石野卓球『電気グルーヴとかスチャダラパー』アルバム制作を語る

石野卓球『電気グルーヴとかスチャダラパー』アルバム制作を語る TOKYO M.A.A.D SPIN

石野卓球さんが2023年10月17日放送のJ-WAVE『TOKYO M.A.A.D SPIN』の中で電気グルーヴとスチャダラパーのコラボアルバム制作について話していました。

(高木完)今、急になんか思い出しちゃった。でも、その川辺ヒロシともやっているもんね。

(石野卓球)そうそうそう。川辺くんとやったのは2000年代初めぐらいですね。

(高木完)あれも……今、話したから流れで話しちゃうけど。あれ、結構「ええっ?」って思ったもんな。

(石野卓球)あれはねでも、川辺くんもソウルセットのデビューも近いんで。同級生みたいな感じで。もちろん、お互いに知ってるんだけど、そんなに話す機会もなくて。

(高木完)ないでしょう?

(石野卓球)で、スチャダラと一緒にやった時に、必ず打ち上げにいる男っていう(笑)。それで飲む機会も増えて。「じゃあ、一緒にやろうか」っていうので。それでちょうどその時、電気グルーヴも活動してなかったんで。

(高木完)じゃあ、違う色を入れて、みたいな。

(石野卓球)でも、話をしたらやっぱり歳もほぼ同じだし、聞いてきたものもほとんど一緒なんですよね。なんで、音楽的なルーツみたいな話をして。それで意気投合っていう。

(高木完)でも、それそれを考えたら岡村さんとかとも一緒にやってるし。結構、他の人といっぱいやっていないですか? めちゃくちゃ。リミックスはまだわかるのよ。リミックスって、ねえ。送られたものをいじるっていう感じだけども。でもコラボっていうか、一緒にやっているものもめっちゃ多いじゃない?

(石野卓球)最近はそうでもないですけど。一時期、よくやってましたね。だからその電気グルーヴ活動してない頃で。

(高木完)ああ、そうか。それにしてもね、そういう時って……やっぱり誰かとやるのが面白いなって?

(石野卓球)あと、自分のスタジオを作って。それでスタジオを自由に使える時間が増えたっていうのはでかかったですね。

(高木完)ああ、そうか。それで来てもらって。

(石野卓球)ねえ。やっぱり外部の、いわゆる商業スタジオを使うと、日にちを決めて。「この日に行って……」って、お互いの事務所が連絡を取って、みたいな感じになるけど。その当時、コラボした人たちってもう直接、友達レベルで。事務所とかも関係なく、スタジオに入ってっていう感じだったんで。

(高木完)自分スタジオを作ったのって何年になるの?

(石野卓球)それはね、90年代後半だと思うんですけど。それもやっぱりベルリンに行って、向こうのウエストバムとかマイク・ヴァン・ダイクとかとコラボした時に、彼らがやっぱり自分たちのスタジオを持っていて。やっぱり、24時間自分の好きな時に好きなだけ使えるスタジオはいいなっていう。で、ちょうどその頃に、いわゆるメジャーなスタジオのあの3348みたいな、マルチテープがなくても、ハードディスクでレコーディングできる……ADATとか。

(高木完)ああ、懐かしい(笑)。

(石野卓球)エルカセットみたいな感じの(笑)。そういうのが出てきて。そんなにデカい規模のスタジオじゃなくても物が作れるっていうぐらいの時代だったんでね。それで作って……それが一番デカかったっすね。

自分のスタジオでの制作

(高木完)じゃあ、電グルとスチャダラのアルバムもそこ? それは違うの?

(石野卓球)それもそうですね。プリプロですけど。

(高木完)じゃあ、SHINCOが来て?

(石野卓球)そうそう。SHINCOがうちに来てやる時もあれば、あとはスチャのプリプロルームみたいな、あそこに行ったりとかして。

(高木完)ああ、あるね。目黒の方のところに行って。あのアルバムなー、あれ、めちゃくちゃ好きなんだよな。今でも好きで、よくかけてるしな(笑)。

(石野卓球)あれ、本当に珍盤だよ(笑)。

(高木完)珍盤?(笑)。いや、あのスチャのラップのトラックって、だいたいSHINCOが作っているけども。それに……あの頃ってヒップホップもだんだんエレクトロ化して。サンプリングだけじゃなくて、ちょっとエレクトロ要素が増えてきて。今、もう相当だけど。

(石野卓球)サンプリングにお金がかかるっていうようになってきたからね。

(高木完)そうだね。サンプリングの方が贅沢な……人の曲を使うのに使用料を払わなきゃいけなくなって。

(石野卓球)バレちゃったから(笑)。

(高木完)だんだんその流れもあって、だからすごい聞きやすい、いいものになっていたから。やっぱり石野卓球要素強めの音もあるし。あれは傑作だなって思って。

(石野卓球)ありがとうございます。とにかく珍盤だなっていう(笑)。

(高木完)珍盤なのかな? いや、名盤だと思うんですよ。あれは。

電気グルーヴ×スチャダラパー『聖☆おじさん』

(石野卓球)ボーちゃんとかに言うと「もう2度とやりたくない」って(笑)。

(高木完)えっ、そうなの?(笑)。

(石野卓球)「いや、気持ちはわかるよ」って。で、スチャの3人と俺と瀧……一番ちゃんとしているのって、ボーちゃんだけだから。ドリフでいう、いかりや役をやらなきゃいけないから。

(高木完)ああ、そういうことなの?

「もう2度とやりたくない」(BOSE)

電気グルーヴとかスチャダラパー
Ki/oon Sony キューン ソニー

(石野卓球)普段はスチャでもANIをコントロールしなくちゃいけないんだけど、さらにANIがもう何人か増えるみたいな感じだから(笑)。でもね、あのレコーディングの時はスタジオのロビーでずっとANIと瀧が延々ゲームをやっていて(笑)。で、聞いたのはいつものスチャのレコーディングの時だと、みんながレコーディングをやっている時にANIだけゲームをやっていて叱られるみたいな感じなんだけども、もう1人いると叱られないっていう(笑)。

(高木完)子供だね(笑)。そういうのもあったのか。あれ? その時期の前ですか? 宇川くんがショーケンを呼んだのって?

<書き起こしおわり>

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