小柳ルミ子さんがTBSラジオ『たまむすび』にゲスト出演。ピエール瀧さん、赤江珠緒さんと大好きなサッカーについて熱く語っていました。
(赤江珠緒)本日の面白い大人は女優で歌手の小柳ルミ子さんです。はじめまして。
(小柳ルミ子)はじめまして。こんにちは。
(ピエール瀧)よろしくお願いいたします。
(赤江珠緒)よくぞお越しいただけました。
(小柳ルミ子)いやいや、よくぞ呼んでくださいまして。ありがとうございます。本当にうれしい!
(ピエール瀧)そうですね。まあ、言ったらお芝居のことですとか、いろんなことをおうかがいするのが筋な感じになるんですけども……
(小柳ルミ子)いやいや、それはもう45年あまり語ってまいりましたので。それはもう、いいです。
(ピエール瀧)(笑)。もっと違うやつを話したいということで。
(小柳ルミ子)そうです、そうです(笑)。
(赤江珠緒)いつもね、ゲストの方はプロフィールもご紹介するんですが、小柳ルミ子さんの場合はプロフィールももうみなさん、ご存知ですからということで……
(小柳ルミ子)あ、結構です(笑)。
(赤江珠緒)割愛させていただいて……(笑)。
(ピエール瀧)あの小柳ルミ子さんです(笑)。
(小柳ルミ子)(笑)
(赤江珠緒)今日はでも、メッセージテーマが「憧れる行為」なんてことでやってきたんですが、ルミ子さんはなにか、憧れる行為ってありますか?
(小柳ルミ子)いろいろ考えたんですけど、私はメッシが大好きなので。メッシがゴールを決めた時に天を仰ぐ……
(赤江珠緒)ああ、2本指をつきあげて。
(小柳ルミ子)はい。あれを自分もステージが上手くいった時に、今度やりたいなと。
メッシのゴール後のポーズ
(ピエール瀧)ああ、なるほど。メッシのあれをちょっと。
(小柳ルミ子)あれをちょっとやるのが今年は夢かなと。
(ピエール瀧)メッシはちょっと控えめですもんね。胸の上のあたりでチョンチョンってやって、ちょっとポロッと言うみたいな。
(小柳ルミ子)あれは、亡くなったおばあちゃんに対してあのゴールを捧げているの。
(ピエール瀧)(笑)。あれは。メッシは。
(小柳ルミ子)だから私は、天国の両親に向って、天国を指差そうかなと。
(ピエール瀧)最後の締めのところでダンッて締まったら、ヒュッとやって。「いま、決めてやったわよ」っていう。
(赤江珠緒)いや、お客さんはちょっと「あれっ、ルミ子さんが!?」みたいな……(笑)。
(小柳ルミ子)「ルミ子さん、病気になっちゃったんじゃ?」って言われますかね?
(ピエール瀧)いやいや、大丈夫じゃないですか。みんな、「ああ、メッシね」って思うかもしれないです(笑)。
(赤江珠緒)まあそのぐらいサッカーがお好きということで、いろいろ今日はサッカーについてうかがおうと思うんですけども。過去にされたルミ子さんの発言や記事をもとに、サッカー愛がどれぐらいすごいのか、まずは検証させていただこうと思っております。
(小柳ルミ子)もうどんどん検証してください。
(赤江珠緒)私、赤江は本当にサッカー素人なものですから。素人質問で……
(小柳ルミ子)そういう方が「サッカー、面白そうね」っていうことを私はお教えします!
(赤江珠緒)もう伝道師じゃないですか(笑)。
(ピエール瀧)そうね。でもたしかに、そうかもしれないな。
(小柳ルミ子)もうサッカーの語り部になりますから。どうぞ、どんどん聞いてください。
(赤江珠緒)はい。まずこちら。去年12月22日のサンケイスポーツ。浦和レッズの槙野智章選手との対談からです。「この前、1年間で何試合見ているか? を計算したら、2190試合……」。
(ピエール瀧)マジっすか!?(笑)。FIFAの人もそれより見てないと思いますよ、俺(笑)。
(赤江珠緒)「……放送予定の一覧に蛍光ペンで印をつけて、だいたい1日に5試合。仕事がない日は10試合ぐらい見ていますよ。スペインリーグのバルセロナが好きで、なるべく生放送で見ています」。
(小柳ルミ子)「なるべく」じゃないです。全部です。
(ピエール瀧)ほぼ生?
(赤江珠緒)「……生放送で見ています。朝の4時半からライブを見て、さらに再放送も。バルサは下手すると同じ試合を7回ぐらい見ています」。
(小柳ルミ子)はい。「下手すると」じゃないです。ほとんどです。
(赤江珠緒)えっ、同じ試合を?
(小柳ルミ子)同じ、再放送される試合をもう、多い時は7回。少なくても3回は……
(ピエール瀧)別にあの、クラシコ限定で7試合見るとかじゃなくて?
(小柳ルミ子)じゃないんです。
(ピエール瀧)普通のリーグ戦とかの、マヨルカとかだったりしても、それも7回ぐらい見たりするってことですか?
(小柳ルミ子)そうなんです!
(ピエール瀧)マジっすか!?(笑)。
(小柳ルミ子)もうだから、ここでゴールが入る、ここでイニエスタがパスをする、ここで実況の方がこう言った、全部覚えているんですよ(笑)。
(ピエール瀧)ああー、なるほど。
(赤江珠緒)だってこのね、10試合っていうと1試合90分としても、それでも、15時間(900分)ぐらいになりますよね?
(小柳ルミ子)そうですね。15時間。
(ピエール瀧)だから1.5倍速とか1.2倍速で見るってこともあるという?
(小柳ルミ子)しないです。
(ピエール瀧)しないっすか!
(小柳ルミ子)全部フルタイム。そのまんまです。だって、なにをおっしますか、瀧さん。あのね、試合が終わった後。ここに人間ドラマがあるんです!
(ピエール瀧)ああー、終わった後の。
試合後の人間ドラマ
(小柳ルミ子)試合が終わった後に、ぶんむくれて下がるのか、ちゃんと相手選手をねぎらってピッチをおりるのか。そういうところにも、人間性が出るんです。サッカーはもう人間性が出るんです。
(赤江珠緒)じゃあプレーが終わった後も、ご覧になって。
(小柳ルミ子)後も大事なの。
(ピエール瀧)あんだけ試合中にガツガツガツガツ、マッチアップで削りあったのに、最後終わったら「おめー、やるな!」ってことになって、ユニフォームを交換しているのを見ると、「ああ、プロなんだな」って思えたりするっていうこと?
(小柳ルミ子)そうなんです。もうね、サッカーから私は人間的なことをたくさん学んでいます。
(赤江珠緒)そうですか。検証に行きますけども、小柳ルミ子さんのサッカー熱がよくわかるのが、ブログにあるということで。去年の2月15日。この日はサッカーのトークショーがあったそうなんですね。で、ブログにはトークショーの後、スタッフとステーキを食べに行っている様子も書かれています。ただ、びっくりなのがその後。ご紹介しましょう。「帰宅後、ミラン対ジェノア戦(西岡さん実況)、アーセナル対レスター戦(川勝さん解説)、リバプール対アストン・ヴィラ戦、セビージャ対ラス・パルマス戦、マンチェスター・シティ対トッテナム戦(西岡さん実況)、バルサTV、アトレティコ・マドリード対ヘタフェ戦、バルサ対セルタ戦。実に8試合見た。それにしてもメッシが奪ったPKには驚いた。やっぱりメッシは役者が違う。メッシは先週、腎胆石の手術をしたそうで、クラブワールドカップの時は石がまだ中にあったそうだ。その直後の試合でも結果を出す。プロだ。本当に尊敬します。さあ、17日からCLベスト16が始まるぞ!」と。
(ピエール瀧)帰ってきてから、こんだけ見てるんすか!?
(小柳ルミ子)(笑)
(赤江珠緒)だってサッカーのトークショーでさんざんおしゃべりになって……
(ピエール瀧)まあ、いいです。いろんなのを見てもいいですけど……セビージャ対ラス・パルマス戦も見るんすか!?
(小柳ルミ子)なにをおっしゃるんですか! ラス・パルマス、がんばっているんですよ! いいチームですよ、もう本当にけなげに走って。ひたむきで。
(赤江珠緒)どこのチームなんですか? ラス・パルマスって……
(小柳ルミ子)リーガです。スペイン。
(赤江珠緒)はー。セビージャ対ラス・パルマス戦。
(小柳ルミ子)このラス・パルマス、がんばっているんですから。
(ピエール瀧)セリエAを見て、リーガも見ています。プレミアも見ていますし、そうですね。
(小柳ルミ子)もう全部。ブンデスも見ますし。とにかく、テレビで放送されるやつは全部見ています(笑)。
(ピエール瀧)Jリーグも見ています?
(小柳ルミ子)Jリーグも見ていたんですが、今年から変わるんですよ。だから、見れるようにまた、環境をちょっと整えないとダメなんです。
(赤江珠緒)いままではご覧になっていたんだ。
(小柳ルミ子)はい。
(赤江珠緒)っていうか、なんでそんなにサッカーを?
(ピエール瀧)ねえ。そう。そんなこと、昔は言ってなかったじゃないですか。
(小柳ルミ子)結局私が惹かれた原因はメッシのプロデビューなんですね。だからいまから12年ぐらい前。メッシが17才の時。で、そこからすごいのが出てきたぞ!っていうことで、注目していって。そしたら、すごいじゃないですか。もう、あのドリブルはもう彼しかできないです。
(ピエール瀧)そうですね。
(小柳ルミ子)みなさんね、世のみなさんに言いたいには、メッシを過小評価しています!
(ピエール瀧)(笑)
(赤江珠緒)えっ、いまでも? これだけメッシ、言われてますけど……
(小柳ルミ子)冗談じゃないです! あのね、(クリスティアーノ・)ロナウドは過大評価しすぎです。メッシは過小評価しています。もっとすごいんです。あの人は。アシストもするし、人柄も最高。選手としてはもう満点。本当に謙虚で、素直で、真面目で、野心があって。……もっとしゃべりますか? メッシのことを。
(ピエール瀧)まあ、そうですね。要はルミ子さんの中でもうマラドーナ超えはしていますよっていうことですね。
(小柳ルミ子)もう全然。メッシはマラドーナも認めている。愛しているんですから。
(赤江珠緒)そうか。でもね、ルミ子さん女性ですから、サッカーをされた経験は……
(小柳ルミ子)ないんですけど、やりたいんですよ。
(赤江珠緒)でも、メッシが来てから、ハマって。
(小柳ルミ子)もう、すごいですね。あの選手は。もう出てこないです。ああいう選手は。
(ピエール瀧)赤江さんはそんなに見ないでしょうから。リーガとか、バルセロナの試合も。メッシは、知らない人が見ても「すげーな、こいつ!」っていう。
(赤江珠緒)でも、わかる。私もメッシは好きなんですよ。
メッシとロナウドの違い
(小柳ルミ子)お言葉を返すようですが、すいません。ロナウドはサッカーを知らない人が見ても、わかるんです。まあ、速さ、強さ。で、「どうだ!」ってユニフォームを脱ぐあの態度。嫌いです。
(赤江珠緒)あ、ダメ?(笑)。
(ピエール瀧)(笑)
(小柳ルミ子)だけども、メッシのすごさはサッカーを知らない人にはわからないかもしれない。あの技術を。
(ピエール瀧)ルミ子さん、いちばんメッシのいいなってところはどこです?
(小柳ルミ子)あの集中した時の1人、2人、5人ぐらいをかわしていくドリブル、切り替え。ボールの持ち方……もう自分の足からだいたい50センチぐらいしか離れないですから。もう吸いついたように。あの足の使い方、柔らかさ、技術、正確性……もう完璧ですよ。もうだからあの人が集中した時は本当に感動して、泣けてくるんです。
(ピエール瀧)うん、なるほど!
(赤江珠緒)感動を呼ぶ?
(小柳ルミ子)私、メッシのゴールだけのDVDがあるんですけど。彼は記録を作った人なんですけど。そのDVD、ただゴールシーンだけですよ。それを見てるだけで号泣しちゃうんです。
(ピエール瀧)いやいやいや、わかりますよ。
(小柳ルミ子)言葉、いらないんです。説明もいらない。
(赤江珠緒)私、ドキュメンタリーで以前、メッシさんのを見て。なんか、たしかオリンピックではあまり成果が出なかったんで、国内でそれこそ、ルミ子さんがおっしゃったみたいに過小評価されていて、残念だみたいなのをドキュメンタリーで拝見して。「そうか。こういう人は、そうなんだな」って思ったんですけど……
(小柳ルミ子)すごいですよ。アルゼンチンを背負っているんですよ。29才の若さで。
(ピエール瀧)ナショナルチームであまり結果が出ていないっていうね。
(小柳ルミ子)いいじゃないですか。もう、アルゼンチンの星ですから。
(ピエール瀧)いや、まあたしかにね。
(小柳ルミ子)でも、次のワールドカップは結果を出してほしいと思いますけどね。
(赤江珠緒)さあ、そして槙野選手との対談ではルミ子ノートなるものも紹介されているんですが……
(小柳ルミ子)これ、お持ちしました。
(ピエール瀧)噂によると、100冊ぐらいあるっていう?
(小柳ルミ子)いやいや、これね、100冊を超えるのはサッカースケジュールで。これもちょっと……
(ピエール瀧)(笑)。すいませんね、笑っちゃって。ルミ子さん、すいません。笑っちゃって。ものすごいもんが来た! 見てみ、赤江さん。これ。メッシ……全部手書きで。「メッシ、4才でボールを蹴り始めた」とか。病気のこともやっぱり書いてありますしね。すごいですよ。「⑥グアルディオラ談「誰かが王座の場を奪おうとしているけど、それは無理だね。僕は彼と一緒に仕事をしていくことを幸せに思うよ』とコメント」っていうのを書き残すっていう。手書きでルミ子さんが!
(赤江珠緒)手書きで、きれいにファイリング。うわーっ!
(小柳ルミ子)はい。すごいでしょ?
(ピエール瀧)マスチェラーノも好きな選手と(笑)。
(小柳ルミ子)大好きです! もうあの人の責任感で本当にバルサは前の攻撃ができるんです。
(ピエール瀧)見てください。いいですか、バルセロナノート。赤江、よく聞けよ。「早い」と「慌てる」は違うからな! あと、「落ち着く」と「遅い」も違う! 「ボールを回すこと」と「責任放棄」は違う。「ラインを下げること」と「逃げる」は違う。「積極的」と「雑」も違うよ! 「人を使う」と「人任せ」、これも違う!
(小柳ルミ子)はい。わかりますか?
(ピエール瀧)これ、思って書いたことですか? それとも発言から?
(小柳ルミ子)思ったことです。
(ピエール瀧)思ったことなの!?
(小柳ルミ子)これはね、赤江さん。サッカーに限ったことじゃないんです。ちょっと、ちゃんと聞いてる?
(ピエール瀧)赤江、聞いとけよ!
(赤江珠緒)い、いまちょっと、度肝を抜かれすぎて……(笑)。
(小柳ルミ子)これは、私たちの仕事にも通ずるんです。仕事の遅い人、いますね。ミスばかりする人、います。で、手柄は自分のもの。ミスは人のもの。責任転嫁する人もいます。それを自分に落とし込んで、やっぱりサッカーから学んでほしいんです。人として、成長してほしいんです。
(ピエール瀧)学べよ。本当に、赤江は。
(赤江珠緒)それをもう、試合を見ながら感じた感想として?
(小柳ルミ子)感じたことを書いているの。
(ピエール瀧)これは、バルサを見ていて、たとえばイニエスタのパスぶりだったりとか、落ち着かせぶりだったりとかっていう?
(小柳ルミ子)もうイニエスタはね、本当です。相手のことを思うパスの優しさ。もう完璧です! そして360度見えているから、もう余計なことをしない。必要なことを必要な時にする。もうね、イニエスタは最高の選手です。
(ピエール瀧)赤江さん、イニエスタは遅いんじゃないの。落ち着かせているの。
(小柳ルミ子)そうなんです!
(赤江珠緒)あ、そっかそっか。そういうことか。たしかに私たちの仕事でも、トークでもね。
(小柳ルミ子)そう! 通ずるでしょう?
(赤江珠緒)「なんちゅうパスを出すんだ!」みたいな。瀧さんもあるんですけど(笑)。
(ピエール瀧)はい。うん。「なんちゅうパス」は味方も敵も騙すことがあるからね。それはいいですよね。
(小柳ルミ子)そうなんです。そういうことなんです。結局ね、サッカーっていうのはミスを誘うゲームなんです。で、自分のチームはミスをしちゃいけない。で、相手チームにいかにミスをさせるか。ということは、自分たちがやっぱりミスをしちゃいけないんです。それはどの仕事もそうじゃない? もうね、ミス癖がついている人はミスをするのが平気になっているんです。
(ピエール瀧)平気になっている!
(赤江珠緒)耳が痛い!(笑)。
(ピエール瀧)赤江、お前のこと言われてるんだぞ! 赤江、本当にお前のことを言っている。
(小柳ルミ子)うちのスタッフにもいるんですけどね。もうしょっちゅうミスをする人が。
(ピエール瀧)本当、しょっちゅうですよ。
(赤江珠緒)そうですね。いかんですね。
(小柳ルミ子)ミスをすることが平気になっちゃうんです。
(ピエール瀧)楽しんできちゃっているんだもん。本当、最近ミスを(笑)。
(赤江珠緒)いかん、いかん(笑)。
(小柳ルミ子)これはね、本当。
(ピエール瀧)すっごい。でもたしかに、試合のメモじゃなくて思ったことも書いていくんだもんね。
(赤江珠緒)スケジュール表が1月12日だけで、これザーッと。
(小柳ルミ子)これ、毎日だから365日作って、持ち歩いているんです。
(赤江珠緒)うわーっ! どこでどんな試合が何時にされているかっていうのがズラーッと書かれています。さあ、さらに槙野選手との対談が載っているサンスポにはこんな記事がありました。ご紹介しましょう。「小柳さんはサッカー界に多くのサカ友(サッカー友達)を持つ。J1 FC東京の篠田善之監督もその1人。今シーズンのある試合でハーフタイムに小柳さんがメールで『勝つ気、あるの?』とハッパをかけた」(笑)。
(ピエール瀧)(爆笑)。マジっすか? 監督に?
(赤江珠緒)「……結局、その試合はFC東京の敗戦。監督から『小柳さんの言う通りです』と返信があったという。篠田監督は『小柳さんは僕よりサッカーを見ているので、お詳しいですよ』と恐縮しきりだった」と。試合中に送っちゃった?
(小柳ルミ子)そうなんですよ(笑)。
(ピエール瀧)ハーフタイムだから見るだろうということで?
(小柳ルミ子)というか、私、ちょうど見に行っていた試合で。
(ピエール瀧)ああ、スタンドにいらっしゃったんですね。
(小柳ルミ子)そうなんです。それで、最初ね、先制点を取ったんですよ。
(ピエール瀧)どこ戦ですか? ちなみに。
(小柳ルミ子)ええとね、川崎フロンターレかな? それで、逆転負けしちゃったんですよ。それでそのハーフタイム中に「勝つ気、あんの?」って……
(ピエール瀧)まあそのね、「勝つ気、あるの?」っていう理由もいろいろあると思うんです。「この先発メンバーじゃあ……」っていうのもあるかもしれないし、ガッツとか。なにがいちばん気になったんです?
(小柳ルミ子)ガッツが足りなかった。ゴールに向かう気合がね、もう押されている感じがしたの。
(ピエール瀧)「ルミ子、スタンドで見ていたんだけども。お前ら、点を取る気あんのか?」と。
(小柳ルミ子)そうなんですよ。「本当に勝つ気、あるの?」っていう。もうそのぐらい、悔しかったんですよ、私。要するに先制点を取って、なんかちょっと安心しちゃったというか。あるんですよ。ちょっとたるんじゃうっていうか。
(ピエール瀧)なんかちょっとね、「このまま守り抜けば……」みたいな風に。
(小柳ルミ子)そうそう。なんか、攻めの姿勢が感じられなくて。なので、ちょっと喝を入れたんです(笑)。
(赤江珠緒)へー! もうだからルミ子さん、1年間で2000試合ぐらいご覧になっているということですけども。何試合ぐらいいままでご覧になってきた時に、「あっ、ちょっとサッカー、わかってきたな」っていう風に思われました?
(小柳ルミ子)うーん、どうですかね?
(ピエール瀧)最初はだって、メッシをアイドルのように追いかけるところから始まったんですよね?
(小柳ルミ子)そうですね。でも、いや、結構早かったですね。だから私がブログを始めたのが8年か9年ぐらい前かな? もうその頃にはかなり、のめり込んでました。
(ピエール瀧)ある程度わかった上で、書けるようになったからブログを始めたんで。その前段階もあるんですもんね。助走が。そうかそうか。
(小柳ルミ子)だからブログをやるようになって、サッカーのことをちょっと書いてみようかな?っていうのがこういう風に浸透してきて。
(赤江珠緒)これ、もう記者の、サッカー担当さんのレベルぐらいまで?
(ピエール瀧)いや、下手したらそれ以上に、もう……
(小柳ルミ子)それ以上かもしれないですね。槙野選手は「浦和レッズの分析スタッフよりすごい」って……
(赤江・瀧)(笑)
(ピエール瀧)なるほど(笑)。
(小柳ルミ子)「だから分析スタッフにルミ子さん、来てくださいよ」って。まあ、話半分としても、それはちょっとうれしかったですね。
(赤江珠緒)そうですね。
(ピエール瀧)その観点でいろいろと見ていて、いまおすすめの、それこそメッシとかクリスティアーノ・ロナウドとかベンゼマとか、ああいうすごい人たちはいますけども。いま見ていて、新しい若い子とかで「この子、すごいわよ!」っていう子、います?
(小柳ルミ子)ディバラですね。ユベントスの。これもアルゼンチン代表でフォワードなんですけど。この子はいいです!
ユベントスのパウロ・ディバラ
(ピエール瀧)この子はいい。
(小柳ルミ子)この子は、もうシュートセンスもあるし、守備もできるし。積極的にとにかくボールに絡む。ポジショニングも上手いし、頭もいいし。そしてなにより、浮かれないんです!
(ピエール瀧)そこ、厳しいっすね(笑)。そうっすね。
(小柳ルミ子)「俺、やったぜ!」ってね、軽いのはダメです。だって、いままだまだ途中なんですから。もっと先を見て。
(赤江珠緒)謙虚な気持ちで。
(小柳ルミ子)そうなんです。だから、ディバラはちょっと楽しみな選手。
(ピエール瀧)ということでね、ぜひみなさん、ユーベを見る時はディバラを見て、「これがルミ子さん一押しだな」っていう。
(小柳ルミ子)この子はいいです。
(赤江珠緒)いや、もうルミ子さんが本当、サッカー界の人にしか思えない。もう。
(小柳ルミ子)そうでしょう?
(赤江珠緒)昔、ソフトボールの宇津木監督と対談させていただいたことがあるんですけど、その時がヒュッて出てきましたよ。本当、そういう感じが……
(ピエール瀧)ねえ(笑)。
(小柳ルミ子)私が誰なの?って錯覚するでしょう? 自分でも、そうなの。
(ピエール瀧)そうですよね。なでしこジャパンの監督ぐらい、やります?
(小柳ルミ子)(笑)
(赤江珠緒)本当ですよ(笑)。でも、小柳ルミ子さんは「サッカーは人生の縮図だ」とお話されているんですが。「芸能界のお仕事もサッカーに似ている」と。これは、先ほどもちょっとおっしゃってましたが、改めて、どういう意味でしょう?
(小柳ルミ子)サッカーは人生の縮図。社会の縮図。人間関係の縮図なんです。
(ピエール瀧)うん、まあまあ、ねえ。
(赤江珠緒)えっ、ゴルフとかマラソンは聞いたこと、ありますけども。
(ピエール瀧)まあ、野球でもいろいろあるけどね。
(小柳ルミ子)サッカーはその最たるスポーツです。やっぱり自分の思い通りに行かないことがたくさんある。だけど、我慢しなきゃいけない。で、自分は故意に足を削ったわけじゃないよ。だけど、ジャッジによってはイエローを出されるわけです。
(ピエール瀧)わざとじゃないんだけれども。
(小柳ルミ子)「わざとじゃないし、私はこうやったつもりなんだ。なんでイエローなの?」ってそこで腹を立ててもダメなんです。人がジャッジするの。それが、ミスが2枚になったら退場なんです。で、昔、ヨーロッパリーグという大きな試合でマンチェスター・シティの選手たちがピッチに60秒遅れてきただけで、350万の罰金を支払い。
(赤江珠緒)60秒だけで?
(小柳ルミ子)はい。そういう世界なんです。規律が大事。人とのコミュニケーション、コンビネーションが大事。人間関係がもう本当に大事なの。私たちの仕事で60秒遅れて350万支払うような罰則がありますか? ないでしょう?
(ピエール瀧)ありますか? 赤江さん!
(赤江珠緒)瀧氏! 聞きなさい! そこはね、あなた、聞きなさい(笑)。
(ピエール瀧)ありますか?
(小柳ルミ子)もう、だからね、本当にね……
(赤江珠緒)ちょっと、小柳ルミ子さんを今日、ゲストにっていうのは木曜日のスタッフからのすごいメッセージなのかもしれない(笑)。
(ピエール瀧)なにがです? ありますかって?
(赤江珠緒)赤江と瀧さんに(笑)。
(ピエール瀧)なくてよかったっていうことですよ。
(小柳ルミ子)本当ですよ(笑)。
(赤江珠緒)いやー、襟を正して生きていこうって思いました。今日、お会いできて。
(小柳ルミ子)そうでしょう? だから私はサッカーから自分に落とし込んで、「ああ、私は一生懸命仕事をしているかな? もっともっと謙虚にがんばってベストを尽くす努力をしなきゃいけないな」って自分で落とし込んで学ぶんですよ。
(赤江珠緒)いや、だからそう。でも同じサッカーを観戦していても、小柳ルミ子さんの感受性ですよね。そこまで感じて。それと受け止める情熱ね。それはすごいなと思いましたね。
(小柳ルミ子)だから赤江さんもそういう思いでちょっとサッカーに興味を持ってくださいよ。
(赤江珠緒)そっか。わかりました。
(ピエール瀧)ルミ子さん、自分でサッカーを見ていて、自分をどのポジションに置いてます?
(小柳ルミ子)私? 私はフォワードよ!
(ピエール瀧)そうですよね(笑)。
(小柳ルミ子)タレントはフォワードよ!
(ピエール瀧)でしょう? フォワードもいろいろあるじゃないですか。ポストプレーできるとか、裏に飛び出すとか、ドリブルとか。どのタイプです?
(小柳ルミ子)ああ、私はメッシです。
(ピエール瀧)メッシ(笑)。グイグイ抜いていくんですね。
(小柳ルミ子)グイグイ狙っちゃう。ちゃんと決めるところで決めるっていう。
(赤江珠緒)もうあっという間にお時間になってしまって。もう終わりなんですけども。
(小柳ルミ子)ええっ!? 第二弾を考えてください。
(赤江珠緒)第二弾、やりましょう! 小柳ルミ子さん、せっかくだから最後にコンサートのお知らせもぜひ。
(小柳ルミ子)コンサート?
(赤江珠緒)小柳ルミ子 アコースティックコンサートが2月24日。横浜市鶴見区民文化センターサルビアホールで行われます。ぜひ、このお知らせも。どんなコンサートになるかもお願いします。
(小柳ルミ子)あの、アコースティックコンサートです(笑)。
(ピエール瀧)ねえ。書いてある。いや、本当そうですよね。
(赤江珠緒)あのさっきまでの情熱はどこに?(笑)。
(小柳ルミ子)(笑)
(ピエール瀧)アコースティックバージョンでやりますよっていうことですもんね?(笑)。
(小柳ルミ子)もうチケットも販売しておりますので。
(赤江珠緒)詳しくはホームページをご覧ください。鶴見法人会でございます。いや、今日は本当に間違いなく面白い大人。
(ピエール瀧)いや、面白かったですし、もっと聞きたいことがあるんですよね。
(小柳ルミ子)第二弾。続きをお願いします。
(ピエール瀧)そうですね。
(赤江珠緒)本日の面白い大人は女優で歌手の小柳ルミ子さんでした。ありがとうございました。
(小柳ルミ子)ありがとうございました。
<書き起こしおわり>