町山智浩 アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロンを語る

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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』で大人気アメコミ原作映画『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』を紹介していました。


(赤江珠緒)本題をお願いします。

(町山智浩)ええと、アメリカでですね、もう歴代興行収入の第五位の大ヒットをしている『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』という映画のお話をします。音楽、どうぞ!



(町山智浩)はい。かっこいい音楽ですね。

(赤江珠緒)かっこいいですね!

(町山智浩)これ、アベンジャーズというですね、アメコミのスーパーヒーローを集めた軍団の話で、2作目なんですけども。これ、ちょっとざっと、わかんない人のために。『アベンジャーズ』とか言ってもなんだかわかんないと思いますんで説明しますとですね・・・

(山里亮太)はい。

(町山智浩)アベンジャーズ(Avengers)っていう言葉の意味はですね、『困っている人たちのために戦う人たち』っていう意味なんですけどね。『敵を代わりに討ってくれる人たち』っていう意味なんですね。『Avenge』っていうのは。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)それでアメコミっていうのはいちばん有名なのはスーパーマンですよね。アメリカンコミックで。あと、バットマンがいて、スパイダーマンがいてってなっているんですけど。この3人は別格なんですよ。アメコミのスーパーヒーローでは。

(赤江珠緒)へー。

(町山智浩)これはね、もうはっきり言うと、前も言ったんですけど、芸人だとたけし、さんま、タモリさん・・・

(山里亮太)ビッグ3。

(町山智浩)鶴瓶さんとかそのぐらい。

(赤江珠緒)ああー。

(町山智浩)もう、超大御所なんですけど。そのすぐ下ついている人たちがいるんですね。芸人にたとえるといろいろ問題があるんでたとえませんが(笑)。

(赤江・山里)(笑)

アベンジャーズはお正月の特番のような映画

(町山智浩)それがね、アイアンマンとソーっていう人とキャプテン・アメリカ、ハルクとかそのへんの人たちで。それを集めたのがアベンジャーズなんですよ。で、ただこれ、無理やり組ませたんで、本人たちの意思じゃなくてひとつの番組にブッキングしちゃったんで。アベンジャーズっていうのは。だから、正月の特番みたいな感じなんですけど。

(山里亮太)はー(笑)。

(町山智浩)なんて言うか、若干共演NGの人がいたりする世界なんです。

(赤江・山里)(笑)

(山里亮太)そうですね。スペシャルだから集まったけれども。

(町山智浩)そうそう。楽屋でみんなヒヤヒヤみたいなのがアベンジャーズの面白さですね。はい。だって芸風がぜんぜん違うんだもん。これ。

(赤江珠緒)ねえ。それぞれピンで活躍されている人ですもんね。普段はね。

(町山智浩)そうなんですよ。で、もともと世界が全部違うのに、無理やり組んじゃってるからいろいろと問題が起こるんですが。それを紹介していきますと、アベンジャーズのリーダーはキャプテン・アメリカという人なんですね。この人はですね、第二次大戦の時の国威高揚、戦意高揚漫画のヒーローだった人なんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、日本やドイツと戦っていた人で。もともと愛国少年だったんですけども、すごくガリガリのもやしっ子だったんで徴兵検査に落ちちゃうんですね。でも、愛国心がすごくあるから志願して自分から生体実験を受けて超人兵士キャプテン・アメリカになったというですね、まあそういう昔風の人なんですね。

(赤江珠緒)体格がもう、いまやいいわけですね。ムキムキで。

(町山智浩)そう。いまはムキムキなんですけど。で、ところがこの人は戦争に最後にですね、北極で氷漬けになって、最近発見された人なんですよ。

(赤江珠緒)ふんふんふん。

(町山智浩)何十年も氷漬けになっていたんですね。だから、LINEとかハッシュタグとかわかんない人なんですよ。

(赤江珠緒)(笑)。ちょっと浦島太郎状態であると。

(町山智浩)浦島太郎状態なんですよね。でも、すごく真面目な愛国少年だったんで、原作ではですね、ニクソン大統領の時に大統領が非常に悪いことをやったんで、アメリカ政府の腐敗を知って国家に失望してヒッピーになったこともあるような真面目な、一本筋の通った男がキャプテン・アメリカですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、子どもに人気があります。すごく明朗快活な、品行方正なヒーローなんで。はい。

(赤江珠緒)なるほど。

(町山智浩)で、この人の場合にはすごく民主主義を守ろうとするあまり、政府とか体制と対立することもあって。キャプテン・アメリカのその前の映画『ウィンター・ソルジャー』っていうのでは、テロリストを事前に発見して、そこに先制攻撃を仕掛けるっていうシステムを作ろうとするんですね。それが悪用されるのを防ごうとするっていう戦い方をして、一種、反体制的な戦いになったんですよ。前は。キャプテン・アメリカが。

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(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)で、そのシステムっていうのはブッシュ大統領の先制攻撃主義と、オバマ大統領がいまやっている無人攻撃機のドローンでね、テロリストを殺すっていうシステムをモデルにしてるんで。それと戦うわけですから。正義のためだったら反体制にもなるっていうのがキャプテン・アメリカなんですね。

(赤江珠緒)ほー、筋通っている。なるほど。

(町山智浩)自由と民主主義を守るためだったら、絶対に戦う男がキャプテン・アメリカなんですけど。こういう一本筋の通った男とまったく正反対なのがアイアンマンっていうヒーローなんですよ。アベンジャーズの。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、この人ははっきり言うとですね、軍事産業の社長だった人なんですよ。死の商人だったんですね。で、自分で作った強化装甲服っていうロボットみたいなものを着てアイアンマンになる人なんですけど。この人は大金持ちなんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、スケベなんです。で、高級車に乗っていて、葉巻をくわえて、ブランデー飲んでるような人です。

(赤江珠緒)わかりやすいタイプの人ですね(笑)。

(町山智浩)ものすごくわかりやすいです(笑)。で、女をとっかえひっかえして。なんて言うかな?アスコットタイをしている人ですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)いやいや(笑)。アスコットタイ=女ったらしみたいなイメージ、そんなありますかね?

(町山智浩)あとほら、オフだったらポロシャツの襟を立ててますね。アイアンマンは絶対。

(赤江珠緒)ああ、そうですね。うん。オフでね。

(町山智浩)あと、胸元にチェーンネックレスが見えるでしょ?たぶん。で、いまだにでっかい時計してますよ。

(赤江珠緒)うんうんうん。

(町山智浩)そういう人なんですよ。アイアンマンの社長ですけど、トニー・スターク社長はね。で、この人はね、一応改心したことになってるんですよ。武器商人をやっていたら、その武器がアフガンのゲリラに使われて、タリバンになっちゃったりしてるのを見て武器商人を辞めたってことになっているんですけど。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、一応正義のためにアベンジャーズで戦っているはずなんですけど、非常に傲慢な性格なんでね。この前の『アイアンマン3』では、何もかも失っちゃうんですよ。傲慢すぎて。で、アイアンマンも全部失ったはずなのになぜかですね、今回、その設定がなくなっているんですけど(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)なかったことに?

(町山智浩)で、また傲慢な人に戻っているんでね、よくわからないんですけどね。で、いつもね、下ネタばっかり言っている人なんですよ。この人は。エロオヤジだから。ロバート・ダウニーJrっていう人がね、ほとんど素で演じてますけれども。

(山里亮太)(笑)。そうなんですか?

(町山智浩)そう。だからね、下ネタばっかり言うから、キャプテン・アメリカにいつも怒られてるんですよ。

(山里亮太)真面目だから。向こうは。

(町山智浩)キャプテン・アメリカ、戦前の人だから。おしゃれなエッチギャグとか通用しない人ですよ。

(赤江珠緒)あ、そうか。世代も違うんだ。そもそもがね。

(町山智浩)そう。世代が違うんですよ。だからね、ものすごく仲がね、あんまり良くないのがキャプテン・アメリカとアイアンマンですね。だって、特にキャプテン・アメリカの方は実際は70才ぐらいですけど、氷漬けになっていたんで童貞なんですよ。

(赤江珠緒)ははー!

(山里亮太)刺激強いな。そしたらアイアンマンの下ネタは。

(町山智浩)アイアンマンはただのエロオヤジですから。金持ちの。最も遠い2人ですよ。

(赤江珠緒)仲良くなれるわけがないみたいな。

(町山智浩)そう。共演NGなのを無理やり入れている感じなんですよ。だから。でね、今回のアベンジャーズのタイトルは『エイジ・オブ・ウルトロン』っていうんですけど。まあ、わけわかんないですけど。これ、『ウルトロンの時代』っていう意味なんですね。で、このウルトロンっていうのはアイアンマンのスターク社長がですね、キャプテン・アメリカに無断で作った人工知能の名前なんですよ。

(山里亮太)ほう。

(町山智浩)これはね、世界平和の敵になるようなテロリストとかを見つけ出して、無人攻撃機ドローンで攻撃するっていうプログラムなんですね。

(山里亮太)はいはい。

(町山智浩)それって、この間、キャプテン・アメリカがせっかく潰したばっかりのそっくりじゃん!っていう。それなのに、キャプテン・アメリカに黙ってアイアンマンはそれをまた作っちゃうんですよ。

(赤江珠緒)アイアンマン、なにしとるんだ?(笑)。

(町山智浩)アイアンマン、なにしとるんだ?と思って。だから今回ね、日本語のアベンジャーズのポスターは『世界を滅ぼすのはアイアンマン』って書いてあるんですけど。


(山里亮太)ポスター手元にあるけど、ああ、書いてますね。ちょっと、一行下に。

(町山智浩)そう。そういうことなんですよ。このウルトロンっていうのを作ったら、ウルトロンっていうのが勝手に暴走してですね、アベンジャーズと人間を滅ぼそうとするっていう話なんですね。今回ね。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)まあ、反乱を起こすんですよ。人工知能の反乱の話って、しょっちゅうしているような気がしますね。たまむすびでね。

(山里亮太)『チャッピー』もそうだったし。

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(町山智浩)だからよくあることなのにね、アイアンマンは気がつかないでそれをやっちゃったんですけども。あと、フランケンシュタインっていう人造人間ものの元祖がありますけど。あれはフランケンシュタイン博士に対して作られた人造人間が反乱を起こすっていう話で。非常に昔からある古典的な話ですね。今回はね。そのウルトロンっていうのは。ただ、このウルトロンが他のロボットよりも人工知能よりも強いのは、これプログラムだから実体がないんですよ。ウルトロンには。

(赤江珠緒)ふん。

(町山智浩)要するに、アイアンマンがプログラムを作ったんだけども、そのプログラム自体、データしかないわけですね。人工知能が。それがね、インターネット上に逃げ出しちゃうんですよ。

(赤江珠緒)ふんふんふん。

(町山智浩)だから世界中のインターネットに広く存在する状態になって、時々ロボットの体に入って、自分自身は無人攻撃機のドローンっていうロボットの軍団を操るんだけども、それをいくら潰しても、実体はないんですよ。

(赤江珠緒)うわっ、捕まえにくい!

(町山智浩)そう。クラウド状態なわけですよ。世界中どこにでも神出鬼没なんですね。ネットがあれば。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)っていうことで、非常に倒しにくい敵なんです。今回のウルトロンは。だからね、これがいちばん怖いのは、たとえば核ミサイルのシステムとかにも入り込む事ができるわけですよ。で、核を発射して人類を滅ぼすことも可能であるというね。そういう敵ウルトロンとアベンジャーズが戦うっていう話なんですね。

(山里亮太)そっかー。

(町山智浩)ただね、このウルトロンっていうのはアイアンマンに作られたからね、ジョークが好きでね。冗談ばっかり言ってるんですよ。ずっと。人工知能のくせに。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)だから、たとえば戦っている時に『あんたの話聞いてると、吐き気がするよ』とか言うんですよ。『でも俺、ロボットだから吐けないや』とか言うんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)なんか珍しい。緊張感がなくなる(笑)。

(町山智浩)緊張感がちょっとなくなるんですけど(笑)。そういう話ばっかりしててね。たとえば、『小さな人間っているだろ?』とか言うんですよ。突然。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)で、『いや、間違えた。あれは子どもっていうんだよな?』とか言うんですよ。『子どもっていう単語をド忘れしたよ』って言うんですよ。ウルトロンがね。

(赤江珠緒)ええっ!?

(町山智浩)でも、インターネット全体に広がっている人工知能のくせにね、子どもっていう言葉をド忘れするなよ!とか思いましたけど。

(赤江珠緒)はー!ちょっと面白いじゃないですか。

(町山智浩)なんかね、よくわからない。頭いいのか悪いのか、よくわからないんですけど。で、あと、アベンジャーズにはもう1人、科学者がいるんですね。それはね、ブルース・バナーっていう人なんですけど、アイアンマンのスターク社長と違ってものすごく暗い目立たない人なんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)でもね、あんまりだからっつっていじめるとね、いきなり怒りをためこんだのを爆発させてハルクっていう緑色の巨人に返信するんですね。この人は。普段はいちばん地味なんですけど。暗くて、飲み会でもいちばん隅っこにいる人なんですけど。『お前、なんだよ、飲まねえのかよ?』とかなんとか言っていじめていると、いきなりブチ切れて店をめちゃめちゃに壊す人です。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)もしハルクが飲み会に行ったらね。はい。

(町山智浩)ハルクが飲み会に行ったらね。でも、最強の男でですね、1人で陸軍の一個師団を全滅させるぐらいの能力を持っているんですよ。

(赤江珠緒)ほー!

(町山智浩)ただ、コントロールが全くできなくて。いったんハルクになって暴れだすと、敵も味方も見境なく、何もかも破壊するんですよ。

(赤江珠緒)厄介すぎるな(笑)。

(町山智浩)役に立つのか立たないのか、よくわからないのがこのハルクっていう人なんですね。で、まあそういう人、いますけど。

(赤江珠緒)(笑)。います。敵味方関係なく攻撃する人。

(町山智浩)いるでしょ?

(山里亮太)酔っ払っちゃって。

(町山智浩)いっぱいいますね。はい(笑)。でも、これじゃどうしようもないから、アイアンマンのトニー・スターク社長はですね、ハルクを抑えるための重アイアンマンを作るんですよ。それをハルクバスターって言うんですね。

(山里亮太)へー。

(町山智浩)で、まあこれ、ものすごいガチガチのロボットで。まあ、このハルク対ハルクバスターの大格闘が今回のアベンジャーズの見ものなんですよ。

(赤江珠緒)ええっ!?

(山里亮太)敵と戦うよりも?

(町山智浩)味方同士ですけど。

(赤江珠緒)味方同士で?(笑)。

(町山智浩)相方とケンカするみたいな話ですね。いちばんすごいっていうやつですね。はい。

(山里亮太)そのシーンがいちばんすごい?それ、すごいな。

(町山智浩)これ、すごいのがハルクとハルクバスターが戦っていると、ひとつの都市をほとんど破壊しちゃいますよ。

(赤江珠緒)何をしとるんですか!?

(町山智浩)すごい迷惑ですよ。アベンジャーズなのに、迷惑ばっかりかけている人たちなんですけど。アベ、ンジャーズっていう名前もいろいろ問題あるかもしれないですけど。

(山里亮太)そのアベじゃないですよ(笑)。

(町山智浩)それでですね、このブチ切れたね、ハルクをね、力ずくで抑えるのは不可能なんですよ。これね、ハルクを抑えるのが得意な女の人が出てきます。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)これはね、ブラック・ウィドウというね、スカーレット・ヨハンソンさんっていうムチムチの女優さんが演じている・・・

(赤江珠緒)キレイですね!

(町山智浩)黒いレザーのつなぎを着ているですね、いわゆる業界用語で言う、巨乳エージェントってやつですね。

(赤江珠緒)そんな言葉、ありましたっけ?(笑)。

(山里亮太)なんの業界用語なんですか?

(町山智浩)いや、特殊な業界ですね、はい(笑)。そういう、ブラック・ウィドウという人なんですけど。峰不二子系ですけどね。ルパン三世の。彼女はハルクを上手く抑えることができるんですよ。

(赤江珠緒)あ、彼女の言うことは聞く。

(町山智浩)彼女が『よしよし、わかったわかった』ってやると、ハルクはおさまるんですよ。

(山里亮太)なんか特殊能力みたいなの、あるんですか?そのブラック・ウィドウには。

(町山智浩)いや、これよく酔っ払いの扱いが非常に上手いおかみさんっているじゃないですか。

(赤江珠緒)いますね!

(町山智浩)ああいう感じですね。

(赤江珠緒)最終的におかみさんに出てきてもらわないと、おさまらないことってありますもんね。

(町山智浩)そうそうそう。こう、よしよし、みたいなね。

(山里亮太)そ、そんなアバウトなルールでハルク、おさまるんですか?(笑)。

(町山智浩)おさまるんですよ。これはね。でも、このブラック・ウィドウっていう人は本当は怖い人なんですよ。ブラック・ウィドウっていうのは蜘蛛の名前なんですけど。これ、いわゆる黒後家蜘蛛って呼ばれている、セックスした後、雄を食い殺す蜘蛛の名前なんですよ。

(赤江珠緒)ええ、ええ。

(町山智浩)この人、ブラック・ウィドウはもともとはソ連の諜報機関で訓練された女殺し屋なんですね。で、今回はね、少女の頃にですね、本当にちっちゃい頃から人殺しをやらされて育てられた思い出のシーンが出てきますよ。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)はい。で、ただね、ちょっとおかしいのは、ソ連時代に少女だったってことは、現在50才以上のはずなんですよ。

(赤江珠緒)うん。そうですね。

(町山智浩)でも、どう見ても20代後半にしか見えないですよね。

(山里亮太)キレイですよね。

(町山智浩)ねえ。これ、全身美容とかしてるんじゃなくて、これね、たぶん裏設定でなんかの超人なんですね。彼女は。

(赤江珠緒)ああ、なるほど(笑)。

(山里亮太)これは町山さんの予想ですか?裏設定で超人だっていうのは?

(町山智浩)美魔女みたいなもんだと思うんですけど。

(赤江珠緒)ああ、そうですか。

(山里亮太)あの、美魔女は超人じゃないですから!

(町山智浩)いまにね、『劣化』とか言ってネットで晒されたりするのがね、ブラック・ウィドウだと思うんですよ。よくわからないんですが。はい。

(赤江・山里)(笑)

(町山智浩)で、アベンジャーズってこう聞いてると、みんなこじらせているじゃないですか。どっか。すごくこじらせているのに、1人だけ全くこじらせていないっていうのがいるんですけど。でね、本当にこじらせているから、途中でね、今回ね、飲み会をやる時があるんですよ。アベンジャーズのみんなで。

(赤江珠緒)ふん。

(町山智浩)それでね、すごく美女の、美人の科学者にね、誘うんですよ。『これからアベンジャーズで飲み会があって、全員来るよ。アベンジャーズ。ねえ、君も来る?』っていう風にね、呼ぶところがあるんですね。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)アベンジャーズの飲み会にね。ところが彼女、ちょっとあんまり乗り気じゃないんですよ。そういうことってないですか?

(山里亮太)ありますよ。要は『芸人が来るから、飲みに来ない?』みたいなことを誘ったりする人、いたりしますよ。

(町山智浩)そうそうそう。普通、『えっ?行く行く!』ってなるのに、ぜんぜんこの人、ピンと来ない感じなんですよ。でも、よく考えるとね、ピンと来ないのは当たり前で。だって、キャプテン・アメリカっていうのは70才過ぎた童貞ですよ。で、アイアンマンはスケベオヤジで、ハルクはキレると何するかわかんない暗いメンヘラ学者ですから。そんな飲み会はね、たとえ地球のヒーローでも、女子は来ないですね!

(赤江珠緒)(笑)。そのへん、女子はちゃんとシビアにものを見ますからね。

(町山智浩)そう。『やっぱり行かないわ』ってなるんだけど。ただ、この美人科学者はね、『でも、ソーさん来るの?』って言うんですよ。

(赤江珠緒)ソーさん?

(町山智浩)『ソーさんが来るなら、行く』って言うんですよ。

(山里亮太)そういう人、いるんだよ。

(町山智浩)ソーさんって言っても、宋文洲じゃないですよ?

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)わかってますよ!

(町山智浩)あ、わかってる(笑)。これはね、アベンジャーズにいるソーっていうのはね、北欧神話のカミナリ様なんですね。雷神なんですけど。

(赤江珠緒)雷神。はい。

(町山智浩)ソーっていう言葉はね、『THOR』って書くんですけど。これ、サンダー(THUNDER)っていう言葉の、雷の語源なんですよ。あと、THURSDAY(木曜日)もこれが語源なんですけど。だから雷の神様で。ハンマーを持っていて、そのハンマーを振り下ろすと雷が鳴るッて言う。日本のカミナリ様と同じですよ。でも、日本のカミナリ様ってなんかヒゲの生えた天パーのオヤジじゃないですか。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)腹が出ている。でも、こっちの北欧神話のソーっていうのはイケメンなんですよ。筋肉男子なんですよ。

(赤江珠緒)ほー!ここに来て。でも、カミナリ様がメンバーにいるんですね。

(町山智浩)カミナリ様がメンバーに。だから俺、『芸風が違うのを無理やり入れちゃっている』って言ったでしょ?

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)そうですね(笑)。でも、すごいですね。『カミナリ様がいるんだったら、私その飲み会、行ってもいい』って。それ、もうコントですよ。これ。

(町山智浩)これ、コントです。これ。ねえ。でもね、このカミナリ様、すごいイケメンなんですよ。筋肉モリモリでね。クリス・ヘムズワースっていう役者さんがやってますけど。で、イケメンなだけじゃなくて、この人、神様だから、余計なこじらせがないんですよ。

(赤江珠緒)はー!

(町山智浩)いつも天真爛漫で爽やかなんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)自意識があんまりないんですよ。

(赤江珠緒)はー。

(町山智浩)イケメンでもほら、イケメンでも、えばっている人じゃないわけですよ。すごく天真爛漫に育てられているから、いつもニコッと白い歯を出して笑っているような人なんですよ。

(山里亮太)ああ、鼻にかけてないんだ。イケメンを。

(赤江珠緒)神様だからね。

(町山智浩)だからモテるんですよ。だから、いろんな勉強になりますね。アベンジャーズね。金持ちでも、やっぱりモテないんだな、スケベだと・・・とかね。いろいろ勉強になりますね。やっぱり自意識を捨てないと人間はダメだとかね。いろいろ思いますけど。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)町山さん、あの、今回CMとかで見ている限り、そんなシーンがあるような映画には思えないんですけど・・・(笑)。

(赤江珠緒)本当ですよ。

(町山智浩)CMだと、愛がどうのこうの言ってますけど、愛なんてぜんぜん関係ない映画でしたね。

(山里亮太)えっ?『人類が危ないから・・・』みたいな。

(赤江珠緒)人類が危機っていう時に、飲み会!?

(町山智浩)飲み会やってましたよ。飲み会。で、飲み会やってね、雷を起こすハンマーがあって。『それを持ち上げられたら、世界の支配ができるよ』とか言うんですよ。ソーが。

(赤江珠緒)へー。

(町山智浩)でも、誰も持ち上げられないんですよ。ソー以外はね。でも、アイアンマンはそれを何とか持ち上げて、世界を支配しようとするんですよ。

(赤江珠緒)もうアイアンマンは、いらんことしいだから。やらなくていいよ!

(町山智浩)で、アイアンマンはね、『これで世界を支配したら、俺は初夜権ってやつを復活させようかな?』って言うんですよ。

(山里亮太)初夜権?

(町山智浩)初夜権っていうのは昔、王様とか領主がね、地元の女性の処女を奪い邦題だった権利があったんですね。

(赤江珠緒)アイアンマン、どうしようもない(笑)。

(町山智浩)アイアンマン、王様になってそれを復活させようとか言って、ただのエロオヤジなんでね。困ったもんでしたね。

(山里亮太)キャプテン・アメリカも怒るだろうな。

(町山智浩)そう。だからキャプテン・アメリカね、内心ムカついているみたいで。このアベンジャーズの続きっていうのがもう発表されていて。次は『CIVIL WAR(内戦)』っていうタイトルになるんですよ。

(赤江珠緒)内戦?

(町山智浩)これはアイアンマンとキャプテン・アメリカがもう対決する話なんですね。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)もうそれ、決まってるんですか?(笑)。

(町山智浩)もう決まってるんですよ。こっから先。

(山里亮太)だってでも、いまの話を聞いていたら、戦う理由が真面目なやつが下ネタ言うやつ嫌い!って言って戦うんですか?(笑)。

(町山智浩)だからもうこれ、金持ちエロオヤジと永遠の童貞の戦いですから。これ、もう究極の戦いですよ。

(赤江珠緒)次こそが永遠の戦い(笑)。

(山里亮太)何をもって究極の戦いなんですか、それは?(笑)。

(町山智浩)究極の戦いですよ。これはもう本当に。どっちに味方します?

(山里亮太)いや、もちろん童貞でしょ!

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)やっぱりそうですか?やっぱり。でも、なりたいのはどっちか?とか、いろいろありますけどね。

(山里亮太)なりたいのはエロいオヤジです。

(町山智浩)でね、1人ね、アベンジャーズの中には全くこういう人と全然関係のないね、弓矢の名手でホークアイっていう人がいるんですよ。

(赤江珠緒)弓矢の名手?はい。

(町山智浩)弓矢の名手で、普通の人間なんです。この人。

(山里亮太)えっ?なんで入ってるんですか?そんな人。

(町山智浩)それでね、妻も子どももいる普通の人なんですよ。この人。予告編見ると出てきますけど。日本のね。で、やっぱりね、自分でも合わないと思っていて。みんなどうかしている人ばっかりだから。

(赤江・山里)(笑)

(町山智浩)で、『俺みたいなのがアベンジャーズに混じっていて、いいのかな?』って言うんですよ。奥さんに。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)『俺、ちょっと普通人すぎて、この異常な業界、ついていけないよ』って言うんですよ。そういう人、いますね。そういう芸人でね。辛い人ね。

(山里亮太)わかります。

(町山智浩)わかるでしょ?『みんななんか、無茶苦茶やっているから・・・』って言うと、奥さんがね、『あんたみたいに地に足が着いた人が1人はいないと、どうしようもないでしょ?』って奥さんが言うんですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)ねえ。そういう、いろんなことを考えさせる、非常にスケールのデカい映画がアベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロンでしたね。

(山里亮太)ま、町山さん。ギュッとスケール小さく感じたんですけど・・・

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)えっ?そうなのかな?俺、すっごいスケールデカいと思ったけど。違うのかな?

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)そういう話ですよ。

(赤江珠緒)そうですか。いや、でもちょっとそれぞれ個性が立っているから。これで戦って。

(山里亮太)コメディ要素、強くないですか?今回。

(町山智浩)強いですよ。っていうか、おんなじ部屋にいられない人たちですよね。これ、どう考えてもね。楽屋で一緒にするなよ!みたいな。相部屋になって困るみたいな。

(山里亮太)あー、困るな。僕、ホークアイタイプだから絶対嫌だもん。ここ、行くの(笑)。

(赤江珠緒)ホークアイ(笑)。人間の弓矢の名手。

(町山智浩)でも、山ちゃんみたいな人が1人いないと困るんです!っていうね、そういう世界です。アベンジャーズは。

(赤江珠緒)そうですか(笑)。アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロンは日本では来月7月4日公開ということで。来年は、さらに新作もね。作られるであろうという。

(山里亮太)童貞対エロオヤジ。

(町山智浩)来月じゃないですけど。ずっと先ですけどね。

(赤江珠緒)あ、ずっと。わかりました。はい。町山さん、ありがとうございました。

(町山智浩)はい。どもでした。

(赤江珠緒)楽しみになりました(笑)。

<追記>この次の週、試写会でエイジ・オブ・ウルトロンを見た山里さんが町山さんに感想を話していました。

(山里亮太)町山さん、試写会でですね、私、『アベンジャーズ』見ることができまして。『エイジ・オブ・ウルトロン』。

(町山智浩)ああ、そうですか!

(山里亮太)面白かったです!いいですね、ド派手で、なんか。うわー、かっこいい!って言いながら見れる感じの。

(町山智浩)全世界を巻き込んで、大破壊してましたけどね。

(山里亮太)いや、してました。本当に町山さんがおっしゃった、ハルクとアイアンマンのケンカはタチが悪い!

(赤江珠緒)ああ、そう。ヒーローたちが合わさって。

(町山智浩)そう。なんか全部本当はアイアンマンが悪いんでね。なんだろう?と思いましたけどね。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)そう。結果、なにかぶっ壊れる時にはアイアンマンがいろいろ関わってんのよ。

(赤江珠緒)アイアンマンのマッチポンプ的な感じでね(笑)。

(町山智浩)そうそうそう。テメーが全部引き起こしてるのに、なにやってんだ?と思いましたけどね。そういう映画でした。

(山里亮太)今回の最大のね、敵もそうですもん。でも、本当面白かったです。ずーっと2時間20分、なんかド派手な映像いっぱいで。

(赤江珠緒)ド派手なんですね。うん。

(町山智浩)もうぜんぜん休みないですよ。徹底的に破壊でね。

(山里亮太)そうですね。ひたすら。

(町山智浩)もう本当に、アメリカ映画は物量作戦になっちゃったなと思いましたね。

(山里亮太)そうなんだ。とにかくドッタンバッタンやってましたね。ええ。

(町山智浩)また、でもそれを抜いちゃったんですよ。アメリカ映画の新しいのが。先週っていうか、この間。一昨日ぐらいに。

(赤江珠緒)へー!

(山里亮太)なんですか?

(町山智浩)『ジュラシック・ワールド』っていう映画がアベンジャーズを抜いちゃったんですよ。

(赤江珠緒)ジュラシック!やっぱり来ましたか。

(山里亮太)ジュラシック・ワールド。宣伝やってましたよね。これね。こっちでも。

(町山智浩)『ジュラシック・パーク』のね、復活編ですけど。それはちょっと来週、お話します。

(赤江珠緒)はい。わかりました。

<書き起こしおわり>

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