渡辺志保 Netflix『Rhythm + Flow』を語る

渡辺志保 Netflix『Rhythm + Flow』を語る INSIDE OUT

渡辺志保さんとDJ YANATAKEさんがblock.fm『INSIDE OUT』の中でNetflixで配信中のラッパーのオーディションバトル番組『Rhythm + Flow』について話していました。

(渡辺志保)まず私の方から1曲、紹介したい曲をかけようかなって思ってます。まずはLondynn BというフィメールMC、知ってる人は知っている。知らない人は全然知らないっていう……。「London」みたいなんだけどもちょっとスペルが違ってLondynn B。アトランタの女性MC。なぜ、今日この曲をかけようかと思ったのかと言うと、彼女は何で有名になったのかというと、Netflixでいま公開中の『Rhythm + Flow』っていうオーディションバトル番組です。

(DJ YANATAKE)出ました! ASAYANですね!

(渡辺志保)ASAYANですね(笑)。

(DJ YANATAKE)ASAYANがもうわからないか。マズいな(笑)。

(渡辺志保)ラップスタア誕生!みたいなね。¥ELLOW BUCKSくんとかを輩出している。で、たぶんINSIDE OUTを聞いているみなさんは結構、全てのエピソードは見てなくても。「1だけ見ました」とか「1から4までは見ました」とか、そういう方がすごくたくさんいらっしゃるんじゃないかなって勝手に思ってて。で、もし万が一知らない方がいらっしゃった時のために言っておくと、Netflixで見れるラッパー発掘オーディションバトル番組。で、審査員がなんとチャンス・ザ・ラッパー、カーディ・B、T.I.というすごい並びなんですが。この3名がジャッジになって。で、もうバッサリバッサリ斬っていくわけですよ。コンペティターというか、チャレンジャーをね。

で、Netflixのオリジナルコンテンツっていうことで。で、ひとつ言われてんのはアメリカン・アイドルとかね、ザ・ボイスとかアメリカってすごいオーディション番組がめちゃめちゃ盛んなんですけども。それに対するヒップホップからの回答みたいな、そういった見出しでレビューを書いてるようなメディアもありました。で、10月9日だったかな? まず最初の前半のエピソードがバーッと一気に公開されて。その後、10月23日とかだったかな? 残りのエピソードも公開されて、いまはもう誰が優勝したかっていうのは明らかになってるところなんですけど。もう本当にいろんなところで報じられてるから、ここから先はちょっとネタバレの話をしちゃうんですが。

フィメールMC・Londynn B

いまからかけるこのLondynn Bちゃんは、何名かの挑戦者のうち彼女は最後の最後まで残るんだけど。その中では唯一のフィメールMCということで。アトランタ出身。そして同性愛者の女性でして、パートナーの女性との間に1人娘がいるっていう、そういうバックグラウンドを持った女の子なんだけども。

本当にね、最初の挑戦……もっとたくさんコンペティターがいる中でもすごく目立っていて。もう堂々としてるし。ライブの時の何よりもお客さんの沸かせ方みたいなものもですね、非常に新人離れしていて。私は結構のLondynn Bちゃんに勝ってほしいなという風に思ったんだけど。実際に優勝したのはD.Smokeっていう男性ラッパーなんですね。

で、彼はこの『Rhythm + Flow』が全て公開された後に報じられた事実なんだけど、あのTDEに所属しているSiRのお兄さんらしいんですよね。

(DJ YANATAKE)えっ、そうなの?

(渡辺志保)そう! でね、最後……別に私はすごいピュアな気持ちで見ていたんだけども、最後にクレジットが出るじゃん? エンドロールに。で、プロデューサーにさ、Dave Freeって書いてあるの。で、Dave Freeはご存知TDE(Top Dawg Entertainment)の設立社であるわけよ。なので、TDEの設立社で、いまはDave FreeはTDEを抜けているんですけども。その「TDEを抜けましたよ」っていうアナウンスも今年の10月の初旬だったんですよ。本当に『Rhythm + Flow』が公開される数日前ぐらいに「TDEを俺は抜けた」と。で、もっと前のインタビューでも「もっと違うベンチャーのビジネスとかにTDEで培ったものを広げていきたい」みたいなことを語っていた。

で、そのDave Freeが関わっている『Rhythm + Flow』の優勝者がTDEに所属しているお兄さんで。最後、いろんなトッププロデューサーと組んで曲を作るのが最後のコンペの内容なんですけども。その組んだプロデューサーもさ、Sounwaveと組むんだよね。Sounwaveって本当にTDEのインハウスプロデューサー。TDEに所属しているプロデューサーチーム。それでなんかちょっと……私はピュアな気持ちで見てるよ。で、本当にD.Smokeはめっちゃ上手い。本当に、最初から抜きん出てすごいカリスマ性を放ってて才能をバンバンに出していたんだけど……なんかそのクレジットとかを見るにつけ、なんかちょっと、あの収まるところに収まった優勝者なのかな?っていう気持ちもちょっとあるみたいな。

(DJ YANATAKE)まあね。でも隠してチャレンジしたのかもしれないですしね。

(渡辺志保)そうそう。でも本当にすっごくD.Smokeは上手いんですよ。ただ、私はフィメールMCを応援したいなっていう気持ちになって今日はこのLondynn Bの『I Can’t Change』という曲をかけたいなと思っています。

(DJ YANATAKE)サントラが出ていたんですけども、それに入っているっていう感じですかね?

(渡辺志保)そうそう。で、そのコンペのバトルの間にミュージックビデオを撮るっていうお題の回があるんですけど、そこで撮った楽曲がいま、ひとつのコンピレーション・アルバムに収められていて、各種ストリーミングサービスで聞けますっていう感じになっております。で、ちなみにもう1個、「おおっ!」って思ったことがあって。その最後にヒットボーイとかテイ・キースとかSounwaveとか、名だたるプロデューサーと1組ずつ組んで、それでコンペになるわけなんだけども。私も、まだちょっと詳しくはお話できないんですが、今年ちょっとBAD HOPさんと一緒にまさにそのマイク・ウィル・メイド・イットとかマスタードとかWheezy & Turboとかね。そういったプロデューサーの方と仕事をするところに偶然居合わさせていただくというか、帯同をさせていただく機会がありまして。

BAD HOP『Lift Off』

(渡辺志保)やっぱりさ、当たり前だけどすごい興奮するし、すごい勉強になるし。そういうね、「テイ・キースと曲を作るの? ヤベえ!」みたいなバイブスがこの『Rhythm + Flow』からもバンバンに伝わってくるんですけども。私の超個人的なエピソードとしては自分がそうやってBAD HOPのみなさんが、たとえばマスタードと一緒に曲を作るとか、Wheezyと一緒に曲を作るとか。そういった時のエピソードをありありと思い出してしまった感がありますので。で、こっちのBAD HOPのプロジェクトに関しても、たぶんもうそろそろ全てがお披露目できるようなタイミングが来るかと思いますので。

(DJ YANATAKE)すごいよね。BAD HOPね。Murda Beatz、マスタード、マイク・ウィル・メイド・イット、Wheezy & Turbo……。

(渡辺志保)そう。実はまだ発表になっていないコラボレーションもあるということで。

(DJ YANATAKE)というか、アメリカ人のイケてるラッパーがアルバムを出してもこのプロデューサー陣、揃えられる?っていう。いきなり世界の頂点にリーチしようとしてるような感じが……ちょっと飛び越え度がすげえなっていう。

(渡辺志保)そうそう。で、私のInstagramの方にも質問をいただいているんですけども。「BAD HOPのEPのプロデューサー陣のすごさを分かりやすく説明してほしいです」っていうね。

(DJ YANATAKE)これ、いつかやりましょうね。

(渡辺志保)なのでもうちょっとあのお知らせすべきことがございますので。それがすべて明らかになったら……メンバーの方がここに来てくれたらいちばん嬉しいですけれども。もし来なくても、何かしらをやりたいなと思っています。でも本当にすごい!

(DJ YANATAKE)本当にさ、これ志保ともLINEではなしていたけども。もっとこのすごさがどうにか伝わらないかね?っていうね。

(渡辺志保)そうそう。だからやっぱり出来上がった曲を聞いてほしい。まだ1曲も……ビートだけはちょっとだけ公開されてますけども。出来上がった曲というのは明らかになってませんから。聞いてほしいし。たとえはWheezyが作ったビートにはあの「Wheezy Outta Here」っていうお決まりのプロデューサータグ、あるじゃないですか。あの「Wheezy Outta Here」の後にBAD HOPのラップが乗っかっているっていうのはやっぱりすごく興奮することだと思いますので。

(DJ YANATAKE)これ、どうたとえたらいいんだろうな?

(渡辺志保)どうたとえたらいいんでしょうね? ちょっと私も上手いたとえを……。

(DJ YANATAKE)ちょっと特集をやる時までに上手い言い方を考えましょうね。

(渡辺志保)というわけで『Rhythm + Flow』、かなりネタバレチックなことも話してしまいましたけども。本当にね、最後は手に汗握る展開っていう感じになって。私もウルッと来る場面もあったのでぜひぜひまだ見てない方はチェックしてみてください。ということで、ここで1曲お届けしましょう。Londynn Bで『I Can’t Change』。

Londynn B『I Can’t Change』

(渡辺志保)いまお届けしたのは『Rhythm + Flow』のサウンドトラックからLondynn B『I Can’t Change』でした。

(DJ YANATAKE)はい。僕もまだ途中なので最後まで見てみます。

(渡辺志保)ぜひぜひ見てみてください。そう。結構前半のパートも各都市でコンペが行われるじゃないですか。で、やっぱりそのシティをすごく上手く映像に収めている感じがして。私はそれもすごい胸アツでしたね。アトランタ、ニューヨーク、シカゴ……みたいな。

(DJ YANATAKE)そうだね。ロスでは最初、いきなりニプシー・ハッスルがね、出てきたりして。

(渡辺志保)そうなんですよ。見どころ多し。あとT.I.のコメント、カーディのコメント。それぞれのみなさんのコメントもすごい面白いし。

(DJ YANATAKE)ねえ。なんかT.I.が最後に振られてまとめるみたいなね。

(渡辺志保)そう。無理くりまとめるみたいなね。まあT.I.、最近も処女膜問題とかでいろいろあって大変ですけども。

(DJ YANATAKE)でもT.I.のあの敬礼の感じがいいですよね(笑)。

(渡辺志保)フフフ、「お父さん」っていう感じですね(笑)。

<書き起こしおわり>

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