町山智浩 ドナルド・トランプの苦しい選挙資金事情を語る

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町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でアメリカ大統領選挙についてトーク。共和党のドナルド・トランプがWWEプロレスから学んだことや、フロリダ州銃乱射事件後の銃規制問題、そしてトランプの選挙資金が枯渇しつつある苦しい資金事情について話していました。

(山里亮太)でも今日、町山さん言いたいことそれ以外にもいっぱいあるって……

(町山智浩)そうだ。トランプのことを先週、やるはずだったんですけど。もう原稿を書いてしまったのが今日、発売されたんでそっちを読んでもらおうと思います。『Wedge』という月刊誌で今日発売の号がトランプ特集なんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、僕は「ドナルド・トランプはプロレスから何を学んだか?」という原稿を書きました(笑)。

(赤江珠緒)えっ、そうだったんですか?

(町山智浩)はい。ええとね、トランプってね、2000年代のはじめに『ジ・アプレンティス(The Apprentice)』っていうテレビシリーズに出ていて、それで人気を集めていたんですけど。それを見ると、いまのトランプと全く違う人なんですよ。

(赤江珠緒)へー。うん。

(町山智浩)非常に落ち着いた感じで静かにしゃべって。汚い言葉もしゃべらないし。相手が黒人の人、アフリカ系だったりラテン系でも、本当に平等に扱っているんですよ。ところが、いまはもう本当に差別的で。「メキシコ人やイスラム教徒を叩きだせ!」とか、汚い言葉を使いまくっているんですね。「Moron」とか「Stupid」とか。で、それはいったいどうしてか? プロレスに学んだんじゃないか?っていう原稿を僕が書いてます。はい(笑)。

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ドナルド・トランプはプロレスWWEから何を学んだのか?

(赤江珠緒)ああ、そうですか!

(山里亮太)いま、ヒールなのかな?

(赤江珠緒)じゃあ、地じゃないんだ。

(町山智浩)そう。プロレスに出るまでは、そんなしゃべり方じゃないんですよ。見て比べると。だからこれはね、かなり人格を自分で変えたんだと思うんで。そのへんを詳しく書きましたんで。

(赤江珠緒)はい。『Wedge 7月号』でございます。

(町山智浩)で、僕の原稿以外も非常に素晴らしい原稿が集まっていますんで、読んでください。短いですが。はい(笑)。という感じで、あとまあ今日ですね、アメリカの議会で銃を買う時にその人の犯罪歴であるとか、FBIにチェックされているかどうかをチェックしなければ銃を売れないようにするという法案が提出されたんですけども。議会で蹴られました。

フロリダ銃乱射事件後、提出された銃規制法案が廃案に

(赤江珠緒)ええーっ?

(山里亮太)あんな大きい事件があったのに。

(町山智浩)廃案です。あれだけ人が死んでも、全然変わらないですね。アメリカね。

(山里亮太)どこがそんなに頑なに……

(町山智浩)ええとね、いまアンケートを取るとアメリカ人の9割ぐらいがそういうチェックをする必要があると。「精神病があったり、犯罪歴があったり、FBIからテロリストかもしれないと言われている人には銃を売ってはいけないという風にした方がいいんじゃないか?」って言っている人が、とにかく半分以上なんですよ。アメリカ人の。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)でも、議会の半分以上を共和党が占めていて。共和党は全員、全米ライフル協会の票がほしいので。そういう法律を全部廃案にしちゃうんですよ。

(赤江珠緒)そういうことなんですね。

(町山智浩)これ、大変な事態なんで。要するに、国民の求めているものと違うことが起こっているんですね。一部のロビー団体、圧力団体の利益の方に誘導されていってしまうと。で、これだけ死んでも法律が変わらないんだから、もう何も変わらないだろうと思いますけどもね。

(山里亮太)でも、選挙に影響があるんじゃないですか? 共和党のままだと銃規制が変わらないってなった瞬間に、「じゃあ、共和党じゃダメだ!」ってなって変わっていくとか、ないんですか?

(町山智浩)その通りです。いま、共和党は今度の11月の選挙で大幅に議席を失う可能性が出てきていますね。

(山里亮太)そうなんだ。今回の件で。

(町山智浩)はい。でも、それに固執する以外ないんですよ。確実に票をくれる人の利益のために、そういう議会を運営させるしかないんで。彼らとして見れば。これはしょうがないんですね。

(赤江珠緒)『Wedge』は駅売店ほか、紀伊国屋、三省堂など全国の一部書店で購入できる雑誌でございます。

(町山智浩)はい。あと、ドナルド・トランプは共和党が中身がガタガタなのを暴露しちゃいましたんで。で、共和党の内部批判を徹底的にすることで、彼は予備選の票を集めたんで。っていうことは、共和党内のドナルド・トランプ以外の人たちは票を失うわけですよ。

(山里亮太)ああ、なるほど!

(町山智浩)そう。「彼らはダメなんだ! 共和党の主流派とかいまの現体制は全部、ダメなんだ! 共和党議員はダメなんだ!」っていうことで、トランプは圧倒的な票を集めましたからね。共和党内の。

(山里亮太)しかも、それを伝えるためにプロレス的な要素を取り入れて。

(町山智浩)そうなんですよ。だからこれ、共和党はたぶん議席を大幅に失うでしょうね。トランプという内側の力によってね。

(山里亮太)すごいな! トランプ、それが全部プロレスで描いているものだとしたら、相当な切れ者っていうか、すごい人ですね。

(赤江珠緒)「刺客じゃないか」って言われてましたもんね。

(町山智浩)でもね、これ、トランプは勝てる見込みがないわけですよ。何度も言いますけど、そういうことをやり続けているんで、白人の票しか取れないわけですから。それで、白人は現在60%しかいなくて、その半分しか保守的な人はいないわけですから。勝てる見込みは非常に狭まっているんですね。彼の戦法によってね。でも、それでもなぜ、トランプはそれがわかっていて出たんだろう?っていうことが、最近アメリカでいろいろ話題になっていて。「おそらく、金のためじゃないか?」っていう説が出てきていますね。

(赤江珠緒)ええっ?

(山里亮太)あ、金のためなんだ。

ドナルド・トランプは実はお金がない?

(町山智浩)っていうのは、前の大統領候補だったミット・ロムニーさんが「実際にはお金、ないんじゃないか?」って言い始めているんですよ。

(赤江珠緒)えっ? 大富豪じゃないんですか?

(町山智浩)えー、要するに税金をどのぐらい申告しているかを明らかにしないんですね。トランプは。もしかしたら赤字。で、赤字申告で税金を払っていない可能性があると。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)そうすると、あんまり経営がうまくいってなくてお金がないから、自分のビジネスにブーストをかけるために大統領戦に出たんじゃないか?っていう説も出てきています。現在ね。

(赤江珠緒)ええーっ?

(町山智浩)はい。で、実際にもう選挙資金ない状態なんですよ。トランプ。要するにカツカツでやってきているっていう話をずっとしてましたけど。増えていないんですよ。全然。これはトランプ自身の問題で、「大富豪たちがアメリカの共和党をコントロールしている。金持ちどもが。みんな共和党のやつらは金持ちどもに操られる犬なんだ」って言ってきたから、お金が入ってこないんですよ。

(山里亮太)はー。

(町山智浩)まあ、大変なことになっていますけど。僕、実は講談社でね、トランプについての本を出すっていうことでずっと書いてるんですけど。書いても書いても終わらなくて、まだ全然原稿、完全に及ばないんですよ。もう、本当にすいません。講談社の人。すいません……

(山里亮太)いま講談社の方が「えっ?」って。「まだ全然書けてないらしいよ!?」って(笑)。

(町山智浩)ずーっとずーっと書いているんですけど、いろんな、「これも書かなきゃ、あれも書かなきゃ……」ってなっていくうちに、どんどんどんどん増えていく一方で。いつまでたっても終わらなくて。本当にもう、申し訳ないです。

(赤江珠緒)まさか、お金に困っていたなんて。ちょっとそんな情報、ねえ。

(町山智浩)お金に困っている可能性が非常に高いんですよ。っていうのは、これだけ「俺はビジネスで成功している」って言いながら……「じゃあ証拠を出せ」ってロムニーがしつこく言っているんですね。ロムニーは共和党の人なんですけど、トランプを共和党の候補にしたくないわけですよ。で、「お金が儲かっている証拠で税金をどのぐらい申告しているのか、出せ」って言っているんですけど、絶対にトランプは出さないんですよ。儲かっていたら、出すでしょうね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)公表しないっていうことは、儲かっていないという可能性が非常に高いですね。はい。

(赤江珠緒)ああー、そうですか!

(町山智浩)という、いろんな話があるんですが。

<書き起こしおわり>

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