東野幸治さんが2023年12月8日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で亡くなった島崎俊郎さんのことについてトーク。島崎俊郎さんの『元気が出るテレビ』などでの活躍を話していました。
（東野幸治）島崎俊郎さんが、ねえ。お亡くなりになって。だからたぶん一回り上なんですよ。68歳ですから。さんま師匠とか、紳助さんとたぶん同い年ぐらいで。だから聞いてる方は年配の方もいてるから知ってると思いますけども。やっぱり若い方からすると、ヒップアップっていうトリオを組んでいて。コント赤信号とヒップアップはもうトリオの、勝手になんかライバル的な感じで。で、漫才ブームから『俺たちひょうきん族』になって、トリオやけど個々で使われる感じになって。リーダーとラサール石井さんと島崎さんとかが使われるようになって。
で、もう1個はたけしさんの『元気が出るテレビ』の島崎さんで笑ってるっていう印象があるから、ちょっとショックというか。俺が今、56歳やから。「ああ、そうか。もう俺も干支が1周したらそういうこともある。心不全みたいなこともあるん違うかな？」ってちょっと考えてしまうぐらい。自分の中で「ああ、お亡くなりになったんや」と思っていて。ほんで、振り返った時に中学ぐらい……だからあつむくんのたぶん2つ、3つぐらい上ですから。『笑ってる場合ですよ!』ってリアルタイムで見てました？
（渡辺あつむ）毎日は見れませんけども。
（東野幸治）毎日は見られへんけど。B&Bさんが司会していて。で、たけしさんの曜日とか。漫才ブームのスターが月火水木金であって。そこで「君こそスターだ」って言うて、お笑いの素人。もしくはプロになってるけど仕事もないっていう。だから当時、ダウンタウンさんとかも出たりとかしていて。で、聞いたら陽光ホテルっていう赤坂の当時、吉本芸人が泊まる定宿があって。今はもう、そこじゃないんやけど。そこは本当に太陽の存在しないようなホテルで。もう狭くて真っ暗なんですよ。ほんで、松本さんも言っていましたもん。お金もないからっていうんで、廊下のところの自販機でカップヌードルを食べるけど、なんか割り箸だけがない。「割り箸がないから」とかっていうんで、なんか歯ブラシ日本で食べたりとか。そんな時代にヒップアップさんもそこに登場して。
で、東国原さんもXでも言ってたけど。東国原さんもツーツーレロレロで出てたりとかして。当時の漫才ブームのちょっと下の人たちが出る番組で。俺はよくそれを見ていて。ヒップアップさんが本当にコント青春終わりでギターと鈴を持って歌うっていう。で、後に聞いたら、ポッと出やと思っていたけども、ハナ肇さんの付き人をやってたみたいな。苦労人みたいな。で、その後にひょうきん族になって。ほんでアダモちゃんになって。アダモちゃんも当時、めちゃくちゃ大好きやったんすけど。やっぱりこのご時世、なかなか「島崎さんがお亡くなりになりました」って、口ではみんな「アダモちゃん、アダモちゃん」って言うけれども、もう映像は使えない。そうなのよ。映像は使えないのよ。なんかそれは寂しいなと思うし。
だったらもう、『元気が出るテレビ』の島崎さんの……早朝バズーカとか、やってたんですよ。バズーカを撃ちに行ったりとか。あと僕が覚えてるのは、ワニの口に口紅をつけるっていう。島崎さんがそういう、言うたら「めちゃくちゃやん」っていうリアクションを『お笑いウルトラクイズ』のほんのちょっと前ぐらいの時ですけども。すごい獰猛なワニだっていう設定で、たぶん安全に配慮してると思うけど。そのワニとでっかい赤い口紅に棒をつけて。で、紙かなんかにキスマークをつけてもらうかなんか。それか、島崎さんがキスするとか？ なんか、そんなんやったかな？ それもめちゃくちゃ笑うてたのを覚えてますけれども。
だからそういう映像も今はもしかしたらね、いろんなところに配慮して、なかなか使えないから。結局は島崎さんが早朝バズーカで真っ暗の中、サンコンさんが寝ているところにバズーカを撃って。煙の中でめちゃくちゃ睨みつけるサンコンさん（笑）。あれ、覚えている？
（渡辺あつむ）覚えています。
島崎俊郎、サンコンに早朝バズーカ
（東野幸治）あれ、めちゃくちゃおもろかった。すごい好きやって、見てたわ。で、自分中でその島崎さんのことを考えながら振り返っていたら、どんどん『元気が出るテレビ』の思い出がめちゃくちゃ出てきて。で、自分の中で勝手に『元気が出るテレビ』の一番好きなシーン、なにかな？ってなったら、高田純次さんが清川虹子の指輪をくわえるやつで（笑）。
（渡辺あつむ）フハハハハハハハハッ！
（東野幸治）あれ、めちゃくちゃ好きなんすよ！
（渡辺あつむ）僕も探して年に1回ぐらい見ます（笑）。
（東野幸治）見るよね？ 高田純次さんが、言うたら年配のじいちゃん・ばあちゃんの主張みたいなのをインタビューして聞きに行くんですよ。その時に清川虹子さんっていう当時の女優さん。おばあちゃんになって、唇もちょっと垂れ気味、まぶたも垂れ気味みたいな。ほんで、シミみたいな感じで、茶色い感じで。でも過去の派手な芸能界の話を自慢げにしていて。で、「頑張ってこんな風に貴金属も揃えたんですよ」っつって。高田純次さんも「すごいですね！ えっ、ちょっと、指に指輪なんかもすごいですね」って。ダイヤがドーン！ってあるんですよ。やっぱりテレビやからね、たぶんもう張り切って一番でかいやつを指にはめていて。
「ああ、これ？ あんた、わかる？ これ、すごいでしょう？」「ちょっと、もっと近くで見させていただいていいですか？ 僕もはめていいですか？」って言うといい人やから「ああ、いいよ」って言って外して高田純次さんに渡したら、高田さんがそれを口にくわえるんですよ。で、ずっと出せへんっていう（笑）。
（渡辺あつむ）フハハハハハハハハッ！
（東野幸治）で、それを清川虹子が「あんた！ 出しなさい！ 出しなさい！」って。で、ほっぺたをギュッてして、何とか口から出そうとするけど、高田純次さんは一切出せへんっていう。たぶん俺の体感では2時間（笑）。そんな感じだったよね？ 実際、たぶん1分ぐらいかな？ 1分もないかもわからんけど。もう、それがもうめちゃくちゃ好きで。うん。めっちゃめちゃおもろかって。島崎さんのことをちょっと置いていた自分が申し訳ない気持ちになったりするけど。
高田純次 VS 清川虹子
（東野幸治）『元気が出るテレビ』、これを機にやないけど。ぜひぜひもう1回、見たいよね。だから若い年は知らないと思いますけども。あるオリンピックのアマレス男子、一番軽量級の人。名前を忘れたわ。小林かなんかな？
（渡辺あつむ）ああ、小林さん。
（東野幸治）あ、知ってる？ 金メダルを取って。ほんで「おめでとう！」って。帰ってきて、いろいろ壮行会やとかね、忙しい日々を過ごしてたんですけど。ある時、当時の電車の公衆電話に……まだ携帯がない時代やから。公衆電話で電話しようと思って、電話をして。で、電車に乗って帰ったら、気づくんですよ。公衆電話のところに金メダルを忘れてきたっていう。で、「ええっ？」ってすごい話題になって。ほんで『元気が出るテレビ』、あれも高田純次さんやったかな？ 行くのよ。「もう、びっくりしましたよ！」とか言って。「金メダル、なくして」「今、あるんですか？」「いや、実はあります」「じゃあ、持ってきてくださいよ」っていうので持ってくる。で、なんやかんややって、なんか知らんけど。俺の記憶、断片的やけども。
その金メダルがラジコンのヘリコプターについて、飛んでいくんですよ（笑）。飛んでいくのを小林さんが「待てー！」って追って走っていく時に俺、「最高やな！」って思って（笑）。
（渡辺あつむ）最後ですかね？ なんとか盗もうとするっていう（笑）。
（東野幸治）そう。なんとか盗もうとするけど、言うたらまた取り戻す、みたいな。延々と（笑）。体感ね、4時間半、ありましたけども（笑）。だからちょっとYouTubeを探して……見ていいのかどうかもわからないし。過去のVHSで録画してるのもあるかもしれませんけど。なんとか探してね、島崎俊郎さんの大活躍の動画、ちょっと探してほしいなって。大いに笑ってほしいなとは思いますし。高田純次さんの清川虹子のやつ。指輪を口に入れるっていうやつ。浪越徳治郎さんとかね。
（渡辺あつむ）ジェット浪越。
（東野幸治）ジェット浪越が……ごめんなさいね（笑）。全く関係ない昔の、30年前のテレビの1コーナーをしゃべるって（笑）。俺、一番好きなのは海辺の波でグルグル……あれはジェット浪越さんちゃうかったっけ？ 波で行ったり来たりしながら、くるくるしながら、半ば覚えてる感じで。でも、しゃべるけど、言うたら入れ歯がボロボロと……。
（渡辺あつむ）入れ歯はエンペラー吉田やないですか？
（東野幸治）エンペラー吉田がその海辺の波で行ったり来たりで。なんか「ハワイの海でどうですか？」って言っていたら、波のところで転がるだけっていう（笑）。
（渡辺あつむ）体、軽いからね（笑）。
（東野幸治）体、軽いから。持っていかれたりする。で、しゃべった口がフガフガフガッてなって、入れ歯がむきだしになるっていう。なんやろう、これ。考えなくても笑えるっていう（笑）。ちょっとね、数々の面白いのがありますから。ぜひ、よろしくお願いします。
＜書き起こしおわり＞