極楽とんぼ加藤浩次 相方・山本へのラジオ公開説教30分

極楽とんぼ加藤浩次 相方・山本へのラジオ公開説教30分 TBSラジオ

10年7ヶ月ぶりに復活したTBSラジオ深夜の伝説の番組『極楽とんぼの吠え魂』。番組開始から約30分間に渡って加藤さんが山本さんに対して公開説教。体調管理、謹慎期間中についた悪癖などについて指摘していました。

(加藤浩次)こんばんは。極楽とんぼ 加藤浩次です。

(山本圭壱)こんばんは。極楽とんぼ 山本圭壱です。

(加藤浩次)いやー、10年ぶりに……まあ正確に言うと10年7ヶ月ぶりですか。ラジオをやることになりました。いやー、山本さん。グッと来てるんじゃないですか?

(山本圭壱)そうですね。まあ、TBSラジオさんに入ったのが11時ですか。11時ちょっと前に今日、入りまして。正直なところ、下から上がってくる時にまず、パスをいただくんですね。「1 Day Pass」みたいなのをいただいたんですけど。10年7ヶ月前にはそのシステムがなくて。ちょうど入る時に扉みたいなのがあるじゃないですか。パスをポッとやったらプッて開くやつ。

(加藤浩次)まあ新幹線の改札みたいなやつね。

(山本圭壱)あれがなかったんですよ。当時。で、そのパスをいただいたんですけど、どうやって入るかがちょっと、いまいちわからなかったんで、1人誰か来るのを先に行かせて、その人がやるのを見て入ってまいりました。

(加藤浩次)そんな、そんなに触れてなかったんだな。やっぱな。普通だったら新幹線とかいろんなね、街を見ていたらだいたいわかりそうなもんなんだけども。それももう、わかんなかった?

(山本圭壱)いや、まあ新幹線とかね、電車のシステムはわかっているんですけども。テレビ局のシステムっていうのが、その電車のシステムになっているっていうことが、ちょっとなんていうんですかね?

(加藤浩次)「電車のシステム」って(笑)。いまはもうどこでもそうだけどね。どこの会社でも。

(山本圭壱)本当ですか? 本当なんですか?

(加藤浩次)まあ、そうだよな。

(山本圭壱)私も10年間の間ね、ちょっと他の企業とかにいたりはするんですけども。
肉巻き(おにぎり)屋さんではそういうシステムはなかったですし。店舗に行く時に……。

(加藤浩次)うん。そうだよね。潰れたもんな。

(山本圭壱)まあ、そうっすね(笑)。いや、潰れたっていうか、その部門がなくなったっていうだけですよ。その部門がなくなったんで、会社はちゃんとありますんで。まあ、そうなんですね。だからそれがちょっと私の中で……。

(加藤浩次)でも、入れたんでしょ? よかったよ。

(山本圭壱)ただね、やっぱり入って上まで上がってきたら右に行くか左に行くか、どっちがブースだったんだっていうのは、自分の足が覚えてました。

(加藤浩次)ああ、10年経ってもね。

(山本圭壱)はい。これは間違いなく覚えてました。

(加藤浩次)10年ぶりだから、もう覚えてないかなと思ったけど、それは覚えているもんなんですね。

(山本圭壱)覚えてましたね。確実にこの第7スタジオですか。やってまいりました。ありがとうございます。

10年ぶりの放送をどうするか?

(加藤浩次)これもだから10年ぶりって……10年前って言ったらね、小泉総理が代わって第一次安倍政権が始まる時ですよ。そこからずーっと来てなかったわけですよ。でも10年っていうのをどう考えればいいんだろう?っていうね。これね、僕は本当に「何をしゃべろうかな? どういうテンションで行こうかな?」っていうのをずーっと考えていたのね。この『吠え魂』をやるにあたって。

(山本圭壱)なるほど。

(加藤浩次)当時は僕は37才。山本さんは38才じゃないですか。その時の『吠え魂』の感じを、やっぱり『吠え魂』リスナーは望んでいるのかな? とかって思いながら。でもやっぱり10年経つとさ、やっぱりずいぶん変わるわけじゃん。当時、うちの長女の小羽(こはね)がさ、5才だったわけよ。で、この4月からもう高校に行くわけよ。

(山本圭壱)いやー、それは本当にびっくりしましたね。ええ。

(加藤浩次)だから10年ってそんだけの長さがあるし。俺らもやっぱり37才、38才から10年歳を取って47才、48才になっているわけだよ。これはね、当時のテンションのままっていうわけには俺、もう行かねえなっていう感じはしているの。2人でラジオをやるにはね。

(山本圭壱)おっしゃる通り。いや、おっしゃる通りですよ。本当に。

(加藤浩次)たまらん兄さんとかっつってね、パンフレットを配ったりとか。DJヤマトっつってね、ふざけたコーナーをやったりとか。ねえ。「ゴリラが棒を持ったら最強だ」とかって言っていたりとかね。ああいうのはもう、やっぱりなかなかね、いまやろうと思ったらできるんだけど、ちょっともう等身大じゃない……無理が出るんじゃないか? と。

(山本圭壱)なるほど。加藤さんのおっしゃっていることもわかります。やっぱり10年前もね、着るものから違ったじゃないですか。

(加藤浩次)違ったね。

(山本圭壱)私もやっぱりもうちょっと太っていて。ファッションもね、髪ももうちょっと茶髪気味だったりね、なんかブカブカしていてね、短パン履いたりパーカーを着たりみたいなところから、やっぱり10年経っていま、なんて言うんですか? 教科書が『LEON』みたいな感じになっているじゃないですか。イタリアンカジュアルっていうんですかね? ああいうスーツ系の……。

(加藤浩次)なんなんすか、それ?

(山本圭壱)はい? そういう感じにいま私もなっているわけですし。あなたもあなたでその、スーツ系がいつもお似合いになる……『スッキリ!!』からずっとやられているんで。まあちょっとやっぱりそういうところはちょっとずつ違う方向になっているのかな? とも私は思っていて……。

(加藤浩次)いや、ファッション的なことじゃないのよ。俺が言ってるのは。

(山本圭壱)……内面?

(加藤浩次)内面よ! いろいろあったろ? 10年。やっぱり山本、辛い思いをしたろ? いっぱい。俺もやっぱり辛かった部分はあるのよ。

(山本圭壱)いや、もちろんそれはそうです。辛い思いってね、私がいま「こうやって辛い思いをしていた」っていうのは私がもう言える立場じゃないので。それはもう、はい。しっかり……。

(加藤浩次)だって今日だってさ、言ったらね、できたのはTBSラジオさんが「最終回をやっていいよ」って言ってくれてね、できているわけだよ。で、宮嵜……当時ディレクター。いまはプロデューサーなわけだよ。で、その時のプロデューサーの池田さんはいま、池田さん編成なのかな? いまどこ? 制作にいる池田さんも来てくれている。ねえ。で、吉本興業からはね、藤原副社長も来てくれているわけですよ。

(山本圭壱)本当ですよ。日曜日のこの時間に。

(加藤浩次)もう正直ね、正月の『ガキ使』以外稼働しないからね。藤原副社長は。この時間にね、吉本興業の藤原副社長も来てくれていると。で、まあ言ったら作家のね、当時作家だった(鈴木)工務店も横にいるけど、オークラも来てくれているわけですよ。いま、もう先生よ。オークラなんか。10年経って、何本(番組)をやっていると思っているの?

(山本圭壱)もうね。

(加藤浩次)で、初代ディレクターの今村さんも来てくれてね。これね、もう俺はもう正直、感極まってますよ。そこまで、迷惑もかけた。実際に。でも、こうやって10年ぶりにこの場をやらせていただいているっていうのは本当にありがたいなと思っているの。

(山本圭壱)おっしゃる通りです。

(加藤浩次)それがね、全然お前はわかってねえんだよ!

(山本圭壱)えっ? 俺? 俺、言ったじゃないの。そのパスで上がり方がわからないとかさ。上がってきて、右側、左側はしっかり足で覚えていたとかさ。入ってきて、やっぱり感情的に……。

(加藤浩次)なんだよ。自分のことばっかりじゃねえかよ!

(山本圭壱)いや、こっから言おうと……。

(加藤浩次)人のさ、気持ちっていうのをさ……。

(山本圭壱)いや、わかるよ。お前に叱られるのも、俺はもう慣れてきた。いや、「慣れてきた」とかじゃないし……。

(加藤浩次)なんだ? 「慣れてきた」って?

(山本圭壱)「慣れてきた」じゃなしに、まあ違うんだ。そういうんじゃないんだ。俺が言いたいのはそういうんじゃないんだ。今日もな、だから上がってきて……。

(加藤浩次)お前、この状況は当たり前じゃねえからな。お前な。

(山本圭壱)えっ? いや、わかっている。それは。当たり前じゃないって。

(加藤浩次)わかっているでしょ?

(山本圭壱)当たり前じゃねえからな。わかっているよ。

(加藤浩次)こんだけの人が集まってくれてっていうのは。

(山本圭壱)うんうん。そりゃそうだ。俺は本当にびっくりしたんだ。

(加藤浩次)だって山本さんね、実際問題ね、これやっぱり最終回の時にいなかったわけじゃないですか。言ったら、『吠え魂』の。だから今回、2人で最終回をやらしてもらう。メールがその当時、2万通送ってくれたんですよ。当時、本当にありがたいことに。リスナーのみなさんが。で、山本さん、今回この『吠え魂』最終回をやるにあたってね、読んだんでしょ? メールを。2万通、届いたでしょ? 家に。

(山本圭壱)はい。届きました。ダンボールでドンと届きまして。まあ、このラジオをやるんだよって決まった時から読ませていただきました。

(加藤浩次)2万通。どうだった? そのリスナーの気持ちを。まず。

(山本圭壱)まあ、そうですね。もう全部目を通させていただいて、やっぱりもうとにかく、少しずつお返ししていけたらなという気持ちですね。とにかく、本当にこの声が枯れるまでしゃべり続けてやろうという気持ちがさらに増してきましたね。いつか、いつかまた、カトちゃんとっていう……。

(加藤浩次)どうかなー? いや、俺ね、本当あんのかな?って思っているの。今日。今日なんか本当に勝負のね、勝負の日ですよ。

(山本圭壱)本当に、カトちゃんとやりたい。

(加藤浩次)勝負の日にね、山本さんね……山本さん。

(山本圭壱)はい?

(加藤浩次)風邪引いてるとか、もう……。

(山本圭壱)引いてないですよ、私! なに言ってるんですか?

(加藤浩次)風邪引いてるって。

(山本圭壱)いや、冗談じゃないですよ! 誰がですか?

(加藤浩次)マスクしてさ、来て。

(山本圭壱)いや、マスクはしょうがないでしょ? こういうね、いまそういういろんな風邪菌が舞っているから、マスクをして歩かないといけないっていうのがね、ひとつの常みたいになっているじゃないですか。引いてないですよ!

勝負の日に風邪を引く

(加藤浩次)いや、もう熱があるとかって言って、もう。

(山本圭壱)ないです! ないざんすよ。本当に。ねえでやんすよ!

(加藤浩次)いや、もう実際にびっくりしてんの。ついてねえ男だなって(笑)。

(山本圭壱)いや、ねえでやんすよ! 本当にねえでやんす!

(加藤浩次)「ねえでやんす!」ってお前、風邪引いてるんだろ、いま?

(山本圭壱)ねえでやんす! 本当にねえでやんす!

(加藤浩次)引いてないの? 引いてるんでしょ? もう正直に言った方がいいよ。お前、嘘つく癖がついてるんだよ。俺の前で。

(山本圭壱)いや、嘘つく癖というかさ、そりゃあさ、怖いんだよ、お前が……。

(加藤浩次)なんだよ、どういうことだよ?

(山本圭壱)恨むから……怖いんだよ。

(加藤浩次)俺、いっちばん嫌いなんだよ。相手のことを「怖い」っつって相手を悪者にするやつ。

(山本圭壱)いや、悪者にはしてないじゃないか。

(加藤浩次)「怖い」って言えばいいと思っている女子高生と変わんねえぜ。俺がキャバクラに行ったら「怖~い」って言うやつと変わんないよ。

(山本圭壱)そうかい? いや、だけどね、俺はそういうつもりじゃねえんだよ。

(加藤浩次)でも、風邪引いてるんでしょ?

(山本圭壱)引いてねえよ。大丈夫だよ! 3時以降だよ、引くのは。なに言ってんだよ! いまはなんてことはねえよ。裸でできるぜ?

(加藤浩次)でも、マスクしてずーっとしゃべんないでね。11時に入ってきて、ずーっとしゃべんないでムスーッとしていて。

(山本圭壱)ムスッとしてねえよ!

(加藤浩次)俺は本番で怒ってやろうってずーっと思ってたんだよ!

(山本圭壱)やめてけろ!

(加藤浩次)もう11時に怒らないで本番で怒ってやろうと思っていたの。

(山本圭壱)やめてくれよ。それは俺だってあれだろう? ちゃんとやっているじゃねえか。本当にやめてくれよ。やめてけろ!

(加藤浩次)やめろよ、そのペコペコバッタになればさ、頭を下げればなんとか過ぎるみたいな。

(山本圭壱)喉元過ぎれば熱さを忘れる?

(加藤浩次)いや、そうだな。そういうことだよ。やめてくれよ。

(山本圭壱)なるほど。わかりました。はい。

(加藤浩次)引いてるんでしょ? 風邪。

(山本圭壱)はい、引いてます!

(加藤浩次)これはもう……。

(山本圭壱)いやいや、引いてない。本当は大丈夫。本当は大丈夫。ちょっと寒いだけ。熱測ってねえもん。

(加藤浩次)これはもう、やっぱりもうリスナーは黙ってないよ。

(山本圭壱)いやー、お前。そういう振り方はマズいだろ? お前、そういう振り方はマズいって。

(加藤浩次)いやー、リスナー……これね、俺はね、リスナーって本当にね、明日から仕事の人もいるわけですよ。日曜日の深夜に1時~3時でやって。で、もう久々に聞こうと思って、寝ないで仕事に行こうっていう人も結構多いわけよ。そんな中ね、山本さんが「風邪を引いている」なんて言ったらやっぱりこれ、リスナーはもう……もう言ったら10年経ったから武闘派リスナーも本当に子供を持ったりとか。ハタチの子が30になっているから、おとなしくなっているけど。やっぱりこう、怒るんじゃねえかな?

(山本圭壱)いやー、そこはリスナーに振っちゃいけないだろ?

(加藤浩次)黙ってねえんじゃないかか?

(山本圭壱)彼たちを眠らせておいた方がいいんじゃねえか?

(加藤浩次)(笑)

(山本圭壱)そっとしておいた方がいいんじゃねえか? 3時までは。

(加藤浩次)「眠らせておいた方がいい」(笑)。「眠らせておいたいい」ってなによ、それ?

(山本圭壱)だから、ゆっくり聞いていただくラジオの方がいいんじゃねえか?

(加藤浩次)「ゆっくり聞いていただくラジオ」ってなによ?

(山本圭壱)それはそうよ。だから、そんな参加型のラジオにする必要はねえんじゃねえか? 俺らのさ、この10年間の話とかさ、その昔の話とかさ、いろいろ思い出話、しようぜよー。

(加藤浩次)いや、でももう来てるんだよ。もう来ちゃってるんだよ。メールが。

(山本圭壱)嘘でしょう?

(加藤浩次)これ、来てますよ。ラジオネーム「本名OKシノハラヤストシ」ね。覚えている? このラジオネーム、覚えているでしょ?

(山本圭壱)覚えてます。

(加藤浩次)「おい、ブタ! 太陽を見ていますぐ治せや!」。

(山本圭壱)たしかに。太陽、出てねえんだよ、いま。この野郎。

(加藤浩次)ねえ。ん? いま、なんつった、お前?

(山本圭壱)なんも言ってねえっすよ。「太陽を見て」。わかりました。明日……明日、雨模様ですね。でもね。これが。

(加藤浩次)昔から山本さん、風邪引いたら太陽を見てね。

(山本圭壱)太陽と木目ね。任してください。本当に。太陽と木目。太陽だけじゃないです。

(加藤浩次)木目の上で寝るんでしょ?

(山本圭壱)木目の上です。太陽がさんさんと当たっている木目の上で寝れば、あっという間に治るという。そういう太陽パワーがあるということですね。

(加藤浩次)昔からそれ、言ってましたからね。

(山本圭壱)はい。いまでも。

(加藤浩次)あとね、横浜市にお住まいのラジオネーム「フリーズムーン長原」。「おい、おブタ様よ! なに風邪引いてるんだよ? 『吠え魂』リスナーの気持ち、わかってんのかよ? 武闘派リスナーの気持ち、わかってんのかよ? 言ってみろよ! おにぎりに肉巻いてる場合じゃねえだろ、お前! お前、パンフだけ配ってりゃいいんだよ……」。

(山本圭壱)それでしょう? また。そういうやつでしょう?

(加藤浩次)「……『新宿スワン2』のパンフください」。

(山本圭壱)なんでだよ! もういいだろ? もう10年経って、俺なんでパンフをどんどん、見たことねえ映画のパンフレットばっかり買い集めないといけないんだよ。もう、いいでしょう?

(加藤浩次)いや、もうだって風邪引いている時点で、俺はそういう昔の……さっきも言ってたじゃない? 10年たってるから昔のノリはやめよう。いまの等身大で行くべきだっていう話をしたでしょう?

(山本圭壱)言ってた!

(加藤浩次)でも、やっぱりこういう流れになっちゃうよね。風邪引いてたら。

(山本圭壱)お前、ズルいな! その流れはやめようってずーっとお前言ってただろ? 11時、12時台。だから俺、そうじゃないと思ってパンフル系……あ、パンフレット系はねえと思って……。

(加藤浩次)「パンフル系」?

(山本圭壱)俺だって外しておいたんだよ。それをお前、汚えな。それ。いやー、俺はでも、『世界の果てまで』は見たよ。

(加藤浩次)えっ?

(山本圭壱)『世界の果てまで』は見た。

(加藤浩次)『世界の……』?

(山本圭壱)『世界の……』、『この世界の果てまで』。

(加藤浩次)なにそれ?

(山本圭壱)あ、『この世界の片隅で』。あれ、見た。

(加藤浩次)『果てまで』って?

(山本圭壱)あれ、見た。『この世界の片隅で』。あれ、見た。

(加藤浩次)『片隅に』じゃなかったっけ?

(山本圭壱)『片隅に』? あ、みんな「うんうん」って言ってるから、それ。見ました。

(加藤浩次)ああ、見たの?

(山本圭壱)はい。あれのパンフレットは非常にいいです。

(加藤浩次)そうか。10年あったから、そういう映画とかいろいろ見たりもしているのか。

(山本圭壱)まあ、いっぱいかどうかはわからないけどね。それはまあ、ある程度は見ましたよ。勉強できる時間があったんで。

(加藤浩次)いろいろ本も読んだりとか?

(山本圭壱)そうですね。本、読みました。

(加藤浩次)10年間。どういうのを読んでいた?

(山本圭壱)あのー、そうですね。なんて言うんですか? ドラッカー……。

(加藤浩次)えっ?

(山本圭壱)ドラッカー。なんていうんですか? マネジメントの、あの……ドラッカー。

(加藤浩次)いやいや、ドラッカーはわかるよ。ドラッカーはわかるけどさ。

(山本圭壱)ドラッカーをどうのこうの……『女子高生がドラッカーをどうのこうの』みたいな。

(加藤浩次)ああ、ああ。

(山本圭壱)あれ。

(CM明け)

(加藤浩次)ドラッカーとか読んでるんだ。

(山本圭壱)ドラッカーのあれ、読みましたよ。ああいうのも読みましたし、黒田博樹のも読みましたし。

(加藤浩次)カープの?

(山本圭壱)カープの黒田博樹の。題名は忘れましたけど。

(加藤浩次)自伝みたいなやつ?

(山本圭壱)あれも読みましたし。あとは、そうですね。いろいろと読みましたよ。

(加藤浩次)あとは?

(山本圭壱)えっ? あとですか? 読みましたよ。ちょっとね、そうやって言われるとポッポッポッポッ出てこないですけど。とにかく、読みましたよ。

(加藤浩次)まあ10年間っていうのは本当に俺は長いと思うのね。実際に。だから、その間でやっぱりいろいろあるんでしょう。山本さんも。

(山本圭壱)そうですね。まあだから、昨年、全国ライブに行ったじゃないですか。その先でもね、声をかけてくださったりね。昨日今日は私、赤坂レッドシアターの方で私1人のライブもやっていたんですけど。そこにもお客さん、やっぱり「『吠え魂』、今日聞きます」っていう方がたくさんおられてですね。ありがたい話ですよ。本当に。

(加藤浩次)ありがたかったよ。本当に。全国ツアーでね、やっぱり「『吠え魂』リスナーです」って言ってくれる人、どんだけいた? 今日も絶対に聞いてくれていると思いますけどね。改めてやっぱりこの『吠え魂』っていうのは本当に、俺らにとってすげー大事な仕事だったんだなって思っていましたよ。

(山本圭壱)そうですね。私も思っています。だからやっぱり最終回っていうのはね、まあ、どうかな? また笑顔で始めれる日をね……私が言うのはなんですが。

(加藤浩次)なんかさ、茶を濁す癖、ついてるよな。この10年間で。俺、思うんだけど。

(山本圭壱)「茶を濁す」?

茶を濁す癖がついた

(加藤浩次)うん。なんだろうな? 「私みたいなものが……」って言えば済む的な感じが俺、すげー感じるんだよ。

(山本圭壱)どうしたらいいんですか?

(加藤浩次)だから、「私みたいなものが……私なんて……本当に、申し訳ありません。すいません」って言っていれば茶を濁して終わるみたいな感じがね、ちょっとしているのさ。で、そこはもう良くないと思うんだよ。

(山本圭壱)わかる。言われて俺も、なんか目が覚めたよ。

(加藤浩次)いろんなことを言う人がいると思うけど、やっぱりこうやってね、吉本興業さんにも戻していただいて。こうやってラジオを地上波でやらせてもらっているっていうのはね、やっぱりなんなんだ?って思ったら、やっぱりそこを……当然反省はもうしてきたと思うから。10年間の間にいろいろ反省してきたと思うし。で、じゃあなにをやるんだ?って言ったら、やっぱり山本圭壱が炸裂することしか俺はないと思っているんだよね。

(山本圭壱)炸裂?

(加藤浩次)うん。「すいません、私みたいなものが。はい、はいはい。すいません」って言うのはもうさ、もうなんか違うような気がしてるの。俺。正直。

(山本圭壱)なるほど。はい。なんかわかります。言っていることは。

(加藤浩次)うん。それはもう、まあ一生背負っていかなきゃいけない部分もあるしさ。お前自身も言いたい部分はいっぱいあると思う。で、俺自身もお前が本当に、本当に俺が許せないこととか、俺が人として許せないことを山本がやっていたとしたらこうやって戻ったりは絶対にしないから。でも、そこはグッとこらえて。でも、10年間いろいろ辛い思いもしながらやって来て。で、こうやってやっと戻してもらえたんだよ。

(山本圭壱)うん。そうですね。

(加藤浩次)で、2万通っていうメールももらって、10年間の思いもリスナーのみなさんもある。やっぱり、やるとしたら炸裂することだと思うんだよね。

(山本圭壱)なるほど。炸裂。

(加藤浩次)もう、「すいません」っていうのは望んでいない人も多いと思う。

(山本圭壱)はい。炸裂ですね。

(加藤浩次)そう!

(山本圭壱)はい。炸裂で!

(加藤浩次)そこをやっぱりやらないと、もう48だよ。

(山本圭壱)ヨシッ!

(加藤浩次)へっ?

(山本圭壱)えっ? いや、もう来週49にもなるし。

(加藤浩次)そうだよ。223だろ?

(山本圭壱)ですです。はい。

(加藤浩次)なに? 「ですです」って?

(山本圭壱)えっ? ちょっと宮崎に結構いたから、ちょっと出ちゃうのかな? 宮崎っぽいのも。

(加藤浩次)「てす」って宮崎弁なの?

(山本圭壱)「ですです」。

(加藤浩次)ああ、「です」? いや、俺はそこだと思うんだよ。やっぱり。こっからはもう、やって恩返しするしかないと思うんだよね。

(山本圭壱)ハイッ!

(加藤浩次)お前、なにニヤニヤしてんだよ?

(山本圭壱)ニヤニヤしてないよ、俺。

(加藤浩次)ニヤニヤしてんじゃん?

(山本圭壱)ニヤニヤはしてないって。本当に。返事でしょ。いまのところ。ちゃんとした。

(加藤浩次)そこも本当に思っているんでしょう?

(山本圭壱)ハイッ!

(加藤浩次)うん。俺、やっぱりそこだと思うよ。こっからは。もう、なんかわかるよ。気持ちとしては。いろいろさ、たとえば肉巻きおにぎりを売っている時にね、やっぱり罵声を浴びせられたりとか。「お前、なにやってんだよ。出てくるなよ!」みたいなことも言われたりしているっていう話も聞いてる。で、大変な思いをして肉巻きおにぎりを売ったりとかしてるのも聞いてる。もう、言ったら街を歩いたらなんか言われるとかいうのも聞いてますよ。でも、それはもう10年間の間にいろいろそういう思いもしたんだから、こっからはもう、このラジオからは、『吠え魂』からはもう言っていっていいんじゃないかな? 言いたいことを。俺は。と、思うよ。

(山本圭壱)本当っすか? なるほど。

(加藤浩次)うん。もう、やっていっていいと思うよ。終わらないもん。それだと。「すいません」っていう感じだと。ずーっと。

(山本圭壱)わかりました。もうやっぱり楽しませるラジオ。

(加藤浩次)そうよ!

(山本圭壱)楽しませる方向で、もう本当にやりやしょうや! 加藤さん!

(加藤浩次)(笑)。これだからな、みんないろんな気持ちがないまぜになってひとつになっていくと思うんだけど……そうなんだよ。「やりやしょうや! 加藤さん!」って言われたら、イラッとするところもあるんだよな。

(山本圭壱)どっちなんだよ!

(加藤浩次)これがだから、微妙なところなんだよな。こう、宮嵜とかも今日……宮嵜ももうPだよ。(ミキサー)卓なんかに座らないのに、今日は座ってくれているんだよ。

(山本圭壱)やつがやるとはねえ。あんなに大きくなるとは……ちんちくりんだったのに。

(加藤浩次)これ、だからね、俺もね、微妙なところなの。リスナーのみなさんも微妙だと思うんだよ。なんなのかな?

(山本圭壱)ですわ!

(加藤浩次)腹立つんだよな。そういうのがな。

(山本圭壱)いやいや、しゃあないよ、これは。もう慣れさせる。俺が言うのはおかしいのか?

(加藤浩次)お前も難しいとは思うわ。怒られる。で、「そうっすね」って言ったらまた怒られる(笑)。これ、やっぱり出口がない状態にもなるんだよな。これ、もういろんな感情っていうのがね、あると思うの。なんか、あるのよ。俺も、10年間の山本さんを見ていて、「もういいだろう?」っていうところもすごいあったし。でも、やっぱり出てきてこうやってしゃべると、「なんだよ?」って思うのもある。

(山本圭壱)なるほどね。そりゃあそうでしょう。

(加藤浩次)難しい……(笑)。なんだよ、「そりゃあそうでしょう」って!?

(山本圭壱)いやいや、違う違う。だから、俺も合いの手がちょっとよくわかんなくなってきてんだよな。さっきからどっちに行ってもさ……。

(加藤浩次)(笑)。だからまあ、難しいよね。

(CM明け)

(加藤浩次)ラジオネーム「ロクデナシ」からいただきました。「あのー、今日の『吠え魂』楽しみにしていたんですが、今日は公開説教なんですか?」。説教とかじゃないんだよね。説教とかじゃないけど、俺はいま、自分の気持ちを言っているだけなのさ。

(山本圭壱)まあ、わかるよ。あなたの立場もわかる。だけど、私の立場もわかってくださいっていうのはさ、言ってる通りですよ。

(加藤浩次)「立場」ってなんだよ?

(山本圭壱)立場っていうのも変だけどさ。結局、なにを言ってもさ、そんな感じになるわけじゃないですか。でも、私にもやっぱりお気遣いしてくれっていう。

(加藤浩次)言い分はあると思う。それはね、いろいろ誤解している人もいると思う。山本さんんのこの10年の謹慎中……10年っていう長い期間のあれだったらとんでもないことをしたんじゃないか?って思っている人もいるかもしれない。でも、あなたも言いたいことはあると思うけど。でも、そこはやっぱりね、言ってもしょうがないことだから。だから、難しいのよ。俺は山本に「ウワーッ!」ってやってほしいんだけど、「ウワーッ!」って来るとなんか、なんか嫌だみたいなところもあるのよ。

(山本圭壱)俺もまあ、正直これ始まって30分くらいになりますけど、なんて言うのかな? もうどうしていいのかわかんない。自分の中でも。っていうのは非常にありますよ。こんなね、やっぱり『吠え魂』ね、TBSラジオさんで10年7ヶ月ぶりですか。こうやってやらせてもらっているのも、こうやって加藤さんを向かいに……。

(加藤浩次)「加藤さん」とか言うのもまた嫌なんだよね。それ、もうそんなの呼んだこともないのにさ。

(山本圭壱)いや、まあたしかに。だけどまあ一応さ……。

(加藤浩次)なんか電波に乗っかったら急に「加藤さん」とか言い出すなんか、下に入れば楽ができるみたいな。そういうのが本当にね、なんなんだろうな? 俺もだから自分の感情をちゃんと言葉にできねえ部分があるけど。なんか違うっていうね。

(山本圭壱)いや、わかるよ。わかるけど、なんなんだろうな? お前も、もう……うるせーんだよ!

(加藤浩次)(笑)。なんだ、お前それ!

(山本圭壱)いや、悪い悪い。いまのは何かな? うるせえのは確かだよ。確かだよ。だけど、ずっと同じやつだからさ、こっちが言えばさ、そっちが尻尾取ってぶん回して。

(加藤浩次)(笑)

(山本圭壱)こっちはあれだぜ? もう、あれだぜ? おめーもうるせーから、普通にやれよ!

(加藤浩次)なんだよ、「普通にやれよ」って。お前。

(山本圭壱)そんな、俺ばっかりいじめるんじゃねえよ。

(加藤浩次)「いじめるんじゃねえよ」って、いろんな人の思いっていうのをわかってんのか?って……。

(山本圭壱)わかってるっつってんだよ! お前、うるせーな。わかっててこうやって来たんだろ!? わかっててこうやって来たんだよ、ラジオに! なあ?

(加藤浩次)それだろ? それよ!

(山本圭壱)これかい?

(加藤浩次)それよ。やっぱり。

(山本圭壱)そうかい?

(加藤浩次)そうよ。もう、そっちでしょう?

(山本圭壱)わかってきてるんだからさ。だから。

(加藤浩次)そうよそうよ。そこでやっぱり言ってるでしょう? 俺に。

(山本圭壱)そう?

(加藤浩次)俺がこう、ワーワーワーワーずーっと。「いやー、わかるよ。わかるよ」じゃないよ。やっぱり。「うるせえ!」でしょう?

(山本圭壱)たしかにな。たしかに。小うるさかったよ。

(加藤浩次)うるさくしたんだもん。

(山本圭壱)いや、本当に。俺の中でもあったよ。たしかにおめーにはね、世話になって。いろいろな、あれがあったけど。どっかで、何年目かな? 小うるさくなったなってずっと感じていたところはあるよ。そりゃあ。俺もじっと我慢していた。だけど、こういうな、一対一で向き合える場があったらさ、そりゃあ言わせてもらうよ。もう、うるせえよ!

(加藤浩次)(爆笑)

(山本圭壱)もういいだろ? 「もういいだろ」って俺が言っちゃ、あれか。まあでも、いいんだよ。

(加藤浩次)いや、それでいいでしょう。なんか「申し訳ない」とか「ごめんなさい」とかっていうのはもう、今日で終わりでいいんじゃねえか? もう、それな。

(山本圭壱)そうかい? だよな?

(加藤浩次)そっからスタートだもん。だって。

(山本圭壱)よっしゃ。わかったよ。それで行こう。

(加藤浩次)そうでしょう? それがないと始まらないから。極楽とんぼは。

(山本圭壱)だな! おう。じゃあ、それで行こうよ。そういう感覚で。待っていました。待っていました、加藤浩次!

<書き起こしおわり>


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