高野政所が宇多丸に語る 聖地インドネシアの最新FUNKOT事情

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FUNKOTの伝道師、高野政所さんがTBSラジオ『ウィークエンドシャッフル』でFUNKOTを特集。現地インドネシアでDJデビューした体験と、そこから感じたことを語っていました。


(宇多丸)ということで、今夜は『祝!インドネシアでDJデビュー記念 高野政所 a.k.a DJ JET BARONのFUNKOT最新・最速・最前線レポート』をお送りしております。改めてご紹介しましょう。FUNKOTの伝道師、DJ JET BARONこと高野政所さんです。

(高野政所)はい、政所です。よろしくお願いします。

(宇多丸)さあ、ということで、FUNKOT誕生の地というか、本場インドネシアで、高野政所さんはどんな町に訪れ、どんなことを目撃し、どんなDJをできたのか?3つの都市で?

(高野政所)そうですね。三都物語を短い時間で(笑)。6日間で回ってきました。

(宇多丸)やっぱり、3つの都市で違うんですね?

(高野政所)ぜんぜん違ったんですよ。これが。

バンジャルマシンのディスコ事情

(宇多丸)面白いですね。では、3つの都市ごとに伺っていきたいと思います。さっそく最初の都市。第一部 バンジャルマシン編!

(高野政所)はい。

(宇多丸)バンジャルマシン?

(高野政所)バンジャルマシンって聞いたこと、ないですよね?

(宇多丸)初めて聞きましたね。バンジャルマシンっていう土地があるんですね。

(高野政所)あの、バリ島に行く時にその地図上に出てくるようなとこなんですけど。バンジャルマシンっていうのはインドネシアのカリマンタン島っていう。島にわかれてるんですけど、この南端にある州都ですよね。そこで、一応石炭の産地であり、観光地としての知名度は全くない。つまり、外国人が訪れることはほとんどないような・・・

(宇多丸)名前、かっこいいですよね。バンジャルマシン!『マシン』がもうたまらない。

(高野政所)そう。行った連中は『マシン軍団』って呼んでるんですけど(笑)。

(宇多丸)マシン軍団(笑)。いいですね。

(高野政所)バンジャルマシン1号としてね。で、水上生活とかをしている人が多いんですよ。で、『Banjarmasin people』とかでGoogle画像検索をするとですね、裸の子どもたちが川で遊んでいる写真とか。もう水上マーケットの様子しかあがってこないんですよ。

(宇多丸)やっぱり、すごいいなたーいところなんだ。

(高野政所)もう、ド田舎です。もうウルルン滞在記もみたいな。俺、こんなところ行くの!?っていう。

(宇多丸)だって、クラブでしょ?

(高野政所)あるの?って思うじゃないですか。あるんですよ。それがもう、3000人規模のディスコがいくつかあるんです。

(宇多丸)いくつかだ。それも。

(高野政所)で、まあ今回はダイナスティディスコっていう、ホテルと併設している比較的新しめの箱でプレイする。


(宇多丸)まあ、きれいめの感じで。

(高野政所)いや、でも本当ド田舎にこんなところがあるのか!?っていう感じで。まあいくら水辺でもねageha、新木場水辺ですけども。水上生活してるやつ、いないじゃないですか?

(宇多丸)(笑)。そりゃそうですよ。

(高野政所)これ、いまちょっと写真あがってるんですけど。バンジャルマシンってこういうところなんですよ。

(宇多丸)はいはい。あ、やっぱ船、いるわ。うわっ!なんか水だらけって感じだね。

(高野政所)川が流れていて、その周辺で人々が生活しているようなところなんですけど。夜な夜なそういうやつらがディスコに遊びに来ているっていうね。

(宇多丸)あの、観光客が行くようなところじゃないから、現地の人たちなんですね。お客は。

(高野政所)もう、どローカルですね。あとでわかったことなんですけど、バンジャルマシンで外国人がDJしたことは初めてらしいですよ。

(宇多丸)ほう!要は他のジャンルでもってことですね。

(高野政所)まあ、他のジャンルが無いんじゃないか?って気がするんですけどね。FUNKOTしかないかもしれないですね。まあ、そんなところでやったんですけども。その前情報っていうのが結構入ってて。バンジャルマシンの。どローカルなんで、まずそのFUNKOTの中で中国語をモチーフにした曲っていうのがあるんですよ。それはマンダリンって呼ばれていて。『マンダリンは禁止だよ』というんですね。

(宇多丸)禁止。

(高野政所)かけちゃいけない曲がある。縛りがあるんですよ。

(宇多丸)かけちゃいけないんだ!かけてもウケないよ、じゃなくて、かけちゃいけない。

(高野政所)まあ、どうせウケないからかけるな!っていうんですね。それからあと、『FUNKOTのダウンビート曲中心でやれ』と。7割ぐらいダウンビート。縛りがあるっていうのは聞いてたんですよ。それだけでも結構なね。右手をもがれたみたいなことなんですよ。僕、中国語の曲を結構かけたりするんで。で、まあ着いた早々にサウンドチェックをしたわけですよ。で、とりあえずまあ日本から初めて来たし、やってやろう感っていうのがあるじゃないですか。カマしたれ!みたいな。で、ちょっと日本語の曲とかをサウンドチェックでかけるわけですよ。

(宇多丸)うんうん。

(高野政所)で、僕すんごいインドネシアのこと事前に調べておいて。COWCOWさんのあたりまえ体操ってあるじゃないですか。

(宇多丸)あたりまえ体操♪

(高野政所)はい。あれがインドネシアでいま、すごい流行ってるんです。

(宇多丸)えっ!マジで!?へー。

(高野政所)ものすごい流行ってるんですよ。で、それをリサーチしてたんで、リミックスを作っていったんです。わざわざ。

(宇多丸)これは絶対ウケるぞと。

(高野政所)で、ちょっと様子を見るかと。俺、こんなん用意してんぜ!みたいにかけたら、無反応もいいところで。もうそこで、日本語禁止!と。

(宇多丸)つまり、言葉がわからないと、もう無反応っていう土地柄。

(高野政所)そうなんですよね。あと、そのダブステップとか最近のベースミュージック的な要素を入れたものもウケない。

(宇多丸)要するにちょっと世界の最先端の動きと合っちゃってるよ!みたいな。そういうのはいらないと。

(高野政所)そういうの、いらねーから!みたいな感じになっちゃっているんですよ。だから日本における最先端の楽曲をプレイしたところで、次々ダメ出しと指示が入ったんですよね。で、まあそういうことになると今度は、現地の流行曲中心でやらなきゃいけないし。だから日本語禁止だし、そのマンダリンも禁止。ハードファンクと呼ばれるインストゥルメンタルですね。歌が入っていないハードなものは、多くて2曲まで。そんなに禁止されたこと、ないですよ。俺。DJやる中で。

(宇多丸)あー。まずDJの前に禁止っていうのがないんだけど。

(高野政所)しかも、そこで信頼も全くされていないのがヤバいのが、『心配だからセットリストを出せ!』と。事前に。もうどんだけだ!と。

(宇多丸)まあ、向こうにしてみたらでもね。要はそれこそ『逆ジェロ』って言ったけど、わかるわけねーじゃん!っていうのがどっかにあるんだよね。

(高野政所)そうなんです。こいつができるわけねーだろ?みたいな。で、まあサウンドテストでもカマしてしまったので。カマしすぎたので、やっぱりしょうがないと。で、まあ実際ね、イベントが始まったんですけど。まあ、驚くべきことに、たくさん出会うわけですよ。まずびっくりしたのが、現地のDJ。プレイ中にずーっと携帯電話いじってるんですよ。

(宇多丸)ほー。

(高野政所)ナメてるじゃないですか。

(宇多丸)ターンテーブルじゃなくて?

(高野政所)もちろんそのCDJ。USBメモリでやってたかな?最新の揃ってるんですけど。ピオニール(Pioneer)の。2000みたいな。で、もう携帯電話をミキサーのところに置いて、ずーっと見てるんですよね。ふざけんな!って感じじゃないですか。

(宇多丸)なに見てるの?関係ないの、見てるの?

(高野政所)それが実はね、必須なもので。Blackberryっていう携帯が向こうで流行ってるんですけど。あれでメールを受けるんですけど。それがリクエストなんですよ。お客さんからの。

(宇多丸)はー!

(高野政所)で、フロアからメールで飛んできたやつを。

(宇多丸)ヤバッ!サボってるどころじゃないんだ。

(高野政所)そうなんですよ。それ、仕事なんですよ。

(宇多丸)超大変じゃない!それ。

(高野政所)日本で言うLINEみたいなやつですよ。リアルタイムで飛び込んできたやつを。

(宇多丸)それ、対応いちいちしてるの、大変じゃないすか?

(高野政所)しかも、リクエスト来たお客さんの名前を呼んであげたりすると、チップがもらえたりする。

(宇多丸)あー!昔ね、ディスコ時代はさ、『○○さんからのリクエストで』みたいなのを言って、みたいなの。なくはなかったけど。いま日本では考えられないスタイル。

(高野政所)考えられないですね。その、クラブっていうよりもやっぱりディスコなんだなってそれで思って。まあ現地の盛り上がりを。お客さんを見たら、本当にそのダウンビートと現地の演歌みたいな、ダンドゥットっていう音楽があるんですけど。そのリミックスが多いんですよ。そういうのって、日本ではあまり評価されてないっていうか。人気がそんなないわけです。でもそういう、インドネシア人しかわからないようなものが、もちろん大ウケしてると。ここで結構、心が折れるんですよね。で、どうしようかな?と思って。あと、しょうがないからDJの動きとかミックスとかをずっと見てたんですけど。DJにアシスタントっていうのが存在するんです。

(宇多丸)はいはい。

(高野政所)ブースの横に怖そうな兄ちゃんが後ろ手に立って。ステージの上なんですけど、お客さんをにらみつけてるんですけど。そいつ、なんなんだ?って聞いたら、『これ、俺のアシスタントだ』って言ってて。タバコに火をつけてくれたりとか、水を、ペットボトルのキャップを開けてくれたりとか。

(宇多丸)付き人みたいなのが。

(高野政所)のがいるぐらい、ちょっと。

(宇多丸)地位が偉い感じ。

(高野政所)偉いんですよね。DJが。あんまりね、日本だとDJとお客さんの境目ってそんなに・・・まあ、仲間同士でやってたりっていうのもあるけれど。

(宇多丸)差をつけてるんだ。ものすごい。

(高野政所)マジ、プロじゃん!みたいな感じなんですよね。で、まあそのだんだん現地のDJがリクエストに応えながら、盛り上げていくんですよ。さあ、出番が来ると。あと20分ぐらいで出番だなと思ったら、突然、インドネシア語がわかる僕らの師匠みたいな人がいるんですけど。その人が外に出てたタイミングで、強面のおじさんたちがブースに乱入してきたんですよ。

(宇多丸)えっ!?えっ!?

(高野政所)で、インドネシアの客ってすごいやっぱり血気盛んな人が多いから、変な曲でもかけちゃったのかな?と思ったら、そんな感じでもないんですね。で、要はそれ、警察官で。警察がステージに上がっちゃって。で、『DJの音、止めろ!』っつって。客電つけさせて。で、言葉のわかんない中でDJたちがすげー深刻な顔になっちゃってるわけですよ。

(宇多丸)要は風営法みたいな、そういう。風営法でクラブ営業禁止!みたいな。そういう。

(高野政所)なんかそういうのだと思うんすけど。言葉がまずわかんないから。とにかくDJがものすごい固まった表情をしてて。で、『Don’t worry.Don’t worry.』って言ってくるんですけど。まず怖いじゃないですか。

(宇多丸)いきなりそれだ!

(高野政所)で、お客さん半分帰っちゃうし。俺らもDJブースにいたんですけど、『座れ!』って椅子に座らされて。携帯のライトで乱暴に顔を照らされて(笑)。『なんだ、お前?どこから来た?』って。そん時、もう人生終わったな・・・って思って。

(宇多丸)(笑)。このままインドネシアの牢獄にね。ミッドナイトエクスプレスみたいな感じになって。

(高野政所)なるのかなって。インドネシアだから賄賂とか通じるから、俺、現金持ってたっけ?みたいな。もしかしてこれ、どっきりじゃないか?とかいろいろ考えたんですけど。どっきりにしてはちょっと深刻すぎる。雰囲気が。で、一人ひとり呼ばれてボディーチェックをされて。で、結局意味がわかんないんですけど、深刻な話し合いがしばらく続いていて。で、なんか警察が退去したんですよ。で、一応DJが何事かをフロアに向かってしゃべったら、パチパチパチって拍手がフロアからあがったんですよね。あ、なにもなかったのかな?と。一応助かったのかな?っていう状況だったんですよ。それで、まあ音楽が暗くなってかかり始めて、で、そのMCとかDJがマイクを持って、『Enjoy tonight!』って。『Enjoy tonight!』じゃねーよ!バカ!って。楽しめるかよ、バカ!って。もう死ぬかと思ったんで。

(宇多丸)しかも、いちばん緊張してる時なのにさ!

(高野政所)よりによって日本人の来ている時にそれはないだろ!っていう。まあ、そういう情報があったのかわからないですけど。そのダイナスティディスコで初めてのそういうガサ入れがあったっていうのがあって。理由はよくわからないですが。風営法的なものか、薬物的なものか、わからないですけど。とにかくものすごい怖い状況で。そんな楽しさと怖さを連続で味わっちゃって。感情が一周してしまって。なんか楽しくなってきた中でDJを始めたわけですよ。

(宇多丸)もうさ、DJに対する緊張の件は、もう飛んじゃってるのね。逮捕されなくてよかった!って。

(高野政所)もうだから、精一杯いまを生きよう!っていう(笑)。

(宇多丸)(笑)

(高野政所)いまを楽しもう!みたいな気持ちになったわけですよ。で、DJプレイ始まって。さっきサウンドチェックでダメ出しされたけど、日本から来たっていう気負いで。日本人のね、トラックのヤバさとか日本人の爪跡みたいなのを残したいなっていう気持ちが強めだったんで。そういう選曲をちょっとやったんだけど、やっぱり盛り上がりがそれほどじゃなかったんすよ。1日目。で、バンジャルマシンは2日回したんですけど、それでもなぜか1人の現地女性から握手とか写真を求められて。『I am NO.1 fan! I love you!』まで言われる、謎のモテ現象っていうのをね。

(宇多丸)おー!

(高野政所)DJ、モテるなと。インドネシアのDJ、モテんじゃん!っていう。

(宇多丸)(笑)。やっぱり、地位も高いし。だから日本でも相当な。しかも日本で、この感じだったらよっぽどお金持ちだと思われてるよ?

(高野政所)っていうことっすよね。で、これはちゃんと郷に入っては郷に従うべと。

(宇多丸)ウケた方がいいなと。

(高野政所)2日目、ちょっと心を改めたんですね。前日の反省を活かして、そういう郷に入るプレイをしたんですけど。まあ、出だしから超盛り上がったわけですよ。もう盛り上がる曲っていうのはある程度決まっているっていうのもあるんですけど。で、ブースに女の子が駆け寄ってきちゃって。肩くんで写真撮ってよ!みたいな。

(宇多丸)おいおいおい!

(高野政所)これ、信じてもらえないかもしれないですけど。こういう・・・ちょっと見てください。こういう、コレもんですよ。

(宇多丸)ああっ!かわいいじゃん!えー!マジで!?

(高野政所)そうなんですよ。こういう女の子たちが、結構ひっきりなしに来て。DJしてんすけど、写真撮ってくれ!っつって。

(宇多丸)スターじゃん!スター。

(高野政所)うわっ、すっげー気分いい!って思って。

(宇多丸)未だかつてないですよ、だってそれ。

(高野政所)インドネシアでDJ、クソモテるわ!っていう。で、そのプレイが、出だしが良かったんでしょうね。当然、リクエストという恐ろしいものが来るわけですよ。で、まあ一応日本人なんで、そのへんはたぶん事前に『リクエストは受けられない』みたいなこと、あったんだと思うんですけど。『名前を呼んでくれ系』っていうのがあるわけですよ。現地のディスコだと何千人も入っている中で名前を呼ばれて、ビジョンに名前が出るんですね。それがすごいステータスらしくって、すごいリクエストが来るんですね。

(宇多丸)へー。そんな変わったシステムなんだ。

(高野政所)で、まあウワーッ!って女の子が寄ってくるんですよ。で、わかんないから。わからないじゃないですか?そこで、アシスタントですよ。

(宇多丸)あー!(笑)。

(高野政所)訳してくれっていうか、書いてくれと。文章に書いてくれっつって。メモに書いてもらったんですけど。インドネシア語で、しかも超長文だったんですよ。読めるわけないじゃないですか!

(宇多丸)(笑)

(高野政所)困り果てたところに、ダイナスティディスコのチーフDJ。トップDJのブライアンっていう男が来てくれまして。キング・オブ・パーティーっていう異名を持ってるんですけど。ブライアンが来てくれて、助太刀してくれて。マイクやってくれたんですよ。そしたら、10万ルピア。つまり千円ですね。チップが僕のブースの横に置かれて。これが2回、あったのかな?日本人でDJしに行って、チップをもらうって。

(宇多丸)チップ、ないですよ。

(高野政所)ヤバいじゃないですか?これ、行けんね!みたいな。で、現地有名曲とか、前日盛り上がっていたものを勉強してたんで。話題の曲をどんどん入れて。で、少しでも日本のセンスを出したい!っていうので、インドネシアで日本の有名な楽曲といえば、五輪真弓の『心の友』じゃないですか。

(宇多丸)前ね。前、ありましたね。

(高野政所)なぜかみんな知っているっていう。あれのリミックスをかけたんすよ。そしたらもう、現地のDJと大合唱になりましてね。



(宇多丸)へー!

(高野政所)まあ、ここでインドネシアのFUNKOT DJと日本の気持ちが音楽でひとつになった瞬間、みたいな。で、その後フロアに出たら、やたら女の子にモテまくるんですよ。

(宇多丸)ちょっと待って。モテた話ばっかりじゃん!

(高野政所)本当、楽しかった!(笑)。

(宇多丸)(爆笑)。いやー、でも良かった良かった。ああ、そう。じゃあとにかくバンジャルマシンの危機的な状況からの、一転して天国に。

(高野政所)そうなんですよ。まあ、とにかく楽しくて。で、ギャラまでいただいちゃって。これ、結構びっくりするんですけど、1回のプレイで、一晩で実は日本円で2万円ぐらいもらったんですね。で、現地の肉体労働者が1ヶ月働いて稼ぐお金が1万3千円くらいなんですよ。ちょっと考えてみてください。

(宇多丸)うわー!じゃあ、一晩でいっちゃったわけだ。

(高野政所)いっちゃうんですよ。そりゃ、DJ金持っているし。モテるわー!

(宇多丸)そういうことだね。

(高野政所)プロなんですよ。本当、やつらは。我を出さない。お客さんの好きな曲を丁寧につなぐっていうね。

(宇多丸)特にバンジャルマシンは田舎でもあるから、すごくドメスティックな。じゃあそれに合せて。でも、ロックしたわけだからね!

(高野政所)がんばりました。

ジャカルタのディスコ事情

(宇多丸)さあ、じゃあ続いてそのバンジャルマシンで2日やって。続いて、どこに行った?

(高野政所)ジャカルタ編でございます!

(宇多丸)ジャカルタ。もちろん、ジャカルタは結構デカいわけですね?

(高野政所)聖地ですよね。ジャカルタっていうのはインドネシアの首都で。人口950万人を超える大都市なんですけど。ここのジャカルタ北部のコタ地区でFUNKOTっていう音楽は生まれたわけですよ。

(宇多丸)そうかそうか。ニューヨークのサウス・ブロンクス。

(高野政所)そう。そこにいっちゃうみたいな。まあ、そこはほとんど時間がなかったんですけど、FUNKOT発見当初からお世話になっているジャカルタ先輩という人物が、いま現地でカフェをやってまして。コタ地区じゃなくて、南のお洒落な地区でDJを。

(宇多丸)コタ地区はやっぱりハードな地区なんですね。

(高野政所)そうですね。超水商売の、縦社会の。厳しいディスコ社会なんで。そういうのを、息抜きのつもりでやったんですね。で、そこはインドネシアでもサブカルとか、オルタナティブ感のある、知識層の若者が多いカフェなんですよ。で、FUNKOTってそういう子、聞かないじゃないですか。でもまあ一応、日本でいつもやっている、バンジャルマシンとは違う、いつもの自分のプレイをやったら大ウケしたんですよ。で、まあそこでバンジャルマシンのフラストレーションは解消できたんですけど。どうやらその、現地の知識層の若いサブカル系の男の子たち・女の子たちは現地のディスコには怖くて通えないんですけど、日本で僕がやっているってことは知っていて、日本というフィルターを通したFUNKOTは、現地の知識層にウケてるっぽいんですよ。

(宇多丸)それってスゴいよね!インドネシア本国なんだけど。は、行けないから、日本を経由してちょっとソフトに。サブカルっていうか、カルチャー感を入れると、ウケると。

(高野政所)で、面白いのが現地のクソお洒落な人気トップインディーズバンドのWhite Shoes & The Couples Company。長いんですけど、そのメンバーの女の子。絶対にコタのディスコとか行かない子ですね。DJする時にhy4_4yhの僕が作った『ティッケー大作戦』とかをかけてくれているらしいんですよ。だからそうやって、ちょっとオルタナティブなシーンへ日本のFUNKOTが、その現地の音楽を再発見するきっかけになっているっていうのが。

(宇多丸)それはちょっと意外ですね。行ってみないと絶対にわからないですね。

(高野政所)わかんないですね。で、もちろんそこだけであれなんで、夜にFUNKOTの聖地。現代のFUNKOTディスコを代表する存在であるゴールデンクラウン。これもジャカルタに行った時に僕、行ってきたんですけど。お客さんとして遊びに行きました。で、やっぱりデカいんですね。で、ちょっとパワーアップしてて。DJブース、あるじゃないですか。それがデコトラみたいに電飾というか。LEDが光ってるんですけど。それが、動くんすよ!回ったり。

(宇多丸)DJブースが!?

(高野政所)DJブースが、左右に旋回したり、前に出たり後ろに出たり!

(宇多丸)そんなブース、見たことねーよ!

(高野政所)パワーアップしてるんですよ!ちょっと衝撃を受けて。

(宇多丸)ちょっとロボットレストラン化してるというか。

(高野政所)本当、ロボットレストランみたいになってました。日曜深夜だったんですけど、2千人以上かな?フロアにいて。2年ぶりの圧倒的な光景もそうなんですけど。かかっている曲種がバンジャルマシンとぜんぜん違うんです。バンジャルマシンはさっきのダウンビートやちょっと土臭いものがウケてたんですけど。割と洗練された美メロ。シンセビートも美メロなやつとか。で、バンジャルマシンで絶対にかけられなかった中国語の曲がガンガンかかっていて。

(宇多丸)これは人口のなんか比率が・・・

(高野政所)比率もあると思うんですけど。これぞFUNKOTだよね!みたいな。王道みたいなプレイで。お客さんがすごい沸いてたんですよ。

(宇多丸)あれかな?だからニューヨークのさ、そこそこHIPHOPの歴史を重ねてきたDJと、なんかサウスのさ、本当に現地のいなたーいさ。サウスも超遅いじゃないですか。だからその差があるのかもね。

(高野政所)あるかもしれないですね。だいぶ洗練されていて。シンセの音とかも、キレッキレの曲がかかってて。ああ、王道だなというので、すごく感動したんですけど。帰ってきたぜ!って感じで。

(宇多丸)ホッとしたね。しかもさ、あれじゃない?だってバンジャルマシンの女の子にもモテてさ、ジャカルタのそのお洒落な女の子にもさ・・・

(高野政所)そうですね。まあそっち側の、知識層なんでビッチ感はなかったんですけど、まあ写真撮影ぐらいは求められて。まあ、悪い気分はしなかったですね(笑)。

(宇多丸)(笑)

(高野政所)というか、楽しかったです(笑)。

バリ島のディスコ事情

(宇多丸)楽しかった(笑)。さあ、そしてジャカルタから3番目の都市。最後に訪れたところは・・・第三部。

(高野政所)バリ島でございます!まあ、バリ島っていうのは日本人にもリゾート地として大人気だし、知名度が高いじゃないですか。で、まあFUNKOTがかかっているのは外国人が多くいる海沿いのクラブとかディスコじゃなくて、州都デンパサール周辺のローカルディスコだったりするんですね。で、これは最後の2日間。25・26日の滞在だったんですよ。1日目は現地のディスコ回りというか。日本人も尊敬しているDJの回している箱に行ったり、まあいろいろ体験してきたんですけども。

(宇多丸)はい。

(高野政所)まあ、バリでかかっているFUNKOTもちょっと違うんですね。バンジャルマシンともジャカルタともちょっとカラーが違う。ちょっとハードでエッジの立ったような、トランスっぽい感じかな?アシッドハウスとかトランスっぽい音づかいの。いわゆる、バッキバキの感じの楽曲が多くて。割と先鋭的な感じでした。で、聞いた感じ、日本で僕がかけているのとちょっと近いので。これはプレイは結構いけるかな?と思ったんですよ。で、僕と一緒に若手も1人、DJ実はしに行ってたんですけど。shisotexという若手が現地のニュースターというちょっと大きめのクラブでやったんですけど。ここではハードファンクって言われているエッジの立った音がすげーウケましたと。

(宇多丸)うんうん。

(高野政所)で、彼はAKASAKAって覚えてます?バリでいちばんデカいFUNKOTのかかるディスコがあるんですけど。

(宇多丸)あー、はいはい。

(高野政所)あそこでも彼は回すことになってたんですけど。彼はオーディションを受けてました。オーディションに受からないと回させてくれないんです。


(宇多丸)すごいね。向こうの。

(高野政所)で、僕が帰国しちゃった後にプレイしてるんでどうなったかわかんないんですけど。なんか、バリはね、箱によって音のキャラクターが違うらしくて。ハード一辺倒のところと、ちゃんと波をつけなきゃダメだよと。2・3曲は流行曲を入れて、あとはちゃんと波をつけるんだよ、みたいな。あとはDJのミックスに超厳しいらしいです。

(宇多丸)やっぱり、つなぎが。厳密だっていう。

(高野政所)そうなんですよ。まあ、それは全国そうなんですけど。僕もバンジャルマシンでちょっとミスりそうになったのを、残り30秒で無理やり合わすっていうね。本当、ビール瓶飛んでくる・・・

(宇多丸)ね。瓶が飛んでくるなんて言ってたけど。

(高野政所)あったんですけど、そこはギリギリ。もう日本で練習しててよかったなっていうね。

(宇多丸)特にバリは厳しいと。

(高野政所)バリは厳しいみたいですね。まあ、自分がプレイしたのはアドラっていう比較的新しめの。中規模のところなんですけど。それでも500人・600人入る・・・

(宇多丸)お客さんはバリだったら、たとえば観光客がちょっと混じってとか。そういうの?

(高野政所)それがなかったです。

(宇多丸)やっぱりFUNKOTは。

(高野政所)ローカルのものですね。まあ、そこのセカンドフロアだったんで。平日だったんでお客さん少なかったんですけど。一応下調べはしていったんで、バリ島では自分の普段のプレイに近い感じで。現地の流行ものを取り入れながら割と楽しくプレイできたんですが。ここで・・・またインドネシア人の女の子にモテてしまいました(笑)。

(宇多丸)(笑)。その話をさ、新たなエピソードとして付け加える必要、あるの?そりゃ、モテたんでしょうよ!って感じ、するけど。

(高野政所)いやー、でももうここでのモテ具合、ハンパじゃなかったっすよ。まあ、こういう感じで。抱きつき系ですよ。

(宇多丸)おー。もう、オッパイくっつけて。あー!

(高野政所)これとか結構、危険ですよね?

(宇多丸)もう、やる気マンマンじゃない!この・・・

(高野政所)やってたら、イケてたぜって。

(宇多丸)行ってたら、イケたぜ。

(高野政所)状態。

(宇多丸)しかも、ダブル。これ。3P、イケますね!これ!

(高野政所)大変ですよ!まあ一応、僕修行中の身ということで、やんなかったですけど。

(宇多丸)まだね!まだそのレベルに。

(高野政所)すいませんね、ちょっと。それは遠慮しておいて。まあでも、本当、なんですかね?地方の箱はぜんぜん違うっていうのはわかりましたね。

(宇多丸)でもそのさ、バンジャルマシンとかさ、バリとか、違うのに合せてちゃんとできたってところもさ、すごいんじゃない?

(高野政所)ありがたいことに、そうなんですけど。やっぱり流行っている曲とかは、YouTubeで僕、検索して。MIX元の曲をね。400万再生以上は○とかしておいて。言っている意味はわかんないけど、流行っているんだろうなっていう。当て込みをつけて行ったのが功を奏したなっていう。たぶん日本のいつものプレイ丸出しでやったら、絶対ダメだったなという。

(宇多丸)やっぱりそのね、あくまで現地のさ、イズムありきのお話ってことだもんね。ということで、ちょっとFUNKOTの曲を。いままで話に出たのを。

(高野政所)聞いてみましょうか。ちょっとバンジャルマシン式の曲っていうか。

(宇多丸)ダウンビート。はい。

(高野政所)ちょっと聞いてみましょう。これ、MC入ります。

(曲がかかる)

(高野政所)だいぶエッジが立ってますね。だいぶ洗練されてきているんですよ。この後、ダウンビートに入る。

(宇多丸)うんうん。

(高野政所)MCがブライアンっていう。ダウンビート。

(宇多丸)あ、来た!ここで盛り上がっているのはどういうノリなの?

(高野政所)結構絶叫系というか。ウオーッ!みたいな。下がることによってアガるっていう。

(宇多丸)ビートがこれだったら半分で取って盛り上がっている。

(高野政所)そうですね。この曲はいま、インドネシア全土で流行っている、たぶんスペイン語の曲なんですね。で、そろそろMCが入ります。

(宇多丸)なんつってるの?

(高野政所)『バンジャルマシン!アーユーレディー!』って言ってるんすよ。

(宇多丸)これ、でもやっぱりさ、昔の新宿とかのディスコ、ちょっと思い出します。

(高野政所)あー、そういう現場には立ち会ってないですけど、こういう感じです。で、やっぱりリクエストしてくれた人の名前を言って、『バンジャルマシン!今夜も盛り上がっていこうぜ!』みたいな。で、いまダウンビートじゃないですか。これ、プープー系ですよね。要は。で、当時、僕が4年前に行ってきた時よりも音がエッジが立っているような。

(宇多丸)なんか、音が洗練されてきてる気がしますね。

(高野政所)そうですね。だいぶ変わってきてますね。で、こういうダウンビートの曲が7割ぐらいなんですよね。で、速くなくていいんじゃねーの?って思うんですけど、でもFUNKOTなんですね。

(宇多丸)速いなる部分もあっての。やっぱり、落ちるってところが大事なんですね。

(高野政所)じゃあ、次。ジャカルタのタイプですね。聞いてみましょう。

(曲がかかる)

(高野政所)ちょっとね、美メロ系なんですよ。この後入るのがそうなんですけど。どこも速いですね。

(宇多丸)お客さんの雰囲気とかも違うわけですね。当然ね。

(高野政所)そうですね。ちょっとお洒落かもしれない。メロディアスですね。メロディアスな曲が多くて、シンセがきれいで。

(宇多丸)まあ、どんなメロもやっぱり細かく刻んではいますね。

(高野政所)刻みは相変わらず好きっていう。

(宇多丸)タッタラタッタッタター♪っていうね。

(高野政所)で、まあこれがインドネシアのヒットしたポップスのリミックスなんですね。で、MCはほとんど入りませんでした。

(宇多丸)あ、そうなんだ。やっぱりその、洗練度合いですね。

(高野政所)で、もちろん携帯はちゃんと持っていて。

(宇多丸)これさ、向こうのDJ、やること多いよね?ミックスはきっちりやって、リクエストに応えて、名前呼んで。大変。これ、アシスタントいるわ。

(高野政所)しかも、女にもモテて、みたいな(笑)。

(宇多丸)(笑)。忙しい!

(高野政所)忙しいなー。DJは。

(宇多丸)あ、美しい感じ。

(高野政所)美しい感じね。で、ちょっと次。バリで流行っている感じの曲を。バリはね、ソリッド感がすごい。

(曲がかかる)

(高野政所)音が固い、重たいんですよ。さあ、ダウンビートが入りますけど。ちょっといままでのダウンビートと違います。バリもね、MCはほとんど入らないです。

(宇多丸)なんか、普通のハウスの抜けのとこみたいなね。

(高野政所)そうですね。

(宇多丸)テクノっぽい。

(高野政所)四つ打ち。すっごいこう、サイバー感があるというか。テクノっぽい、サイケトランスとか。そういうノリがウケるんですね。で、面白いのが、現地の有名DJ。たとえばジャカルタの人気DJがバンジャルマシンにDJしにいく時は、バンジャルマシンのやり方に合わせるんです。

(宇多丸)やっぱりそうなんだ。

(高野政所)それがいいDJ。別にジャカルタのやり方なんか知らねーし、みたいな。

(宇多丸)我を通すんじゃないんだ。でもそれってやっぱりDJの本道ですよね。なんのために存在するか?っつったら、客を盛り上げるためにあるわけで。

(高野政所)そうなんすよ。そのアーティスト感とか、いらねーよみたいな。

(宇多丸)あー、なるほどね。

(高野政所)だから、この曲はたぶんジャカルタでかけてもウケないと思います。

(宇多丸)だってね、ベースがね、ちょっと重たい感じだったり。ってことは政所くんのやったDJのね、そのちゃんと郷に入ってはっていうのは正しいやり方だっていうことだね。はい、ということで、各地の様子の違い、うかがってまいりました。政所くん、ちょっとね、時報を挟んで。12時を過ぎでもお付き合いいただきたいと思います。

(高野政所)はい。

(時報明け)

(宇多丸)はい。ということで本日はFUNKOTの伝道師、高野政所さんにインドネシアでのDJデビューとかですね、経験をうかがってまいりました。ということで、3ヶ所のDJの経験、聞けたんですけど。なんかこう、インドネシア。初めて回してみて、政所くんの中で変わったことってありました?

(高野政所)そうですね。やっぱりその、各地で好みがバラバラっていうのは結構ショックだったんですよ。それはなぜか?っていうと、日本だとネットを通してしか情報や曲が伝わってこないんで。そのFUNKOTっていう大きな意味でいろんな地方のものが入ってきてたんですね。それが並列に見えたんで、それが一緒くたにかかるものだって思っていた。こんなに特色があると思わなかったんですね。で、それら全てに刺激を受けてたんで。日本のプレイだと楽曲の振れ幅が大きかったり、いかにお客さんに意外性と驚きを。YAVAY!(ヤバい!)って思われるか?が勝負みたいになってるんですよ。

(宇多丸)だからさっき言ったように、バリでウケる曲はバンジャルマシンに持って行ってもウケないんだけど、こっちは両方・・・

(高野政所)全部ウケてくれる。そうなんですよね。だから日本でFUNKOTを広げたいっていう意味では、アイドルとかポップスとか、他のジャンルと共演なんかで、『FUNKOTヤバい!』ってわかってもらうために、ありとあらゆる手を使って我々はやってたんですけど。結果的にそれがFUNKOTを日本流に進化させてたんだなっていうことに気づきました。

(宇多丸)で、それでいいんだなっていう。

(高野政所)そうですね。それだけの地域性がありながら、全部FUNKOTっていうジャンルに収束してるんだから、それもFUNKOTじゃないかな?と思って。

(宇多丸)あと、その現地でウケるものが正しいFUNKOTってことじゃないですか?

(高野政所)そうですね。そうですね。

(宇多丸)ジャカルタのDJも、どんだけ名があってもバンジャルマシンに行けばバンジャルマシン流儀になるんだから。っていうことは、日本流儀をちゃんと確立することが正しいFUNKOT。

(高野政所)だと思うんです。インドネシアのその一部の地域みたいに、日本もウケるものがあってもいいし、色があってもいいんじゃないかと思ったんですね。だからそういう意味では、日本はお客さんの受け入れてくれる幅がいま、ものすごく大きいんですよ。いろんなものを聞いていたお陰で。なので、すごく音楽的には先進的なところまで来ていて。日本のFUNKOT、音楽的には誇れるし、ヤバいんじゃないの?っていま思ってる状況なんですね。

(宇多丸)おー!完結編っぺー!その、一旦旅に出てさ、で、いろいろ通過した結果さ、自分たちのいまいる場所に誇りを持てるようになったっていう。

(高野政所)そうですね。追いつきたくてずっとやってたんですけども。まあ、結果的にちょっとズレてたけど、それがいいんじゃないか?っていますごく思ってるんですよね。

(宇多丸)その、現地に行くことの、現地で見ることの。見なきゃわかんなかったこともあるし、そのあれを得たってことで。これ、ヤバいじゃん!最終回、きちゃったよ。これ。第一部。

(高野政所)きましたね。第一部、完ですね。これね(笑)。

(宇多丸)シーズン1。いや、すげーいい話だと思います。でも、日本語ラップのいろんな歴史とかともちょっと重なる部分あるなと思って聞いてましたよ。

(高野政所)ありますか。そうなんですよ。だからFUNKOTが日本でまったく別のものになったっていうものではない証拠に、ちゃんと僕、インドネシアのレーベルから今度出すんですよね。今日?昨日ぐらいから配信されたんですよ。そのFUNKOTを世界に配信していこうっていう動きがちょっとインドネシアで出てきて。それで声をかけられたんですよ。

(宇多丸)あとやっぱさ、日本でウケてるらしいぜ!は大きいでしょ?やっぱり。

(高野政所)かもしれないですね。そう。だから結構現地とかけ離れた感じのことだったりとかするんですけど、それがFUNKOTとして世界に配信されるものになっているっていうのは、本当よかったなって思って。

(宇多丸)現地でさ、昔『逆さまだね』って言われた張本人に会ったっていう話。

(高野政所)バリ島で会ってきました。師匠に。

(宇多丸)それの話も聞かないと。

(高野政所)ちゃんと『お前、がんばってるな!』っていう感じで褒めてもらったんで。ちゃんと親指を立てるサインをDJ中にしていただいたんで。本っ当、肩の荷が下りたっていうか。俺、ヤバい返し、できたよ!っていう。

(宇多丸)『逆さまだね』っていう禅問答みたいなさ(笑)。それをかけられて。ずっと『逆さまだね』って。『逆さまだね、逆さまだね』。だからそこでも、ちゃんとケリもつけたということですね。

(高野政所)そうですね。もう一時期、笹かまぼこっていう言葉を見るだけで、グッと。なんだコノヤロウ!って。なんかなったって・・・

(宇多丸)(笑)。嘘つけ!

(高野政所)ひらがなで書くんじゃねー!みたいに(笑)。

(宇多丸)嘘つけ!

(高野政所)いや、そんぐらい僕は気にしてたし。克服しようと思ってやってたんですけど。でも、やっとその現地のレーベルから声をかけられるっていうので。で、DJを実際にウケたので、第一部はこれで終わったのかなと。

(宇多丸)そして、これからですよね。その日本でFUNKOTシーン、どうなっていくのか?ってことですね。なんか考えていることとか、あるんですか?

(高野政所)そうですね。もう既に若い子たちがすごく曲を作ったりDJをやってるんで。もうそういう子たちのがんばりを見守りつつ、僕は他のジャンルとどんどん絡んでいってFUNKOTに巻き込んでいくっていう動きをやんなきゃなと。

(宇多丸)9nineとかさ、hy4_4yhちゃんとかさ。アイドルとの親和性の高さもだし。

(高野政所)今後はレゲエのチョップスティックさんとかも一緒にやるとかって話になってたりとか。

(宇多丸)レゲエはね、当然あれ、乗りやすいですしね。

(高野政所)ダンスホール好きな人の好き感はあるっていうね。

(宇多丸)でも、第二世代が出てきてるっていう勢いなのはすごいなー。

(高野政所)そうですね。第二世代のウチの若手は現地のあれでもDJにすごい評価されてますからね。曲が。『shisotexの曲はマジいいから、くれ!』ってすげー言われるんすけど(笑)。『やんねーよ、バカ!』って。曲の価値もすげー高いんで。5000円とかするんですよ。普通に。DJから直接買うと。

(宇多丸)それ、でも現地の値段から言ったら、もう相当。

(高野政所)本当、すごいですよ。

(宇多丸)やっぱりそれが武器になるっていうか。それ一発で確実にウケるっていう。

(高野政所)そうですね。レゲエのダブプレートみたいな感じで。『あいつ、こんなヤベー曲、持ってる!』みたいな。やっぱり個性も出るんで。すごく面白いですよね。

(宇多丸)ということで、引き続き第二部ね。動きを今後、FUNKOT特集、お願いしていきたいと思うんですが。最後に、なんかお知らせ事を。

(高野政所)そうですね。はい。我々、大きなイベントをまたやります。『Mega Dugem Spirits of Funkot』の第二回がございます。こちら、4月5日、渋谷のamate raxiで昼間14時から20時まで。チケット2000円、1ドリンク込みと。安い価格で。あの、日本全国からFUNKOT DJ、集まってきますし。hy4_4yhさんも出てくれるという。

(宇多丸)前回、集客何人でしたっけ?

(高野政所)250くらいですかね。

(宇多丸)さらに行くんじゃないんですか?

(高野政所)パンパンでしたけどね。もう既にね(笑)。

(宇多丸)いやいや、でもこれやっぱり、いまの話聞いて、じゃあその日本のシーンに誇りもっていけるなっていう人も多いと思うんで。ドカンと!

(高野政所)ドカンと!ブチかましていきたいと思うんで。

(宇多丸)別にシャンパンじゃなくてもいいんですよね?

(高野政所)シャンパンじゃなくても。未成年の方は・・・

(宇多丸)シラフでも大丈夫。

(高野政所)大丈夫です!

(宇多丸)是非、4月5日土曜日、行っていただきたいと思います。

(高野政所)はい。Mega Dugem、よろしくお願いします!

<書き起こしおわり>

[リンク]MEGA DUGEM SPIRIT of FUNKOT

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