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松尾潔 ルイス・ジョンソン ケッグ・ジョンソン追悼特集

松尾潔 ルイス・ジョンソン ケッグ・ジョンソン追悼特集 松尾潔のメロウな夜
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松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中で亡くなった名ベーシストのルイス・ジョンソンと、プロデューサーのケッグ・ジョンソンを追悼特集。彼らが手がけた作品を紹介していました。

(松尾潔)さて、番組後半に入ります。いつもでしたらね、これから後半のコーナーというのは、今週でしたら『いまでも聞きたいナンバーワン』っていう順番なんですけども。今週は・・・今週もと言いましょうかね。先月もやりましたけれども。ちょっとね、また僕の贔屓のソウルマンが相次いで亡くなっておりますので、追悼コーナーをお届けしたいと思います。
https://miyearnzzlabo.com/archives/25408

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名ベーシスト ルイス・ジョンソン

ルイス・ジョンソン(Louis Johnson)ですね。ルイス・ジョンソン。ファンク兄弟デュオ、ブラザーズ・ジョンソン(The Brothers Johnson)のベーシストでございます。ルイス・ジョンソン。お兄ちゃんのジョージっていう人がギターを弾いて歌って。で、弟のルイス・ジョンソンがベースを弾く。まあ、ボーカルを取る時もありましたけど。まあ、お兄ちゃんが歌っていることが多かったな。先月21日、亡くなりました。まだ60才という若さでございました。

彼はね、レコーディングアーティストであると同時に、偉大なるベースプレイヤー。それも、革命的なベースプレイヤーとして強く記憶に残ります。これからもずっと語り継がれる存在だと思います。まあ、ファンクベースっていうのの改革者って、いままでやっぱりいるんですよね。この人から時代が新しいフェイズに入ったと言えるような人っていうのはいましたよ。

パッと思いつくところで言いますと、モータウンのサウンドにおけるジェームス・ジェマーソン(James Jamerson)とか、ジェイムズ・ブラウン、そしてPファンクでベースを弾いておりましたブーツィー・コリンズ(Bootsy Collins)ですとか。ねえ。ジェイムズ・ブラウンの映画、いま公開始まりました。首都圏をはじめとして、公開始まりましたけども、その中でも若きブーツィー・コリンズっていうのは出てきますね。うん。

あとは、スライ・アンド・ザ・ファミリーストーン(Sly And The Family Stone)のベーシストで、その後自分のグラハム・セントラル・ステーション(Graham Central Station)っていうグループ、そしてソロでも活躍するラリー・グラハム(Larry Graham)。そして、ちょっとフュージョン寄りになると、マーカス・ミラー(Marcus Miller)。まあ、フュージョンと言いましたけども、どっこい、R&Bの世界でもルーサー・ヴァンドロス(Luther Vandross)のプロデューサーとして数々の名作を残しております。

あとは、安定したプレイで言いますとですね、スティービー・ワンダー(Stevie Wonder)のところの番頭さんみたいな感じで、椅子に座ってベースを弾いているネイザン・ワッツ(Nathan Watts)っていう人ですとかね。僕が好きなベーシストで言いますと、エイブラハム・ラボリエル(Abraham Laboriel)ですとか。僕自身、なんでこんなに熱く語っているか?っていうと、高校時代にちょっとベースをかじって、夢中になって弾いていた時期があるんですけども。僕がベースギターを手に取るきっかけになったのはアルフォンソ・ジョンソン(Alphonso Johnson)っていうベーシストでしたね。この人はちょっと歌ものっていう感じじゃないですけどもね。

まあ、このようにポンポンポンポン!っと名前が出てくるんですよ。ブラック・ミュージック、R&Bっていうのはあくまで歌とか曲の作り手とかプロデューサーっていうことだけで聞いていると、こういう観点はなかなか持ち得ないかもしれないし、打ち込み以降、最も早くいなくなった生楽器の席というか、生楽器のプレイヤーっていうのはベーシストかもしれないんで。シンセサイザーベースで代用されることがいま大変多いので。そのベースプレイヤーのスターが今後、どれぐらい出てくるか?っていうのは大変難かしい時代にあるかと思うんですが。

そんな中で、まあ、いま名前を挙げてきたアーティストたち、全ての名声を1人でこの人、持っているんじゃないか?っていうぐらいの輝きがあったのがルイス・ジョンソンですね。何しろ、ブラック・ミュージック史上最も有名なベースラインの1つ、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の『Billie Jean』を弾いた男ですよ。

これはね、僕が好きなベースラインっていう意味でも、シック(Chic)のバーナード・エドワーズ(Bernard Edwards)が弾いた『Good Times』と並んで、もういつ、どんな状況で聞いてもかっこいい!っていうベースラインですよね。『Billie Jean』。

まあ今日、ご紹介する曲っていうのはね、彼の、ブラザーズ・ジョンソン彼らのメンターであるクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)のプロデュース作品でもあるんですが、何よりもその、曲の最中に挿入されいてるバッキバキのね、キレッキレのベースソロをご堪能いただきたい。歌ものの中にこういうベースソロが入っていた時代があるんだという、そういうひとつの歴史的な証拠としても聞いていただきたい。1980年の彼らの代表作のひとつ。『Stomp!』。

そして、まあR&Bというエリアからちょっとはみ出して、ロックですとかAOLと言われるカテゴリーの中でも、超のつく名曲認定をされております。82年のマイケル・マクドナルド(Michael McDonald)の『I Keep Forgettin’』。

このベースも実はルイス・ジョンソンが弾いておりました。では、2曲続けてご堪能ください。自分たち名義の、ザ・ブラザーズ・ジョンソンの作品で『Stomp!』。そして、客演仕事です。マイケル・マクドナルドで『I Keep Forgettin’』。


先月21日に60才の若さで亡くなりましたベーシスト、ルイス・ジョンソン。彼の残した素晴らしい作品群の中から厳選して2曲、お聞きいただきました。兄、ジョージ・ジョンソンとのユニット、ザ・ブラザーズ・ジョンソンの代表曲『Stomp!』。そして、マイケル・マクドナルドの『I Keep Forgettin'(Everytime You’re Near)』。この『I Keep Forgettin’』という曲はね、同じタイトルのチャック・ジャクソン(Chuck Jackson)の『I Keep Forgettin’』っていう昔の曲を無断で引用しているっていうことで、まあちょっと騒ぎになって。

で、ちゃんとそれを認めて、後々そのクレジットにはオリジナルの作者たちもクレジットされるようになったというね。最近のあの、サム・スミス(Sam Smith)の話ですとか、マーク・ロンソン(Mark Ronson)の話とか、そういうのを思わせる・・・『盗作』って一言で言いたくないな。この話は。まあ、引用の騒動があったっていう、そんな1曲なんですが。そういったちょっとモヤモヤっとした話が気にならないぐらい、このマイケル・マクドナルドの曲が価値を保っているのは、ひとえにベースラインだと思います。マイケル・マクドナルドのこのアルバム『If That’s What It Takes』っていう82年のアルバム。僕も当時、よく聞きました。

あの、同じ年に出たアルバムとして圧倒的な完成度を誇りますのは、いまでも語り継がれているのはドナルド・フェイゲン(Donald Fagen)の『The Nightfly』。マイケル・マクドナルドもちょっと関わってますけどね。同じ年に出た作品、1曲っていうと、この『I Keep Forgettin’』っていうのはやっぱり、R&B好きは抗えないでしょう。で、そのベースラインは、ルイス・ジョンソンでしょう。で、そのルイス・ジョンソンのベースラインっていうのは、やっぱりこれ、マイケル・マクドナルドが仕切ったとすれば大したもんだななんて思っていたんですけど。どうやら、『スタジオで好きに弾いていいよ』って言われて、ルイスが弾いたのがあのベースラインだそうです。

で、その後、まあいま30代、40代のR&B、ヒップホップのファンの方はよくご存知でしょうけれども。ウォーレンG(Warren G)とネイト・ドッグ(Nate Dogg)の『Regulate』っていう曲でこの曲がサンプリングされましたよね。

で、それ以来、このベースラインっていうのは、ある種の人たちにとってはウエストコーストのヒップホップのベースラインっていうことで認知されているわけなんですよね。まあ曲自体の評価を離れて。マイケルの歌がどうこうっていうんじゃなくて、もうベースラインで知られている曲なんですけども。まあいわば、この歌うベースラインはルイス・ジョンソンが歌っている、弾いていたということをここで強く申し上げたい。もちろん、マイケル・マクドナルドの功績であるとか価値がそれで下がることはございません。マイケル・マクドナルドあっての曲という大前提で話しますけども。

ルイス・ジョンソンは、たとえばこのマイケル・マクドナルドのような著名なアーティストであるとか、師匠にあたりますクインシー・ジョーンズのようなビッグプロデューサーのプロジェクトであっても、ちゃんとセッションマンとして求められることと、それ以上のことを残してきた人ですよね。で、そのクインシーに70年代の半ばに認められて、『Mellow Madness』ってアルバムに参加してから、まあ自分たちがリーダー作品を出して。ヒットを重ねていくわけですけども。まあクインシーとやがて、だんだん離れていくわけです。

で、独り立ちして、クインシー以外の人たちとやったり、セルフプロデュースであったりという形でアルバムをリリースするんですが、だんだんだんだん失速していきます。ルイス・ジョンソン、一時は日本人女性とお付き合いして。たしか神戸だったかな?に、住んでいた時期がありましたね。キョウコさんでしたっけね?そういう、名前をそのままタイトルにした曲がございましたけども。日本でルイス・ジョンソンのベースクリニックを受けたよっていうリスナーの方もいらっしゃるかもしれませんね。ぜひメールをお寄せください。

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プロデューサー ケッグ・ジョンソン・ジュニア

でね、ブラザーズ・ジョンソン、クインシーと離れていろんな優れたプロデューサー、他の人たちとも仕事をしています。レオン・シルバース(Leon Silvers)との仕事、なかなか有名ですけども。そんな時、ちょっと見過ごしがちなんですが、彼ともやっているよねっていう、まあ好事家の間で名前が挙がる人。ケッグ・ジョンソンっていう人がいるんです。ケッグ・ジョンソン・ジュニア(Keg Johnson Jr.)。あの、シニア。お父さんの方はジャズの世界でトロンボーンを吹いていた人ですけども、ジュニアっていうのはR&Bのプロデューサーでございまして。

デニース・ウィリアムス(Deniece Williams)の『I’ve Got The Next Dance』でしたっけ?ああいう曲ですとか、あとはもっと古いところですと、フレンズ・オブ・ディスティンクション(The Friends Of Distinction)っていうボーカルグループの『Going In Circles』。『You got me going in circles♪』って、ギャップ・バンド(The Gap Band)もカバーしてましたし、ルーサー・ヴァンドロスもカバーしてましたね。もう古典と言ってもいいかもしれません。その曲の、オリジナルの最初に世に出た時のプロデュースをやっていたのが若きケッグ・ジョンソン・ジュニアっていう風に聞いてますけども。

なんと言っても、リバート(LeVert)の『Pop Pop Pop Goes My Mind』を86年に手がけてR&Bチャートでナンバーワンにしたことで僕なんかはすごく名前を記憶しておりますけども。そのリバートとかブラザーズ・ジョンソンとか兄弟ものをなぜか手がけることが多かったケッグ・ジョンソン・ジュニアも亡くなったんですよね。これちょっとね、きちんとした日にちはわかってないんですけども、彼が亡くなったというニュースが僕の耳に届いたのが、ルイス・ジョンソンが亡くなったと聞いてほんの数日後のことですね。

ブラザーズ・ジョンソンの作品を引っ張りだして1個1個聞いて、『おお、ケッグ・ジョンソン、懐かしい!』なんて思っていたら、まさにその矢先にケッグ・ジョンソン亡くなっちゃって。びっくりしましたね。じゃあ、ここでリバートの曲、聞いてみましょう。彼らがメジャーに進出して初めて出した『Bloodline』というアルバムがございます。

アルバム自体も素晴らしいんですけども、デビッド・T・ウォーカー(David T. Walker)のギターをフィーチャーしたこの曲っていうのはいまでもファンの語り草になっています。聞いてください。リバートで『Pop Pop Pop Goes My Mind』。

お届けしたのはリバートで『Pop Pop Pop Goes My Mind』でした。この番組では以前にもお話したことがあると思いますけども、リバート。3人組のうち、2人、これリバート兄弟ですね。ブラザーズ・ジョンソンとブラザーズ・リバートと言っておきましょうか。そのどちらとも接点のあったケッグ・ジョンソンによるリバートのメジャーデビューヒットでございました。ちなみに、リバートのジェラルド・リバート、2006年に40才で亡くなりまして。弟のショーンの方も2008年に39才で亡くなっております。早く亡くなる人が多いですね。もう、そのことについて語ると、ちょっと番組になりませんが・・・

<書き起こしおわり>

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