吉田豪さんが2009年にTBSラジオ『小島慶子キラ☆キラ』で、ロッテ・中日で活躍した愛甲猛さんの著書を紹介した際の様子です。愛甲さん、張本勲さん、金田正一さん、王貞治さんの素敵なエピソードが満載!
(小島慶子)さてさて、瀧さんがこの本について吉田さんに聞きたくて聞きたくてしょうがなかったと。今日は。
(吉田豪)ついにきましたよ。プロ野球選手の愛甲さんの特集。
(小島慶子)愛甲猛さんって方ですか。
(吉田豪)ですね。僕、あれなんですよ。ひと月ぐらい前にある雑誌の今年のタレント本年間ベストを聞かれて。最近(※2009年)、いい本たくさん出てるんですよ。たとえば角川春樹さんと石丸元章さんの『生涯不良』とか、内田裕也さんの本がもうすぐ2冊めが出るとか。リリー(・フランキー)さんの人生相談とか、僕の本ももうすぐ出るんですけど、濃いのがいっぱい出てるんですけど、その前だとぜったい今年のベストは愛甲さんでしたね。
(小島慶子)なんというタイトルですか?
(吉田豪)『球界の野良犬』っていう宝島社から出た本なんですけど。
(小島慶子)うわっ、すごいお写真ですね。なんか。
(ピエール瀧)写真がすごいことになっちゃってるんすよ。
(吉田豪)スーツでバット抱えてるんですけど。まあ、カチコミかける寸前みたいなね。
(小島慶子)どう見てもね、仁義なき戦いみたいな。
(吉田豪)どうでした?瀧さん的には。
(ピエール瀧)読んでみて、まあ非常に不良なんですよ。要するに。
最低で最高の不良
(吉田豪)あの、見ればわかりますけど。『最低で最高の不良』って帯に書いてあるんですけど、その下。『暴走族、アンパン、失踪、暴力、野球賭博、筋肉増強剤』。この並び、おかしいじゃないですか(笑)。野球選手の本じゃないですよね。
(小島慶子)ええーっ!?でも、『こんな俺にも野球の神様は微笑んだ』っていう。
(吉田豪)そうなんですよ。ちゃんと、実績はすごい持っている方で。
(ピエール瀧)名選手ですよ。
(小島慶子)野球選手ってそんな不良の方で。しかも、いま、おいくつですか?
(吉田豪)いま、47才ですね。
(ピエール瀧)昭和のね、プロ野球選手ねえ。ここまではわからないですけど、基本このラインというか。むちゃくちゃだったらしいですね。
(吉田豪)昭和はそうです。ただ、その下の世代でここまでヤンチャだったのは、たぶん愛甲さんぐらいかな?っていう気はしますね。
(ピエール瀧)すごいですよね。衝撃の発言が、『この日本球界においてドーピングのパイオニアになろうと思った』っていうね(笑)。
(吉田豪)筋肉増強剤ね。
(小島慶子)それ、自慢することなのか・・・?(笑)。
(ピエール瀧)すげーこと言ってんな!と思って。
(吉田豪)なによりも最初に俺がやろう!ぐらいの。
(小島慶子)いやいや・・・そんな方がいらっしゃったんですね。
(吉田豪)本当にいい本なんですよ。芸能界で、ましてやいまドラッグで大騒ぎになっている中で、絶妙というか微妙なタイミングで、いろいろ書くわけですね。『はじめに』の書き出し部分から、『ケンカ、ドラッグ、ギャンブル、そしてドーピングね。全てが野球の肥やしになると信じてやりたいことはやってきた』って言っていて。
(小島慶子)野球の肥やしになると信じて?
(吉田豪)まあ、なるかどうかわからないですけど(笑)。ただ、本当にタブーがないんですね。実家の職業からなにから、なんでも書いちゃう人で。まあ、幼い時からヤンチャだったわけですよ。中学時代から暴走族とつるんだりするような悪ガキで。初体験の話とかもサラッと書いてあって。『女を知ったのは中学3年。いちばんワルだったのが初体験の女で・・・』当時は不良の女性に人気があって。ただ、不良の人たちは告白の方法がすごいらしいんですよね。腕にカッターで愛甲さんの名前を彫って、『あたしと付き合いな!』って正面から言われるらしいんですよ(笑)。
(小島慶子)(笑)
(ピエール瀧)あと、ある日突然目の前にレディースのヘッドが3人ダッダッダッ!って並んで、『タケシ、どれにする?』って(笑)。
(小島・吉田)(笑)
(吉田豪)そう言われても・・・っていう。
(ピエール瀧)かっこいい!
(吉田豪)こっから選ばなきゃいけないの?っていう感じですよ。
(小島慶子)すごいですね。完全に向こうペースなんですね。
(ピエール瀧)どの部隊率いるの、あんた?みたいな(笑)。
(小島慶子)それはすごい青春だったんですね。
(吉田豪)当然シンナーを覚えたのも中学時代で。そのシンナーの話ってのも、今どきそんな書き方はないだろう?っていう感じで。『吸っていると、嫌なことを忘れられて、全てが楽しくなった』って感じで。普通、いま書くとしたら、多少気を使うじゃないですか。『くれぐれもみなさんにはマネしてほしくない』とか。そういうの、ぜんぜんないんですよ。いかに楽しくて、いいものなのかっていう感じで。ダメですよ、それ!っていう(笑)。とか。
(ピエール瀧)これをね、サラッと言えるってことは、その他書けないとこでどんだけのことがあるんだ?っていう。
(吉田豪)そうですよね。
(小島慶子)いろいろ選りすぐりのところで書けるものを書いたっていう。
(吉田豪)10分の1ぐらいしか使ってないらしいんですよ。残りの10分の9ってなんだ?っていう話ですけど。あと、まあシンナーとかボンドの幻覚描写もすごい克明なんですね。仲間と山の中でボンドを吸っていた時に、『目の前に高層ビルが建った。逗子の山の中に新宿副都心のようなビルが乱立する』って。それでふくらませたビニール袋の上に、小人が立つらしいんですよ。『ピコッと立った彼が、「もうすぐだよ」って知らせてくれる。それが幻覚の始まりだった』って(笑)。
(ピエール瀧)すごいでしょう?(笑)。でもそんなことをやりながら、野球でぐんぐん。神奈川ナンバーワン、そして全国制覇ってやっていくわけですよ。
(吉田豪)高校時代にシンナーで補導された後に真面目に野球に打ち込むようになるんですよ。で、甲子園優勝を果たすまでになるんですけど。でも甲子園でもピンチになると、スタンドから『おいおい愛甲、コレが足りないんじゃないか?』って純トロ。まあシンナーですね。の入ったコーラの缶を差し出しながら応援されたりとか。でも、まじめにやったんですよ。『1年間、タバコ以外は全て断った。女を覚えてから最も長かった女禁期間でもある』って書いてあるんですけど。タバコ吸ってるんですよ、つまり(笑)。
(小島慶子)そうなの?それもダメじゃないの(笑)。
(吉田豪)ダメですよ。
(ピエール瀧)いやー、でもそうやって聞くと悪いことの数々な気がしますけど。当時の甲子園のスターとかそういうのって、もうそんなじゃないとっていう。
(吉田豪)ヤンチャですよね。基本、ヤンキーというか、そういう人たちがやる文化というか。
(小島慶子)そうだったんだ!
(ピエール瀧)そこで、それぐらいね、突き抜けていたんだと思いますよ。この人。愛甲さんは。
(小島慶子)へー。清く正しいね、子どもたちが甲子園の土を踏んでいるみたいな。
(吉田豪)汗と涙みたいなね、小島さんの考えるような野球とは違うんですよ。ぜんぜん。
(小島慶子)私はさ、門外漢だから。スポーツ一直線みたいな・・・
(吉田豪)ぜんぜんぜんぜん。こういう人です。さらに、女断ちしてたんですけど、甲子園優勝でパレードするんですけどね。で、そのパレードの後にスナックで乾杯するんですよ(笑)。
(小島慶子)おかしいじゃない(笑)。甲子園でしょ?ねえ。
甲子園優勝パレード後にスナックで乾杯
(吉田豪)甲子園ですよ。甲子園のスターが、エースが優勝してスナックで乾杯して、知り合いの社長のおごりでそのまま堀之内のソープへ。するとお姉さんに『あなた、愛甲くんでしょ?昨日のパレード行ったのよ』みたいな。バレたっていうね(笑)。
(小島慶子)すごいですね。
(吉田豪)さらには、その後祝賀パーティーをやったんですけど。後輩とか集まって。お祝いは純トロだったみたいな(笑)。そんなのばっかり。
(小島慶子)あ、じゃあぜんぜん足は洗えてないわけですね。
(ピエール瀧)ただ、いいところは『こんなことを言っているけど、俺は弱いものいじめは1回もしなかった』って。そこは一貫してるんですよ。
(吉田豪)後味がいいんですよ。嫌な不良の話はそんなにないというか。で、さらにそっから進んでいくと、いろんな野球選手の話も出てくるんですけど。それがまた、いちいちいいんですよね。たとえば長嶋さんの話だと、体をちょっと壊していたんですよ。腕とか。で、ちょっとマッサージを受けている時に、巨人軍のところの。で、長嶋さんに初めてあったと。高校生の時に。で、長嶋さんが『おっ、愛甲くん。ねえ、知ってるよ!』みたいなことを言った直後に長嶋さんが巨大な屁を放ったとか(笑)。
(小島慶子)(笑)
(ピエール瀧)ブヒッ!って。
(吉田豪)長嶋エピソード、それしか出てこないんですよ(笑)。伝えたいの、そこか!っていう。
(ピエール瀧)屁こいた!屁こいた!っていう。
(吉田豪)すごい屁だったっていう。
(小島慶子)長嶋さんもすごいですけどね。たしかにね。
(吉田豪)で、人間的スケールで群を抜いていたのが張本勲さんというね、僕も大好きな。張本さんがとにかくすごかったっていう感じで。僕、直に愛甲さんに会って話を聞いたんですけど、張本エピソードは本当に鉄板なんですよ。まあ西武との試合で、ロッテのピッチャーのデッドボールをきっかけに、両軍の選手が駆け寄って乱闘を始めようとした時に、ベンチから張本さんが最後出てきて、一言。『お前ら、全員野球できへん体にさすぞ!』。
(小島慶子)さすぞ!(笑)
(吉田豪)で、乱闘がそこで終わったりとか。
(ピエール瀧)それでサーッと帰っていったの。愛甲曰く、動物的本能で張本さんを見た時に『これはマズい』って思ったって。
(吉田豪)『これは勝てない』って。
(ピエール瀧)本当に。『ちがうぞ、この人』っていう風に。
(小島慶子)(笑)
(吉田豪)本に出てないんですけど、本人から聞いたんですけど、ある話の長い監督がいて。話している最中にずっと終わりそうで終わらなくて。まだるっこしい話をしていたらしいんですよ。で、張本さんは常にいちばん後ろで、将軍みたいな座り方してるらしいんです。足をガーッと開いて、バットをこう置いて、目をつぶって、こうやって。
(小島慶子)足の間にバットを置いてね。
(吉田豪)こうやって聞いていて、ぜんぜん終わんないから、『おい!お前の話はいつ終わるんじゃー!?』って(笑)。
(小島慶子)怖い(笑)。
(ピエール瀧)選手ですよ、選手。選手が監督に向かって言ってるんですよ。
(吉田豪)『お前はなにが言いたいんじゃ!?』って(笑)。
(小島慶子)でも正しいっていう(笑)。
(吉田豪)みたいな感じで、僕がいちばん衝撃を受けたのが、これも本には出てない話なんですけど、ロッテの選手が乗ったバスが黒社会の方々と思しき車に道をふさがれて。事情はわからないけど、怒り心頭のヤクザに対して張本さんがバスを降りて行って、時間にして5・6分で何事もなかったようにして張本さん、戻ってきたらしいんですけど。それが実はね、ロッテが近鉄に勝ったんですけど、野球賭博で近鉄に張っていた人たちが怒って、みたいな(笑)。
(小島慶子)あ、なるほど。
(吉田豪)そういうのを。『なんでお前ら勝ちやがって、この野郎!』みたいなのを張本さんが抑えに行くみたいな。で、そういう力のあった人なんですけど、実はバス移動の時って、普通はレギュラー選手、ベテランの人が後ろに座って、若手が真ん中に座るっていう。修学旅行のバスみたいなシステムがあったみたいなんですけど。ただ、張本さんは常に若手に混じってバスの真ん中、しかも補助席に座っていたという。『理由、わかりますか?』って聞かれて、わかります?
(ピエール瀧)真ん中に座っている理由?
(小島慶子)しかも補助席。サッと移動できるように?
(ピエール瀧)いちばん死なないから。
(吉田豪)正解です!
(ピエール瀧)(笑)
(吉田豪)いや、交通事故的な意味だと思うんですけど。違うんですよ。要はヒットマンに外から撃たれないためっていう(笑)。
(小島慶子)ええーっ!?
(ピエール瀧)俺、交通事故だと思った。前からも後ろからも横から来ても大丈夫ってことだと思ったけど。そういうことなんだ。
(吉田豪)そういうことです(笑)。
(ピエール瀧)周りの選手たちを全員盾にして(笑)。
(吉田豪)そうです。ドンパチになっても大丈夫っていう。
(小島慶子)隣に張本さん座ったら、俺、盾か?って思うじゃない。いやだー。
(吉田豪)いちばん危ないっていうね。どんな野球選手だ?っていうね。そういう話がどんどん出てくるんですよ。愛甲さん。
(ピエール瀧)でもそんな張本さんもこの間、イチローに抜かれるまでは日本球界の最高安打記録ですからね。
(小島慶子)そうですね。偉人ですもんね。
人間国宝・金田正一伝説
(吉田豪)さらには、人間国宝・金田正一さん。カネやんの話が本当、面白いんです。カネやんって僕もいちばん大好きな野球選手なんですけど。400勝投手ね。現役時代に監督を監督していたっていう有名な話が。『選手交代、俺!』って勝手に出るっていう(笑)。ルール、自分で作っていた人なんですよ。
(小島慶子)すごい(笑)。
(吉田豪)本当にデタラメな人で。僕も取材した時にいきなり怒られたんですよ。『なんや、その髪は!日本男児が金髪にすると、チンコが勃たなくなる!』って言われて(笑)。
(小島慶子)そんなデタラメな(笑)。
(吉田豪)根拠がわからないんですよ(笑)。『すいませんでした!』って。で、愛甲さん曰く、カネやんっていうのは自分の持っているもの、食べるもの、着てるもの、全部が日本一じゃないと気が済まない人っていうね。ちなみに先週紹介した長門裕之さんのステーキ屋さんっていうのはカネやんと一緒にやったものだったりして。あの2人も親友だったりするんですけどね。デタラメな話、いっぱいあるんですよ。選手全員で鍋をやっている時にカネやんが来て、『ワシのカミさんが日本一美味い餅を送ってきたからな。秋田の餅だ。滅多に食えんぞ!みんな、食え!』っつって。そう言われるとすごい美味しいらしいんですけど、後から『これ、どっか有名なところの餅なの?』って聞いたら、サトウの切り餅だったと(笑)。そんな話ばっかり出てくるんですけど。
(小島慶子)(笑)。秋田で買ったサトウの切り餅だったのかな?
(吉田豪)で、ロッテの園川さんっていうピッチャーが・・・
(ピエール瀧)園川。左ピッチャーね。
(吉田豪)ボークを取られた時に、主審にカネやんが怒ったわけですよ。『なんでボークや!?』っつって。で、主審が『監督。ワインドアップでプレートを外したらボークです』って。これ、僕もわかんないんですけど。
(ピエール瀧)モーションの途中で外しちゃいけないんですよ。
(吉田豪)そしたらカネやん監督がね、『なに?誰が決めた?ワシは知らん!』っていうね(笑)。
(小島慶子)(笑)
(ピエール瀧)あの、ボークのルールの中では基礎中の基礎です(笑)。そんなに牽制とかの難しいことじゃなくて、基礎中の基礎です。
(吉田豪)(笑)。いちばん知っておかなきゃいけないところ。
(ピエール瀧)わしゃ知らん!って(笑)。
(吉田豪)で、それで怒って主審を蹴飛ばしたんですよ。カネやん。で、1ヶ月の謹慎を食らうんですけど。それが終わった後、後日選手が集められて。普通だったら『迷惑かけるけどがんばってくれ』って言うところなんですけど、カネやんは違うわけですよ。『ワシは1ヶ月の謹慎になったが、今回の一件でいちばん悪いのは園川!お前じゃ!殿堂入りのワシにあんな真似をさせおって!』って(笑)。酷いっていう。
(小島慶子)酷い。酷すぎる(笑)。
(ピエール瀧)すごいんですよ。僕ね、本を読んでいて、エピソードがあって。カネやん、ずーっとこの調子でグラウンドでやっているから、ものすごい試合が中断したりとか、めっちゃくちゃになるんですって。それで、『審判!さっきのストライク、ボールおかしいやないか!』ってバーッと言ってるから、審判もキャッチャーのやつに『お前んところの監督、どうにかしてくんねーか?』って言ったんだって。そしたらキャッチャーが審判を見ずに前を見たまま、『お願いですから、退場にしてください』って(笑)。
(小島・吉田)(笑)
(ピエール瀧)自分のところの監督を。『いいから、退場にしちゃってください』って(笑)。
(吉田豪)そう。選手がみんな困っていたらしいんですね。愛甲さん、選手会長だったんで話さないといけないんですけど。『監督と野球の話、したことがない』って言いますからね。監督に部屋に呼ばれて、なにを話すのか?って思ったら、『愛甲!見ろ、ワシの財布。ワシの財布には常に100万円女房がピン札を入れといてくれる。お前もこうせい!』っていう。なにをアドバイスしてるんだ?っていう(笑)。そんなのばっかりなんですけど。
(小島慶子)(笑)
(吉田豪)で、この『CONTINUE』っていう雑誌でこの間会ってきまして。衝撃の事実を。球界を揺るがすような話を聞いちゃったんですよ。1回だけ、王さんとカネやんと食事をしたことがあるらしいんですね。この話は本にも出てきましたけど、詳細は出てこなかったんですよ。で、その時に中畑さんのことを。意外とワンちゃんって口が。すごい真面目な人に思われるけど、意外とヤンチャだから。ヤンチャな口を聞いたみたいで。
(ピエール瀧)現場の人ですからね。そういうところ・・・
(吉田豪)僕もそういうこと聞いていたんで。中畑さんの話になって。中畑さんに結構キツいことを言ってたって聞いたんで。『ああ、だって昔、ワン公発言、ありましたからね』って言って。あったんですよ。中畑さんが裏で『ワン公』って言ってるのがバレて、みたいなトラブルがあって。その謎もわかっちゃったんですね。実は、事の発端が麻雀だったんですよ。王さんと中畑さん、実は麻雀仲間で。その日、たまたま中畑さんが2回続けてダマテンで上がったら、ワンちゃんが怒ったんですよ。『キヨシ、この野郎!俺を狙い撃ちにしてんだろ、コラッ!』っつって。次の日、中畑さんが『ワン公の野郎、なにが世界の王だよ!たかだか麻雀でムキになりやがって!』って話していたら、それを記者が記事にしちゃって・・・
(ピエール瀧)あー。
(吉田豪)つまり、麻雀仲間ではあったんですよ(笑)。で、それで中畑さんが引退する時にワンちゃんがカネやんにこう言っていたらしいんですね。『中畑が引退だなんて、ふざけんな!引退っていうのはな、実績を残した人間がするもんだ。あいつは、ただのクビだ』って(笑)。
(小島慶子)王さんも結構キツいですね。
(ピエール瀧)まあ、現場の人ですから。結局熱くなる感じのね、部分あるでしょ。それは。
(吉田豪)麻雀が発端ですからね。全部、それも(笑)。
(小島慶子)野球選手のね、確執が。いやー、面白いですね。
(吉田豪)これ、読んだ方がいいですよ。
(ピエール瀧)これは面白かったですね。
(小島慶子)球界の野良犬ね。
(吉田豪)野球を知らなくても楽しいです。
(小島慶子)ちょっとこれ、私ぜんぜん野球わからないですけど、借りて帰ります。ありがとうございます。じゃあ、また来週もよろしくお願いします。
<書き起こしおわり>