伊集院光とオードリー若林 ミドルエイジクライシスを語る

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伊集院光さん、オードリー若林さん、パンサー向井さんが2024年12月31日放送のテレビ東京『あちこちオードリー』の中でミドルエイジクライシス(中年の危機)について話していました。

(春日俊彰)向井くん、いかがですか? 気になるニュース。

(パンサー向井)僕、オリラジの中田さんがご自身のYouTubeチャンネルで「ミドルエイジクライシスになりかけた」っていう動画でしゃべられていたのがすごくびっくりしたっていう。

(伊集院光)ミドルエイジクライシスって……?

(パンサー向井)「中年の危機」みたいな名前で。結局、もういろいろやってきて、魂を燃やしてやってきたけど1個、それが叶ったりとかした瞬間にパッと何をやっていいか、わかんなくなっちゃうみたいな。

(春日俊彰)ああ、燃え尽き症候群みたいな?

(パンサー向井)みたいな感じで。無気力っぽい状態になっちゃうっていう話で。「中田さんがそうなるんだ!」みたいな。僕は1年後輩で、ずっと割と近くで今までの活躍を……紅白に行くってなったら行くし。YouTubeで登録者数500万人目指すってなったら行くし、みたいなので。なんでも割と叶えてきた人が1個、ここでトーンと何をやっていいのか、わかんなくなっちゃうっていう。でも、それが若干分かっちゃったというか。

(若林正恭)ああ、向井くんが?

(伊集院光)経験も増えちゃってね。

(パンサー向井)はい。なんか自分もラジオが好きで。一応今、ラジオを5本やっていて。朝の帯みたいなのもやらせてもらった時になんか1個、「次、何をするんだっけ?」みたいな状態が40目前で来て。皆さんにはそういう瞬間って、あったのかとかを……。

「ようやく中年の危機を抜けた」(若林)

(若林正恭)ああ、俺はバリバリあって。でも、ようやく抜けて。でも、その抜け方を教えてくれる人がいないのはこの業界って、やっぱりやる気がある人が多いから、ない人は退場していくんだよ。で、中年の危機とかに入ってる人に誰も手を差し伸べない。みんな、やる気があるから。

(春日俊彰)そうだね。かまっていられない。

(パンサー向井)そのやる気のある人たちから選びますよね。

(若林正恭)で、なんかいろいろ聞いたら脳の回路で同じところを何年も使いすぎると、やっぱり興奮をしなくなってくるとかがあるらしいのよ。燃え尽きってさ、火じゃない? 「燃える」だから。だから火のように仕事すると、燃え尽きちゃうんだよ。だけど春日水のようにテレビに出てるから……。

(パンサー向井)かっこいいなー!

(春日俊彰)いやいや、燃えるようにやってるけどね(笑)。

(若林正恭)春日、水が流れるようにテレビに出てるから。だからそれがあるんだよね。燃やすと、尽きるんだよね。何年も使うとそうなるから、別のところを使ったりしないといけない。でも伊集院さんってそういうタイミング、キャリアの中にあったんですか?

(伊集院光)なんか、僕はすごく細かく、カタカナぐらいノリだけど躁鬱だから。ものすごいテンションが上がったり、ものすごい下がったりっていうのをずっと繰り返してるから、全てのことを急に燃え尽きて、やめていってるから。落語も、学校も、それこそ放送局も、ニッポン放送で一度、ダメになったりとか。そういうのをずっとやり続けてるからもう慣れっこで。「そんなもんだろう」ってちょっと思ってるかな。

(若林正恭)繰り返すっていうことで?

(伊集院光)「何をやり遂げてもどうせこの後、来るでしょう? ほら、来た!」って思ってるし。「でも、これもいつか終わるでしょう」っていうのがあって。一度、一番でかいのがラジオの中期ぐらいにあって。『Oh!デカナイト』の中期ぐらいにあって。もうその時は……言葉を選ばないと。これ、編集しないんだよね? 俺、事務所もなかったから、「言った・言わない」で局とすごい揉めるようになったの。「あの時、引き受けましたよね?」みたいなのでイベントとか、どんどん出るようになって俺、何もしゃべれないっていう風になっちゃって。タリーがついてないと、しゃべれなくなっちゃったの。プライベートでも。

(一同)ええっ!?

(伊集院光)で、当時付き合っていたうちのカミさんがおもちゃのマイクを買ってくれて。それで「今日の夜、ご飯は何を食べますか?」ってやってくれて。それを1ヶ月弱ぐらい……「俺はもう何をしゃべっても、言葉尻を取られるんだ」ってなっていて。

(若林正恭)ちょっと待って? これ、1時間延長して!

(パンサー向井)これはすごい話!

(若林正恭)すごい話ですよ?

(パンサー向井)なに、この話?

(若林正恭)伊集院さん、これはちょっとイップスみたいなものでもあるんですか?

(伊集院光)そうだね。なんか分かんないけど「みんなが俺で金儲けをしようとしてやがる」みたいな感じになって。で、そもそもそこでも考えちゃうわけ。お金が儲かるってことは、ラジオを続けられることなわけだからこれを否定するわけにもいかないけれども。でも、それでがんじがらめだと……」ってなって。それでブワーッて行っちゃうんだけど。でもね、それを3週間ぐらいしてなんか抜ける……みんなが言うのは、本当にご病気の鬱、躁鬱が改善する時にもよく起こることらしいんですけど。今度、その大逆流があるの。「全てが素晴らしい!」ってなるの。

(一同)へー!

「抜けた後の大逆流で全てが素晴らしく思えてきた」(伊集院光)

(伊集院光)俺の場合はニッポン放送に行く手前の信号を見て「青、進め、赤、止まれ……考えたやつ、天才だと思う!」ってなったのよ。そしたら全てのことがもう、いい感じ。全部が。それでそうなったら今度、「あの体験をもう1回、できるなら下の方の波が来ても俺は大丈夫だ」と思うようになって。そしたら、来なくなるんだよね、この波が。

(若林正恭)じゃあ、そこは抜けたってことですね。

(春日俊彰)それは急にですか?

(伊集院光)急に。

(若林正恭)これ、でも俺も……向井くんがそういう予感の欠片があるならぜひ、話してみたいけど。俺もマジで3週間前ぐらいに抜けたのよ。

(パンサー向井)結構近々っすね。

(若林正恭)だからまず「誰も抜け方を教えてくれないな」ってなって。あと、経験者はこの世界では退場をしていくから。だから今、伊集院さんのお話を聞いて、経験者で、びっくりしてるけど。先輩もあまりいないので。

(伊集院光)だから逆に言うとラジオで全然、このことはあんまり言ってないよ。

(若林正恭)そうですよね? あとエネルギー、生命力と精力の人がもうずっとゴールデンにいるから。

(パンサー向井)もうツヤッツヤの。

(若林正恭)燃え尽きるとかない人たちだから、違うじゃない? それで俺もね、3週間前から全部が素晴らしく思えて。「入浴剤っていいよなー」って思って今、集めちゃって(笑)。

(パンサー向井)そんなフェーズがあるんですか?(笑)。

(若林正恭)そう。ヨーロッパのモデルと同じ岩塩を使って風呂に入っている(笑)。ご飯も調べたりするのが楽しくて、自分でびっくりしてんの。

(春日俊彰)それも急にってこと?

(若林正恭)急に。なにか分かんないけど。

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