星野源『桜の森』と夢の遊眠社『桜の森の満開の下』を語る

星野源『桜の森』と夢の遊眠社『桜の森の満開の下』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2024年4月23日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でお墓参りに行った際に墓地で見た満開の桜の話から、自身の楽曲『桜の森』についてトーク。野田秀樹さんの夢の遊眠社の舞台『桜の森の満開の下』にインスパイアされて楽曲を作ったエピソードを紹介していました。

(星野源)それでまた、あれですわ。もう春じゃないですよ。初夏じゃないですか。もうなんか、雰囲気。やばいっすね。あれ、本当に嫌なんですけど。初夏なら初夏でいいんだけど、花粉が残るの、やめてもらっていいですか? 一緒に花粉もさ、なくなってほしいよね。なんか、最後っ屁みたいな感じでまだあるんだよ。なんか急にちょっと勢いを増すみたいなさ。風前の灯火みたいな。ちょうど目が痒いみたいな。いや、だから僕はこの間、先々週……その前か。その前にちょっと体調を悪くして、お休みさせてもらって。で、先々週もちょっとまだまだ、なかなか治らないですよねなんて言ってる中、ティファニーのエキシビジョンのパーティーでDJやらせてもらって。それも結構、ドキドキしながらやって。「体調、大丈夫かな?」っていう。

で、もちろん風邪とかじゃなくて。なんか知らないけど、咳が残っちゃうみたいな。もう割と風邪の症状みたいなのは全部、収まってるんだけど。のどの枯れと咳だけまだちょっと続いていて、みたいな。「でも、しゃべらないから、まあいいかな」とか思いながらやったけど。それをやるぐらいの日には、どんどん元気になってきて。「ああ、これは大丈夫だわ」なんつって、やって。その後、ファミレス放送も無事にっていう感じだったんですけど。

だから、ちょっと今、あれなんですよ。ゴールデンウィークに『VIVA LA ROCK』っていうフェスがね、あるんですよ。それのリハを始めたのもあって。ちょっと今日は声枯れが。あと、花粉もあって、ちょっとあるんですけど。割と体は元気です。皆さん、ご心配なくという感じです。で、「桜が見れないかわいそうな星野」っていうのがこの前までありましたけれども、やっと見れましたよ。ちょっと青い葉っぱが生え始めてたんですけど。実はその先週のちょっと前に行けたんですよ。何に行ったかっていうと、お墓参りに行ったんすよ。割といつも、新年明けるとか、年末とかに行くんだけど。なんか忙しかったり、いろいろあって行けなくて。「ちょっともう、行こう」と思って1日かけてね、いろいろとお墓を回ったんですよ。

そこで偶然、とある1本の桜が結構、満開状態だったの。本当ちょっとだけ葉っぱはあるけど、全然落ちてなくて。もちろん、超墓地なんだけど。めちゃめちゃ墓地なんだけど。「ああ、桜が結構咲いている。きれいだな」と思って。そこでやっと、ちゃんと生で見上げることができました。「リスナーの皆さん、ありがとう。ファンのみんな、ありがとう。生で見れました」みたいな気持ちを込めまして、ちょっと今日の1曲目をね、選曲したので。かけようと思いますよ。

もうかけないと、かけれなくなるというか。そういうわけじゃないんだけど。そう。もう初夏みたいになってきちゃったからさ。うーん。まだまだ春は長いはずなんですけどね。ちょっとまず、この曲を聞いてください。星野源で『桜の森』。

星野源『桜の森』

(星野源)お送りしたのは星野源で『桜の森』でした。この曲はね、坂口安吾さんの短編小説『桜の森の満開の下』っていう作品があって。それをもとにした舞台があったんですよ。夢の遊眠社っていう、野田秀樹さんの劇団が前にあったんですけど。そこの作品で『桜の森の満開の下』っていう作品があって。それを僕は中学生の時、先輩がその作品が大好きで。その時、たぶんね、テレビで映像で見たのかな? なんか、もうそのシーンがちょっとすごすぎて。

女の人が桜の花びらになってブワーッと消えるシーンがあって。そこで野田秀樹さんが演じる役がね、泣くんですけど。その泣き方がもう本当に3歳児みたいな泣き方をするんです。すごい衝撃的な、すごい美しい怖い悲しいシーンがあるんですけど。なんかそのイメージがすごいずっとあって。

(星野源)それで「春の曲を作ってください」っていう風に……その時、それはラジオの春のキャンペーンソングだったの。で、そのラジオの中から花びらがブワーッて出てくるみたいなイメージとともに、その時のあの舞台作品の映像とか。あと、その坂口安吾さんの作品のイメージがあって。それでこれを書いたんですよ。

だから、どちらかというとちょっと怖い歌っていうイメージかな? なんですよ。それで昔、ラジオでこの曲を「ちょっとエッチな歌だ」みたいな風に説明したことがあったんですけど。それは、その時のプロデューサーの人に「うちのリスナーって、そういうのが好きだから。それを割とメインでしゃべってくれ」っていう風に言われて。「ああ、わかりました」って言って、そこをすごい大きくしてしゃべったんですよ。だから本当は、そこがメインじゃなくて。本当はそっちの『桜の森の満開の下』っていうのがメインで。その要素っていうのは本当に、ニュアンスの1個ぐらいの感じだったんですよね。エッチみたいなところは。だから全然、そういう感じではなくっていうか。そういう部分もちろん……やっぱりエロスの隣にはタナトスがあるので。それはやっぱり、繋がってはいるんですけど。

墓地に咲いている桜を見るのが一番ぴったり来る曲

(星野源)だからお墓の、墓地に咲いている桜を見るっていうのがこの曲に一番、ぴったりなんですよ。だからすごい、いい体験ができたなと思ってこの曲をちょっとかけさせてもらいました。はい。そんな感じで、もうちょっと春……きっとね、北海道とかは今、桜が咲いてると思うけど。これから春って感じだと思うんですけど。ちょっとね、残り少ないと春の感じをギリギリまで楽しんでいきたいと思っております。

桜の森(12inch Analog) [Analog]
ビクターエンタテインメント

<書き起こしおわり>

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