玉袋筋太郎さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でNHKで放送されたNHK『ファミリーヒストリー』北野武スペシャルと、2016年の社長会について話していました。
(玉袋筋太郎)そしてこの間、NHKでやっていた『ファミリーヒストリー』スペシャル。北野武ファミリーヒストリー。これはね、私もね、弟子ですよ。弟子の前からずっとファンをやっていて。もううちの師匠のラジオ『オールナイトニッポン』っつーのは自分の全ての歴史を殿は語ってきたわけですよ。だから、もう北野家。ビートたけしの、要するに北野菊次郎、お母さんがさき。そういったストーリーが全部把握しているもんだと思ったんですよ。
(安東弘樹)うんうん。
(玉袋筋太郎)もう、新しい新事実がバンバン出てきて。「ええっ、ええっ?」ですよ。
(安東弘樹)本当にみなさん、驚かれますますもんね。あの番組に出た方は。
(玉袋筋太郎)だって俺、北野家に関しては磯野家より詳しいぐらいな。磯野家ってみんな知っているわけじゃないですか。あれぐらいのレベルだったんですよ。
(安東弘樹)ずっと聞いているからね。
(玉袋筋太郎)聞いているから。でも、全然違ってまあ驚いた! で、うちの師匠のお母様、北野さきさんっていうのはうちの師匠には厳しい教育ママだったとかっていう話があるんですけど。「私はすごい大きい豪農みたいなところの女中頭をやっていて、そこの子供たちに勉強を教えていたんだ」ってずーっと言っていたと。でも、実はそれが違った。殿もそれを知らなかった。
(安東弘樹)ああ、そうだったんですか。
新事実だらけのファミリーヒストリー
(玉袋筋太郎)知らなかったんですよ。まあ千葉の貧しい農家のところに生まれて。小作人をやっていたんだけど、結局15才でうちの師匠のお母さんっていうのは大きい家の本当に女中になっちゃうんですよ。15才で。それで、いちばん下っ端だからトイレ掃除とか、本当に厳しい……なんて言うの? 映画で言ったら『おしん』みたいな生活をしていた。実際はそうだったっていう。「おふくろがよ、それを言わなかったんだよ」っていうストーリーがあって。菊次郎さんとさきさんが結ばれるっていう時には、うちの師匠の物語に出てくるおばあさんの北野うしさんっていう人がいるんですよ。その人がさきさんと菊次郎さんを結んだっていう話。
(安東弘樹)うん、うん。
(玉袋筋太郎)それがなければ、北野武は生まれてこない。すごいでしょう? じゃあ、北野武が生まれてこなかったとしたら、俺はこの世に、この場でしゃべっていない。
(安東弘樹)少なくとも、この仕事はしていないですよね。
(玉袋筋太郎)していない。だからその『ファミリーヒストリー』を見ながら、まだこのストーリーが続く。大河ストーリー。驚きますよね。
(安東弘樹)すごいですよね。当然、博士も知っていませんし。
(玉袋筋太郎)たけし軍団も全部。『風雲!たけし城』もねえんですよ。
(安東弘樹)いやー、そう考えると本当に全てがいろいろとつながっているっていうのをつくづく思いますね。
(玉袋筋太郎)それを見た衝撃の次の日、まあ昨日ですけども。浅草キッドが年に1回、かならずやる浅草社長会っていう。我々が師匠にお酒、お食事をごちそうする会。振る舞う会。これがあったわけですよ。そのままの興奮を持って。
(安東弘樹)行ったわけですね。
(玉袋筋太郎)で、殿も「本当に俺、知らなかったんだよ」って。お母さんのその歴史を。でももうお母さんは亡くなっちゃっているわけだから。「なんで俺たちにあんなことを言ったんだろう?」「最大の謎掛けですね」っていう話になったんだけどね。
(安東弘樹)まあでも、いろんな思いがあったんでしょうね。お母さんも。
(玉袋筋太郎)あったんでしょう。だからもう連チャンでね、ちょっと北野家酔いしちゃって。ビートたけし酔いしてるんですよね。
(安東弘樹)相当お腹いっぱいなわけですね。
(玉袋筋太郎)お腹いっぱい。俺たちはいつも社長だから。そうすっと、うちの師匠がまだ駆け出しのたけちゃんっていう演技をしてくれるわけですよ。「社長! お世話になります」ってさ。それで大概どっかの、まあ六本木の店とか銀座の店とか、すごい高級店なんですけど。俺たちはハラハラしながら福沢諭吉を握ってやってるんだけど。まあ、お店だったらよかったんですよ。今回指定されたのが、「俺ん家に来い」って言われて(笑)。
(安東弘樹)あの、たけしさんのご自宅に。
(玉袋筋太郎)まあ、社長の家庭訪問っていうテイで行くんですけど、こっちも一応コントの設定ですから。「おう、たけちゃん。結構立派な家に住んでるね」なんて言っちゃってるんだけど、舞い上がっちゃって。こっちも。ガレージを開けたらもうすごい。「なんだ、これ! 『サーキットの狼』か?」みたいな。もうブワーッてスーパーカーが。そこでもう、物怖じしているんですよ。
(安東弘樹)物怖じしますよ、そりゃ。
(玉袋筋太郎)しますよね。
(安東弘樹)誰でもしますよ。でも、初めてだったんですか?
(玉袋筋太郎)初めてですよ。
(安東弘樹)意外ですけど。ああ、そうなんですね。じゃあ、もう?
(玉袋筋太郎)まあ、やっぱりあれだけの人の家ですからね。リビングにあった液晶テレビ。「なんだ、これ? 球場の○○ビジョンみたいな、そんなでっけーので見てるんだ!」っていう。
(安東弘樹)野球場のね。
(玉袋筋太郎)あんなでっけーのがあるんですよ。「すっげーな、これ! 俺の家、65インチだけどこれ、65インチ何枚貼れるんだ?」ぐれえの。
(安東弘樹)65だってすごいですよ。
(玉袋筋太郎)デカいんです。俺も。
(安東弘樹)もうある種、成功者の証ですよ。65。
(玉袋筋太郎)「天下取った」と思って見ていたわけですよ。ブラビアを。「よしっ!」って。でももう、てんでですよ。
(安東弘樹)そっか。上には上がいるんだなー。
(玉袋筋太郎)ねえ。それだけのデカい液晶テレビでなにを見ているか?って。テレビが流れているんですよ。
(安東弘樹)ああ、そのデカいやつで。
(玉袋筋太郎)すごいでっかいやつ。なにを見ていたと思います?
(安東弘樹)普通だと雄大な景色かなんかね。
(玉袋筋太郎)ねえ。4Kですからガーッとなったりするわけじゃないですか。……『われめDEポン』を見てるわけですよ。麻雀の。あんな贅沢な使い方しているディスプレイ、ないね!
(安東弘樹)なぜ『われめDEポン』を?
(玉袋筋太郎)なんで『われめDEポン』を見ているんだ?って(笑)。
(安東弘樹)しかも、麻雀をやっているところが映っているわけですよね?
(玉袋筋太郎)麻雀の牌がでけえこと、でけえこと。「すげーな、これ!」って。
(安東弘樹)でもそこがまたちょっとかっこいい。悔しいですね。
(玉袋筋太郎)それで言うことにゃ、「おめえの番組も見てんだよ」って。「俺のスナックの番組、そんなので見ないでください!」っつって(笑)。
(安東弘樹)じゃあそこにでっかい玉さんが映っているんですね。ママさんと。
(玉袋筋太郎)ママと飲んでいるわけですよ(笑)。それでね、その社長会ってかならず最後は、お店でやる時は「はい、たけちゃん。これ車代」っつって、ポチ袋に車代を渡して。「ああ、ありがとうございます!」っつって、6千万のロールスロイスで帰っていくっていう。で、俺たちはもう金を使い放題だからもう、2人でタクシー割り勘で帰るっていう話なんだけど。
(安東弘樹)(笑)
(玉袋筋太郎)昨日はさ、一応食事会が終わって、「はい、車代」って俺たちがあげてるんだけど、「家じゃん?」っていう(笑)。
(安東弘樹)車もなにもねえじゃんっていう(笑)。
(玉袋筋太郎)家にいるのに、俺たち車代って(笑)。わけがわかんねえ(笑)。
(安東弘樹)見事なオチがつきました(笑)。いやー、その経験、してみたいわ。
<書き起こしおわり>