渡辺志保 ドレイクがSexyy Red『U My Everything』で『BBL Drizzy』を使った意味を語る

渡辺志保 ドレイクがSexyy Red『U My Everything』で『BBL Drizzy』を使った意味を語る INSIDE OUT

渡辺志保さんが2024年5月27日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中でケンドリック・ラマーVSドレイクのビーフの中でメトロ・ブーミンがドレイクをディスる用にフリーで配布したビート『BBL Drizzy』をドレイクがセクシー・レッドとの楽曲『U My Everything』内で使用しラップしていた件について話していました。

(渡辺志保)ここで1曲芽を紹介したいと思うんですけれども。セクシー・レッドがですね、『In Sexyy We Trust(セクシーの名のもとに)」という素晴らしいタイトルのミックステープをリリースしました。もう彼女の全てに拍手を送りたいという感じなんですけれども。その中の4曲目に『U My Everything』という曲が収録されておりまして。なんとこの曲にはドレイクが参加しているということで、話題になりました。

で、Instagramのコメントだったかに「フィーチャリングのためにドレイクとやったのか? ドレイクの寝たのか?」っていうコメントがついてたんですけど。それに対してセクシー・レッドが「Yes」って答えていて。それもちょっとミームっていうか、ネットニュースみたいになっていて。やっぱり肝の据わった女だなっていう風に思ったんですけれども。まあ、それが本当か嘘か知らないけど。嘘だとしてもそこで「Yes」って答えるそのセクシー・レッドの覚悟が決まってるっていうか。「こいつ、やっぱりマジで肝が据わってるな!」って思ったんだけど。

(渡辺志保)で、この曲を聞いて本当に皆さんびっくり仰天したかもしれないですけれども。最初はセクシー・レッドのすごい気だるそうな、やる気あんのか? みたいなラップで始まる曲なんだよね。で、バース1はセクシー・レッド。で、コーラスを挟み、バース2はドレイクがラップするわけなんですけど。ドレイクも最初はテイ・キースが手がけている元のビート、セクシー・レッドと同じビートでラップしてるんですけど。途中から、なんとビートが変わるんですね。

で、何のビートに変わるかといいますと、この『INSIDE OUT』でも長々と説明してきた『BBL Drizzy』というメトロ・ブーミンがフリーで配ったビートで。何のために配ったか?っていうと「みんな! この『BBL Drizzy』っていうビートでドレイクのディス曲を自由に作っていいからね!」って。そう言ってばらまいたビートで。

Metro Boomin『BBL Drizzy』

(渡辺志保)それをここでドレイクがわざわざ持ってきて、そこで自分ラップしてるんですよね。で、その内容も結構面白い感じになっていて。「BBL」ってお尻をグッとボリューミーにする手術のことを基本的に言うんですけれども。それと、いろんな女の子にモテてモテて、みたいな話をかけてドレイクがラップをしてるわけなんですけれども。ヒューストンにいるJung先生というBBLが得意な整形外科医の先生がいらっしゃるんですけれども。その先生に去年、自分が……ドレイクもすごいBBLをサポートしている人なんですよね。なので、そのBBLの手術が得意な整形外科医の先生にドレイクが作ったオリジナルの手術着、スクラブってやつをプレゼントしたことが去年、ニュースになってたんですけれども。そのことなんかもラップに盛り込んでいて。

(渡辺志保)なので、みんなが真っ向からドレイクをディスるためにこの『BBL Drizzy』っていうビートをメトロ・ブーミンがばらまいた。かつ、『BBL Drizzy』っていうドレイクのことを冗談みたいに茶化して作った言葉・フレーズも、元々はリック・ロスが前々回ぐらいに話しましたけれども。ケンドリック・ラマーたちがワーッとドレイクのことをディスった時に、そこにリック・ロスも乗っかって『BBL Drizzy』っていうディス曲を出したんですよね。なんで、そういうところに引っ掛けているわけなんですけれども。

なので、めちゃめちゃ攻撃されてきたわけですけれども。この2ヶ月ぐらい。それを本当に逆手に取って、自分が一番得意な形で、みんなを皮肉るように、逆手に取ってジョークにして。それを今、一番話題のセクシー・レッドの曲でやってのけたっていうのが「あっぱれ! これは座布団1枚!」みたいな。

(DJ YANATAKE)そうね。座布団1枚って、それだな(笑)。

(渡辺志保)100枚かな? みたいな。だから「ここに来て、真の勝者はやはりドレイクなのか?」みたいな。やっぱりね、上手よ。

(DJ YANATAKE)アイディアよな。

ネット民を味方につける術を全て知っているドレイク

(渡辺志保)そう。そのネット民を味方につける術を全て知ってるっていうか。やっぱり、それで彼がめちゃめちゃリリシストなラップをしているかとか、そういう問題ではなくて。ケンドリックよりも優れたラッパーであることを証明してみせたとかではなくて。単純に、やっぱりその話題をかき集めて、華麗に乗っかるみたいな。その見事なドレイク芸っていうのがここにめっちゃ詰まってるなと思って。びっくりしました。

(DJ YANATAKE)いやー、なんか、思いつかないもんな。ちょっと。

(渡辺志保)だって普通、「みんな渡辺志保のこと、ディスっていいからビートを配るぜ!」って誰か、プロデューサーがやったらそれ、嫌じゃないですか。もうミュート、ブロックみたいな感じじゃないですか。でも、やっぱりドレイクさんはもう違いますね。なんか、やっぱりアベンジャーズ並の胆力を持った男というか。

(DJ YANATAKE)ハートも強いし。このアイディアが出るのは本当にすごいなと思って、ニヤッとしましたよね。

(渡辺志保)そうですよね。だからまだ私、この曲に対してのリアクション動画とか、全然見てないんですけど。やっぱりテイ・キースが手がけている元のビートから、このメトロ・ブーミンがフリーで投げた『BBL Drizzy』のビートに変わった瞬間、たぶんみんなのリアクションもすごかったんだろうなと思うし。私はその『BBL Drizzy』にビートスイッチしているっていうのを知った上で聞いたから、ちょっと感動が薄れてしまったんですけど。それを知らずに聞いたらね、「どういうこと?」という風に思ったでしょうね。

(DJ YANATAKE)出た瞬間に結構、ヒップホップニュースは祭でしたよね。SNSで。

(渡辺志保)いや、本当に本当に。祭でしたね。だから前もこういう話をしたかもしれないけど。これから……ケンドリック・ラマーもあれだけクソミソにドレイクのことをディスって。自分のキャリアまで、なんならちょっと危うい感じになったが、その一方で『Not Like Us』は引き続き大大大ヒットしているわけで。片や、ドレイクはこういう風に自分の状況を逆手に取ったムーブをして、みんなをあっと驚かするということで。なんか、私もこんなビーフのことばっかり話してるのちょっと嫌だなって思った節もあるけど。なんかここまで来ると、やっぱりすごい……楽しむことが正義なのかな? じゃないけど。なんか、やっぱり皆さんすごいわねっていう風に思いますね。

(DJ YANATAKE)あと余談ですけど。今日の夕方、DJ K.DA.Bくんに教えてもらったんですけど。セクシー・レッドがレスラーデビューするっていうのがやばいですね。

(渡辺志保)えっ、やばい!

(DJ YANATAKE)めちゃくちゃ面白いですね。WWEに今週、出るらしいですね。

(渡辺志保)あらら。とことん戦う姿勢を見せるっていうね。

(DJ YANATAKE)こんなの、他のジャンルじゃもう、ありえないじゃん? ずっと喧嘩して、曲を出してさ。そしたら今、一番のフィメールラッパーがさ、本当のプロレスに出るんだよ?(笑)。面白いよね!

(渡辺志保)すごいね。意味がわかんないね。いや、本当に……。いやいやいや、もう凄すぎる。やっぱりもうみんな、根性がやばいっすね。という感じで、セクシー・レッドの話題の曲を聞いていただければと思います。セクシー・レッド feat. ドレイクで『U My Everythin』。

Sexyy Red『U My Everything ft. Drake』

<書き起こしおわり>

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渡辺志保さんが2024年5月6日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で『Like That』に端を発するケンドリック・ラマーとドレイクのビーフについてトーク。どんどんディス曲・アンサー曲が発表される状況をまとめていました。(ケンドリック・ラマー『Not Like Us』までについて言及しています)
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渡辺志保さんが2024年5月6日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中で『Like That』に端を発するケンドリック・ラマーとドレイクのビーフについてトーク。ドレイクが発表した『THE HEART PART 6』で一旦、事態は収束していきそうだと話していました。
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