町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で人気コメディアン、アジズ・アンサリの東京で行われたショーを見に行った話をしていました。
(赤江珠緒)今日、また映画をご紹介いただくということで。
(町山智浩)今回、仕事の収録で日本に10日ぐらいいたんですけども。で、ちょっとネットでアジズ・アンサリというアメリカのコメディアンの人が日本に来て住んでいて、お笑いライブをやるという情報を宇野維正さんっていう評論家の人がツイートしていたんで、「うわっ!」って思って行ったんですよ。
(赤江珠緒)ええ。
(町山智浩)この人はもうアメリカでもトップのコメディアンでお笑いの人なんですけども。もう『マスター・オブ・ゼロ』っていうNetflixでやっている番組なんかで見れる人なんですが、アメリカで見ようとしたらとにかくチケットを取るのが不可能なんですよ。この人1人でそれこそマジソン・スクエア・ガーデンで何万人も埋められるようなレベルのコメディアンの人が……。
Netflixはコンテンツ群からメッセージ性を感じられるは同意。岡田くん @ktrokd に薦められて鑑賞した『マスター・オブ・ゼロ』は現代のニューヨークで暮らすミレニアルズたちの生態がビビッドに分かる作品。#ミレニアルズ編集者 pic.twitter.com/arFOLX84oL
— 長谷川リョー|モメンタム・ホース? (@_ryh) 2018年3月19日
(赤江珠緒)すごい! その人が、下北沢に?
(町山智浩)下北沢で見れるって思って行ったんですよ。で、めちゃくちゃ面白かったんですけども。とにかくね、日本語なんですよ。
(赤江珠緒)ええーっ!
(町山智浩)ギャグが。「日本にいる外国人」っていうネタを日本語でやるんですよ。「スイマセーン! すきやばし次郎はどこですか?」とかって。
(赤江珠緒)フフフ(笑)。
(町山智浩)「予約ないとダメですか?」とかってずーっとやってるんですよ。
(赤江珠緒)へー!
日本語ギャグ
(町山智浩)で、外国から来ているお客さんが結構いたんで、「日本でいちばん美味しいモノはなんですか?」って聞くと、本当にみんな「コンビニ!」って言うんですよ。どんなレストランよりもコンビニが美味いという。
(赤江珠緒)アハハハハハハハハハッ!
(町山智浩)「なにが好きですか?」「○○おにぎり!」とかみんなで言ったりするんですけども。そういうギャグをずっとやっていたんですけどね。で、めちゃくちゃおもしろかったですよ。客席に小沢健二さんとかいらっしゃいましたよ。
(赤江珠緒)ええっ、オザケンさんも? おおーっ! そうですか。
(町山智浩)ちょっとびっくりしましたけども。
(赤江珠緒)日本、お好きなんですか? そうやってしょっちゅうこの方は日本にいらしているんですか?
(町山智浩)アジズ・アンサリさんですか? この人はアメリカにいられなくなって、日本に逃げてきたんですよ。
(赤江珠緒)ええっ?
(町山智浩)アメリカでファンの女の子を呼びつけて、いきなりエッチをして。女の子がはっきりとした拒否を示さなかったためにそういうことになってしまったということで。その後で「私はあの時、はっきりとノーと言えばよかった」みたいなことを発表してしまったんですね。最近、日本でもそういう事件がありましたが。全く同じですが。
(赤江珠緒)はー!
(町山智浩)で、そんな完全な同意も得ていないし、恋愛感情も高まっていないのにいきなりセックスしようとしたということで、彼はアメリカにいられなくなってしまって。
(赤江珠緒)ああ、そうなんですか。そんな事情が!
(町山智浩)あったんですよ。それでそのスキャンダルから逃れるために日本にかなりいたんで、もう日本語がペラペラになっているんですけども(笑)。
(赤江珠緒)フフフ(笑)。
(山里亮太)ああ、もうペラペラなんだ(笑)。
(町山智浩)もう何年もいるんですよ。そのトラブルがあったのが3年ぐらい前なんですけども。
(赤江珠緒)ええーっ!
(町山智浩)そんな感じなんですけどもね。まあ、なんというか大スターになってもまあ、恋愛がちゃんとできていない人みたいなことなんですけどね。
(赤江珠緒)ああ、なるほど、なるほど。
(町山智浩)まあ、その時に「反省している」って言っていましたよ。「私はそれで自分が非常に悪かったことがわかって。生まれ変わろうとしてるんだ」っていう風に言っていましたね。
(赤江珠緒)そうかそうか。
(山里亮太)まだアメリカに戻ることはできないんですか?
(町山智浩)まあまあ、どのぐらい本人が変わったか?っていうことで、許されていくんだと思うんですけどもね。たぶんもうすぐ戻るとは思いますよ。才能はあるんですよ。めちゃくちゃ面白いですから。
(山里亮太)ソロのライブとかもNetflixとかで見れますけども。ドッカンドッカンうけてますからね。
(町山智浩)めちゃくちゃ面白いんですよ。ギャグは。
(山里亮太)日本語字幕をつけてくれるからそれで見ているんですけども。僕みたいな人間でも面白いってわかる。
(町山智浩)あと、キャラがね、「本当に最低なスケベ男」っていうのをずーっとやってきていたんで、キャラとは外れていない! 最近、日本で事件を起こした人もキャラとは外れていないから。キャラ通りなので、裏表のない人!
(赤江珠緒)なるほど、なるほど(笑)。
(町山智浩)全く裏表がないんですが、裏表がなさすぎてファンもびっくりしたと思いますけども。「それ、ネタだと思っていたら本当にそういう人なのね!」っていうやつでしたけども。
(赤江珠緒)アジズ・アンサリさんね。
(町山智浩)ということで、まあ面白かったんですが……。
<書き起こしおわり>
2019年6月4日(火)「たまむすび」アメリカ流れ者 https://t.co/Bb0vHzCPJO
町山智浩 アジズ・アンサリ日本公演と映画『愛がなんだ』を語る— みやーんZZ (@miyearnzz) 2019年6月5日