菊地成孔 團菊祭五月大歌舞伎を語る

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ジャズミュージシャンの菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』で、見に行ったばかりの團菊祭五月大歌舞伎について話していました。

(菊地成孔)まあ、あんまり私は『そっちも手広くよろしく』と番組では言わない方ですけど。まあまあ、一応こういう仕事をやっておりますので。ええと、有料のメールマガジンと無料の公式ウェブサイト、あと、事務所のフェイスブック。これはもうぜんぜんやり方がわからないので、長沼に任せてますけども。っていうか、全体的に長沼に任せてるんですけども(笑)。ええと、そこをチェックしていただければ・・・『しろ』とは言いませんよ。もう、番組だけで十分ですけども。まあ、お暇な時に『菊地ってあいつは何をやってるんだ、普段?』って思うと、月にいっぺん、かならず歌舞伎座に行ってるってことがわかるんですよね。

5月は團菊祭です。團菊祭は、まあ、『團菊祭が何だ?』ってね、『壇蜜祭』みたいですけども(笑)。まあ、歌舞伎ファンに壇蜜祭なんて言ったら怒られちゃいますけども。えー、まあなぜ『團』と『菊』なのか?っていうことも含めてね、検索してみてくださいね。はい。今年の團菊祭はね、私みたいな荒事っていうか、アクション・・・行きましたよ、行きました。今年の團菊祭は良かったですね。まだ、ギリギリ間に合うんじゃないかな?大暴れアクション三本立てですから。

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『め組の喧嘩』

もうね、三本目なんか『め組の喧嘩』っつってね。あの、力士と鳶の喧嘩ですからね。もうすんごいですよ。この番組のね、選曲補佐をやってくれているレコード探偵ボブこと中村くんとこの間行ったんだけど。中村くん、初めて歌舞伎見たんですけど。やっぱね、いたく感動していました。花道の近くでね、ああいう喧嘩物を見るとね、やっぱり興奮しますよね。だいたいあの、歌舞伎っていうのは・・・まあ、『歌舞伎っていうのは』って言うより、要するに中世・・・16世紀から19世紀ぐらいにヤバかったもの。オペラとかもそうなんですけど。を、見ると、あのね、ただ単に眠い人もいらっしゃる・・・最初の頃、眠くなっちゃって眠っちゃう方とかいらっしゃると思うんですけど。

あのね、やっぱね、20世紀っていうのは、だいぶ前から取ってるの。で、何を取って、何を捨てちゃったかがすごい分かるんですよ。オペラと歌舞伎とバレエを見たら、だいたい分かりますよ。20世紀がこれをチョイスする。これは要ります。20世紀に持っていきます。これはもう要りません。これは19世紀までのものとして捨てちゃうっていう風に、こう、引っ越しの時の荷物みたいに決めてるのが分かりますよね。

め組の喧嘩なんか見るとね、私個人はそれほどでもないんだけど、世代的に大特撮世代。仮面ライダーじゃないですか。でね、め組の喧嘩の力士じゃない方ね。鳶の方。鳶の方の人たちの振る舞い。これはショッカーの、あの、『キーキー!』って言う人たち。なんて言うの?えー、ナイトじゃなくて。ええと、戦闘員(笑)。ナイトのわけねーじゃん(笑)。なんか、チェスのことを考えてナイトって言っちゃいましたけど。戦闘員っているじゃないですか。要するに、親玉の前に出てくるワーッていうやつ。

あの人たちがね、なんで『キーキー』って言うか?って、ガキの時に仮面ライダー発で見たら、仮面ライダーアクセスじゃあわかんないんですよ。だけど、め組の喧嘩を見ると分かるんですよ。もうやっぱり江戸時代から、これ完全に仮面ライダーだな!っていう。歌舞伎はね、特撮にだいぶ行ってますよね。なんかの番組でね、歌手の椎名林檎さんが、『まあクールジャパンって言ったら、結局歌舞伎ですよね。クールは』っておっしゃってて。まあ、だいたい言いたい事はわかりますよね。本当に。

いま、こう傾く(かぶく)っていう。ああやって、こうやって、こんな風にしたらバッと、ズバッとキレて、エッジでかっこいいんじゃないか?って思っても、みんなもう歌舞伎、やってますからね。あとこっちの元々の教養になっている特撮物とか、全部歌舞伎から来てますから。前、この番組でも『白浪五人男』。私がいちばん好きな出し物ですけど。あれ、もう完全にゴレンジャーですからね。

菊地成孔 歌舞伎を語る
菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』で、歌舞伎トーク。好きな歌舞伎の演目や役者さんなどについて話していました。 (菊地成孔)(リスナーのメールを読む)『はじめまし...
で、もうめ組の喧嘩はショッカーですから。あの、相撲部屋の力士と鳶職の方がね、喧嘩するんですよ。火事と喧嘩は江戸の華っつってね。で、まあそういう鳶職っていうのはもう、なんて言うかいちばん気の荒い・・・しかも、街のスターですから。そこと、力士さんも当時すごいですからね。雷電爲右衞門ですよ。それが喧嘩する際に、力士さんはもう、あんまり声を出さないんですよね。ドスコイドスコイかなんかで静かなんですけど。花道をもう鳶の方が、あの鳶のいなせな格好でワーッて。半纏着て走って行く時に、勝どきみたいな声を『ウェーッ!ウェーッ!』ってあげていくんですよ。もう完全にそれがショッカーの戦闘員で。ああ、やっぱりここから来てるんだなっていうね。

いろんなね、我々の世代は余計なことを知っているわけですよね。その、ウルトラマンの元担っているのはシュールレアリズムだとかね。元ネタはなんでもあるわけですから。なんですけども。まあまあ、團菊祭。行ったばっかりなんで興奮して、長くしゃべっちゃいましたけども。歌舞伎は本当、面白いんで。若干ね、リスクがあるとすると、金がかかるんだっていうことだけですよね。まあそのこと・・・お小遣いをちょっと貯めて。あるいは、誰かにおねだりすればいいと思うんですけど。行くとね、だいぶ、なんて言うんですかね?昔のものを見るとね、スッとしますよ。体がスッと軽くなるんでね。いい調子で。

まあ、次にかけるアルバムがね、『CONCRETE CLEAN 千秋楽』っていうね。まあ、目の前にその千秋楽って書いてある千社文字が書いてあったんで、思わずこの話、長くなっちゃったんですけども。

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<書き起こしおわり>

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