佐久間宣行『笑ってはいけない』海外展開とローカライズの難しさを語る

佐久間宣行『笑ってはいけない』海外展開とローカライズの難しさを語る 佐久間宣行のオールナイトニッポン0

佐久間宣行さんが2026年2月25日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』の中で『笑ってはいけない』の海外展開が発表されたことについてトーク。日本のコンテンツのフォーマット輸出とローカライズの難しさを話していました。

(佐久間宣行)『笑ってはいけない』の海外展開を発表されたということで。吉本興業が世界最大級の制作会社グループ、バニジェイ・エンターテインメント社とパートナーシップを締結。今後は世界で絶対に『笑ってはいけない』のローカル版制作が可能となったっていうことで。海外版の『笑ってはいけない』が作られるかもってことですね。

『ドキュメンタル』の海外版っていうのはもうすでにあるんですよ。あれ、Amazonプライムで作ってるから。Amazonプライム、ドイツとかメキシコで作ってるのかな? 何十カ国で作られていて。意外に『ドキュメンタル』ってすごく、SASUKEぐらい展開されてるはずなんだよね。

で、なんか俺の聞いた話だと特にドイツとメキシコが当たってるって聞いたんだけど。でその『笑ってはいけない』のローカル版制作が可能になったってことって、どのぐらいすごいのかわかんないんだけど。大げさなことなのかが。「作る」っていうことまで、実際にできたらすごいけどね。

だいたいこれってたぶん、マーケットに出して、それで権利を買ってもらって。で、実際に制作できるかどうかの交渉が始まって、ローカライズでルールが変わっていって。それでどういう風になるのか?っていう。でも『笑ってはいけない』は言ってみればあの4人……ダウンタウンとココリコと邦正さんがやってることが面白いじゃん? 日本ではさ、だからあのメンバーじゃなかったらたぶん面白くないと思うんだよね。

海外版だと誰がやるのか? 問題

(佐久間宣行)だから海外ローカライズっていう場合、誰がやるのか? だよね。だから『ドキュメンタル』もたぶんお笑い芸人っていう明確なこの職業がないところだと、タレントさんがやってるみたいなんだよ。っぽいんだよね。だから、誰がやるかによるよなっていう風に思うからな。

俺、「海外でウケる番組を意識して考えることありますか?」って聞かれること、あるんですけど。それは全くないです。海外でウケるっていうのを意識した時期もちょっとだけあるんだけど。もうちょっと、そういう風に作ってみたいなって。そうすると、日本で面白くなくなるっていう(笑)。その感覚があるんですよね。

でもこれ、難しいところでさ。なんかさ、『イカゲーム』の時に結構、テレビ界内でみんな話したっていうかさ。『イカゲーム』自体はすごい面白いんだが、『イカゲーム』を日本で日本キャストでやったらたぶん、日本ってデスゲーム漫画とかが多すぎるから。「これ、シンプルすぎない?」ってなるから。日本でドラマ化する時はたぶんもっと難しいルールになっただろうなって思うけど。それってもしかしたらね、世界に出した時にはもっと……「これ、もっとシンプルにやってくれないと難しすぎるよ」ってなった気もするんだよね。

それは感じるんだよな。だから、日本でコンテクストが複雑になったエンタメって、たしかに日本でウケることだけを考えて作っていくとそのルールの複雑さみたいなのがもしかしたら難しくなるのかなっていう気がするな。日本のお笑いが難しいのは、お笑いをそのまま輸出しようとすると日本のお笑いってその文脈がその固有名詞とか、あとは人間関係が絶対、出てきちゃうじゃん。トークとか、漫才とかの場合は。共有の前提の意識が結構高すぎるっていうのがあるんだよね。

『キス我慢』は何回か話が来た

(佐久間宣行)だから『キス我慢』は何回か話が来た。興味を持ってくれるところがあったけど。なんかアドリブの演技をするのを外から突っ込んで笑うっていうそのツッコミが海外だと逆にいらないかもしれないんだよね。っていうのがあって、どうローカライズするのかが着地しなかったってのはあったんだけど。そう。『マジ歌』も興味がある人はいたよ。なんだけど『マジ歌』は逆にあれ、難しいのはさ、「マジで歌ってる」っていうテイで、まあこんなこと言ったらあれなんだけど……変な歌を歌ってんじゃん?(笑)。結果、それがなくなってコミックソング選手権になっちゃうのよ。海外に出していく時に。「そのルール、よくわからないですね」ってなって。あれ、もともとはコント入りの企画だから。

っていうのがあって、そこが難しかった。だからたとえば海外フォーマットって言っちゃうとスタンドアップコメディって、そうだと思うんだけど。それをきれいに日本のローカルに落とし込んだこたけ正義感とか。スタンドアップコメディとしてはすごい面白いんだけど。その感覚とか、だから社会の問題とか、そういうのは前提にしていると……要は芸能界を前提にしてるものだと日本の中でしかわかんないから。っていうのがあるんだよな。

あと、なんだろうな? 今までやってきたものの中で俺が一番最初に作った『ナミダメ』っていう番組があって。それは25、6歳の時に作った番組で。それは泣くことに自信のある女性たちが合宿所に入って、めいめいに泣くのよ。ドラクエをやったら泣いちゃうとか、昔の彼のことを思い出したら泣けますとか、そういうよく泣ける女の子たちが集まって。とにかくそれぞれで泣いて、涙の量が少ないやつが帰されるっていう企画だったんだけど。それが結構ね、海外のフォーマットで……あれは海外で1回だけ、やったのかな? ちょっと俺もふわっとしてるんだけど。それが一番、実現性があった。だったんだけど結局、その面白みが途中からフェイクドキュメンタリー的な、なんか中でのいがいみ合いとかの面白さになっていって。実際、俺たちが作った方はね。それより、もうちょっとなんか極限状態まで人を追い込む面白さを作ってみたいって海外の方が言っていて。それは……だからそういうフォーマット系の企画の方がいいのかもしれないと思う。

『ドキュメンタル』は……これは単純にドイツに住んでる友達から聞いたんだけど。ドイツ版『ドキュメンタル』も日本の『ドキュメンタル』ともまたちょっと感覚が違うって言ってたな。「真面目な人たちが食らってる回とかの方が面白い」って言ってたから。人によってやっぱり笑いのコードって全然、違うからね。

やっぱり日本のフォーマットのまま、海外で作っても上手くいかないんですね。その国に最適なローカライズをするのはかなりハードルが高そうです。でも海外版の『笑ってはいけない』、実現したらどんな風になるのか、かなり興味があります。見てみたい!

佐久間宣行のオールナイトニッポン0 2026年2月25日放送回

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