ニセ明（星野源）さんが2023年11月14日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でリスナーからのお悩み・質問に回答。「自分の本当の気持ちがよくわかりません」という中学3年生からの相談に答えていました。
（ニセ明）ニセの人生相談のね、評判が広まったのか、めちゃめちゃメールもらってるんです。ありがとぅございます！ それではね、今週も答えていきたいと思うよね。福岡県、中学3年生。レディオネーム「送るの30分かかった」。Thank you。「昔から自分の本当の気持ちがよくわかりません。中3になって親と進路について話すようになったのですが、行きたい高校も特にないのに『ここに行きたい』なんて言ったりしてます。なんとなく、とりあえず親に言われるままに選んだ高校です。本音は高校、どこでもいいんです。それに将来も『教師になりたい』と言っていますが、熱意を持ってやりたいわけじゃないし、特に強い思いを抱いているわけじゃないんです。何になりたいとかも思ったことないし、わからないんです。親は毎回、自分が言ったことに対して全力で応援してくれるけど、それに心が痛みます。ちゃんと自分の本当の気持ちを話すには、どうしたらいいんでしょうか？」。なるほどね。
ううーん……これは、難しいよね。まあ、いろんな角度から言えると思うんだけど。もちろんね、教師になろうとね、もうめちゃめちゃ努力してね、頑張ってる人に対して失礼だろうとかね。そういういろんな言い方はあるけど。ただね、あのー、中3、わかんないよね。ちなみにね、ニセはね、中学1、2年生ぐらいからね、自分で曲を作るようにね、なったんだよね。それでギターを弾きながらね、レディキャセ（ラジカセ）とかでね、自作の歌詞でジャカジャカと下手なギターを弾きながら曲を作ってたんだけど。たとえば10曲あったとしたら、そのうちの8曲の歌詞の中に「わからない」っていう歌詞がありました。
本当に自分の気持ちが何なのか、全くわからなかった！ 自分が何を考えているのか。何が好きなのか。どうしたいのか。どうなりたいのか、全くわかりませんでした。高校2年ぐらいになってようやく「ああ、うーん……」みたいな。「これかも？」ぐらいの。「マジ、わかんねえ」みたいな曲ばっかり。「自分の気持ちがわからない。世の中の仕組みがわからない。自分はどう生きたらいいのか、わからない」みたいな曲ばっかり作ってました。だから、あの、わからないのは普通です。なんで、そのまんまでいいです。
わからないのは普通。そのままでいい
（ニセ明）「そのままでいい」っていうか、じゃあ「教師になりたい」って言うな。無理やり見つけなくていいんだから。だいたい、なんとなく見つけちゃったり。あと、諦めて「これしかないや」みたいになっていて。それが本当にやりたいことになっていったりする可能性もするのね。だからね、無理して言わなくていいです。ねえ。他の人の邪魔になっちゃったりするから。だから……でもね、わかんない。本当にね、「自分の本音がわからない」っていうだけで、何となく選択していることが本音だったりする時もあるんだよね。
ニセはね、源くんと割と同期してるところがあるから。音楽もね、演劇も中1からやってるんだけど。やっぱり、動機としてはね、演劇は友達に誘われて始めたし。音楽はね、みんながやり始めて、家に帰ったらギターがあったからやり始めたの。なんか、仲間外れにされたら嫌だなと思って。だから、動機なんてそんなもんでいい。で、とにかく自分がやってみたら何となく練習を、面倒くさいけどやっちゃうなとか。なんか続けちゃうな、みたいな。
で、それが6年経って、「ああ、人前でやれるな」みたいになって、人前でやって。それで高校3年になって「大学受験とか就職のこととか考えるよりも、これまでやってきたことを続ける方が楽。というか、それしかできないと思います。自分の社会性、たぶんもうその中でいっぱいです」みたいになって。続けて、こんなことになっているっていうね。だから、そんなもんでいいのよ。だからね、これ、送るのに30分かかってこのメールをあなた、送ってるんだから。あなたは、時間かかってもやる人です！ 以上。
＜書き起こしおわり＞