ラーメンズ片桐仁とエレキコミック 赤坂お笑いDOJOを語る

ラーメンズ片桐仁とエレキコミック 赤坂お笑いDOJOを語る エレ片のコント太郎

片桐仁さん、やついいちろうさん、今立進さんが2020年12月5日放送のTBSラジオ『エレ片のコント太郎』でパフォーマー引退を発表した小林賢太郎さんについてトーク。赤坂お笑いDOJOの思い出を話していました。

(やついいちろう)オーディション、受からなかったもんね。俺らもラーメンズも。

(片桐仁)『ボキャブラ』のオーディションも行っていたけどさ。1回も、なんのオーディションも受からなかったよ。

(今立進)そうか。『ボキャブラ』の全盛の時代だもんね。

(やついいちろう)受からなかったよ。TBSラジオで浦口さんがさ……。

(片桐仁)赤坂お笑いDOJOね。

(やついいちろう)そう。チョッキーさんがさ。

(片桐仁)自らオーディションしてくれるんだもんね。100組ぐらいいた?

(今立進)あれ、6時間、7時間ぐらいネタ見せしているんじゃない? ずっとね、待ってね。

(やついいちろう)だってネプチューンさんとかいるんだよ?

(今立進)そう。出ていた。出ていた。

(片桐仁)そのブラックな漫才を唯一ウケてくれたのが浦口さんだったからね。ブラック時代。

(今立進)だから、お笑いDOJOが結構出ていた……?

(片桐仁)でも、ずっと落ちていたよ。

(やついいちろう)俺、だいたいいつも一緒に行っていたけども。ちっちゃい窓から見えるんだよね。1組1組、教室に入っていくみたいな感じでネタ見せをするんだけども。それで浦口さんが真ん中に座っていて。もう1人、アナウンサーの人がいて。

(片桐仁)向井さん。

(やついいちろう)あと、作家の人。ちょっと太った。それで、それ自体が初だもんね。こっちは。

(片桐仁)そう。ネタ見せをしたことがないんだから。

(やついいちろう)「ああ、こうやってやるんだ。こんな廊下でずっと待ってるんですね」って。

(今立進)めちゃくちゃ待っていたよね。

(片桐仁)でも、浅草お兄さん会とか全部の芸人が見ている前でやるっていうのもあったよ。

(やついいちろう)ラ・ママもだよ。それで、ラーメンズが入っていって。で、やって帰ってきて。落ちるんだけど、賢太郎いつも「ああ、でもわかった」って言ってた。でも、また落ちるんだよ? でも、また出てきて。それで「でも、わかった。また今日もわかった」っつって。

(今立進)またひとつわかった。

ネタ見せで落ちて「でも、わかった」

(やついいちろう)それでまた、落ちるんだよ。でも俺は「こんなにわかって、すげえ!」って思って。

(今立進)いやいや、そんなもんだよね(笑)。

(片桐仁)あの時はカマしあっていたからね。

(やついいちろう)でも俺はなんにも……「とにかく大きい声を出さなきゃいけない」っていうことしかわからなかったから。まず、声がちっちゃいから。

(今立進)最初はね、わかんないよね。

(片桐仁)えっ、声、ちっちゃかった? デカい方だと思うけどな。でも一番デカい小松っちゃんがいたもんな。

(やついいちろう)ネタ見せとかはやっぱり萎縮しちゃうから。

(片桐仁)6割ぐらいになっちゃうんだよね。慣れていないから。スイッチが入らないというかね。恥ずかしいし。ネタ見せなんてめちゃくちゃ恥ずかしいよ。

(やついいちろう)でもその時からあいつ、「わかった」って言ってたよ。

(今立進)その後に出て……それで結局、ねえ。免許皆伝みたいになるわけでしょう?

(片桐仁)4段ぐらいになったのかな?

(やついいちろう)ラーメンズ、出なくなっちゃったんだよ。

(片桐仁)いや、でも出ていたよ。お笑いDOJO、だってほら、初段になれば、あとはゲストでいつ呼ばれるか、だったから。うん。でも、そうか。単独ライブばかりやるようになってからは出てないけどね。でも、終わるくらいになんか年間大賞みたいなのはもらったよ。

(今立進)すごいね。本番でも俺らね、ネタができてなくて出て、すげえ怒られたりしてたもんね?

(やついいちろう)何だっけ?

(今立進)お笑いDOJOで。だって全然ネタできてなくて舞台に出て……。

(やついいちろう)違うよ。俺が元々のコンビで受かっていたのよ。

(片桐仁)コロコロコミックで?

(やついいちろう)その時に何回か出ていて。大学卒業する前に何回か出ていて。それで初段になったのかな? なったら、解散になったから。それで今立ともう1回、組むことになった時に、その出ていたっていうのがあるから呼んでくれたんだけど。

(片桐仁)初段からいきなり?

(やついいちろう)いや、最初からじゃないかな? 忘れちゃったけど。

(片桐仁)ゴングショーから? 10人、手を上げたら終わり。2回目は5人、手を上げたら終わりって。

(今立進)たぶんそれ、やった気もするけどね。

(やついいちろう)とにかく、ネタが1本もねえんだよ。

(片桐仁)お互い、それまで別々のコンビだったからね。

(やついいちろう)そう。だからめちゃくちゃだったよな。ネタ見せの日に作っていたんだもん。

(今立進)でも、本番でなんか作ってた気がするな。それでやって怒られたっていう。まあ、だいたい怒られてるけどね。

(片桐仁)稽古はね、昔は稽古不足はあったからね。稽古をどのぐらいしていいのか、わかんないんだもんね。

(やついいちろう)「俺、怖い話するから適当に突っ込んで」とかっていうのをやっていたもんな。

(片桐仁)すげえな! プロだな! プロ中のプロのだろ? 今だったらできるけどな。

(今立進)まあね。今こそやらないよね。

(やついいちろう)ネタ見せでだよ? それ、だってあ・うんの関口さんに「えっ、それ今、作ってない?」って言われて(笑)。

(片桐仁)フハハハハハハハハッ!

(今立進)ば、バレとる!(笑)。

(やついいちろう)「うん、合格」なんつって。「それまでになんとか作っておいて」って(笑)。

(片桐仁)そういうの、あったよね? 「ここまでです」みたいな。

(やついいちろう)まあ、俺らはそうだったけど、ラーメンズはできていたよ。いつも余裕があるイメージだったけど。

(今立進)カチッとしたさ。できた感じのを。

(片桐仁)だって漫才とかすごい練習するんだから。漫才師のふりをするコントみたいな感じだったよね。でもそれで本当に最初の……俺が突っ込みで賢太郎がボケだと見た目と逆だから。それがなかなかこう、なんか回転してない感じがずっと。

(今立進)まあ、見た目のものでね。

(やついいちろう)でも欽ちゃんはそう言ってたよ。「面白い人の方が突っ込んだ方がいい」ってね。

(片桐仁)今なんかはそういうの、いっぱいあるけど。でもその時は「なんかうまくいかないな。大学の時が一番ウケてたな」ぐらいのまま何年か来て。それでだって、バナナマンを見に行ったんだもん。97年に。オークラにチケットを取ってもらって。ジァン・ジァンで。イッセー尾形さんを見た翌週とかに。

(今立進)わかるね。好きなジャンルが。

(片桐仁)そうそう。

(やついいちろう)だんだん、そうなってきてたんだよね。

バナナマンを見て……

(片桐仁)そうそう。それでバナナマンを見て。「うわっ、これだ!」っつって。だからバナナマンを見ていなかったら、やめていたかもしれない。あの時に。それが97年とかで。98年……97年の終わりに「片桐仁単独ライブ」をやって。

(今立進)なにそれ?

(片桐仁)あったじゃない? 今立も出ていた。単独ライブって言っているのに今立が出ているっていう。

(やついいちろう)あの時にはもう人気があったんだよね。

(片桐仁)まあ前後してる部分もあるかもしれないけど。それで98年に単独をやるようになって……っていうね。

(今立進)だからあそこだけの、ちょっと今だから言えるけど……ちょっとその片桐さんの単独ライブの中で、電話をして素人の普通の人と会話するみたいな、ちょっとドッキリみたいなコーナーがあったんだけども。

(片桐仁)「相方を探す」みたいなね。

(やついいちろう)片桐仁の単独ライブ。新宿Fu-でやった。

(今立進)あの、「あれは仕込みだった」っていうことだけ今回、謝らせていただきたいなと……。

(片桐仁)みんな知らないよ!

(やついいちろう)ふざけんじゃないよっ!

(片桐仁)いや、なんでお前、怒れるんだよ?

(今立進)あれ……あれだけはちょっと今ね、もう時効だと思うんだけども……。

(やついいちろう)なんで問い合わせ先の片桐仁の電話番号が本当なのに、そこが嘘なんだよ?

(片桐仁)そうだよ! 『じゃマール』に俺は家の電話番号を載せたんだぞ?

(やついいちろう)あれでじゃんじゃん電話がかかってきて(笑)。

(片桐仁)そうだよ。チラシにも俺の家の電話番号を載せたから、留守電が46件入っていたんだから!

(やついいちろう)人気があったんだよなー(笑)。

(今立進)まあまあ、すごいけどね。そういうことを経て。

(やついいちろう)経て。でも、それこそうちの事務所のライブにずっと出てたんだから。ラーメンズがトリで。俺らがトリ前ぐらいだろう? いつも。

(片桐仁)MCがエレキでね。

(今立進)それでもう、シアターDがパンパンになっていたからね。

(片桐仁)そうだよ。ドアの隙間から見てもらったりしてね。

(今立進)100人ぐらいかな?

(やついいちろう)みんなで大喜利とかやったりしてましたけども。

(今立進)まあ、こういう形になりましてね。ちょっと「一線からは」というか、表舞台から……。

(片桐仁)プレイヤーを……まあ、書くのが好きだから。でも、プレイヤーをやらないで書くだけっていうのってほとんどたぶんやってないと思うんだよね。

(今立進)まあ、本とか出してたけどね。

(やついいちろう)漫画とか。

(片桐仁)漫画は書いてるけど。戯曲で自分が出ないパターンというのは、ねえ。どうなんだろうなと思うけど。でもまあ、新しいことをやるんじゃないですか?

(今立進)ねえ。全然俺も会ってないからわからないな。

(片桐仁)コロナがあるから、しばらくは舞台というものををかなり……まあできないんじゃないか、とは言っていたけどね。

(今立進)ラジオコメントみたいなの、やってたもんね。最近ね。

(片桐仁)『カジャラジオ』ね。カジャラが中止になっちゃったからね。

<書き起こしおわり>

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