安住紳一郎さんが2025年3月15日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中でハクモクレンについてトーク。数年前に訪れた群馬県松井田町の廃校になった中学校の校庭のハクモクレンについて話していました。
(安住紳一郎)そして桜の開花予想も出てますね。早咲きの桜は結構もうきれいに咲いているのを何ヶ所か、見かけましたが。ソメイヨシノは……ということですが22日の土曜日、あるいは24日月曜日。ほぼ平年並みの予想と東京はなっています。桜まであと1週間っていうことですね。はい。そして今週は木曜日が祝日が入りますのでね。そしてあと2週間で今年度も終わりということで、少しあわただしい年度末という感じがします。そして春ということでね、また関東に状況、あるいはお仕事で来る方もいらっしゃるでしょうし、出ていくという方もいらっしゃると思います。
それから桜、ソメイヨシノが開花となりますと、ソメイヨシノの開花からちょうど1週間ぐらい前にね、軒並み咲き始めるんですけれども。木蓮……ハクモクレンって言うね、私は大好きなんですけどもね。社会人になってから好きになったっていうところもあって。皆さんはハクモクレン、知っていますか? 近くにあると意識すると思いますけども。あんまりね、街中では見かけないので。なんとなく、どうだろう? まあ咲いているところを探しに行くっていうか、教えられたところを見に行くっていうくらいじゃないとなかなか、そんな簡単に街中ではパッとは見つけられないものですけどもね。1週間くらい前にね、紫ですとシモクレンとかって言ったりして。あるいは黄色のものもあったりしますが。白いとハクモクレンと言ったりしますが、非常に大きな花で。
(中澤有美子)そうですね。
(安住紳一郎)春先に桜よりも先に咲くんですけどもね。ものすごいしっかりした、椿の花くらいの大きさのもので、白い花。拳よりも二回りぐらい大きいかな? ええ。結構立派な、バナナの皮くらいの厚さの。
(中澤有美子)本当に肉厚!
(安住紳一郎)肉厚でね。ものすごい数の花をつけたりしますんで、迫力満点なんですけれども。桜の可憐な感じとはまたね、違う方向に見事な感じで咲きますんで私、大好きなんですが。ここ15、6年くらい、ハクモクレンを探してっていう私の旅が続いてるんですけども。
(中澤有美子)そうですね。いいタイトルですね(笑)。
安住紳一郎の「ハクモクレンを探して」という旅
(安住紳一郎)ハクモクレンを探してっていう感じで。京王多摩川にあった京王フローラルガーデンっていうところがマグノリアっていう、ハクモクレン系のものをたくさん育てていて。なんていうか、洋風庭園? お金を払って入るところだったんですけども。昔のね、京王百花園ですけども。素晴らしいところだったんですけれども。残念ながら再開発ということで、2021年かな? その年に京王フローラルガーデンが閉園してしまって。最後ね、見に行きましたけども。番組でも何回か話したと思うんですけどね。
(中澤有美子)そうですね。おでかけリサーチでも行ったり。
(安住紳一郎)そうです、そうです。で、あそこが再開発になって今、商業施設の建て替えになってると思うんですが。京王多摩川とたぶん駅舎が一緒になるんじゃないかなと思うんですけどね。むしろ再開発でマンションが建ってるみたいなんで、そこの分譲マンションを狙ってみたりとか? でも、ハクモクレンはもうないからね。その思い出とともに生きるしかないよね(笑)。
(中澤有美子)そういうことよね(笑)。記憶とともに。
(安住紳一郎)まあ、そこまでじゃないんですけども。でもなんか懐かしかったりしますけれども。あとは、10年くらい前かな? 関東の人だとなんとなくわかる方が多いと思うんでぜひと思ったんですけども。群馬県の安中の方なんですけど。安中市と合併した、昔の松井田町っていうのがあるんですけれども。群馬の方だとわかると思うんですが。松井田町、聞いたことがありますか?
(中澤有美子)あの、高速道路を走っていると松井田って出てきますね。
(安住紳一郎)そうです。高速道路のね、サービスエリアかな? パーキングエリアかな? 出てきますよね。で、下道を行きますとね、松井田町っていう、高速ができる前。あとは新幹線ができる前は関東の群馬から長野に行く時は碓氷峠っていう、あの峠の釜めしのおぎのやで有名な……その駅で電車をつけかえなきゃいけないんで、しばらく停車時間があるんで。そこでみんな、釜めしを食べるっていうことでおぎのやの釜めし屋さんがすごい大繁盛するんですけども。そこの、いわゆるおぎのやの本店があるところですね。おぎのやさんはね、サービスエリアの方でもう、たくさん皆さん買っていますけども。
元々はその下の、松井田の碓氷峠のところ。坂本宿とか松井田宿とかあったりするんですけども。中山道の宿場町なんですけども。もう新幹線と高速ができちゃったんでね、電車も通ってないしっていうことで。今となってはもう、なんだろう? 歴史を感じさせる街並みがそのまま残っているというところなんですが。その松井田町の廃校になった中学校の校庭に立派なハクモクレンの木があるんですよね。
で、廃校になっているからまたちょっと雰囲気も残したまま。何中学校かは把握してないんですけども。松井田町にある廃校になった中学校の校庭に、ものすごい立派なハクモクレンの木があって。そして今は生徒の声が聞こえない、2階建ての木造校舎なのかな? 3階建てかな? 校舎があってね。で、そこに青空とともに……東京に比べると寒いんで、ずいぶんとハクモクレンの開花も遅いんですけれども。凛として立ってるんですよね。ちょっとなんか今の私の説明だけでもう、風情を感じますでしょう?
(中澤有美子)本当にそうですね。なんだろう? こみ上げるものがありますね。
廃校の校庭の立派なハクモクレンの木
(安住紳一郎)ちょっと新幹線と高速ができて、忘れ去られてしまった宿場町の中学校の校庭に咲くハクモクレンという。で、植物に詳しい方はおわかりだと思いますけども、方向指標植物(コンパスプラント)っていうんですけども。ハクモクレンって、条件が良ければ必ず北を向いて咲くんですよね。
(中澤有美子)そうなんですか。
(安住紳一郎)そうなんです。つぼみがあっためられるんで、一番南側からの太陽をつぼみの根元が温もりをほしがるんでそっち側に向くんですよね。そうすると、ことごとくそのつぼみの根元の方が南側を向くんで、咲いた時の花の開き先が全部北になるんですよね。
(中澤有美子)そうなんですか!
(安住紳一郎)なのでね、強風にさらされた髪みたいな感じで、みんな北の方をガーッて向くんですよね。で、特に早春、あんまり植物がまだ生えていない中で北側を向くということで、なんとなく宿場町とか、昔の旅人なんかには結構重宝されていたっていうこともあって、この中山道の松井田宿とかのところにあるんじゃないかなとか、そういうことまで思いをはせるとね、なんか余計にハクモクレンの力強さにもう3、4分、動けないぐらいになりますよね。なんて……。
(中澤有美子)そうなんですか。知らないことばかりでした!