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町山智浩『THE WOMAN KING』を語る

町山智浩『THE WOMAN KING』を語る たまむすび

町山智浩さんが2022年10月11日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中で映画『THE WOMAN KING』を紹介していました。

(町山智浩)で、もう1本の方はですね、まだ日本では公開は決まってないんですが。『ウーマン・キング(THE WOMAN KING)』という映画なんですね。これは1729年のアフリカ……これ、実話に基づいていて。現在はベナンと言われる西アフリカの国があるんですが。当時、ダホメ王国というのがありまして。そこが舞台です。で、主人はやっぱりね初潮が来たばっかりの女の子で。やっぱり嫁に行かされるんですよ。親父が借金していて、金持ち親父のところに行かされるんですけど……またね、このアフリカの国、一夫多妻なんで。それも気持ち悪いんですけど。それで嫁に行かされたんですが、「絶対に嫌だ!」ってめちゃくちゃして、逃げてきちゃうんですよ。その女の子、役名は「ナウイ(Nawi)」っていうんですけども。ちょっとナウい子なんですねって、古いな、その言い方(笑)。

(赤江珠緒)「ナウい」って久しぶりだな(笑)。

(町山智浩)「ナウい」ってめっちゃ久しぶりに聞いた!っていうね(笑)。で、ナウイっていう名前の女の子で。とにかく嫁に行かされた先でめちゃくちゃやって、出てきちゃうんで。そのお父さんが「どうしようもないな」って悩んでいると、そのダホメ王国にはですね、そういう子たちを引き取る場所があったんですよ。で、さっきイギリスの話では、イギリスって嫁に行けなかった女性は修道院に入るんですね。生活をしていくために。修道院に入るか、森の奥に魔女になるしかないっていうことだったんです。

(赤江珠緒)魔女に?

(町山智浩)魔女になるっていうのは、森の奥で1人で暮らして。漢方薬を売って暮らすことですね。これが中世の結婚をしなかった女性の生き方だったんですけど。このアフリカのダホメ王国では「女性だけの軍隊に入る」っていう方法があったんですね。

(赤江珠緒)へー!

(町山智浩)で、これはダホメ王国に実際に実在した軍隊で。全員、女性の戦闘部隊なんですよ。

(赤江珠緒)女戦士たち?

(町山智浩)女戦士たちなんです。これね、かなり当時のヨーロッパの人たちをびっくりさせて。写真とか絵とか、いっぱい残ってるんですね。で、この人たち、衣装がきらびやかなんですね。

(赤江珠緒)そうですね!

(町山智浩)これ、戦争するの?っていうぐらいですね、豪華絢爛たる衣装を着ていて。

(赤江珠緒)なんか、羽根が頭についていて。貝殻で装飾が綺麗な感じのベストとか。

(町山智浩)そう。全身、着飾っていて。で、もうひとつの写真はライフル隊なんですけど。ライフルをたくさん持ってるんですね。この軍隊は。で、そのジャンパースカートというか、ミニスカートみたいなストライプのすごくかわいい衣装を着てるんですよ。これ、このダホメ軍のユニフォームなんですよ。

(赤江珠緒)おしゃれな感じですね。

(町山智浩)おしゃれな感じなんですけど、手に持ってるのは敵の生首ですね。こんなかわいい衣装を着ているんで、びっくりするんですけど。

ダホメ王国の女戦士部隊

(町山智浩)この絵は本当に当時、ヨーロッパの人たちが書いたダホメ王国の女性軍団の絵とか写真なんですね。で、100年以上続いて、写真が発明された後もしばらく続いていたんです。このダホメ軍は。これ、あまりにも有名なんで、『ブラックパンサー』というマーベルコミックスの映画があったんですが。あれに出てくる、アフリカの女性だけの軍団。ものすごい最強の女性軍団。あれはこのダホメ軍をモデルにしてるんですよ。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)これ、実在するんですね。その女性軍のことを「アゴジェ」っていうんですけども。

(町山智浩)で、そこに跳ね返り娘のそのナウイちゃんが入って戦士として修行をしていくっていう映画がこの『ウーマン・キング』なんですね。これね、主演はアカデミー賞女優のヴィオラ・デイヴィスさんっていう人で。このダホメ女性軍のアゴジェの将軍のナニスカという人を演じているんですけれども。この映画は7、8年前に企画ができて。その時にヴィオラ・デイヴィスさんはまだ49ぐらいだったらしいんですけど。お金が集まるのがすごく時間かかったんで、撮影をする時には57になっちゃったんですね。

(赤江珠緒)でも、57の体に見えないぐらい……。

(町山智浩)めちゃくちゃ鍛えてるんですよ!

(赤江珠緒)鍛えてますねー!

(町山智浩)なんかね、半年ぐらいずっと自宅にトレイナーが来て。徹底的に鍛えられたみたいですね。

(赤江珠緒)筋肉美と言いますか。

(町山智浩)ものすごい鍛えられていて。この人が鍛えられてるところはYouTubeにあります。もう死にそうになりながらものすごい訓練を受けていて。全身筋肉に……これを57でするのは相当きつかったと思うんですよ。

(赤江珠緒)本当ですね。

(町山智浩)僕、3歳しか違わないですけど。僕、フロリダでゴルフを初めてやった後ね、どうも背中の筋肉が痛くてしょうがないんですけど(笑)。

(赤江珠緒)それを言われると、なおさらこの筋肉がすごいですね。

(町山智浩)すごいですよ。まあ、ハリウッドの俳優さんは本当にすごいなと思ってね。山ちゃん、あれは見てません? 『マイティ・ソー』の最新映画『ソー:ラブ&サンダー』っていうやつ。

(山里亮太)ああ、見てないんですよ。

(町山智浩)見てない? あれね、ナタリー・ポートマンが新しい戦いの神ソーになるんですよ。全身、すごい筋肉なんですよ。ナタリー・ポートマンもめちゃめちゃ腕が太くなっていて。それもね、トレーニングしているところの映像とか、YouTubeに上がっているんですけども。

(赤江珠緒)だってナタリー・ポートマンもおいくつだ?

(町山智浩)あの人ももうすぐ40ぐらいじゃない? だからめちゃくちゃ鍛えていて。ハリウッドの俳優は、はっきり言ってまあ、10億円とかもらうからね。

(山里亮太)フハハハハハハハハッ! そりゃ鍛えるよっていうね(笑)。

(町山智浩)鍛えるよね(笑)。あとさ、家にトレーナーが来るんですよね。だから、逃げ場がないっていうね(笑)。

(赤江珠緒)生活としてやっていくしかないね(笑)。

(町山智浩)そうそう。それだったら俺も鍛えられるかなとか、考えたですけどね(笑)。10億くれて、トレーナーが家に来るならやってもいいかな?って(笑)。で、この『ウーマン・キング』っていう映画のアゴジェっていうダホメ王国の軍団はですね、ものすごく強かったんだけど。実際は近隣諸国を侵略してたんですよね。近くのアフリカの国を侵略して、そこの人たちをさらって、奴隷として売ってたんですよ。実際は。

(赤江珠緒)ええっ?

奴隷貿易で儲けていたダホメ王国

(町山智浩)ポルトガルとか、スペインの白人たちにね。それで、ものすごく金があったんで、ライフルとか近代兵器を揃えてたんですよね。この映画の中でもね、スコッチウイスキーを飲むシーンが出てくるんですけど。「白人たちから買ったんだ」っていうね。「金、あるじゃん!」っていう。ダホメ王国、悪いことをしてね。

(赤江珠緒)じゃあ周りの国からしたら、本当に驚異的なね、存在だったでしょうね。

(町山智浩)で、これはハリウッド映画なんでそんな悪いことばっかりしてられないわけですよね。ヒロインはね。だから、そこからちょっとハリウッド的ないい話にどんどん変わっていくんですけど。で、さっき言った『少女バーディ』もね、ハリウッド映画なので。お父ちゃんがね、金目当てで自分の娘を売るってね、こんなひどい話はないよっていうことなんで。そっちもちゃんといい話になります。どっちも歴史的にはそんなことはなかったかもしれないけれども、映画なんだからいい話にしたっていいじゃねえかっていうね。

(赤江珠緒)そうですね。たしかにね。

(町山智浩)で、親が出てくるんですよ。ここでこの2人の少女の本当の親がね。で、親が「娘のためだったら命も懸けるぜ!」っていう話になっていきます。もう、これは泣きますよ。娘とかいる人だったらね。お二人とも、いらっしゃいますね。

(赤江珠緒)どっちも親泣き映画になると。

(町山智浩)親泣き映画なんですよ。で、『少女バーディ 大人への階段』はもうアマゾンプライムビデオで配信中なんで。ぜひ、親子でご覧なっていただくといいかなと。「あんた、昔だったら嫁に行くしかなかったんだけど今は自由なんだから、何でもやりたいことをやりな」ってね。

(赤江珠緒)ああ、現代の少女への、そういうエールになるところがあるんですね。

(町山智浩)なると思います。はい。で、『ウーマン・キング』は公開日は未定ですけどもね。

『ウーマン・キング』予告編

<書き起こしおわり>

町山智浩『少女バーディ 大人への階段』を語る
町山智浩さんが2022年10月11日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中でアマゾンプライムビデオで配信中の『少女バーディ 大人への階段』を紹介していました。
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