玉袋筋太郎さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で『ロッキー』シリーズの新章、『クリード チャンプを継ぐ男』を絶賛していました。
(小林悠)でも玉さんも、最近結構心動いたことがあったそうですね。苔玉袋のみならず。
(玉袋筋太郎)『クリード』っていうね、映画を見たんですよ。この間。水曜日。『クリード』。
(小林悠)ずっと玉さん、楽しみにしてましたよね。
(玉袋筋太郎)ボクシングの映画の『ロッキー』っていうね、1、2、3、4、5、ファイナルまである映画ですよ。シルベスター・スタローン主演の。
(小林悠)じゃあ6作品、これまで出ているんですか?
(玉袋筋太郎)いままでで6作品。それで、『ロッキー』シリーズはもう終わったんですよ。『ロッキー ザ・ファイナル』で。
(小林悠)『ファイナル』は最後、どうなるんですか?
(玉袋筋太郎)もうロッキーが引退しているんだけど、1回試合して。それで、『ありがとう』っていう感じで。それ、号泣したんですけど。
(小林悠)おおー、大号泣。はい。
(玉袋筋太郎)それで『クリード』っつーのは、ロッキー1、2、3のロッキーのライバルですよ。相手。アポロ・クリードっていうチャンピオンがいたじゃないですか。小林さん、ご存じないの?
(小林悠)ごめんなさい。未見でございます。見てない。
(玉袋筋太郎)難しいな、それ、説明するの。
(小林悠)いや、見てない人はいるはずです。私以外にも。
ロッキーとアポロ・クリード
(玉袋筋太郎)まあまあ、そうだと思うんだ。でも、ロッキーのライバル、アポロ・クリードと。最初は憎みあっていたアポロとロッキーだったんだけど、戦うことによって友情が芽生えていったんだよ。で、『ロッキー4』の話はしていいんだよね?うん。で、まあロッキーが勝って。2で、チャンピオン アポロを倒したんだけど。3で負けちゃうわけだ。そうすっと今度、アポロと一緒にロッキーがトレーニングして。ウワーッ!って。
(小林悠)あれ、そこまで?
(玉袋筋太郎)友だちになって。で、4でアポロがロシアのイワン・ドラゴっていうのに叩きのめされて、死んじゃうんですよ。
(小林悠)ええーっ!?リング上でですか?
(玉袋筋太郎)アポロぉぉぉー!(泣)。
(小林悠)玉さん、思い出し泣きしてる。
(玉袋筋太郎)アポロ・クリードですよ。その、死んだアポロ・クリードの一粒種があったと。そのクリードが成長してきてボクサーになっていくっていうこの話なんですよ。
(小林悠)うわー!いい!何才になりました?10代ぐらいですか?
(玉袋筋太郎)いや、もうちょっといってるね。ちっちゃい頃からいるんだけど、しかも正妻の子じゃなかった。アポロは愛人を作ってた。
(小林悠)あら、まあ、ねえ。
(玉袋筋太郎)その『クリード』っていう映画を見たけどね、これぐらい劇場で泣いたの、ないね。俺。俺、やっぱ現役時代からロッキー選手、知ってるじゃない?
(小林悠)ロッキー選手(笑)。
(玉袋筋太郎)アポロの現役時代も見てっから。俺ね。その息子ですよ!それがですよ、ボクサー目指していくっていうところで、ロッキーと一緒にですよ、世界を目指すっていう話なんだ。これが。なんだろうね。もうネタバレになっちゃうからあんまり言えないけどね。よかったな、クリード!もう、いま話してても泣いているわけだから。
(小林悠)本当だ、玉さん、泣いちゃった(笑)。
(玉袋筋太郎)しかも俺、水曜日に見に行ったんだよ。結構空いてるっていうんで、水曜日に見に行ったんだ。そいでさ、もう指定席取ってだよ。2つ、取ったんだけどさ。前も後ろもね。
(小林悠)ああ、やっぱりいつもの。はい。
(玉袋筋太郎)そうしたら、レディースデーで。なぜ、この『クリード』をこんな女性が見にくるのか?っていうぐらい。おばちゃんたちが。おばちゃんに挟まれちゃって。俺。
(小林悠)いやいや、いいじゃないですか。
(玉袋筋太郎)もう開始5分で大泣きしているにもかかわらずだよ、泣いているの、このおばちゃんたちにバレたら恥ずかしいと思って。涙を拭うことなくずーっとダーッて。
(小林悠)垂れ流し。
(玉袋筋太郎)垂れ流し。
(小林悠)拭くとバレますから。泣いているのね。
(玉袋筋太郎)どう言ったらいいのかな?この泣くところって。
(小林悠)開始5分で泣くんですか?
(玉袋筋太郎)開始5分で泣いてますね。2時間、泣きっぱなしでしたね。ほとんど。
(小林悠)すごい(笑)。そんな映画、聞いたことないですよ。
(玉袋筋太郎)うん。号泣だもん。男なんか。おじさんとかも。やっぱりそのおじさんも現役時代のロッキー、知ってっから。ロッキー、いま引退して、レストランやってっから。偉いよ、ロッキー。だってさ、お前、世界ヘビー級チャンピオンをね、10回防衛してんだよ。10回防衛してたらさ、裕福な暮らしをしているはずだよ。
(小林悠)たしかにそうですね。
ロッキーは偉い
(玉袋筋太郎)フロイド・メイウェザーみたいな。そうじゃねえんだもん。ひなびたレストランを自分で経営してだよ、そのチャンピオンがレストラン経営してたらさ、普通はお店、顔出さないよ。たまに顔出して、『やってっか?』って。従業員に。ロッキーが偉いのはね、ちゃんと仕入れからやってっからね。厨房に立ってるから。あのロッキーがだよ?
(小林悠)かなり思い入れが(笑)。
(玉袋筋太郎)もうそこだけでもう泣いてるもん。俺。『ロッキーは偉い!』と。
(小林悠)嘘(笑)。ロッキーは偉い。まあ・・・
(玉袋筋太郎)輪島功一さんが団子屋で団子をこねているようなもんですよ。これ。
(小林悠)あ、そうですね。
(玉袋筋太郎)でしょう?なかなかスターがね、そんな厨房なんか入らないと思うよ。入ってんのはキラー・カーンぐらいしかいないよ。プロレスラーの。
(小林悠)そうなんですか?(笑)。
(玉袋筋太郎)そんな、お相撲さんだってね、辞めてちゃんこ屋さんやったって、みんな失敗するんだよ。それ。
(小林悠)そうなんですね。
(玉袋筋太郎)なかなか顔を出さないから。誰々の店だからっつって。それだけで最初、お客さん来るけど。長くやるのは大変だよ。その点、ロッキーはしっかりね、レストランをやりながら、クリードが来て。『ちょっと一緒にボクシングやっか?』みたいな。
(小林悠)いや、でもそれ、玉さんに言われなかったらロッキーがお店に顔を出して、そこで仕入れをやっているシーンは何も思わないと思います。
(玉袋筋太郎)そこ、キモですよ。これ。『クリード』のキモはそこですよ!ロッキーが、もうぜんぜん変わってねえ。1の頃から。あれはもともとちょっとさ、借金の債権の取り立てとかをやっていたチンピラっぽかった男ですよ。ほいで、闇ボクシングみたいなところでやっていた男がですよ、ビッグチャンスを掴んでチャンピオンになっていったら、人間変わりますよ。そりゃあ。変わってなかったんだ、ロッキーが!
(小林悠)映画の話だけど、まあ、ね。そうですよね。思い入れ的には・・・
(玉袋筋太郎)いや、映画ですけど。でも、俺たちのロッキーはそうなんですよ(笑)。いま、なんでもクリードになってっからね。
(小林悠)どういうことですか?
(玉袋筋太郎)なんかいい話があったら、『あ、それクリードだ。クリード的だよ、それ』っつって。『クリード』見てない人がね、うちのスタッフ半分。半分は見ていて。で、本番前に話しているんだけど。俺たちは言いたくてしょうがねえんだ。『クリード』の話。だけど言っちゃうと全部ネタバレになっちゃうんだよ。いま、この状況もそうですよ。
(小林悠)私、まだ見てないですから。
(玉袋筋太郎)そうでしょう?厳しい。出て行ってください。本当に。
(小林悠)(笑)
(玉袋筋太郎)見た人だけで話しますから。
(小林悠)ダメです、ダメです、ダメです(笑)。じゃあ、早く見に行きます。
(玉袋筋太郎)これ・・・だってね、ロッキーの現役時代を知らない中学生も見に来ていたよ。泣いていたからね。『クリード』。
(小林悠)えっ、中学生でもわかる。それ、もしかしてDVDでちゃんと1から見なおして?
(玉袋筋太郎)だけど、俺は言ってやったんだよ。『お前ら、ロッキーの現役時代、知らねえだろ?』と。
(小林悠)他人の子ですよね?
(玉袋筋太郎)他人だよ。
(小林悠)知らない子ですよね(笑)。
(玉袋筋太郎)『お前、それなのに泣いてんの?』って。でも、それだけすごいって映画だよ。
(小林悠)なんて言ってました?その子。
(玉袋筋太郎)『感動しましたよ。本当に』って。
(小林悠)へー!なんか、いい。そんな知らない人までつなぎ留めてしまう。
(玉袋筋太郎)もう、感動っていう言葉はない。感動って、英語でなんて言うんですか?
(小林悠)『Move』。
(玉袋筋太郎)『クリード』。
(小林悠)(笑)。これから感動は・・・
(玉袋筋太郎)全て『クリード』。
(小林悠)『クリード』と言いましょう。わかりました(笑)。
(玉袋筋太郎)書き換えます。私。新英和辞典、出しますよ。『クリード』!
<書き起こしおわり>