NEWS 加藤シゲアキさんがTBSラジオ『タマフル』で2014年の映画ランキングを発表。ベスト5の作品を紹介していました。
(宇多丸)ここでは、ジャニーズの信頼できるアイツこと、NEWS 加藤シゲアキさんの2014年映画ベスト5を紹介いたします。加藤さん、また僕とね、違う視点であれしていただきますが。先ほどメールのやり取りしたりですね、なんかもしておりましたが。加藤さんには事前にベスト5をうかがってまいりました。それでは、NEWS 加藤シゲアキさんのベスト5、お聞きください。
加藤シゲアキの2014年映画ランキング5位-1位
(加藤シゲアキ)こんばんは。NEWSの加藤シゲアキです。今回も僕のシネマランキングを聞いてくださるということで、大変光栄に思っております。映画、今年は僕はいま収録しているのが12月の上旬なので、まあ暫定的にこの後含めて70本、80本ぐらいになるかな?という予想です。まあ、100本超えられなかったので、ランキングがどれぐらいのものか、僕の価値がどれぐらいあるのかわかりませんが。そんな僕のランキングで良ければ聞いてほしいなと思います。はあー、迷うな(笑)。
じゃあ5位。5位は『ダラス・バイヤーズクラブ』です。
アカデミー主演男優賞と助演男優賞。マシュー・マコノヒーとジャレッド・レトがとったことでも有名ですし、なにを言ってもやっぱり演技が本当に2人とも素晴らしくてですね。かなり唸るような芝居が多かったんで。2人とも、すごい減量したことで有名ですけど、それ以上にやっぱりそこに生きている、実際にあったような・・・時代としてはそういうHIVに感染してっていう話が、実際のモデルがいらっしゃるそうですが。本当にリアリティーがあって、たまんなかったですね。またもちろん、脚本も素晴らしく、撮影も素晴らしく。もう見た時に、今年1位になるんじゃないかな?って思ったんですけど。ただ、まだまだいい映画がいっぱいあったんで、5位に選ばせてもらいました。
4位はですね、『複製された男』。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画ですけども。この監督、今年は『プリズナーズ』っていう映画と複製された男、2つ公開されて。プリズナーズが本当に面白かったんで、なんて言うかランキング、複製された男ですけど。ある意味、2つともみたいなイメージではいるんですが。プリズナーズはかなり秀逸なサスペンスだったので、複製された男もかなり期待して行ったら、全く違うと言いますか。寓話的な話で。1回見ただけではすぐ理解できないぐらい頭がパニックになったんですけど。
整理しているうちに、なるほど!と思いました。これはあまりにも普通じゃない映画だったもんで。入れさせてもらいました。本当にこの監督は、いつもしかもモチーフがあって。プリズナーズだと蛇だったり、複製された男だと蜘蛛であったりとか。そういう使い方も本当に上手くてですね。特に複製された男は、映画好きな方はかなりハマってしまうんじゃないかな?と思いましたね。
はい。3位ですね。3位は『アデル、ブルーは熱い色』。
2013年のパルムドールを受賞した作品で、生々しい性行為のシーンも有名ですけども。先日、タマフルでも批評されていました『6才のボクが、大人になるまで。』のレズビアンバージョンって言うと変ですけども。そこに、成長していく人間の姿っていうものが僕はすごく見てとれたし。その悩みみたいな部分も含めてですね。179分あるんですけども。その長さを感じさせないぐらい、主演の女性2人を僕はやっぱりこう、好きになってしまいますし。
胸を打たれてしまう作品でした。とても素晴らしくですね。原題は『アデルの人生』ということになるわけなんですけども。この邦題だとアデル、ブルーは熱い色っていう邦題になっておりまして。この『ブルー』っていうところがキモっていうか。常にこう、画面の中にブルーが印象的に使われていて。その使い方も本当に上手いなと。やっぱり僕は上手い作品がどうしても好きなので。唸らざるを得ない作品だったなと思います。
2位。2位はですね、『ジャージー・ボーイズ』。
みなさん、見てらっしゃると思うので、ここで改めてそのすごさを語るまでもないと思うんですが。音楽の素晴らしさ、ストーリーテリング、役者の演技。もちろん全てが素晴らしい。さすがクリント・イーストウッドというところも、もちろんあるんですが。少し個人的に、NEWSというグループに僕は属しているわけですけども。4人組のグループをやっているとですね、どうしても4人でなにかを成し遂げるっていう話はもう・・・(笑)。自動的にもう、感動せざるを得ないというか。見ながらも、自分だったらとか、自分はどこなんだろう?とか、そういうことを少し考えてしまう。少し自分と重ねて見てしまう部分もあって。どうしても、これは俺の映画だ!的な発想になってしまいましてですね。本当に感動した1作でございます。
そして、1位。1位はですね、『FORMA(フォルマ)』。
宇多丸さん、見られたかどうかはわかりませんが。今年、ベルリン国際映画祭FORUM部門の国際批評家連盟の賞をとったということで少し話題になったんですけども。坂本あゆみ監督。今作がデビュー作でございますが。作品全体を通して、やたら長いロングカットが続くわけですけども。もちろんその中には、緊張感があるため、ぜんぜんタルく感じたりすることはなく。最後は24分間ワンカット長回しということで。OLのサスペンスなんですけども。『えっ?えっ?えっ?そういうこと?』の連続が最後に怒涛に来るので。
本当にまあ、上手いということももちろんそうですが、びっくりしました。かなり緊張感のある145分間だったので。この映画体験はなかなかできないなということで、本当にびっくりしたんで。立体的な、浮かび上がる物語。脚本は仁志原さんという方で。『ばしゃ馬さんとビッグマウス』であったり、『麦子さんと』の脚本をやってらっしゃる方ですね。まあ出演もされてますけども、すごいなという。本当に。もう見た時点で、これはやっぱり貴重な映画体験だったので。これが今年の1位になるな、間違いないなということでFORMAにさせてもらいました。
他にもね、いい映画がいっぱいあったので。次点がもうやたら・・・『6才のボクが、大人になるまで。』とか、『ホドロフスキーのDUNE』とか、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』とか『フューリー』とか『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』とか。どれもこれもすごかったんですが、僕はこの5本に絞らせてもらいました。
最後にですね、宣伝ではありますが。来月の1月7日にNEWSのニューシングル『KAGUYA』が出ますので、もしよければ是非聞いてもらいたいなと思います。長々と失礼しました。加藤シゲアキでした。
(宇多丸)加藤くんはどこまで細かく映画を見てるんですか?これ。びっくりしましたね。1位、僕、ぜんぜんわかってなかったです。FORMA。はい。坂本あゆみさんですか。でもすごい高い評価を得てるみたいですね。で、こちらの作品はですね、東京では渋谷の映画館アップリンクにて『見逃した映画特集2014』の上映作品の1本として1月6日から改めて上映されるそうなので。細かい上映日程や時間などはアップリンクの公式ホームページで確認して下さい。
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これ、行かなきゃいけないな。いまのネットに出てる予告を見てるけども。見るだけで、おおーっ!っていうね。なんか、ただならぬ感じがね、伝わってきますよ。加藤くんの1位なら間違いないでしょう。
DVDソフト化などは現在検討中ということなので、ぜひ劇場に行った方がいいんじゃないでしょうか。あと、あれですね。ジャージー・ボーイズの時のね、4人組でやる話はどうしてもNEWSの自分らと重ねてしまうというところ。そのコメントに僕はグッと来てしまいましたね。ちょっといま、泣きそうになってしまいました。はい。加藤くん、面白いですねー。やっぱりチョイスがね。素晴らしかったです。また来年もよろしくお願いしたいと思います。
<書き起こしおわり>
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