タモリ マツコ・デラックス 能町みね子 東京の地理と地名を語る

タモリ マツコ・デラックス 能町みね子 東京の地理と地名を語る ヨルタモリ

マツコ・デラックスさんがゲストのフジテレビ『ヨルタモリ』。東京の地理好きのマツコさん、タモリさん、能町みね子さんが東京東側や地名の魅力について話していました。

(宮沢りえ)それも詳しいけど、東京の地理も詳しいんですよね?

(マツコ・デラックス)強引に話を変えたわよ(笑)。

(タモリ)もう、これ以上いくと放送的に・・・っていう。

(マツコ・デラックス)大変だからね。これね。ちゃんと放送できることをね。

(宮沢りえ)東京の地理が詳しいってどんなことですか?

(能町みね子)東京の地理、私も詳しいですよ。

(マツコ・デラックス)あら?

(能町みね子)話、したかったんですよ。この話も。

(マツコ・デラックス)ちょっとじゃあ、やりません?みんなで。地図、あるの?

(能町みね子)ほら。

(宮沢りえ)あー!

(能町みね子)持って来ちゃっていい?これ。ほら。

東京東側の地図

(マツコ・デラックス)えっ?この偏った地図はなによ?東側を中心にしてる・・・

(能町みね子)偏ってますけどね。

(宮沢りえ)これ、いまの地図ですか?

(能町みね子)いま・・・でしょう。

(大友良英)そうですね。最近だね。

(能町みね子)ちゃんとディーズニーランドあるし。

(宮沢りえ)昔の地図といまの地図って、明らか違うのってない・・・

(マツコ・デラックス)ぜんぜん違いますよ。江戸とかだったら、ぜんぜん違いますよ。

(宮沢りえ)本当?

(タモリ)だいたい、江戸の初期にこのへんの浮世絵があるんだけども、この全部、湿地帯で鶴が飛んでるよね。

(能町みね子)あー。はいはいはい。

(宮沢りえ)ふーん!

(マツコ・デラックス)昔、ほら。京都に近い方に『上』っていう国名がついたじゃない。千葉って、木更津側が『上』がついてるのよ。『上総』って言って。東京に近い方が『下総』っていうのよ。なんで上の方が『下』か?っていうと、昔はそこね、行けなかったの。陸で。湿地帯がすごすぎて。

(タモリ)そうそうそう。

(マツコ・デラックス)船で木更津まで渡って、房総半島に入ったから、あっちが京都に近いで『上』なのよ。それぐらい、このへんってもう、沼みたいなところだったのよ。

(タモリ)沼みたいな。わずかに浅草と亀有に人が住めるぐらいかな?本当は亀有は『亀無(亀梨)』っていう地名だったの。亀の甲羅のような形をなしたところだったの。

(マツコ・デラックス)ああ、なるほど。

(タモリ)で、亀無だったんだけど、まあなんか意味がわからず、『無しよりも有る方がいいべ?』ってことになって『有』にしたんだけどね。むちゃくちゃだよね。

(マツコ・デラックス)むちゃくちゃねー。

(タモリ)ああいうの、素人がそんなことしちゃ、ダメ。地名変えちゃダメだよ。地名なんていうのは土地の記憶だからね。これ。

(宮沢りえ)どこがじゃあ、好きですか?東京都内で。

(タモリ)起伏があるところだったら、どこだって好きだね。

(宮沢りえ)ああ、坂ってこと?

(マツコ・デラックス)でも最近ほら、吉原さん(タモリの役名)、東側が好きっておっしゃってるじゃない?

(タモリ)そうそうそう。東側、面白い。

(マツコ・デラックス)起伏、ぜんぜんないじゃないの。東側

(タモリ)そう。いままで東側、無視してたんだけどね。

(マツコ・デラックス)無視してたのよ!もう西ばっかり。あたし、東派だったから。

(宮沢りえ)いやー!なに、その会話!?

(タモリ)あんまりね、起伏がないんで面白くなかったんだけども、行ってみたらね、面白いのよ。

(マツコ・デラックス)面白いよ。ぜんぜん、ブラ吉原とかでも、ぜんぜん西側ばっかり行ってて。東側は来てくれなかったんだけど。

(宮沢りえ)へー!

(マツコ・デラックス)東も面白い!

(タモリ)面白い。あの、前衛的なものはね、東なのよ。ハードゲイの専門の店っていうのが・・・

(宮沢りえ)店の話?

(マツコ・デラックス)それ・・・(笑)、地形じゃないじゃない(笑)。

(能町みね子)地形じゃない。

(タモリ)それでその、ハードゲイのオヤジのバンドがヘビーメタルやってんのをみんなで聞くんだけども。『本日のドレスコード ふんどし』とか書いてあって。

(一同)(笑)

(タモリ)いちばんすごいのが、『本日のドレスコード サランラップ』って書いてある。

(一同)(爆笑)

(タモリ)でも、みねちゃんは地質とかそういうの、好きなの?

(能町みね子)大好きですよ。まあ、地質っていうか、いちばん好きなのは地名なんですけど。

(タモリ)あー。

地名の大問題

(マツコ・デラックス)地名もね、大問題があるのよね。みんないまね、東ナントカとか西ナントカとか。

(能町みね子)港区がいちばん酷いんですよ。

(マツコ・デラックス)酷い!港区は。

(能町みね子)港区は本当に酷い。

(宮沢りえ)へー!

(マツコ・デラックス)新宿がいちばんね。

(能町みね子)新宿はすごいがんばってます。

(マツコ・デラックス)まあ新宿って言ってもね、四谷方面だけよ。

(能町みね子)旧牛込区じゃないとダメ。

(マツコ・デラックス)そう。旧牛込区と四谷区のあたり。向こうの淀橋の方とかはぜんぜんダメ。

(能町みね子)ダメダメダメ。十二社を残してないからダメ。

(マツコ・デラックス)ダメダメ。酷い酷い。淀橋だってね、取っちゃったもんね。

(能町みね子)そうなんですよ。

(マツコ・デラックス)淀橋って町名だったんだからね。

(能町みね子)本当の橋があったんですよ。あるんですよ、いまも。淀橋っていう橋があって、そこのたもとが淀橋っていう町だったの。で、後に淀橋区っていって。ヨドバシカメラも元々淀橋があるからヨドバシカメラ。だったんですけど、ただの西新宿です。いま。つまらない。

(マツコ・デラックス)酷い。

(宮沢りえ)あー。

(マツコ・デラックス)いい地名、あったのよ。内藤町とかね。『内藤新宿』って言われていた新宿が独立して新宿になっちゃったのよ。

(能町みね子)内藤を取ったんですよ。

(マツコ・デラックス)そう。内藤っていう本当の名前を取っちゃったんだから。

(宮沢りえ)霞ヶ関が西麻布になるみたいな?あ、霞町だ。

(能町みね子)霞町の話ですね。

(宮沢りえ)ごめんなさい。霞町。

(マツコ・デラックス)ああ、そうそう。麻布霞町の話。

(宮沢りえ)そう。うちの母親、いつも『霞町、霞町』ってタクシーの運転手さんに言ってたのが・・・

(マツコ・デラックス)あー、おしゃれ。おしゃれババアね。

(宮沢りえ)そう(笑)。

(タモリ)だから西とか東とか、ナントカ○丁目っていうのがわかりづらいのよ。

(マツコ・デラックス)わかりづらい。

(タモリ)合理的に東中野二丁目とか三丁目って言っても、どっちが南なのとか、わかんない。数字、わかんない。固有名詞の方がわかるって!

(マツコ・デラックス)わかる!

(能町みね子)いまからでも戻してほしいんですよ。戻せるもんなら。

(タモリ)歴史だよ、歴史ね。歴史を抹殺してんだもん。土地の記憶を。

(能町みね子)新宿五丁目にもまだね、『新宿播州町ハイツ』ってあるんですよ。

(マツコ・デラックス)ああ、そう!

(タモリ)バス停の方がよく残してるんだよね。

(マツコ・デラックス)残してる、残してる。

(タモリ)俺んちの近くに、『水車小屋跡』っていうバス停があるんだよ。

(宮沢りえ)へー!

(マツコ・デラックス)へー!

(タモリ)これは都バスには本当に拍手を贈りたい!そのバス停を発見した時は。都バス、偉い!(拍手)

(マツコ・デラックス)すごい。水車小屋。

(能町みね子)私の実家の方にはね、『中山宅前』っていう中山さんの家の前っていうバス停があるんですよ。

(一同)(笑)

(マツコ・デラックス)個人宅(笑)。

(タモリ)いい地名、いっぱいあったのに。西だの、東だのってダメだよ、あれ!

(マツコ・デラックス)そう。あれは本当にダメ。いま、だって市の名前から変にしちゃうもんね。

(大友良英)西東京市が変ですよね。

(タモリ)西東京市ってなんだよ!?

(大友良英)西だか東だかわかんない(笑)。

(能町みね子)わかんない。おとなしく『田無』にしておけばよかったんですよ。あそこは。

(マツコ・デラックス)そうなのよ!本当、ダメ。

(タモリ)土地の人はもっと反対しろっていうの。

(マツコ・デラックス)反対しろ。本当、そう。

(タモリ)弥生町は反対したんだよね。偉いよ。

(能町みね子)ああ、文京区の。

(タモリ)文京区弥生町。弥生式土器が出たとこが、『由緒正しい!』っつって。弥生町を残したんだよ。

(マツコ・デラックス)うん。偉い!

(能町みね子)弥生を変えるところだったんですよ。あとちょっとで。

(タモリ)変えるところだったの。港区が本当ダメ!

(マツコ・デラックス)港区は酷い!本当に酷い!

(能町みね子)港区海岸一丁目、酷い!

(宮沢りえ)私、なにもできない・・・

(一同)(笑)

<書き起こしおわり>
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