和牛 解散後の活動と漫才との向き合い方を語る

和牛 解散発表コメントに込めた思いを語る 文化放送

和牛のお二人が2023年12月22日放送の文化放送『和牛のモーモーラジオ』の中で解散を発表したことについて、ゲストの見取り図とトーク。解散後の活動の予定や、今後の漫才との向き合い方などについて話していました。

(川西賢志郎)それで、見取り図の話も聞きたいよっていうことで。

(盛山晋太郎)いや、僕らの話はマジで大丈夫です……ほんまに、僕らの話は。

(川西賢志郎)でも、ゆるいのを求めている人もいるから。

(盛山晋太郎)いや、今日に関しては絶対にないです! でも、僕らもお話したいってのはあります。

(リリー)賢志郎さんが「夢中になれることを探して、頑張っていきたい」みたいに書かれていたじゃないですか。あれは全くまだ、決まってないんですか?

(川西賢志郎)全く決まってないし。俺は何なら、今までさ、俺は結構テレビの仕事なんかも、たとえば俺の選び方やけど。「これはまあ、もうできるし」とか「これは魂が震える仕事ではないな」とか。食わず嫌いはやめといて、一応全部、この数年で経験した上で、精査させてもらった中で。でも俺、「テレビには出ない」とか、「テレビが嫌いだ」なんてことは1回も言ってなくて。テレビの仕事も、もちろんやるものはやるし。やらないものはやらないっていうだけなんやけど。その中でね、漫才というものをそれだけ軸に置いておいてたから。それを言ったら1回、やらなくなるわけやんか。俺、こんなにいい機会ないと思っていて。

(盛山晋太郎)漫才をやらなくなる期間が?

漫才をやらなくなるいい機会

(川西賢志郎)そうそう。こんな、解散がない限り、だってそんなことってありえへんわけやん? で、今それを迎えたわけやから。この膨大にある時間をゆっくり、自分に費やして。それこそ本当にもう1年、働かなくてもいいやぐらいのつもり。なんならね。勉強したりとかも、そうやんか。俺らなんか、やってきてないやんか。勉強するのもいいと思うし。新しく自分を育むことで、芸人としても大きくなるんじゃないかなと俺は思うから。まあ、そういうことに時間を使おうと思ってる。

(盛山晋太郎)でも、どれぐらいの期間かわかんないですけど。1年とか、いろいろ考えて、もしかしたらその先に「やっぱり漫才がしたいな」なんていう考えがよぎるかもしれないですよね? まあ、未来のことだからあれですけども。

(川西賢志郎)まあ、未来のことだから断言できないけど。ただ「今」っていう視点だけで言うと、俺はもう、やめるよね。

(盛山・リリー)へー!

(川西賢志郎)それはもう「水田と向き合った」っていう手応えも、自分の中にはあってね。「俺は漫才と水田と向き合いきったかな」っていう手応えは俺の中にはあるわけ。やりつくした。だから悔いはないのよ。本当に。

(盛山晋太郎)もう漫才自体に?

(川西賢志郎)まあ、もちろん続けてたら続けてると思うよ。当たり前の話やけど。ただ、まあこうなったから、もうそれはいいやっていうのは、自分の中ではすごくあるかな?

(盛山晋太郎)もう漫才に対して、燃え尽きたというか?

(川西賢志郎)「燃え尽きた」っていうとちょっと、また違うけど。やってたら、やってるからな。

(リリー)後悔はないっていう?

(川西賢志郎)そうそう。

(盛山晋太郎)もう和牛以外でやることは、考えられないってことですか?

(川西賢志郎)和牛以外? やらない、やらない。もう今から、新しいコンビを組んでってのはないよ。

(リリー)もうないんや。水田さんも全く考えてないですか?

(水田信二)それは考えてなかったから。周りからも言われんねん。「◯◯と合ってるんちゃう?」とか言われても、想像がつかんねんなー。わからん。だからでも結局さ、やっぱりボケやから。突っ込んでくれる人は常に、周りにはほしいのよ。でも逆に呼ばれる仕事とか、そこにツッコミの人とかがいたらコンビ組たいってならんかもしれんけど。

(リリー)まあね。絶対にいますもんね。スタジオには。誰か。

(盛山晋太郎)「漫才をしたい」というのは?

(水田信二)うーん……今はまだちょっと、考えれてないけどな。

(川西賢志郎)いや、俺は全然いいと思うよ。誰かと組んで漫才する分には、俺は全然いいと思う。

(盛山晋太郎)本当に、もう1回ももう和牛さんで漫才することはないですか?

(川西賢志郎)3末までってことやな? 3末まで……会社とそれも話してる。それは「ない」っていう風になってる。それはさっき、盛山が言ったようにな、そういう風なフィルターが1個、かかった状態でやるっていうことがたぶん、ちょっと違うんだろうなって。まさにそこに集約されてるな。

(リリー)そういう目で見られるの、たしかに嫌っすね。漫才師って。

(盛山晋太郎)楽しくできてなんぼだから、みたいな。

(川西賢志郎)なんかお客さんもさ、ハンカチを握りしめて来ちゃうとさ……。

(リリー)絶対にそういう人はいるでしょうしね。

(川西賢志郎)なんか俺らは漫才やってるけど、あっちはあっちでたかし・ひろしさんの漫才やってるみたいになるやん? ハンカチを握りしめてさ。

(盛山晋太郎)「すまんのう」やないんですよ(笑)。でも、じゃあ春以降は2人とも、まだわからないってことですね?

(川西賢志郎)そうやね。1回、だってリセットボタンを押したようなもんやから。

(リリー)仕事は普通に、来た仕事やっていくんですね?

(川西賢志郎)もちろん。いただいたオファーはしっかり丁寧に向き合ってやろうと。水田もそれは同じことやと思うけれども。

(盛山晋太郎)でも漫才師というか、本当にここ近年の和牛さん、「漫才神」みたいになってましたもんね。

(川西賢志郎)お前、好きよな。乳でかい人のことを「乳龍」って言ったりな。お前、すぐ伝説の生き物とか空想上の……その乳龍のカテゴリーに入れんとってくれる?

(盛山晋太郎)でも、鬼気迫るもんがなかった?

(リリー)あった。特に今年入ってぐらいから、なんか和牛さん、なあ。より仕上げてるなっていうイメージやったんですけども。

仕上げに来ていた和牛

(川西賢志郎)それはだから、やっぱり「仕上げなきゃ」って思ってたよね。こんな状態だからこそ……わかるやん? 漫才師なんか、大前提で漫才で何が一番大事か?って言われたら、いろんなテクニック論とかね、もちろん設定が、とか。いろいろあるけど。そんなのの前に、やっぱり漫才師が漫才を好きかどうかっていうところが一番大事やと俺は思ってたから。そこがちょっと今、ぐらついてるなと思ってたから。その補填をどうするか?っていうか。そう。一番だから、わかってた。自分の漫才が一番不健全だなっていう状態にあるのは自分が一番ようわかってるからさ。奮闘してたよね。だからそれが……。

(盛山晋太郎)ちょっとネタの性質も変えたりとか。

(川西賢志郎)そうそう。しゃべり方から、セリフ量から、ネタの経路から。で、寄席にもっとコミットしていくっていうことをやりだすと、見取り図も今、たぶんその時期やと思うけど。

(盛山晋太郎)M-1、終わりましたからね。

(川西賢志郎)やっぱり寄席とM-1っていうものが全然違うやん? まあみんな、上手いことそこをやってたり、向き合ってるけどさ。そんなことも、いろんな要因が絡まって、それがいろんな見え方をしてた中の1個じゃないかな?

(盛山晋太郎)いや、本当に鬼気迫るもんがあったので。僕ら自身も今まで賞を取ったこともなくて。

(川西賢志郎)えっ? 嘘?

(盛山晋太郎)ないです。ひとつも取ったことなくて。自分らを漫才師と言っていいのか? みたいな時があったんですよ。

(川西賢志郎)それはいつ頃?

(盛山晋太郎)本当にM-1ラストイヤーまでずっと。

(川西賢志郎)えっ、そうなん?

(盛山晋太郎)はい。「漫才師って言っていいんかな?」みたいな。自信というか、コンプレックスでもあったんで。

(川西賢志郎)まあでも、痛いほどわかるよ。俺らも、言うても1個やな。「優勝」っていうのはね。NHKの上方漫才コンテストで1個、優勝しただけ。

(リリー)めっちゃ取っているイメージ。

(川西賢志郎)上方漫才大賞奨励賞ってのはいただいたけど。あれは優勝とか……ある種、優勝かもしれないけど。それがあって、ぐらいやから。そのないコンプレックスみたいなのはすごいわかるけど。でも、M-1……最終はあれ、準優勝やったっけ?

(盛山晋太郎)最終は準決勝でバク噛みで終わりました。ラストイヤーは。

(川西賢志郎)ラストイヤーじゃなくて、その前年や。

(リリー)3位でした。

(川西賢志郎)ああ、その時は3位か。

(盛山晋太郎)でもこれから、なあ。寄席もがんばらせていただきたいなって。「賞は取ってないけど、漫才師って言っていいんかな?」って思っていた時に、和牛さんの袖の感じとか、いつも見させてもらっていて。和牛さんって、超漫才師じゃないですか。

(川西賢志郎)まあ、そこはちょっと食い違いのある部分があると思う。俺が過剰にそういう風に思ってた部分が強いかもしれんな。水田はもう少しオールマイティーに、「漫才師、漫才師、漫才師」じゃない。そこがちょっと食い違った部分もあるけども。

(リリー)どっちが正しいとか、ないですもんね。

(盛山晋太郎)どっちもそれぞれの正義ですもんね。

(川西賢志郎)だからそれがスタンスの違いになるんかもしれないけどね。

(盛山晋太郎)その時に「俺ら、まだ漫才師って言うたらあかんかも?」ってなったもんな。

(リリー)すごすぎてね。

(川西賢志郎)でも、NGKであったりとか、吉本って劇場たくさん持ってるやん? その中で、見取り図っていうコンビに出番を入れたいっていう需要があって。そこに応えていたら、それは漫才師やと思うで? そう、漫才神としては思うな(笑)。

(盛山晋太郎)認めてくれた(笑)。

(川西賢志郎)ごめんね? すんなりその椅子には座るけども。

<書き起こしおわり>

和牛 前倒しで解散発表した経緯を語る
和牛のお二人が2023年12月22日放送の文化放送『和牛のモーモーラジオ』の中で週刊誌報道が出ることになり、前倒しで解散発表をするまでの経緯について話していました。
和牛 解散発表コメントに込めた思いを語る
和牛のお二人が2023年12月22日放送の文化放送『和牛のモーモーラジオ』の中で解散を発表したことについて、ゲストの見取り図とトーク。解散発表コメントに込めた思いなどを話していました。
和牛『アキナ牛シュタイン』ツアー中止を語る
和牛のお二人が2023年12月22日放送の文化放送『和牛のモーモーラジオ』の中で解散を発表したことについて、ゲストの見取り図とトーク。『アキナ牛シュタイン』ツアーを中止することになった理由について、話していました。
タイトルとURLをコピーしました