吉田豪と竹中夏海 ジェーン・スーを語る

吉田豪と竹中夏海 宇多丸を語る SHOWROOM

振付師の竹中夏海さんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』にゲスト出演。吉田豪さんとジェーン・スーさんやTomato n’Pine、アイドルセカンドキャリアなどについて話していました。

(竹中夏海)(コメントを読む)「ジェーン・スーさんと最近会いましたか」っていう質問があるんですけど……私ね、ジェーン・スーさんと街で偶然、何回かお会いしていて。最後に会ったのが去年の秋ぐらいかな? だったんですけども。それも本当にプラザで……元ソニプラのあのプラザ。かわいい雑貨とかコスメとかを売っているお店で香水とかを選んでいたら、本当にこういう、手がこうなるぐらいの感じで……「あっ!」って(笑)。

(吉田豪)恋に落ちる感じで(笑)。

(竹中夏海)それがジェーン・スーさんで(笑)。「うわっ!」ってなって。「おすすめの香水はこれですよ」っていうお話をして、別れました(笑)。

(吉田豪)ジェーン・スーさんは僕、あれなんですよね。やっぱり「トマパイ(Tomato n’Pine)の運営の人」として会っているから。

(竹中夏海)あ、私もそうです。

(吉田豪)だからなんだろう? まだちょっと距離を詰められないでいるっていうか。

(竹中夏海)緊張するっていうことですか?

(吉田豪)ビジネスの距離感っていうか。「あ、運営の方だ」っていう感じで。

(竹中夏海)私はジェーン・スーさん、全然ラジオとか始められる前の2010年の第1回の品川でやったTIFの時に……。

(吉田豪)トマパイも出てました。

(竹中夏海)そう。で、トマパイメインステージだったじゃないですか。で、メインステージにそれこそまだインディーズの頃のPASSPO☆もメインステージに出させてもらっていて。あとはももクロちゃんとかバニビちゃん、トマパイ、アイドリング!!!とか風男塾さんとか……。

(吉田豪)もうね、ほぼいなくなったことでおなじみの。

(竹中夏海)とかっていう感じだったんですけども。あとはスパガとか。お披露目2日目のスパガとか、その日がお披露目のさくら学院とか。だから、お披露目していないグループはチェックできないけど、それ以外のグループは一応勉強をしておこうと思って、勉強をサラッとした中で「いいな、好きだな」って思ったのがバニビちゃんとトマパイだったんですよ。当時。

(吉田豪)おお、渋谷系感のある。

(竹中夏海)そうそう。で、「いいな」って思って。あとは女子流ちゃんもいて。でも女子流ちゃんはまだ割と……。

(吉田豪)子供の時じゃないですか? ゴリゴリの。

(竹中夏海)そう。ファンクをまだそんなに押し出す前だったんで。

(吉田豪)ファーストシングルぐらいのね。

(竹中夏海)そう。そこまで逆に引っかからなくて。TIFで見て、まだタイトルがないんですけど聞いてください」ってやった後の『ヒマワリと星屑』が「めっちゃいいじゃん! この路線でやればめちゃくちゃ好きになる!」って思ったらその路線でやり始めたんでめちゃくちゃ好きになったんですけども。

(吉田豪)松井さん感がそんななかった頃?

(竹中夏海)そんなになくて。どちらかというと「ああ、エイベックスがガールズグループに地続きのやつで始めたんだな」としか思っていなかったんですけど。で、そのトマパイがめっちゃいいなと思って。「トマパイ、めっちゃいい!」っていうのをTwitterでツイートしていたらジェーン・スーさんとつながって。「ありがとうございます」みたいな感じで。女性の……運営ではなくて振付師なんですけども。女性の同志みたいな感じで。で、ジェーン・スーさんはジェーン・スーさんで「PASSPO☆のコレオが面白い」みたいなことを言ってくれていて、それでつながったんですけども。

(吉田豪)うんうん。

(竹中夏海)そこからまさかね、こういう風に……。

(吉田豪)こういう形で成功するとは……っていう。

(竹中夏海)そうそう(笑)。不思議だなって。でも、すごい私が熱烈に希望して書いてもらったPASSPO☆の『バチェロレッテは終わらない』っていう曲があるんですよ。ジェーン・スーさん作詞の。で、それは本当に素晴らしくて。本当に最後の7人の彼女たちの雰囲気をすごい凝縮したみたいな曲になって。まあ、ウエディングソングっていう建前なんですけど、別にウエディングじゃなくてもなんでもよくて。

(吉田豪)竹中先生の結婚の時に歌われた?

(竹中夏海)たまたまなんですよ。それも。全然私、結婚式っていう結婚式はしていなくて。食事会ぐらいだったんで、そういう余興をするスペースもなかったし。マジで「いいですよ」って言っていたんですけども。気を利かせて、阿久津さんがギターを弾いてやってくれたんですけども。それは本当にたまたま偶然なだけなんですけども。なんかPASSPO☆がすごい初期に『ガールズパジャマパーティー』っていう曲を出していて。それがすごいアメリカンなガールズロックみたいな感じ、西海岸みたいな感じの曲で。で、あの『ガールズパジャマパーティー』をやっていた女の子たちが何年かたって20代半ばに差し掛かってきて、また同じようにパーティーをしているけども……で、SPEEDのアルバム曲で『HAPPY TOGETHER』っていう曲があるんですけども。

(吉田豪)はいはい。

(竹中夏海)それはたぶん中学か高校の卒業で「もうすぐこんな風にいつも会えなくなるね」っていう女の子たちの友情の話なんですよ。だからなにか1個、記号ができて。「結婚とかそういう記号があることによって関係値が一瞬変わるように見えるかもしれないけど、でも私たちの友情ってなにがあってもこの先も変わらないよね」みたいな。それが当時は学校の卒業とかだったし、いまの年齢になってきたら誰かが結婚してもおかしくないよねっていうのの、その友情の曲なんですよ。実はウエディングソングではなくて。というのを書いてもらう時に「ジェーン・スーさんにお願いしたいんですけど」みたいな感じで私がお願いして。で、ジェーン・スーさんに直接お話をして。「SPEEDの『HAPPY TOGETHER』がやりたいんです」っていう話もして。

(吉田豪)はい。

(竹中夏海)で、すごいくんでくれて。私はその詞ができた時、仕事が終わった後で家で昼寝をしていて。で、そしたらマネージャーさんからLINEが入っていて。「ジェーン・スーさんから歌詞が上がってきましたよ」っていうお知らせが来ていて。で、寝起きにバッと見て、寝起きで見たけど涙がジワーッてこう、にじんだのを覚えているんですけども。それぐらいいい詞で。それで、最終的にPASSPO☆の最後の最後の本当にラストライブのいちばん最後の曲が『バチェロレッテ』だったんですけど。それも結構、メンバーってあんまりセットリストで「こうしたい!」っていうのはそこまでなかったんですけど。

(吉田豪)うん。

(竹中夏海)それだけはもう何ヶ月も前から。解散が決まった時に「私たち、最後に歌いたい曲はもう決まっているんだけど、それでもいい?」って。「ああ、そうしたいなら絶対にそうした方がいいよ。なんの曲なの?」って言ったら「『バチェロレッテは終わらない』なんだけど」っていう風に言われて。すごい、あの曲ができてよかったなって思いました。本当にスーさんだから書けた曲だなって。

PASSPO☆『バチェロレッテは終わらない』

(吉田豪)僕がスーさんで印象的なのが、トマパイというグループは「とにかくメンバーに自由にさせる。圧を一切かけない」っていうルールでやっていて。本当に自由なグループになって。で、その結果として「やっぱりアイドルはね、圧かけなきゃダメっすよ!」っていう(笑)。

(竹中夏海)フハハハハハハッ!

(吉田豪)「自由にさせていたらあいつら、何するかわかんない!」みたいな(笑)。「ああ、そういう結論になるんだ?」みたいな(笑)。たしかにトマパイ、自由すぎたんすよ。

(竹中夏海)うん、そうかそうか。

(吉田豪)この話、好きなんですよ(笑)。

(竹中夏海)でも、まあ自由にさせたいですよね。

(吉田豪)わかります。わかるんですけど、たしかにそれをすごい実感したんですよ。ミスiDに1期トマパイのメンバーだった奏木純さんが受けに来た時があって。2人組時代の。

(竹中夏海)ああ、そうか! そうでしたね。

(吉田豪)ところが、本当にマイペースな人なんで別日に……「みんなが来る日、行けないんで」って言われて。

(竹中夏海)ああ、そうだそうだ! なんかその話、ありましたね!

(吉田豪)そうなんですよ。「別日に来る」って言われて、その別日に行けたのが僕と小林司さんだけだったんですよ。2人だけで面接をやって。で、僕らの趣味で「トマパイの『Life is beautiful』、歌ってもらえますか?」みたいな感じで歌ってもらったりとかして。高まったりもしながら……。

(竹中夏海)フハハハハハハッ! 高まってるんじゃないよ(笑)。

(吉田豪)ただ結局2人しか見ていないから、他の審査員に一切響かないんですよね。

(竹中夏海)ああ、ですよね。だから会った分だけ感情移入しますからね。

(吉田豪)そうなんですよ。票が入らないんですよ。で、僕らもそこまで「いや、最高だったんすよ!」って言うのもあれじゃないですか。だから結局それで……しかもその時、結構な決意で出ていたんですよね。「これで結果が出せなかったら私は芸能界を辞める」って言っていて。

(竹中夏海)そういうの、決めない方がいいよ。

(吉田豪)で、僕ら2人しか見ていないから票が入らないじゃないですか。責任を感じるわけですよ。たしかその年の僕の個人賞を出したんですよ。

(竹中夏海)ああ、なるほど。

(吉田豪)「とにかく辞めないでほしいんで吉田豪個人賞を出します」って。で、早々に辞めてJリーガーと結婚して(笑)。

(竹中夏海)よかったよ、よかった!(笑)。

(吉田豪)「俺の賞は?」っていう(笑)。

(竹中夏海)よかった、よかった。「吉田……なんだっけ?」みたいな(笑)。

(吉田豪)ぐらいの(笑)。まあ「トマパイ!」っていう感じでしたね。

(竹中夏海)そりゃそうですね。難しいですよね。まあ、そうですよねー。

(吉田豪)なにが幸せか?って考えたらね。そうなんですよ。よくわかんない位置で芸能活動をするぐらいだったら、結婚しちゃった方がいいのかもしれないし。

(竹中夏海)そうですね。別にアイドル……それこそPASSPO☆とかにも言ったんですけども。特にPASSPO☆は別に芸能界にめちゃくちゃこだわって入ってきた子たちの集まりじゃないっていうのもあったんで。「そもそも、たぶん芸能界じゃなくてPASSPO☆が好きで続けてきたじゃん? だからこの先、卒業した後に別に芸能界に残ることが勝ちじゃないっていうのは覚えておいてね」っていう風には言いましたけどね。全然違う道で幸せになっても……「芸能界生き残りゲームじゃないから。本当に自分の心が動く『やりたい』と思うことをやってね」っていう風にはいいましたけどもね。

(吉田豪)うんうん。

(竹中夏海)ねえ。アイドルセカンドキャリア問題。

(吉田豪)生き残ろうとしておかしなことになっている子、いっぱいいますからね。

(竹中夏海)うんうん。そうですね。

(吉田豪)僕のところにDMがものすごい来るんですけども、この前さすがにスルーした子がいて。アイドルグループを6個ぐらい入っては潰れ……で。でも、まだ夢が諦められないんですみたいな女の子からDMが来て。

(竹中夏海)なにを求めて豪さんに送ってくるんですか?

(吉田豪)「まだ私はがんばるべきでしょうか?」ぐらいの感じで。

(竹中夏海)あ、人生相談?

(吉田豪)そんな感じで。で、背中を押そうかと思ってその子のプロフィールを見たら、ちょっとあんまり言いづらいですけども、かなり顔をいじりすぎているのがもうはっきりわかる感じで。これでフレッシュなグループに入っても無理があるだろうなとか思いながら……「無責任にこれは背中を押せないわ」って思ってスルーしちゃったんですけども。

(竹中夏海)うんうん。ああ、人生相談が多いんですか?

(吉田豪)人生相談、すごい多いです。あと最近、「このオーディション、信用できますか?」がすごい多いです。「それ、僕に聞かれても……」っていう(笑)。

(竹中夏海)まあ、そうですね。責任持てないですよね。

(吉田豪)持てない。よく言うのは「人生経験だからひどいオーディションを1回経験したら、どこがいいかとかわかる」って。ミスiDをやっていてよく言われたのが「他のオーディションとかは本当に瞬間だけど、こんなに見てくれるオーディションはない」って言われたことがあって。そこは間違いないじゃないですか。

(竹中夏海)そうですね。

(吉田豪)っていう、いろんなものを見た方が絶対に経験にはなるし。1回失敗すれば、それを修正して……っていう風になるから。という話はしていますね。

(竹中夏海)そうかー。

(吉田豪)でも、本当にすごい来ますよ。そういうのが。

(中略)

(吉田豪)(コメントを読む)「ねむきゅんのセカンドキャリアは理想的」。そうですね。

(竹中夏海)でもめむさんはちょっと別枠というか。

(吉田豪)異常ですよね。あのきれいな着地の仕方。

(竹中夏海)もう卒業ライブも完璧だったし。

(吉田豪)完璧でしたね。見事でしたね。普通なら2デイズにするやつをきれいにまとめて。

(竹中夏海)そうですね。うっとりしちゃう。なんかもう、あの人はもうアイドルとかじゃなくて普通に人としてできているっていうか。ちゃんと社会人としてちゃんとしてる人だから。でもまあ、ねえ。ねむきゅんフォロワーとかねむチルドレンがいっぱい生まれたことはいいことですよね。

(吉田豪)アイドルに新しい別の流れを作り。まあでんぱ組自体も作ったけど、ねむきゅんも作り。うん。

<書き起こしおわり>

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