳子)ええっ!?どういうこと?(笑)。

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セペダとまゆゆの共通点

(プチ鹿島)これ、やっぱり見立ての面白さで、なんだ?と思うでしょ?だけど、要はね、セペダっていうのとまゆゆに共通するのは、『情報が少ない』という点。キューバから来たというのは未知の魅力じゃないですか。で、キューバっていうのは国で野球をやっていますから、なるべく情報は来ないわけですよ。だから未知の外国人選手ということで、ミステリアスなんですね。

(塩澤美佳子)はい。

(プチ鹿島)で、まゆゆもあれでしょ?AKBに詳しい方からすれば、指原さんとかがあれだけ、なんでもネタにしてしまうものに比べれば、言ってみれば最後のアイドル道を追い求めて、言ってみれば情報もそんなに発信しなかったわけでしょ?だから、言ってみれば幻想で勝負をしているわけですよ。そういう意味で、セペダとまゆゆは似ていると。

(塩澤美佳子)(笑)。面白いところでつながりますね。

(プチ鹿島)目のつけどころって面白いじゃないですか。だからそれは、裏を返せばいま、これだけこの時代というのは情報は誰でも発信してるし、情報がこう、入手できるのは当たり前の時代に、情報があまり、謎にあふれている選手。積極的に情報を開示しない人っていうのは、すごいじゃないですか。だからこう、まゆゆっていうのはセペダぐらい、キューバぐらいすごいんだよっていうことを書いているわけです。

(塩澤美佳子)ほー。

(プチ鹿島)それぞれ、AKBを守って、キューバ球界を背負っているっていうことで、『セペダとはまゆゆなのである』っていう(笑)。これ、最後まで言われてみれば、ああ、なるほどなと。

(塩澤美佳子)そうですね。はい。

(プチ鹿島)っていうことはさ、ちゃんと今の時代の空気とかもつかめてないと、こういうことは書けないわけですよ。だって、情報が溢れていなければセペダとまゆゆに目が行くってことはないわけですから。

(塩澤美佳子)ねえ。野球ばっかり見ていたら、わかんないですしね。

(プチ鹿島)そうそうそう。で、『巨人ファンが広島ファンに嫉妬した夜』っていう項目もあって。これ、なにか?っていうと、前田(智徳)選手が引退した時に、たしかマツダスタジアムは本当にもう満員のぎっしりのお客さんで送り出したと。で、考えてみればですよ、前田智徳ね。1人の、24年間の現役生活、スーパースターを送り出すっていうことは、よーく考えてみれば、もうこういう完璧な引退試合はないんじゃないか?っていうのは、いまちょっとスターになれば、海外に行っちゃうし。FAだなんだって移籍もしちゃうし。

(塩澤美佳子)はい。

(プチ鹿島)で、1人のね、入団してから24年間在籍して、それを最後に『前田、ありがとう』っていうのを、生え抜き選手の20数年間の初めから終わりまでを、多くのファンが球場で共有する。そういうのはなかなかないんじゃないか?たとえばじゃあ、15年後。マエケンや坂本ですね。引退試合はどこで行われるんだろう?ってこう、記事で最後、考えますよね。そこらへんが面白いんです。

(塩澤美佳子)そうね。

(プチ鹿島)あと、さっきのセペダまゆゆに対抗して、もうひとつ紹介すると・・・菅野ですね。菅野さっしー説、さしこ説っていうのも。こう、逆にですよ、132ページですね。これ。

(塩澤美佳子)なに?菅野がさっしーって?

菅野指原説

(プチ鹿島)っていうのはさっきの逆で、指原さんっていうのは、時代はダークヒーローを求めているんじゃないか?っていうことで、指原さんっていうのはああいう、なにかスキャンダルって言ったらあれですけど、なんか自分で写真週刊誌で騒がれて、福岡に行ったら、それをどんどんどんどん転換したじゃないですか。

(塩澤美佳子)はい。

(プチ鹿島)で、なんて言うのかな?福岡ですごした1年間をアピールしてというか、それを結集させて、最後にはAKB総選挙で1位になったわけでしょ?

(塩澤美佳子)ええ。

(プチ鹿島)これ、菅野っていうのも、結局浪人してるんですよね。で、その浪人の理由っていうのも、日本ハムを蹴って巨人に行きたいっていう理由で。それは、日本ハムファン、もしくはアンチ巨人の人からすると、『なんだよ、菅野?』っていう。やっぱりちょっとダークヒーロー的なものがあるんですって。僕は菅野ね、自分のやりたいようにやればいいんじゃないかな?と思っていたんですけど。だけど、その浪人時代をすごした1年間を見事にいま、結果を出しているっていうことで。やっぱりさっしーと似てるんじゃないか?みたいな。

(塩澤美佳子)へー!

(プチ鹿島)みたいなことで。ただ、これ、どこを紹介しても面白いんで読んでもらえればわかるんですけど。僕が言いたいのはここからなんですね。読んでいて感じたのは、熱があるなっていう。いま、なんか文章を書くって誰でも書けるから、ネットでもそうなんだけど、美談に終始しちゃうことってあるんですよ。なんか。

(塩澤美佳子)はい。

(プチ鹿島)野球選手でもなんでもいいですよ。美談に終始して、当たり障りないっていうのは、僕は苦手なんですね。それよりやっぱりこの人は喜怒哀楽、全部入っているわけ。自分の意見を書いているわけ。だからそこがやっぱり熱いなっていうのを感じてたら、やっぱり編集者の方もね、これがあるんですけど、書籍によって千本近い記事の中から、まず条件が時間の経過に耐えうること、熱があること、読んで前向きな気持ちになれることっていう条件で絞り込んだらしいんですよ。

(塩澤美佳子)ええ。

(プチ鹿島)で、さっきの、いろんな見方、ありますよね。で、野球なんて特にこういう見方というか、なんかものの見方があんまり遊びとして、もしくは文章として成り立たない。プロレスだったらいくらでも成り立つんですけど。世界だったのが、こういうのをちゃんと成り立たせる。これ、なんでかな?と思ったら、僕、自分でもね、よくプロレスで見立てとか書いていて思うんですけど、それはやっぱり自分が死ぬほど、真面目に、クソ真面目に、熱意を込めて見ていたからなんですね。

(塩澤美佳子)はー。

(プチ鹿島)これ、たとえば半笑いで『セペダはまゆゆである』とか、書けないですよ。思いつかない。まず。半笑い目線で、ちょっとお気楽な文章を書こうっていうつもりで書いていたら、こういう発想っていうのはなかなかないです。もうだって僕も『教養としてのプロレス』って書いた時に、すごいありがたい褒め言葉が、『本当にバカだねー。ここまでクソ真面目にプロレスを見て考えて。本当にバカだね』って言われるのが僕、実はいちばんうれしかったんですね。

(塩澤美佳子)ああー。

(プチ鹿島)じゃなきゃ自分でも、たとえば『あまちゃんは越中詩郎である』っていうのは、なかなか普通の人はね、思いつかないし、こじつけが合わないと思うんですよね。

(塩澤美佳子)ええ。

(プチ鹿島)でも僕はずっとそれを考えていたから。あまちゃんを見ながら、これ、越中詩郎だよな?この人生は。これだけ泥臭くて、転機でどんどん変わっていくっていう。それを真面目に文章で書いていったんです。だから言ってみればあれ、別に半笑いの文章じゃないんですよ。

(塩澤美佳子)うん。

(プチ鹿島)で、それを同じ匂いを感じたんですね。この著者にね。で、やっぱりだからそれは、誰よりも熱く真剣に見つめたからこそ、たどり着ける見方なんだなっていうのは、すごく行間から伝わってきます。

(塩澤美佳子)ああー。

著者 中溝康隆

(プチ鹿島)っていうのは、読んでいる途中ですよ。そしたらね、これ最後ね、彼がね、自分のことを書いているんですよ。というのは、元々デザイナーをね、やっていて。それで2010年からブログを開設した。普通、思い浮かぶイメージというのは、もう本当に野球を熱心に見続けた人がブログを開設したら、大ヒットしたんだねっていうイメージじゃないですか。違うんですって。もう最初から、書いてあるんですけど。プロのライターになるという目的で始めたって書いてあるの。

(塩澤美佳子)ああ、そうなんですか。

(プチ鹿島)というのは当時、デザイナーとして勤めていた化粧品会社から、まあ第一号をアップしたんですけども。『暇つぶしでも趣味でもない。笑われるかもしれないが、最初からプロのライターになるという目的で始めた。と言っても、当時30をすぎていて、スポーツ業界には何のコネもない。自分でもバカなことをやっているなという自覚はあった。だから、ある程度の規模になるまでは、一切の正体を明かさずに、周囲にはバレないようにやろう。それだけは決めていた』。

(塩澤美佳子)へー。

(プチ鹿島)で、当時31才で、デザイン会社でも順調だったんですけど、やっぱり自分は楽しければ楽しいほど、俺、このままでいいのか?って思い始めて。じゃあ、1回自分に戦力外通告を突きつけてね、デザイナーの自分に、このままではそこそこいいかもしれないけど、もっと違うんじゃないか?ってことで、デザイナーに見切りをつけて。言ってみれば、プロ野球の戦力外通告を突きつけたと。

(塩澤美佳子)ええっ!?

(プチ鹿島)じゃあ、次は何で勝負するかを決めなければならない。だから、その時に選択肢は文章を書くことしかなかった。

(塩澤美佳子)はー。

(プチ鹿島)で、もともとは大阪芸大で映画のシナリオを学ぶ。僕、だからこれ、実は同じ学校の、9才年下の後輩なんですよね。

(塩澤美佳子)あらー!

(プチ鹿島)学部は違えど。で、だから埼玉から大阪芸大に行ってるから。僕も長野から大阪芸大って。そこもなんか似てるなって思ったんですけども。結局、もう30をすぎて、今の自分に見切りをつけて、何かで勝負しようと思ったら、じゃあ俺は文章じゃないか?と思って。2010年から書き始めて。

(塩澤美佳子)うわー・・・

(プチ鹿島)だから、もうどんなに夜、いろいろ忙しくても、9時ぐらいになったらその日の野球の試合を見て思うことを、もう熱量書くから。9時ぐらいには、デートも打ち切って家に帰っていたと。それぐらいノルマを課して毎日毎日やった結果が6千万アクセスで。この書籍化ですよ。

(塩澤美佳子)へー!

(プチ鹿島)で、前にも言ったように、さっきの話もチラッと聞いていただければわかりますけど、野球だけじゃなくて、いろんなことに造詣が深い。映画にもね、相当見ている人だと思うんですよ。だからこれから僕、この人の名前。中溝康隆っていうんですけど。いろんなところで見始めると思います。

(塩澤美佳子)ああ、そう!

(プチ鹿島)で、実際この本もものすごい売れているらしいんです。

(塩澤美佳子)ああ、やっぱりね。なんかプチさんと近いものがあるような気がしちゃう。

(プチ鹿島)実は、僕のKAMINOGEでやっている連載も読んでくれているらしいです。プロレスファンでもあるから。

(塩澤美佳子)ああ、そっかそっかー!

(プチ鹿島)だから、うれしいですよね。だからそこはね、だから読んで、この見立てというか、見立てだけじゃないんですよ。時代の空気を感じながら、どう放り込んでいくか?っていうのが、『うわー、すげえ書き手が出てきたな』って、本当僕、思っちゃったんです。

(塩澤美佳子)へー!プチさんが思った。

(プチ鹿島)だからこれ、ぜったいこれからいろんなところでお名前を見る人だと思いますんで。

(塩澤美佳子)そうですか。中溝さん。

(プチ鹿島)中溝康隆さん。で、まずこれね、もう本屋さんに並んでいると思いますし、アマゾンとかでも買えますので、ちょっと買ってみてください。

(塩澤美佳子)そうですね。また目立つ表紙ですね。オレンジ色。

(プチ鹿島)これ、出ているところがね、U-CAN。株式会社U-CANから出ているんですよ。だからこの編集者も、結局ほら、自分のところで本来出している本の色合いじゃないけど、このブログに惚れ込んで書籍化したいっていうことで。

(塩澤美佳子)じゃあ、そっちも熱量があったんだな。

(プチ鹿島)だからやっぱりね、タッグなんですよね。そう、だから僕も本を出した時、やっぱり編集者が僕より僕のコラムを読み込んでいてくれて。『ここをもっと膨らませましょう』っていうので去年出して。まあ、ねえ。おかげさまで本当に。やっぱり誰と巡りあうか?っていうのも大切ですよね。本当に思った。ということで、もちろんブログもね、当然いまも更新してるんで。『プロ野球死亡遊戯』っていうのでやってますので、みなさんもすぐ見れますんで。

(塩澤美佳子)ええ。

(プチ鹿島)読んでみてください。とにかく面白いです。ということで、本日、プチ総論はプロ野球死亡遊戯について語ってみました。

<書き起こしおわり>

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