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木村昴と宇多丸 ヒプノシスマイク『Enter the Hypnosis Microphone』を語る

木村昴と宇多丸 ヒプノシスマイク『Enter the Hypnosis Microphone』を語る アフター6ジャンクション

(宇多丸)加えて、オーディエンスの生の反応もあったわけじゃないですか。そこはどうでした?

(木村昴)そうなんです。これ、もうすごかったですよ。いままで、いわゆるラップミュージックを聞いてこなかった方々、アニメファン、声優ファンの方々っていうのはペンライトを持って、ライブに行ってそれを振るっていう文化だったんですよ。で、そこで、大変おこがましいんですけども、ライブ中に「よかったらペンライトや団扇、置いてもらっていいですか? 手のひらを見せてもらって、それを振っていただいていいですか?」みたいなことを言って以来、みなさんラップミュージックのライブでの乗り方になって。

(宇多丸)ヤバい!

(木村昴)「これなんだ!」ってことで。見よう見まねですけども、みなさん一生懸命に本当に手を上げてそれを振ってくれるんですよ。なんかその光景って僕はすっごい感動をして。で、やっぱりみんなどんどんラップミュージックではこういう時には「ウエーイ!」とか「アーイ!」とか……。

(宇多丸)はいはい。そうね。1ラインが決まったらね!

(木村昴)そうなんですよ。なんでお客さん、バシッと決まったら「ウエーイ!」ってなっているのとか、肌で感じることができるので。

(宇多丸)はいはい。いいなー! もう本当に、これはオタク文化とヒップホップみたいなのっていちばん遠いところにいたように見えたけども、本当の融合が現になされつつあるというか。

(木村昴)いまとなって思えばなんですけども、もしかしたらこのいちばん遠いと思われていたカルチャーって背中合わせだったんじゃないかな? みたいな。ある種、「ディグする」っていう部分ではお互いに熱い思いでやっているので。

(宇多丸)もちろんです。それはもう私がずーっとヒップホップ専門誌とかで熱く説いていたところなんで。いよいよこれをやっていただけて、嬉しい限りです。

(木村昴)こちらこそ、光栄です。

(宇多丸)ということでじゃあ、アルバムから1曲、聞きましょうかね。木村さんから紹介をぜひお願いします。

(木村昴)はい、アルバム『Enter the Hypnosis Microphone』からDivision All Stars『Hoodstar』。

Division All Stars『Hoodstar』

(宇多丸)はい。Division All Stars『Hoodstar』を聞いていただいております。間のラップ談義もちょっと止まらなくなってきちゃって。細かいラップテクニックの話とかね。で、僕は逆に木村さんとかに単純に声出しの技術とかを細かく教わりたいですわ。

(木村昴)ええっ!?

(宇多丸)やっぱり今どきのラップって声色の自在な変化っていうのはすごい武器になるんで。声優さん、強いと思うんだよな。声の引き出しが多い方が。

(木村昴)なるほど。めちゃくちゃ光栄です。なにか、お力になれることがあれば……僕でよろしければ!

(宇多丸)レッスン受けたいぐらいです。いずれちょっと、またひとつよろしくお願いします。

(木村昴)こちらこそ!

(宇多丸)この番組も引き続き、いろいろ。っていうか、Division All Starsがどういう作りかはわからないけど、スタジオ・ライブとかもあるわけですよね? たとえばバトルが近づいてきたら、選挙宣伝みたいな感じで煽りライブをしに来ていただくとか。

(木村昴)ええーっ! 出たいっ! いいんですか?

(宇垣美里)フフフ、めっちゃいい! 聞きたい!(笑)。

(宇多丸)とかね。勝手なブッキング案を出してますけども(笑)。

(木村昴)いや、メンバーを揃えておきます、僕が!

(宇多丸)フハハハハハハハハッ!

(中略)

(宇多丸)ということで今夜のライブはラッパーのKEN THE 390さんです。

(KEN THE 390)はい、よろしくお願いします。

(宇多丸)はい、よろしくでーす。そしてちょっと残っていただいて。木村昴さんです。

(木村昴)すいません、なんか……お邪魔いたします!

(KEN THE 390)なに言ってるんですか(笑)。

(一同)フハハハハハハハハッ!

(宇多丸)ちょっとね、ヒプノシスマイクのお話もちょっとだけ、引き続き聞かせてください。

(中略)

(宇多丸)この番組関連で言うとNetflixオリジナルアニメ、湯浅政明監督作品の『DEVILMAN crybaby』を……。

(KEN THE 390)昴くんと一緒にやりましたよ。

(宇多丸)ああ、そうか。そうだよ。

(木村昴)私も出演していまして。

(宇多丸)とか、とにかくケンくんはラッパーとしての活動も当然盛んだし、非常に成功しているのと同時に、そういうアニメだとか、楽曲提供、ラップ提供というか……。

(KEN THE 390)そうですね。監修だったり提供だったり、ありますね。

KEN THE 390・ヒプノシスマイク参加の経緯

(宇多丸)すごく多くて……というところで。そういうところでも活躍している。で、ヒプノシスマイクなんですけども。まずケンくん、ヒプノシスマイクの参加の話を最初にいただいたのはどういう経緯だったんですか?

(KEN THE 390)最初はたぶんスタッフさん経由でお話をもらったんですけども。当時、まだ僕も詳しくわからなかったので言っていることの意味がよくわかんないっていう。

(宇多丸)やっぱりそうだよね?(笑)。

(KEN THE 390)「アニメのキャラクターがMCバトルするんですけど……」みたいに言われて。「何を言っているんだろうな?」って(笑)。

(宇多丸)だよね、だよね(笑)。

(KEN THE 390)で、勉強のために「試しの曲を聞いてください。ラジオドラマを聞いてください」ってCDをもらって聞いてみて、「ああ、面白いな!」って思って。やっぱりみんな上手いですし、しっかりラップをしているし。イタコ感っていうか、ラッパーの書いた人のフロウがそのまま出ている感じも面白いなと思って。で、ラジオドラマでキャラクターの設定もすごいしっかりとしていたんで。すごくヒップホップ向きだなと思ったっていうか。

(宇多丸)キャラクターを有る意味演じてるみたいなところ、ラッパーはあるもんね?

(KEN THE 390)そうですね。やっぱりどういう人が歌っているのかっていうのがわかると曲がより面白くなるっていうのがヒップホップだと思っているので。そういう声優さんがしっかりとドラマとかキャラに命を与えているんで。たぶんラッパーが5人いて、それぞれがキャラを与えられてやっても、そのアニメのキャラにはリアリティーが与えられないと思っていて。声優さんがしっかりとやるから、そのキャラクターに息吹が込められてより面白いっていう。だからこれは声優さんがやるのがベストだなって。

(宇多丸)だからそのラップの技術と演技の技術っていうのの両方が必要な企画だったっていうことなんだ。そう。まずこの分析力。これがKEN THE 390! すげえ!

(KEN THE 390)いやいやいや!

(宇多丸)できる子!

(木村昴)すごかったっすね、いま!

(宇垣美里)「なんてわかりやすいんだろう!」って思って(笑)。

(KEN THE 390)いやいや……。

(木村昴)俺も他所で言っていいっすか?(笑)。

(KEN THE 390)言ってください(笑)。

(宇多丸)木村さんから見たKEN THE 390、たとえばラップを監修する人として、どんな感じですか?

(木村昴)あの、ヒプノシスマイク以外でも書いてくださったラップを歌わせていただいた経験が何度かあるんですけども。やっぱりキャラクターだったりその作品を理解する力が素晴らしくて。「なんとなく理解しているんだけど、こんな感じ?」みたいなことが全くなくて。すごく、「この人はたぶんめちゃくちゃこの作品のことを知っているんだな!」っていう雰囲気が携わらせていただいている我々の方にも伝わるので。それってかっこよくないですか?

(宇多丸)はい。

(KEN THE 390)いやいや、ハードルが上がりすぎてこれからどうしよう?って感じですけども。

(宇多丸)でもやっぱりあるもの、ある作品……これは自分の作品を作る時もそうかもしれないですけども。ちゃんとコンセプトを噛み砕いて自分のものにして……っていうのはやっぱり必要なプロセスっていうことですからね。いや、だからできる子なんだよ!

(宇垣美里)これもやっぱり「もう努力しなくていいよ」案件ですか?

(宇多丸)ああ、そうですね。だいぶ前から思っていましたけども。KEN THE 390にはもうちょっと早い段階で努力をやめてもらいたかったんですけども。なかなかやめてくれないので。なかなか先輩の言うことを聞いてくれないんですよ。

(木村昴)フハハハハハハハハッ!

(KEN THE 390)どういうことだ?っていう(笑)。ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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