水谷豊　方向音痴を語る

水谷豊さんが2023年3月19日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で自身の方向音痴エピソードを紹介していました。

（安住紳一郎）さて、知られざる水谷豊。おしまいは「目的地に着かない」。これはもうね、業界では有名ですよね？

（水谷豊）そうなんです。これはどうにも……こればっかりはどうにもならないですね。2回曲がったら、もう帰れないですから。

（安住紳一郎）それは慣れたところでもですか？

（水谷豊）慣れたところでも。おかしくなっちゃうんですよ。

（安住紳一郎）車の運転、お好きですけど。どうするんですか？

（水谷豊）ですからよく、あれですね。もう大変なことになりましたよ。行きも大変。帰りも大変で。これ、方向音痴の人の特徴として、ちゃんと看板とか、どこを曲がったとかって、覚えてないんですね。そのかわりに、「おじいさんがいた」とか「犬がいた」とか、そういうことは覚えてるんですよ。

（安住紳一郎）それは道順関係ないじゃないですか（笑）。

（水谷豊）そっちは覚えてるんです。だからもう本当に、ずいぶん家族には迷惑かけましたね。

（安住紳一郎）だって、今はね、カーナビがありますけどね。カーナビない時などはやっぱり、もう……。

（水谷豊）カーナビがあってもダメなんですよ。

（安住紳一郎）ああ、そうですか？

カーナビがあってもダメ

（水谷豊）ある時に……これ、前にもお話したことあるんすけど。熱海に蘭さんと娘と、あと蘭さんのお母さんと僕と4人で、温泉に行こうと。運転は僕で。それで、運転をしてて。「あれ？　ちょっとずいぶん時間、かかっちゃってるな」っていうぐらい、時間がかかっていて。で、蘭さんが「ねえ、豊さん。これ、ちょっと違うんじゃないかしら？」「どうして？」「熱海って、海が左に見えなきゃいけないじゃない？」って。

（安住紳一郎）そうですね。東京から行くと。

（水谷豊）「でも、さっきからずっと海が右に見えてる」って言われて。

（中澤有美子）アハハハハハハハハッ！

（水谷豊）「あっ、本当だ！　どこで曲がったんだろう？」って。で、Uターンしなきゃいけない。それで2時間近く遅れて旅館に着いたら、女将さんが気持ち不機嫌で。「もう、お越しならないかと思ってました……」って。「あ、いやいや、すいません。本当にすいません」「お食事はお召し上がりになりますか？」「お食事、すいません。よろしくお願いします」って。もう、旅館ですからね。そんなに遅くなっちゃったら皆さん、大変なんですよ。

（安住紳一郎）そう。旅館はね、お客さんが遅れてくると、本当に心もち不機嫌ですよね？（笑）。

（水谷豊）不機嫌でした。そんなことが起きちゃうっていう。

（安住紳一郎）そうですか。すごいですよ。お客さん、水谷豊さんと伊藤蘭さんと趣里さんが来てても、不機嫌になるっていうんだから、相当不機嫌ですよ（笑）。普通、割引きますよ？　「水谷豊が来るんだったら、まあいいか」と思うけど。それでも不機嫌なんだから、相当に嫌ですよ？（笑）。

（水谷豊）相当遅れたんです（笑）。

（安住紳一郎）相当遅れたんですね。「もう、非常識だわ！　そんなに遅れて……」って（笑）。

（水谷豊）でも、変なんですね。これも蘭さんと車に乗って、あるホテル食事に。知り合いと待ち合わせをして。「○時から食事」っていうことで、蘭さんと2人で車に乗って行って。夕方でした。ホテルに近づいてきて、シルエットが見えてきたらなんか低いんですね。ホテルが。「あれ？　蘭さん、いつ低くなったんだ？　あのホテル」って。

（安住紳一郎）いや、別に蘭さんが建てているわけじゃないですから（笑）。

妙に低いホテル

（水谷豊）でも蘭さんに聞くんですよ。「あれ？　そうだった？」って。「いやいや、本当に。いつの間にこんな……来たの、ついこの間だったような気がするんだけど」って。で、もうホテルって信じ込んでいるものだから、行くんですよ。「ああ、ずいぶんと変わっちゃったな」って思って、守衛さんが立っているんで。「ここ、ホテルですよね？」って聞いたら「いえ、違いますよ」って。普通の会社なんですよ。だから低いんです。すごく。

（中澤有美子）フフフ（笑）。

（安住紳一郎）それは、気づきません？

（水谷豊）いや、これがおかしいところなんですよ。方向音痴の。信じ込んでいる。

（安住紳一郎）ねえ。でも「道端に犬がいた」とか「おじいさんが歩いてた」とかは？

（水谷豊）すっごくよく覚えていて。

（安住紳一郎）それは覚えている。だから感性がきっとそこに行っちゃっているんですね。

（水谷豊）治らないですね。

（安住紳一郎）でも、伊藤蘭さん。奥さんはあまりギャーギャー言わないんですね？

（水谷豊）言わないタイプなんですね。それで助かってますね。

（安住紳一郎）そうですか。