玉袋筋太郎・宇多丸 美味しんぼ 鼻血描写騒動を語る

宇多丸が語る 新番組バラいろダンディで衝撃を受けたこと バラいろダンディ

玉袋筋太郎さんと宇多丸さんがMXテレビ『バラいろダンディ』の中で、漫画『美味しんぼ』の主人公が福島第一原発を訪れた後、鼻血を流した描写が騒動となっている件について語っていました。

宇多丸が語る 新番組バラいろダンディで衝撃を受けたこと

(長谷川豊)さあ、続いてのトピック、行きましょう。今日12時の時点でいまトピランキング2位のニュース。漫画『美味しんぼ』で東京電力福島第一原発を訪れた主人公が、体調不良を訴え、鼻血を出した描写が物議を醸している問題。地元メディアが怒っていると、いまトピ編集部が伝えています。漫画の影響で温泉施設に宿泊キャンセルが出たことなどを福島のテレビ局が連日報道。福島と美味しんぼの全面戦争の装いだと記事は報じています。今週、結構いちばんニュースで長い時間報じられているのがこの話なのかな?という感じですが。美味しんぼ、まあ非常に国民的な漫画であることは間違いないという風に思うんですけども。その中にですね、ちょっと福島を訪れた主人公が、鼻血が出てしまったということで。まあ、福島の方々は怒っているし、閣僚の人たちも怒っているという。さて、これは表現の自由なのか?風評被害なのか?どうかっていうことで、まあ論議されているわけですね。

(玉袋筋太郎)うーん・・・

(長谷川豊)まあちょうど、室井さんも宇多さんも玉さんもいるわけですから。それぞれの立場からちょっと伺いたいんですが。作家として、室井さん、どうですか?

(室井佑月)私はもう、甲状腺の異常とか癌の人が、ぜんぜん考えられないほど出てきてるじゃない。いつまで風評被害でごまかすつもりなんだろう?って思うし。福島の人たちが、ぜんぜん被害者なわけよね。寄り添いたいと思っていたけど、なんて言うのかな?そういう風に・・・実はさ、本当のことを言ってくれてありがとう!っていうお母さん方とかさ、福島の人たちもいると思うのね。だけど、そうじゃない!っていう、そのあったことっていうのは、原発事故が起こったわけよ。そのことはなくせないわけだし、それもなくしたいっていうんだったら、もういいよ!ってなるでしょ?

(長谷川豊)うーん・・・まあでもね、福島の方々にしてみたら、鼻血は出ないよ!みたいなね、ことを言う人もいるようですけど。宇多さんとしては、これは?

(宇多丸)いや、雁屋(哲)さん、取材をして言ってることだって言うなら、まあそうなんだろう。しょうがないけど、俺はちょっと室井さんとは立場が違ってですね。だったらもっと、ちょっとさ、ソースがさ。たとえば瓦礫がさ、大阪の瓦礫の話とか。いや、岩手なんですけど・・・とかさ。周りに人が住んでないんですけど・・・って。だから若干、その脇が甘いっていうか。とにかく、どうなの?って思う部分は、僕は正直、あります。やっぱり。

(長谷川豊)なるほど。ちょっと一方的な表現なのではないか?という。

(宇多丸)あの、なんかたとえばさ、表現の自由とかそんなデカいこと言ったらさ、なに描いてもいいわけじゃないと当然、思うんで。たとえばさ、ホロコーストは無かった!みたいなことを描いたらさ、社会的に大問題になるのは、それは当たり前じゃないですか。だからやっぱりその、影響を与えるトピックが有りうるのは当然だし。そういうことに慎重になるべきなのも当然だし。なので、僕はちょっとこれに関してはそんなに。美味しんぼ、ちゃんとこれに関して読んだわけじゃないのでわかんないけど。たとえばその瓦礫の一件とかは、『あ、そんな感じなんだ』っていう風に思ったのは事実。『え?じゃあダメじゃね?』みたいな風には、普通に思いましたけど。

(長谷川豊)本当にね、ちょっといろんな立場の人がいろいろ言い始めて。玉さん、なんか収拾がつかなくなってるんですけど。

(玉袋筋太郎)そうですよね。この『雁屋哲』と書いて、『売国奴』と読む・・・

(長谷川豊)違う違う違う!

(玉袋筋太郎)違うか?

(宇多丸)まあでもあの・・・いや、『男組』とかありますから。

(玉袋筋太郎)『男の空』とか読んでましたけどね。このね、美味しんぼの鼻血の元凶っていうのは、同じ漫画家がルーツがあるんですね。やっぱり、昔から。

(長谷川豊)と、いうと?

(玉袋筋太郎)これ、谷岡ヤスジ先生ですよ!

(玉袋筋太郎・宇多丸)鼻血ブー!

(長谷川豊)(爆笑)

(宇多丸)だからこれ、因果関係はね、谷岡ヤスジ先生も特に確定してないのでね。

(玉袋筋太郎)あの頃からあったんですよ。

(宇多丸)で、当時からやっぱり原発の問題なんてのもね、指摘されたけど。まあ、谷岡ヤスジ先生もその因果関係は、明言はされていない。鼻血ブーがね。

(室井佑月)でも結局、水俣病問題と同じで。なにか徹底的な、後から出てくるわけじゃない?なんでいま、その防御していこうよっていう、安全策を取ろうよっていう意見が、すごく叩かれるのかわからない。私は。本当に野蛮だなと思うわ。

(長谷川豊)ああ、そうですか。

(室井佑月)ぜんぜん表現の自由とかっていうことじゃないよ。じゃあ甲状腺の異常の子どもたちの数とか、どういう風に説明できるわけ?

(宇多丸)それって、そんなに明快に出てるんですか?

(室井佑月)出てますよ。

(宇多丸)へー。これはちょっと・・・

(長谷川豊)あの、否定する立場の人もいればっていうところもあるんでしょうけど。それぞれの立場っていうのが、難しく絡み合っているんでしょうけどね。

(玉袋筋太郎)うーん・・・

(宇多丸)あのさ、こういうトピックはやっぱ、あれだな。水曜日はやめとこうか?

(長谷川豊)(笑)。1回ぐらい、やりましょうよ!これ、ちゃんとやらないと。

(玉袋筋太郎)下世話なさ、アサヒ芸能みたいな話、しようよ!

(宇多丸)ボケづらいわ!鼻血ブーでちょうど良かったわ。

(玉袋筋太郎)鼻血ブーで落としたのに・・・

(長谷川豊)ありがとうございます。いや、でもね、こういうのはちゃんとやりましょうね。

<書き起こしおわり>

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