宇多丸さんが2023年10月11日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション2』の中で『サイバーパンク2077』のDLC、『仮初めの自由』について話していました。
(宇多丸)そんな中でですね、今日のカルチャーワンショットのコーナーにライターのノイ村さんにご登場いただいて『Starfield』を……今、発売から1月経って、どういう感じになっているかっていうあたりをお話いただくんですけど。私、「『Starfield』をずっとやってる」っていうお話をしたじゃないですか。ベセスダが出した大型タイトルですよ。そのために私、Xbox Series Xを買いましたっていう。で、ノイ村さんにもお話いただくということで、とりあえずメインストーリー、メインミッションは僕もクリアしてきたんです。ちょっとこれに合わせて。もちろん、ミッションは山ほどあって、いくらでも過ごしようはあるんですけれども。とりあえず1周はしたというか。
そしたらさ、クリアするとさ、トロフィーっていうか、出るじゃないですか。Xboxだと「実績」かな? で、その実績をクリアした人が何%ぐらいかっていうのが、出るじゃないですか。これがね、めちゃくちゃ低くて。つまり、メインストーリー……そんなに時間はかからないんですよ。メインストーリーだけをクリアするのは。その全部、他の広大な、いろんな宇宙を旅行をして探検するという話なんですけど。クリアしてる人がね、まだ1ケタとか、10台前半か、そんなノリで。「嘘でしょう?」みたいな。だからみんな、それぐらい寄り道しまくっているんだなっていう。
(宇内梨沙)違うことをしているんでしょうね。
(宇多丸)ねえ。そんな感じなんだなっていうのがわかったんです。でですね、その『Starfield』も引き続き、やってるんだけど。あと先週、ゆーすけさーどさんにご紹介いただいた『Viewfinder』という。
(宇内梨沙)はい。パズルっぽいゲーム。
(宇多丸)3Dの箱庭空間の中にいて、どんどん写真を風景に当てはめて解いていくというパズルゲーム。これもやって。これ、すごい面白かった。これはちょっと癒やしゲーでした。どっちかっていうと。すごいなんか心地良い空間の中で、のんびりやる感じがあったり。っていう中で、「これもやんなきゃな」と思ってダウンロードしておいたやつについに私も手をつけまして。何の話か?っていうと、こちらメールをいただいてるんでご紹介しましょう。ラジオネーム「傷の治り遅男」。これは大変ですね。傷の治りが遅いとね。「宇多丸さん、曜日パートナーの皆さん、スタッフの皆さん、こんばんは傷の治り遅男と申します。アトロク2、楽しく拝聴しています。宇多丸さん! 2020年に発売された『サイバーパンク2077』の最初で最後の大型DLC(ダウンロードコンテンツ)が先日、リリースされたのをご存知でしょうか?」。ああ、ご存知だとも! 予約していたとも!
「先月の9月21日にアップデート2.0というゲームのシステム部分にまで変更を加えたアップデートが入り……」。そうなんですよ。ゲームシステムも変わっちゃって。「若干わかりづらかったスキル周りも刷新され、9月26日にダウンロードコンテンツ『仮初めの自由(Phantom Liberty)』がリリースされました」。これ、PS5とかを開くと告知が出てきますよね。見てました、それ?
(宇内梨沙)はいはいはい。
(宇多丸)「この『サイバーパンク2077』、リリース当時あまり良くないスタートだったこのゲームですが……」。もうバグがね、めちゃくちゃ多くて。ただのバグじゃなくて、落ちるんですよ。やっていると。結構、処理速度が追いつかないのか。なので、もう1回最初からやり直しみたいのも結構あったんです。「あまり良くないスタートだったこのゲームですが、精力的なアップデートが続けられ、今回のとてつもないクオリティのDLCによって3年の時を経て、再評価されてるゲームだと思います。この度、私はDLCをプレイするにあたり、久しぶりに本編の方も最初からやるかと遊んでみたところ、改めてとんでもないゲームだなと思いました」。本当に。初期のイメージがある人、ぜひ。もう全然違う。スムーズだし、街ゆく人の実在感とかが半端ないことになっている。
「他のゲームではなかなか感じることのできない命を感じる街・ナイトシティの作り込みのすごさもさることながら、アップデート2.0による遊びやすさもプラスされ、全てのスケジュールを後ろ倒しにするレベルではまってしまいました」。あのさ、さっき言った『Starfield』もめちゃくちゃ面白いんですよ。よくよく作りこまれてるし。でも、その『Starfield』の中でいろんな惑星とか、いろんな街がある中で、ネオンっていう、言っちゃえば『サイバーパンク』的な感じの街があるわけです。それもすごい作り込まれていて。普通のゲームと比べれば、めちゃくちゃ作り込んでるんですよ。でもやっぱり『サイバーパンク』のナイトシティのあの全部が全部、作り込まれてる感と比べると、やっぱりいかにも簡易版っていう感じがして。で、僕はやっぱりこういう世界観が好きだから。
(宇内梨沙)『サイバーパンク』が好きな人にとってはもう……。
(宇多丸)改めてやると「やっぱり『サイバーパンク』じゃん!」みたいな感じもするわけです。でね、この方。「ダウンロードコンテンツ、『仮初めの自由(Phantom Liberty)』もクリアしましたが、本編を超えるレベルのストーリーの良さや魅力的なキャラクターたち。本編とはまた少し違った雰囲気を持つダウンロードコンテンツの舞台ドッグタウン」。このドッグタウンっていうのはちょっと、なんていうかな? 瓦礫の山というか。まあ、後ほど言いますが。「その魅力に完全にやられてしまいました。大作が多かった2023年ですが、間違いなく私にとっては今年ナンバーワンのゲームになりそうな気がしています。とにかく体験しない手はないと思い、メールさせていただいました。『Starfield』が落ち着いてからでもぜひ、プレイをおすすめいたします」という。ありがとうございます。いや、もうあなた、何を言ってんの? なめちゃ困りますよ。常に手を出している。出している。
いや、昨日ね、そうなんです。この方と同じく、通常のやつもずっと、このダウンロードコンテンツがもうすぐ出るっていうんで、進めてたんですよ。で、もうメインストーリーの終わり手前ぐらいまでは進んでいて。もう1回、やってるから。「この、次のこれを進めりゃ終わりだ」っていうぐらいのところまで進めて。そしたら、そのダウンロードコンテンツもダウンロードしてるじゃないですか。そしたらなんか、見知らぬところから連絡が来て。その自分のVっていうキャラクターに連絡が来て。「ドッグタウンに来てくれ」ってなって。そしたらVが「いや、ドッグタウンなんてそんな、治安の悪いところに行くの、嫌だよ」っつって。でも、まだそのメインのストーリーをクリアしたくないから。じゃあ、これに行っておくかっていうので。普通のミッションかと思ったんですね。
(宇内梨沙)はいはい。
(宇多丸)いろんなところが変わってるから。細かいミッションのとかも変わってるから、そういうやつかなと思って行ったら……それが始まってしまったんですね。
(宇内梨沙)DLCが。
(宇多丸)気づいたら……「あれ? これって『仮初めの自由』じゃないの?」って。で、途中で進めていくうちにタイトルがドーン!って出て。『Phantom Liberty』って出ちゃって。「これじゃないか!」みたいな。で、映画がお好きな方だったらピンとくると思うんですが。ストーリーの構造は完全にジョン・カーペンターの『ニューヨーク1997』ね。大統領を乗せた飛行機が非常に治安の悪い、閉鎖的なっていうか、非常に広大な閉鎖空間。元の映画だと、全体が巨大な刑務所と化したニューヨーク・マンハッタン。今回だとそのドッグタウンというその街に飛行機が落っこちちゃって。で、それを助けに行かなきゃいけないという、もう完全に『ニューヨーク1997』で。
『ニューヨーク1997』的なストーリー
(宇多丸)しかも、あっちの映画ではドナルド・プレザンスが本当にもうしょうもない感じの大統領役でしたけど。今回の方は女性の大統領で。新合衆国の。で、なかなかちょっと頼りになるっていうか、元々軍人だったみたいで。だから、その女性の大統領となんかバディ化していくみたいな。で、元のやつで言うキアヌ・リーブスみたいに、その自分の脳内に語りかけてくる女性みたいのがいて。それと……みたいな。あと、さらに進めていくと、僕はまだ全然序盤なんですけど。イドリス・エルバが演じるキャラが出てきたりとかするらしいんですけど。めちゃくちゃこれが面白くって!
(宇内梨沙)へー!
(宇多丸)しかも私、今新番組なってから全然時間の使い方がわかってないじゃない? もう大変よ。
(宇内梨沙)日が昇るまで?
(宇多丸)日が昇るどころじゃないです。もう7時、8時、9時は当たり前! 3割4割当たり前!って(笑)。
(宇内梨沙)「朝ドラが始まる時間だ」みたいな(笑)。
(宇多丸)7時、8時、9時は当たり前!って。ねえ。さすの私もそんな時間まで寝てられないんで。なのでまたちょっとね、大変な……また寝不足になっちゃったという話なんで。これ、こういう話をラジオですると母が本当に心配します。大丈夫ですからね。ラジオのトークですからね。ぜひ皆さん、『サイバーパンク』、最高ですから。宇内さんにもおすすめします。
(宇内梨沙)ねえ。私は初期のバグでちょっと……だいぶ進めたのに飛んで、元に戻されるっていう経験をして以降、やってないんですよねー。
(宇多丸)宇内さん、今日のメニュー紹介に行ってみましょうか(笑)。
『サイバーパンク2077:仮初めの自由』トレーラー
<書き起こしおわり>